SMS送信サービスとは?導入のメリットや選び方のポイントも解説

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  • SMS送信サービスは、顧客への本人確認や予約日のリマインド送信などに利用できる
  • 条件によって一斉送信や予約配信が可能であり、送信結果の確認・分析もできる
  • 無料と有料の違い、機能の充実性や操作性などに注目してサービスを選ぶ必要がある

SMS送信サービスとは、大手携帯キャリアの携帯電話にあるショートメッセージサービスを利用し、メッセージの一斉送信でサービス向上ができるサービスです。本記事では、SMS送信サービスの主な活用方法や導入のメリット・デメリット、選び方のポイントを詳しく解説します。

目次

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  1. SMS送信サービスとは
  2. SMS送信サービスのメリット
  3. SMS送信サービスのデメリット
  4. SMS送信サービスの選び方のポイント
  5. まとめ

SMS送信サービスとは

SMS送信とは、「Short Message Service」の略で、電話番号を宛先にして短いテキストを送信できるサービスです。iPhoneやAndroidといった、スマートフォンのキャリアに関係なく、標準アプリとして搭載されています。

このSMS送信機能を利用したのが「SMS送信サービス」です。SMSは、受信した際に待ち受け画面にプッシュ通知されることから、相手に確認してもらいやすいのが特徴です。

近年では、Webサービスやアプリ利用時の本人認証、予約や契約状況などのリマインド、プロモーション告知など、ビジネスにおいても幅広く活用されています。SMSをうまく活用できれば、業務効率化やサービスの向上などが期待できます。

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個人向け・法人向けのSMS送信サービスの違い

個人向けの一般的なSMSは、携帯電話やスマートフォンからしか送信できず、1日の送信数にも制限があります。一方、法人向けのSMS送信サービスは、パソコンからの一斉送信などにも対応しているのが、個人向けのSMS送信サービスの使い方との大きな違いです。

なお、法人向けのSMS送信サービスは、テンプレートの保存や誰にどのメッセージを送るのか、配信設定ができる機能があります。同じメッセージも簡単に送りやすくなったり、名前や日付ごとに差し込みできたりするサービスもあるため、ビジネスに特化しています。

その他にも、クリック状況把握などの分析機能もあるため、市場調査・分析などにも活用できます。このように、SMS送信サービスの機能を有効に使えば、効率的にマーケティング活動を行うことができるのがメリットです。

法人でのSMS送信サービスの活用方法

法人でのSMS送信サービスの活用方法には、さまざまな方法があります。まず、顧客が自社のサービスを利用する際に、セキュリティ対策としてコードを送信し、本人確認を行う方法です。

このSMS認証サービスを導入すれば、セキュリティの強化やなりすましのリスクを回避でき、企業側と顧客側の両者が安心して利用することができるでしょう。

次に、美容院・飲食店などのサービス業であれば、予約日のリマインド送信、キャンペーン・アンケートの案内送信、口座引き落としの連絡など、さまざまな方法で活用されています。対人業務が軽減するため、業務の効率化やサービスの向上が狙えるでしょう。

プロモーションやキャンペーン告知に効果的

SMSはダイレクトメールよりも開封率が高いため、プロモーションやキャンペーンの告知にも有効な手段です。さらに、URLのクリック状況把握などのマーケティングに活用することもでき、ビジネスシーンで幅広く導入されています。

多くの顧客を抱える企業や、業務負担を増やしたくない個人事業主などにとっても、携帯電話の番号だけでセールスを行うことができるSMSは、非常に便利なサービスです。

SMS送信サービスのメリット

SMS送信サービスの導入には、多くのメリットがあります。サービスの導入によって、顧客への情報到達率の向上や業務効率化などの効果が期待できます。ここでは、以下のメリットについて解説します。

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到達率・開封率が高い

SMS送信サービスは、他の連絡方法に比べて到達率が非常に高いことがメリットです。SMSは受信した際、待ち受け画面にプッシュ通知されるため、広告や迷惑メールに紛れにくく、開封率が高い傾向にあります。

また、携帯電話はメールアドレスや住所より変更されるリスクが少ないのも、到達率や開封率の高さに繋がる理由でしょう。

一方、ダイレクトメールなどは、頻繁にビジネスで利用されているため、営業感が強くて開封されないことが多いのが現状です。よって、現在SMS以外のダイレクトメールなどを活用している企業は、SMS送信サービスの導入を検討してみましょう。

情報を一斉送信できる

SMS送信サービスを利用すれば、複数の相手に同じ内容の情報を一斉に送信することができます。その結果、効率的に情報伝達を行え、業務の負担を大幅に軽減できるのがメリットです。

ビジネスにおいてSMS送信サービスを活用する際は、同じ内容をたくさんの顧客に送る機会が多くなっています。そのため、予約送信や定期送信、再送信機能などが備わっているサービスを選べば、より業務の効率化を図ることが可能です。

予約配信で開封率を高める

SMS送信サービスの予約配信を利用すれば、開封率が最も高い時間帯にメッセージを送信できます。そのため、開封率が高まり、情報を伝達できる可能性を高めることができます。

