eラーニングとは|基本機能やメリット、最新トレンドに合わせた選び方も解説

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  • eラーニングとは、スマホなどを使ってインターネットを利用して学ぶ学習形態
  • eラーニングは集合研修よりもコストや手間を削減でき、素早い情報共有ができる
  • eラーニング導入の際は、必要な機能や教材、セキュリティ対策を確認し検討する

eラーニングとは、パソコンやタブレット、スマートフォンを使ってインターネットを利用して学ぶ学習形態です。均一な教育が可能であり、動画を活用したわかりやすい研修が行えます。本記事では、eラーニングのメリットやeラーニングシステムの機能、選び方を解説しています。

目次

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  1. eラーニングとは?
  2. eラーニングのメリット
  3. eラーニングのデメリット
  4. 管理者側がeラーニング実施のために用意するもの
  5. eラーニングシステムの機能と使い方
  6. eラーニングシステムの選び方
  7. まとめ

eラーニングとは?

eラーニング(e-Learning/イーラーニング)とは、スマホやタブレットなどの電子端末やインターネットを介して学ぶ学習形態です。場所や時間を問わず、繰り返し学習ができるメリットがあります。eラーニングのeは「電子的」を意味するため、CD-ROMを視聴する教材もeラーニングの一つです。

eラーニングはLMSと呼ばれるシステムによって、学習教材の配信や成績を統合して管理されています。近年注目されているeラーニングは、インターネットなどのWeb利用による形式の教育や研修であるWBTを指すことが多いです。

eラーニングが普及する背景と最新トレンド

感染症の拡大や働き方に関する考えの変化を受け、eラーニングは広がりを見せています。ここでは、eラーニングが普及した大きな2つの理由を解説します。

テキストでは伝わりにくい部分のビジュアル化

eラーニングは、PCで教育するためのCD-ROMなどを教材として活用したCBT形式で知られていました。インターネットの普及やスマホ・タブレットの大幅な台頭により、コストや手軽さの面で優れたWBT形式が浸透し、さらに注目を浴びています。

近年は、動画教材としてのeラーニングの利用が劇的に増えています。例えば、企業のマニュアルが紙のマニュアルに代わって、動画教材が配布されることが多くなりました。

作業手順や接客時のマナーなど、テキストでは伝わりにくい部分をビジュアル化することで、学習者は実際の現場をイメージでき、理解しやすくなります。そのため、現場での教育が必要な社員研修などで活用されており、医療現場でも使用されています。

知識学習から能動的学習にシフト

これまで当たり前とされていた学習者が一方的に教わる「知識学習」から、学習者が能動的に学ぶアクティブラーニングや、集合研修や動画コンテンツなどを組み合わせた学習方法のブレンディッドラーニングへとトレンドがシフトしつつあります。

教育の一環としてはもちろんのこと、教育方針の変更には時間を要するため、ITツールを利用して生徒に主体的に学ばせる姿勢を作ることを目的として、eラーニングが取り入れられる場合もあります。

eラーニングの目的

eラーニングは、学習を通して得られる様々な効果を目的として実施されます。ここでは、eラーニングの目的を詳しく解説します。

スキルアップ・キャリアアップにつながる

eラーニングは好きな場所やタイミングで学べるため、スキルアップやキャリアアップにつながります。業務に役立つ知識を学ぶための研修や、学校の授業の予習や復習など、幅広い場面で活用できます。

学習者は自分の目標や習得したいスキルがある場合に有効であり、会社の人事担当者や教育者視点では、学習の機会を増やし、場所を選ばずに参加できる環境づくりが可能です。

人材教育の機会が広がる

eラーニングは、スマホやタブレットなどを用いて学習するため、場所や時間を選ばないことから、人材教育の機会が広がります。そのため、全社の一斉教育から階層別、専門スキル教育など、さまざまな人材教育に対応できます。

対面で教育を実施する場合は、対象に合わせた開催を企画することが必要です。eラーニングを用いることで、教育の機会を作ることが容易になります。

eラーニングのメリット

eラーニングは、自由度が高い学習システムでありながら管理機能が高いため、管理者と受講者の双方に様々なメリットがあります。ここでは、eラーニングのメリットをそれぞれの視点で詳しく解説します。

