リファラル採用ツールとは?メリット・デメリット、機能も解説

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  • リファラル採用ツールは、社員の紹介を通じて行うリファラル採用をサポートする
  • ツールによりリファラル採用がより活性化され、人事担当者の手間も軽減できる
  • リファラル採用ツールを選ぶ際は、必要な機能の有無や費用対効果をチェックする

リファラル採用ツールとは、社員に知人を紹介してもらう「リファラル採用」をサポートする機能を持ったツールのことです。リファラル採用の活性化や継続だけでなく、人事担当者の手間軽減にも繋がります。この記事では、リファラル採用ツールのメリットや選び方などを解説します。

目次

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  1. リファラル採用ツールとは
  2. リファラル採用ツールのメリット
  3. リファラル採用ツールのデメリット
  4. リファラル採用ツールの選び方
  5. リファラル採用を成功させるためのポイント
  6. まとめ

リファラル採用ツールとは

リファラルとは、「推薦・紹介する」という意味であり、自社の社員が友人や知人を推薦し、企業が採用活動を進める手法のことをリファラル採用といいます。リファラル採用ツールは、リファラル採用を効率的に進めるための機能が搭載されたシステムです。

リファラル採用は広告掲載や求人サイトを経由せず、自社の社員をリクルーターとして進める採用手法です。そのため、コストを抑えた採用活動が行え、自社にマッチした社員を採用しやすくなります。

外部媒体を使わず全て自社対応となる採用手法のため、候補者の紹介から選考の進捗管理といった一連の採用プロセスも自社内で対応しなければならず、リファラル採用ツールの需要が高まっています。

リファラル採用による効果

リファラル採用を導入することは、人材のミスマッチ防止や採用コスト削減など、いくつかのメリットがあります。自社の社員を経由して候補者を集める手法のため、企業風土や組織文化にマッチした人材を採用できる可能性が高くなります。

広告掲載や人材紹介経由の場合、自社の魅力や良い部分を訴求して採用を進めることが多くなりますが、リファラル採用の場合は実際に働いている社員を通して企業のリアルな雰囲気を伝えることができます。

入社後も紹介した知人が社内にいるため、企業に馴染みやすくオンボーディングが成功しやすくなるというメリットもあります。また、採用のマッチング精度向上以外にも、採用コストを抑えることができる点もリファラル採用のメリットです。

一般的に、広告掲載や人材紹介等の採用手法の場合、広告掲載料や人材紹介への成功報酬フィーが発生します。リファラル採用では社外にフィーを支払う必要がないため、低コストで採用することが可能です。

アルムナイ採用との違い

一般の採用活動とは異なる採用活動として、リファラル採用の他にアルムナイ採用があります。アルムナイは「卒業生」を意味することから、一度自社から離職した人材を再度採用することをアルムナイ採用と呼び、「出戻り社員」がこれに該当します。

離職後に他社に転職していれば、別企業での経験によって成長している上に自社についてすでに理解しているため、即戦力として活躍が見込めます。リファラル採用は自社の社員経由で候補者を集めるため、自社での就業経験があるアルムナイ採用とは大きく異なります。

リファラル採用ツールのメリット

リファラル採用ツールを導入することで、リファラル採用を活性化できるだけでなく、人事人事担当者の負担軽減にも繋がります。ここでは、リファラル採用ツールのメリットを解説していきます。

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リファラル採用を活性化できる

リファラル採用ツールを導入することで、社員のリファラル採用活動を活性化できます。リファラル採用を進める際には、自社の求人情報の把握・候補者への声がけ・人事や上司への取り次ぎなどが必要になりますが、ツールによってこれらの手間を削減できるためです。

リファラル採用ツールには、社員・人事・候補者間のコミュニケーションや情報共有をスムーズに行うための機能が搭載されています。一連の活動にかかる工数を極力減らすことが可能になり、社員がリファラル採用活動をするハードルが下がります。

継続的なリファラル採用に繋がる

リファラル採用ツールを導入することで、継続的なリファラル採用に繋がります。社員が手間なく候補者を紹介できる便利な機能が多数あり、紹介する意欲が高まるためです。

また、リファラル採用ツールでは、社員が紹介した候補者が採用に至った場合のインセンティブ管理も可能です。インセンティブがあることで、より社員のモチベーションは高まり、リファラル採用活動が継続されやすくなるでしょう。