例えば、勤務外の時間や日程でも、メッセージを予約しておけば、設定された日時・時間にSMSの送信が可能です。休日や勤務時間外にも、手軽にSMSの送信ができるため、休日出勤や時間外労働の負担がなくなるのも、従業員にとってのメリットとなるでしょう。

送信結果の確認・分析ができる

SMSの送信サービスは、送信結果の内容が確認できるのもメリットです。一斉送信されたメッセージがどれだけ相手に到達したのか、開封はされたのか、送信したリンクをクリックしたのか、などを調査・分析することができます。

これらの情報を正確に把握することで、マーケティング施策に活かすことができます。誰が閲覧したのか、リンクをクリックしたのかが分かれば、顧客の関心を把握することができるため、個別の宛先に差し込みできるサービスを選ぶのもおすすめです。

宛先が変更されにくい

携帯電話番号は変更されることが少なく、SMS送信においても宛先を変更することが少ないのがメリットです。一方、ダイレクトメールなどは、メールアドレスや住所が変更されていて、顧客に届かないケースも少なくありません。

携帯電話番号は、契約の縛りや変更後の連絡の手間などがあるため、電話番号をこまめに変更する人は少ないです。そのため、メッセージの到達率が高く、多くの顧客の目に触れる機会が増えることから、さまざまな業界や業種で導入されています。

専用のアプリが必要ない

現代では、個人が1人1台は持っているであろう各スマートフォン宛てに、アプリを使わずともプロモーションが行えるのも大きなメリットです。専用のアプリをダウンロードした顧客にしかアプローチできないものとは違い、電話番号の収集だけでセールスが行えます。

また、一度ダウンロードされても、アプリを削除されてしまうと顧客データ自体も活用できなくなってしまいます。そのため、SMS送信サービスによって顧客リストの管理ができるのも、長期的なマーケティング視点から見てもメリットとなります。

SMS送信サービスのデメリット

SMS送信サービスには多くのメリットがありますが、コストの発生や入力するテキストに文字制限がかかったりするデメリットもあります。SMS送信サービスの導入を検討する際は、以下で解説する事項に注意しましょう。

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1通ごとにコストが発生する

SMSの利用には、一通ごとにコストが発生するため注意が必要です。宛先数に合わせた送信量、接続方法(国内直収接続、国際網接続、キャリア直接接続)によって、料金が変わります。

そのため、導入する前にどれくらいの相手に、どの程度の量のメッセージを、何回送るかを検討しておく必要があります。

また、運用の仕方次第でも変わりますが、ダイレクトメールなどよりもコストが抑えられる場合もあります。よって、予算がどの程度かけられるのか、それに見合った効果が得られるのか、導入前から慎重に検討しましょう。

文字数制限が設定されている

SMSで送信するテキストは、スマートフォン、フィーチャーフォンそれぞれに文字数制限があります。例えば、ドコモ・au・Softbankなどの大手キャリアのスマートフォンなら、全角で670文字、フィーチャーフォンの古い機種などは、全角で70文字が限度です。

そのため、伝えたい内容を少ない文字数の中で、効果的に伝える必要があります。しかし、これまで文章を書いた経験のない方は、短くて効果的な文章を考えるのに慣れておらず、ライティング作業が難しい場合があります。

よって、担当者が文章に自信がない場合は、セールスライティングについて学んだり、費用を支払って、文面をプロに作成してもらう方法も活用したりしましょう。

画像や動画は送信できない

SMSでは、画像や動画を送信できないため、視覚的なアピールができないのが大きなデメリットです。そのため、宣伝やキャンペーン告知などでは、文章のみでアピールしなければならず、非常に難しい作業になります。

なお、SMSで画像や動画のデータを送りたい場合は、オンラインストレージなどにアップロードし、そこにアクセスするURL・リンクを送付するやり方もあります。ただし、リンクを設置するだけでなく、URLをクリックしてもらえるような文章を考えることも大切です。

SMS送信サービスの選び方のポイント

SMS送信サービスはさまざまなタイプのシステムがあり、どのサービスを選べばよいか分からない方も多いでしょう。ここでは、SMS送信サービスを選ぶ際に着目したいポイントを解説します。

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無料/有料など料金の違い

SMS送信サービスにおいて、価格やプラン、料金体系は各サービスにより異なります。そのため、自社でのサービス利用頻度や必要な機能を考えつつ、最もコスパの良いサービスはどれなのかを、事前に比較・検討することが大切です。

SMS送信サービスを利用する際には、初期費用、月額基本料金、送信料金(送信通数)がかかります。初期費用が無料のサービスなどもありますが、その分手間や効率が悪くなる恐れもあるため、実際の運用方法をイメージして検討するようにしましょう。

機能の充実性

SMS送信サービスを利用する際、自社で使用したい機能が使えるかどうかを事前に確認することが大切です。SMS送信サービスは、個別送信機能、一斉送信機能、API連携送信機能などが主な機能です。