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【管理者・受講者】教育の質が均一になる

eラーニングは、受講者全員に同じ内容・質の学習教材を提供できるため、教育の質が均一になるメリットがあります。例えば対面型の講座の場合、同じ教材を使用しても講師によって教え方が異なり、教育の質にバラつきが出ることが考えられます。

講座内容はシステム上で管理できるため、常に教材がアップデートしやすく、質の高いコンテンツを提供し続けられることも大きなメリットです。

また、受講生は内容を理解するまで繰り返し学ぶことができます。自分のペースで学習を進められるため、各々が理解度に応じて学び、公平な教育が可能です。

【管理者】学習の進捗状況やフィードバックを一元管理できる

eラーニングは、受講者の学習状況やテスト結果をシステム上で簡単に管理できます。そのため、誤ってテスト結果や課題を紛失するという心配はありません。

また、データの手入力が不要なため、手間が省ける上に誤入力やフィードバックの対象者を間違えるといったミスの防止にもつながります。システム上の結果がそのまま反映されることで、信頼度も上がります。

eラーニングのテスト結果やアンケートを集計・分析したデータをもとに、教育ノウハウの蓄積や教育施策の改善ができることも期待されています。eラーニングは教育だけではなく、組織力の向上につながることは大きなメリットです。

【管理者】手間やコストを削減できる

eラーニングは集合研修に比べ、コストや手間が抑えられるメリットがあります。集合研修の場合、運営費や外部講師の派遣や研修生の交通費の負担など、準備にコストが掛かります。場所を選ばないeラーニングは、様々な面でのコストカットにつながります

また、対面型である場合、受講者の管理や学習履歴の集計などの業務が発生しますが、eラーニングはシステム上で一括で行うことが可能です。社員の業務を負担できるため、非常に画期的と言えます。

【管理者】素早い情報共有が可能

eラーニングで使用する教材は、システム上のアップデートにより簡単に追加や修正ができるため、素早く情報共有できるメリットがあります。社内マニュアルの変更の変更が生じた場合でも、システムを通じて早い段階で学習させることができます。

社内での情報情報伝達力が上がり、スピード感が出ることで組織全体の生産性の向上も見込めます。

【受講者】職場や自宅で自分のペースで学習できる

eラーニングはスマートフォンなどを利用することで、場所や時間を選ばずに自分のペースで学習できるメリットがあります。不規則な勤務で対面型の講座を受けられない方や、忙しい方でも学習する機会を増やせます。

また、スマホやタブレットで学習できる手軽さから、通勤の移動時間や待ち時間を有効活用できます。学習することがより身近になるため、社員の学習意欲の向上にもつながります。

【受講者】学習の質が向上する

eラーニングは、動画コンテンツの配信やシステムの特徴により、学習の質が向上するメリットがあります。ここでは、学習の質が向上する理由を詳しく解説します。

音声と映像で理解度が深まる

eラーニングでは動画コンテンツなどを活用することで、紙媒体の教材に比べ理解度が深まります。音声と映像で訴えることにより、テキストや図形より受け取れる情報が多く、細かい表現を伝達しやすいです。

例えば、レジ打ちのような動作を伴う研修をマニュアル化する場合、紙媒体では「テキストを読み、写真でイメージする」という方法で覚えます。映像で動作をそのまま表現すれば、実際の現場をイメージしやすく早期の定着化が図れます。

管理側としても、テキストで分かりやすい表現を考えながら資料を作るより、映像と音声を利用することで業務の簡略化にもつながります。

何度も復習を行える

eラーニングは各々の理解度に合わせて何度も復習ができるため、学習の質が上がります。集合研修は一度きりの受講のため、時間が過ぎると終わったり、再度教えてもらうことが難しかったりします。

そのため、一度受講しても正しく理解できていないことや、浅い知識のまま終わってしまうことも多いです。eラーニングの場合は同じ内容を繰り返して学習できるため、知識の定着度が上がりやすいメリットがあります。