人事担当者の手間を軽減できる

人事担当が採用に関する情報を効率的に管理し、対応工数を削減できることも、リファラル採用ツール導入メリットの1つです。紹介された候補者の情報や選考の進捗は、リファラル採用ツールで一元管理することができるため、情報の集約や管理が容易になります。

リファラル採用では、社員・人事・候補者と関係者が複数名いるため、アナログな方法で管理していると、取り次ぎや情報の伝達漏れが起こることもあります。

しかし、リファラル採用ツールを活用することで関係者が候補者と直接連絡を取ることができ、コミュニケーションが円滑になります。

リファラル採用の状況が把握しやすくなる

リファラル採用ツールでは、紹介状況・応募状況・活動量・進捗・結果といったデータをリアルタイムで可視化し、把握することができます。

そのため、リファラル採用における現状の課題を把握したり、リファラル採用をより成功させるための施策を考えたりすることが可能になるでしょう。結果、採用活動の精度も向上します。

リファラル採用ツールのデメリット

リファラル採用ツールを導入するメリットを紹介しましたが、ツールを導入したからといって必ずリファラル採用が成功するとは限りません。

採用がメインのミッションではない社員を巻き込んで採用活動を行う手法のため、リファラル採用が浸透し成果につながるまでには時間がかかる可能性もあります。リファラル採用の制度設計や社員への協力依頼等、中長期的な施策として取り組む必要があります。

また、リファラル採用を通して紹介される人材は、スキルや価値観が偏向するリスクもあります。社員の人脈に依存するため、自社にマッチしやすい人材を集めやすい一方で、スキルやタイプが似通った人材が集まりやすくなってしまいます。

リファラル採用ツールの選び方

リファラル採用ツールは自社の採用成功をサポートする便利なツールですが、自社の採用フローや制度等によって必要な機能は異なるため、導入目的に則ったリファラル採用ツールを選定することが重要です。

ここからはリファラル採用ツールを選定するポイントを紹介していきます。

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3つのタイプから選ぶ

まず、リファラル採用ツールには3つのタイプがあることを認識しておきましょう。タイプ毎に強みが異なるため、導入目的にマッチしたサービスを選ぶ必要があります。

リファラル採用ツールのタイプ毎にどのような特徴があるのか、どのような場合におすすめかを解説していきます。

リファラル採用特化型

1つ目は、リファラル採用に特化したタイプです。リファラル採用特化型のツールは、社員にリファラル活動に積極的に参加してほしい、これからリファラル採用を社内に取り入れたいという企業におすすめです。

リファラル採用特化型のツールには、社員に対してのインセンティブ付与機能やスマートフォン等からワンクリックで簡単に紹介できるなど、社員が候補者を紹介しやすくするための機能を豊富に搭載しています。

社内で採用管理システムを運用している場合でも、リファラル採用での応募者情報をリファラル採用ツールに移行し、併用して管理することもできます。

採用管理システム搭載型

採用管理システム搭載型のリファラル採用ツールもあります。リファラル採用を導入しながら、他の採用手法による応募者も一元管理できる点が特徴です。

リファラル採用以外でも、自社ホームページ経由や求人サイト、人材紹介といった様々なチャネルで採用を進める場合、リファラル採用にも対応している採用管理システムを導入するのがおすすめです。

採用管理システムが搭載されていることにより、採用チャネルにかかわらず、応募者情報を一元管理することができ、候補者情報の管理工数の削減が見込めます。

リファラル採用プラットフォーム

リファラル採用ツールには、リファラル採用プラットフォームといった、社員の繋がりを強化したSNS型のツールもあります。候補者はSNSのように自分のプロフィールを更新でき、企業側の社員や人事は候補者に対してダイレクトメッセージを送ることができます。

多くの候補者にアプローチすることができるため、能動的に採用活動を行っていきたい場合におすすめです。

必要な機能の有無で選ぶ

リファラル採用ツールには採用活動を支援するための便利な機能が数多く搭載されています。リファラル採用ツールを選定する際には、自社に必要な機能が搭載されているか、自社の要件を満たしているかが重要です。