また、サービスによっては、フリーダイヤルの設定やメール配信システムとの連携など、さまざまな機能を搭載しています。以下では、SMS送信サービスでできる主な機能について解説します。

個別送信機能

個別送信機能とは、SMSを個人に送る機能です。一斉送信だけでなく、特定のユーザーに対して個別にメッセージを送りたいときや、ターゲットを絞った宣伝活動に役立ちます。

また、「One to Oneメール」といって、個別にメッセージの記載情報(名前や会社など)を変えて、ユーザーの個別の情報を刺し込んで送信することも可能です。つまり、相手に個別に送ったような特別感を見せることによって、開封率やクリック率の向上に繋がります。

一斉送信機能

一斉送信機能は、一度の操作だけで大量の宛先に一斉にメッセージを送信することができます。スマートフォンやフィーチャーフォンからSMSを送信する場合、1回に1通しか送ることができないため、ビジネスで利用するには現実的ではありません。

しかし、一斉送信機能によって、業務の負担を大幅に減らすことができるため、業務コストの改善が図れます。

一斉送信の方法は、CSVファイルやExcelファイルをアップロードして宛先を自動入力する方法、電話帳登録によってリストを呼び出す方法などがあります。差し込み機能や予約送信機能などにも対応している場合が多いですが、予めその他の機能も確認しておきましょう。

API連携送信機能

API連携送信機能とは、SMSの自動送信が可能になるシステムです。自社システムと顧客情報をAPIと連携することで、ユーザーアクションに対して瞬時にSMSを自動で送信することができます。

例えば会員登録やログイン時に、ワンタイムパスワードや認証コードをSMSに送り、本人認証する際などに使われています。

API連携送信機能を利用すれば、自社システムと外部サービスを繋ぐ複雑なプログラムを自社開発する必要がありません。セキュリティ強化のため、SMS認証をしたい場合には、特に有効なサービスであるため、API連携送信機能の有無は必ずチェックしておきましょう。

IVR送信機能

IVR送信機能とは、予め用意された音声ガイダンスを用いてニーズを調査し、自動応答・音声通知する機能です。顧客からの着信時に取得した電話番号に対して、顧客のニーズに合ったSMSの内容を自動送信することができます。

例えば、本人認証の際に使用する認証番号を、音声通知でユーザーが受け取れるようにしたり、URLなどの音声では伝わりにくい情報をSMSで送信したりすることが可能になります。

このように、高度な応対を必要としない内容を代行してもらえるため、業務の効率化や人件費の削減などを図ることができます

マーケティング機能

マーケティングの一環としてSMS送信サービスを利用する際は、URLのクリック率やコンバージョン率の測定・分析などの機能が充実しているかも重要なチェックポイントです。

送信相手に届いているのか、開封しているのか、リンクを何回クリックしているかという情報を把握することで、送信先を増やしたりメッセージの内容を変えたりなど、マーケティング施策が検討しやすくなります。

操作性の良さ

システムの操作性が優れているかどうかも、重要な選定ポイントです。魅力的な機能が豊富に備わっていても、それを使いこなせなければ意味がありません。よって、実際に画面や設定方法をチェックし、実際に使いこなせるかどうかを確認することも大切です。

システムの中には、無料トライアルなどを実施しているサービスもあるため、導入前から実際にサービスを利用し、複数のサービスと比較してみるのがおすすめです。

セキュリティ対策

SMS送信サービスの選定には、最低限のセキュリティ対策がされているかどうかも、しっかりと比較・検討する必要があります。その理由は、SMSは個人の携帯電話番号を使用するため、個人情報に直結する非常に重要な情報だからです。

具体的には、24時間365日の監視体制や誤送信防止機能の有無のチェックや、プライバシーマークやISMSなどの第三者機関から認証を取得している信頼性の高いサービスを選定しましょう。

キャリアへの対応

基本的にどのサービスも大手キャリアに対応していますが、中には対応していないものもあるため、サービス利用前にキャリアの対応状況を確認しておきましょう。

SMS送信サービスの送信経路は、大きく分けて国際網接続と国内直収接続があります。国際網接続は、海外の通信回線網を利用してSMS送信を行う方法で、国内直収接続と比較して料金が安いのが特徴です。

対して、国内直収接続は、docomo、au、Softbankなどの、日本の大手携帯キャリアに接続して送信する方法です。国内のみの通信回線網で高い到達率が期待できるため、確実にSMSを届けたい場合は、国内直収接続を利用するのが良いでしょう。

まとめ

SMS送信サービスは、ダイレクトメールなどの方法に比べて到達率や開封率が高く、業務の効率化やサービス向上などに繋がる便利なサービスです。中には即日利用できるサービスもあるため、素早く業務効率化やマーケティング施策に役立てることができます。

ただし、SMS送信には一通毎にコストがかかるため、自社の課題やSMSサービスを利用する目的を的確に把握し、適切な機能やコストについてサービスを比較検討することが大切です。

SMS送信サービスの導入を検討する際は、この記事を参考に利用システムの選定や準備を行い、業務効率化やサービス向上などといったシステムのメリットを実感できる環境作りを行いましょう。

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