また、繰り返し学ぶことで新たな気づきの発見や、理解度の深化につながることも注目されるべき点です。

【受講者】手軽で継続しやすい

eラーニングは、インターネット環境があれば簡単に学習できるため、継続しやすいメリットがあります。外出する気分にならない時や忙しくて時間を取れない時でも、自宅でPCや移動時間のスマホですぐに学べることで、継続が容易になります。

また、集合研修のように現場に赴く必要がないため、本来移動するために使っていた時間を他の学習に時間を当てることもできます。学習を効率よく行えるため、受講生にとって「学ぶこと」のハードルが低く、ポジティブな印象になることもメリットです。

eラーニングのデメリット

集合研修と比較して、eラーニングは受講や管理の手軽さ・正確性など様々なメリットがあります。しかし利用する際にはデメリットを知っておくことで、より効果的にeラーニングを活用できます。ここでは、eラーニングのデメリットについて詳しく解説します。

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【管理者・受講者】その場で質疑応答ができない

eラーニングは、ライブ配信を除いてリアルタイムの学習ではないため、その場で疑問を解決できないデメリットがあります。理解が不十分なままでは、不安に感じる受講生も出てくるでしょう。

受講生から問い合わせを受けることの多い内容の把握や、受講生が疑問に感じやすい点の想定はできます。「よくある質問コーナー」のようにコンテンツを作成しておくと、ある程度の問題解決に役立ちます。

質疑応答のために、専用の掲示板やチャットを設置しておくことも方法の1つです。管理者が稼働している時間帯であれば、速やかな対応ができます。分からないことがあれば、まずは確認する場所を設けておくことで、受講生の不満解消にもつながります。

【管理者・受講者】受講者同士の交流が減る

eラーニングは個人で学習するシステムのため、受講者同士が直接関わることはありません。そのため、集合研修でできるような受講者同士の交流ができないというデメリットがあります。孤立しての学習が、モチベーションの低下につながることも考えられます。

最近では掲示板やブログ、SNSなどオンラインでのコミュニケーションツールを組み合わせて、交流を活性化する手法も用いられています。

学習のモチベーションを保つために、時には受講者同士の交流が必要です。オンラインならではのコミュニケーションツールを使用して、デメリットを解消しましょう。

【管理者・受講者】講義を行うための環境が必要

eラーニングで講義を行うためには、インターネット環境と視聴する端末が必要です。受講環境を整えるためには、システムの導入や関連機器の調達などに、コストや時間がかかるデメリットがあります。

会社用の業務端末を導入している場合は、業務端末を通してeラーニングを実施できるよう整備することができます。しかし、受講のしやすさを鑑みると、PCをはじめとしたマルチデバイスに対応させることが求められます。

受講者側は、インターネット環境が整っていないと受講が難しくなります。インターネット環境を求めて移動が発生する場合、講座の内容によっては集合研修のほうがメリットが大きいこともあります。

導入までにかかる時間やコストを想定し、あらかじめ計画することで予想とのギャップを埋めましょう。

【管理者】eラーニング教材の制作にコストや手間がかかる

eラーニングは配信する学習教材を作る必要があるため、コストが掛かります。分かりやすく充実したコンテンツにするためには、作成技術も求められ、それなりに手間がかかります。

一度作成すれば何度も繰り返し使用が可能ですが、コンテンツ内容によってはまめに改正が必要です。例えば、コンプライアンスや法令に関わることは、法改正により随時更新が必要であり、eラーニングでは逆に手間がかかる可能性もあります。

eラーニングで配信する学習教材は、自社の社員規模や運用に割ける人員を加味して、内容ごとに運用方法を検討しましょう。

【受講者】モチベーション維持が難しい

eラーニングは好きなタイミングで学習できる魅力がありますが、逆を言えばモチベーションを保つことが難しくなるデメリットがあります。

集合研修とは違い、進め方が各々のペースに任されることになります。自ら学習意欲を持って取り掛からなければならないため、やる気が起きないと受講しないままドロップアウトにつながることもあります。

管理者は、受講者が交流できる機会を作るなど、モチベーションを維持するための対策方法を考えることが必要です。また、受講を促すための通知表示や期限の周知も、学習意欲を促す効果があります。

【受講者】実技の習得が難しい

eラーニングは学習コンテンツを視聴するため、映像や音声によるイメージはできますが、実技の習得は難しいことがデメリットの1つです。道具などを用いた実技の習得は、口頭で説明することが難しいです。

特に高度な知識が必要なことや取り扱いに注意を要する操作は、eラーニングのみでは不十分と言えます。eラーニングを使用するにしても、場合によってはコンテンツだけでは学べない部分の補完教育が必要です。

集合研修の前の自己学習や、実技研修と組み合わせて一環の研修内容にするなど、eラーニングを上手く活用することもできます。eラーニングで学んだことは、現場で説明する必要がなくなるため、研修にかかる時間を減らすことも可能です。

eラーニングはただ学習させるだけではなく、内容に合わせて柔軟に使いこなすことが求められます。

管理者側がeラーニング実施のために用意するもの

eラーニングを実施する管理者は、提供・管理するためのプラットフォームや学習教材などの準備が必要です。ここでは、管理者としてeラーニングを実施するために必要なものを詳しく解説します。

学習管理システム(LMS)

LMSは、eラーニングを実施するためのプラットフォームであり、受講者・仕様教材の広報管理や受講状況、学習の成果を一括で管理できます。受講者がアクセスし、ログインして学習することが多いです。

LMSは「学習管理システム」や「eラーニングシステム」、「教育管理システム」などと呼ばれ、一般的にはGoogle ChromeやMicrosoft Edge、SafariなどのWebブラウザを利用します。

eラーニングにはSCORMと呼ばれる世界規格があり、eラーニングを共通化するための標準規格が定められています。使用しているLMSと学習教材に互換性がない場合、eラーニングの利用ができないなど弊害が生じることがあります。

SCORMは学習教材とLMSとの通信を統一化し、運用性を高める役割を果たします。そのため、SCORMの規格を満たすLSMシステムを選ぶことで、eラーニングの運用の幅が広がります。

教材・学習材

eラーニングの教材には写真や文章、動画、問題集など様々なコンテンツがあります。教材の質は受講者の満足度や学習効果を左右するため、eラーニングの重要な要素です。

学習教材は編集用のソフトで各自が作成したものをLMSに登録し、コンテンツとして提供する方法が主流でしたが、近年は教材を作成する機能が備わったLMSもあります。

メンターや学習支援体制

eラーニングは学習教材任せにせず、学習者に助言する学習支援者(メンター)・アドバイザーや、質問に回答するチューターを配置する学習支援体制も大切です。学習を進める中で、理解できない箇所や教材自体の不備があることも考えられます。

学習者のモチベーションを保つためにも、eラーニングの足りない部分をカバーできる人材の配置が必要です。

受講者はデジタルデバイスの準備が必要

受講者はスマートフォン・PC・タブレットなどのデジタルデバイスがあれば、いつでもeラーニングを始められます。OSや機器によっては、eラーニングシステムをはじめとする提供教材に対応していない場合もあるため、受講前に確認しましょう。

eラーニングシステムの機能と使い方

eラーニングシステムには、学習教材を配信するためだけではなく、学習の効果をさらに引き出すための様々な機能が搭載されています。ここでは、eラーニングシステムに備わっている主な機能を解説します。

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機能主な内容
講義配信機能・プログラムを配信する
・時間、場所を問わずアクセスできる
・マルチデバイスに対応
ドリル機能・小テストの解答の確認
・重要語句の確認
・隙間時間で繰り返し学習できる
研修プログラム作成機能・研修で使用する動画の編集サービス
・教材を組み合わせて自社に適したプログラムの作成
コミュニケーション機能・不明箇所の問い合わせ
・受講者同士の情報交換
・アドバイス機能
・SNSや掲示板、ブログツールを搭載
・グループディスカッション
テスト機能・動画視聴後の理解度チェックテスト
・採点機能
・合否判定
・採点結果の管理
レポート機能・受講者に向けたアンケート
・フィードバック機能
学習管理機能・成績の管理(集計や分析)
・進捗度管理
通知機能・メールやプッシュ通知
・未読のものが分かる

講義配信機能

講義配信機能は、動画などの学習コンテンツをインターネットなどを介して受講者に配信する機能です。受講者はシステムにアクセスすることによって、時間や場所にとらわれず学習できます。

自分が納得できるまで受講を繰り返すことができるため、自分のペースで勉強を進めることが可能です。eラーニングシステムの操作性やマルチデバイスの対応の幅も、システムによって異なります。

ドリル機能

ドリル機能は、一問一答形式のクイズや重要語句の暗記のように、短い時間で学習できる機能です。仕事の休憩時間や通勤電車の中など、短い時間で簡単に学習できるため、隙間時間を有効活用したい場合に便利です。

eラーニングはインプットが多く、アウトプットする機会がやや少ない傾向にあるため、ドリル機能でアウトプット学習ができる点は大きな魅力と言えます。

研修プログラム作成機能

研修プログラム作成機能では、特別な知識を必要とせず研修プログラムの作成ができる機能があります。新入社員研修や階層別研修、ビジネスマナー研修など、研修の目的に合わせたプログラムの作成が可能です。

研修プログラムに組み込む講座の選択やプログラムの順番の設定、修了判定など、作成から修了に関わるプロセスをシステム上で行うことができます。

動作により細かい表現が伝わりやすいため、動画コンテンツが活用されることが多いです。eラーニングのシステムでは、動画の編集やスライドの組み合わせができるサービスもあるため、動画編集ソフトの導入の手間が省けます。

コミュニケーション機能

eラーニングに備わっているコミュニケーション機能は、受講者や講師と意見交換や質疑応答が行え、学習効果を最大限に引き出すことができます。自分の学習の進捗状況や気づきを発信することで、切磋琢磨できる環境が構築されます。

また、アドバイス機能を活用すれば、eラーニングだけでは不足している点の補完が可能です。受講者の疑問の解決や悩みの相談ができる場があることで、モチベーションも上がりやすくなります。

コミュニケーションツールには、主にSNSやブログ、掲示板があります。ライブ配信による授業の場合、リアルタイムでチャットによるコミュニケーションが取れるため、対面で講義を受けているような感覚になれます。

テスト機能

eラーニングに備わっているテスト機能では、学習した内容の成果を把握できます。テスト結果に必要な採点や合否判定を行い、採点結果の管理が行えます。

また、動画コンテンツを視聴した直後にテストを配置しておけば、学習内容の飲み込みも早くなることが見込めます。動画の学習効果を測ることも可能です。

レポート機能

eラーニングシステムは、レポート機能やアンケート機能により、受講者の意欲調査や意見収集ができます。受講生一人ひとりの状況を把握することで、適切なフィードバックが行え、学習内容の定着を図ることが可能です。

また、レポート機能によってフォローが必要な受講生が明らかになるため、受講者それぞれが学習の効果を得やすくなります。

学習管理機能

学習管理機能では、進捗状況の管理や成績管理、データの集計と分析ができます。会社の研修で必ず確認してほしい動画や受けてほしい学習教材がある場合、きちんと受講されているか管理が必要です。

学習管理機能によって受講の履歴が確認できるため、誰が受けていないか正確に把握できます。知識の定着度を把握することで、社員の内容の浸透度を図ることにもつながります。

また、収集したデータを分析して、配信する学習教材の参考にしたり、受講生の傾向を把握したりなどの機能の応用ができます。社員教育で用いられる場合は、分析したデータを基に人員配置を考え、組織の生産性の向上に役立てることも可能です。

通知機能

eラーニングの通知機能は、システムや管理者から受講者に向けて、一斉にお知らせを送信できる機能です。受講決定通知や受講開始予定のお知らせ、受講を催促するためのアラート機能のような役割を果たします。

eラーニングは、受講の手軽さゆえに日時や期限を忘れやすいです。システムメンテナンスがある場合は、受講したい日にできない可能性もあります。通知機能があることによって、学習をスムーズに進めることが可能です。

通知方法はメール通知やプッシュ通知に加え、eラーニングシステムへのログイン後に表示される通知もあります。通知範囲まで設定できる機能があれば、なお便利です。

eラーニングシステムの選び方

eラーニングシステムにも機能や特徴がそれぞれ異なり、会社の規模や社員数、予算によって選び方が変わります。適切なシステムを選ぶことで、大きな効果が発揮しやすいです。ここでは、eラーニングシステムの選び方を解説します。

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必要な機能を明確にする

eラーニングシステムには、学習教材に関する様々な機能があるため、自社に必要なものを明確にして選定することが大切です。機能の一部しか使用しないとなると、他の機能を持て余してコストの無駄になることがあります。

反対に、導入後に機能の不足を感じて後悔することも考えられます。事前に自社が抱える課題やeラーニングに求める機能を洗い出し、シミュレーションした上で選べば、コストの無駄や運用後のギャップの解消につながります。

教材準備の工数を確認

eラーニングシステムの多くでは、職種・専門領域の幅広い層に向けて既存の教材を提供します。既存教材をどれくらい使用し、自前の学習教材はどれくらい用意する必要があるか確認が必要です。

自社独自のコンテンツを多く配信したい場合は、相応の作業やコストが発生するため、予算やコンテンツの作成に割ける人員を割り出す必要があります。

ユーザー数・コストを確認

eラーニングのシステムは、ユーザー数やアカウント数、機能によってコストが変わります。導入を考える際は、自社の規模や受講するであろう社員の数を把握し、予算に合わせて考えることが大切です。

会社規模に見合わないeラーニングシステムを導入すると、システムの利用ができない社員が出てきたり、ユーザー数に見合わない料金を払うことになったりするため、注意が必要です。

柔軟にカスタマイズできるか

eラーニングシステムを導入する際は、柔軟なカスタマイズ性も選ぶ指標の一つです。カスタマイズ性が高ければ、教材の入れ替えやテスト形式の変更など簡単に行えます。

また、受講者の声を取り入れて改善しやすいため、常に使いやすい方向へアップデートし続けることが可能です。使いやすさを感じることでeラーニングの質が高まり、受講者の満足度にもつながります

ただ、カスタマイズには作業時間やコストが発生します。どのようなカスタマイズが可能か、カスタマイズする際は何にどのくらい時間を要するか、導入の時点で確認が必要です。

セキュリティ対策を確認

eラーニングのシステムでは、受講者の個人情報や成績を管理するため、外部からアクセスされないようセキュリティがしっかりと行われているものを選ぶことが重要です。

個人情報の漏洩やデータの不正利用など、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。暗号化通信に対応しているかなども確認しましょう。

無料トライアルで使用感を確認

eラーニングのシステムは無料トライアルを実施しているものもあるため、使用感や自社との相性を見極めることもできます。実際に使用しなければ分かりづらいこともあるため、有効活用して感想や意見を収集するのも1つの参考になります。

無料トライアルは期間を過ぎると無効となり、データが消えることもあるため、注意が必要です。トライアル期間の終了はいつか、他の無料トライアルを試すか有料サービスに切り替えるかなど、トライアル期間を含めた計画的な利用がおすすめです。

おすすめのeラーニングシステム8選|選び方や注意点を詳しく解説

eラーニングシステムとは、インターネットを活用したオンライン学習システムのことを言います。eラーニングシステムは法人向けから個人向けまで種類が多く、自社に適したものを選ぶのが困難です。本記事では、おすすめのeラーニングシステムやその選び方などを解説します。

まとめ

eラーニングは、インターネットを通じて学習教材の配信や視聴、成績などを一括管理できるシステムです。受講者にとっては、場所や時間を問わず自分のペースで学習を進められるメリットがあります。

他にも研修プログラムの作成やコミュニケーションツールの搭載など、活用することで学習効果を最大限に引き出せる機能もあります。必要な機能を戦略的に使えば、社員教育の大きな革新につながることも期待できます。

一方で、学習教材の作成の手間やコストがかかることや、実技の習得の難しさなどの課題もあります。そのため、自社の特徴や課題をしっかりと把握し、事前の運用計画や必要な機能を明確にすることが大切です。

今注目されているブレンディッドラーニングのように、eラーニングと実践を組み合わせたさまざまな学習方法も考えながら計画しましょう。

社員教育の充実度や浸透度は、組織の生産性の向上にも関わります。この記事を参考に自社とマッチするeラーニングシステムを導入し、社員教育をより手軽且つ効果的なものにしましょう。

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