リファラル採用ツールに搭載されている主な機能を、以下にまとめました。

機能詳細
候補者紹介機能・社員が候補者を紹介するための機能
・候補者の連絡先等の必要項目を入力するだけで簡単に紹介できる
進捗管理機能・紹介された候補者の選考状況を一元管理する機能
・紹介した社員本人や人事が進捗をリアルタイムで確認できる
自動通知機能・選考状況に進展があった際に通知が自動で送られる機能
・通知の活用により選考の進捗に合わせてスピーディーな対応が可能
インセンティブ管理機能・紹介した社員に対してのインセンティブを管理する機能
・候補者の採用が決定した際に、紹介者にインセンティブを支払う
社員への求人情報共有機能リファラル採用活動を行う社員に対して、募集中の求人情報を共有する機能
社員による求人情報共有機能・社員が求人情報を候補者に簡単に紹介するための機能
・SNSを活用することで求人情報を簡単に共有できる

制度設計支援の有無で選ぶ

リファラル採用ツールを導入する際は、制度設計支援の有無を確認することも重要です。リファラル採用を進めるにあたって、企業ごとに制度を設計して運用することが、採用活動を成功させるためのポイントです。

サービスによって支援領域は異なりますが、専属のコンサルタントが制度設計や運用に伴走してくれるのか、リファラル採用に関するマニュアルやノウハウを定期的に共有してくれるのか等を確認しておきましょう。

特に初めてリファラル採用を導入する企業やリファラル採用を開始して間もない企業は、支援が手厚いサービスを導入すると良いでしょう。リファラル採用ツールの提供を通しての支援実績があれば、自社の状況にあった提案やノウハウの提供に期待ができます。

社員のメンタルサポート

リファラル採用ツールのサポート体制として、社員のメンタル面に関するサポートの有無は要確認ポイントです。

リファラル採用でも一般的な採用活動同様に選考が行われるため、紹介された候補者が不採用になるケースもあります。この場合、候補者と紹介した自社の社員の関係性に影響を与えてしまいます。

そのため、ツールそのもののサポートだけでなく、社員のメンタルに関するサポート体制も整っているリファラル採用ツールがおすすめです。

費用対効果で選ぶ

リファラル採用ツールはあれば便利ですが、ツールを導入しなくてもリファラル採用することはできるため、コストに対しての費用対効果を考えることも重要です。

リファラル採用は社員経由で母集団を形成していくため、採用コストを削減できるメリットがありますが、リファラル採用ツールの導入費用が高ければ費用対効果も薄くなります。

また、そもそも採用ができなければ投資するメリットが薄いため、リファラルにおける採用可能性や、他社での取り組み事例等も参考にして、費用対効果の高いツールを選定しましょう。

操作性で選ぶ

ツールの使いやすさも、チェックしておきたいポイントです。優れた機能を持っていても、使いづらいツールでは効果的に活用できない可能性があります。UIは見やすいか、直感的に操作できるかなどを事前に確認しましょう。

シンプルで使いやすいものであれば、社員の負担も減り、リファラル採用増加にも繋がります。無料トライアルを提供しているリファラル採用ツールも多いため、実際の使用感を比較して選ぶと良いでしょう。

導入実績で選ぶ

サービスを選ぶにあたって、導入実績や成功事例を確認しておくことも重要です。リファラル採用を成功させるには、自社と同じ業界や職種での採用成功事例があるかを確認することをおすすめします。

自社のリファラル採用と近しいような事例があれば、ノウハウの提供や質の高いサポートに期待ができます。

リファラル採用を成功させるためのポイント

リファラル採用ツールを導入したからといってリファラル採用が成功するとは限りません。リファラル採用を成功させるには、いくつかのポイントがあります。

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リファラル採用を成功させるためのポイント

  1. 採用条件を明確にしておく
  2. 制度は丁寧に設計する
  3. 従業員に周知する

採用条件を明確にしておく

リファラル採用を成功させるためには、採用要件を明確にしておくことが重要です。募集中の求人を提示するだけでは社員も紹介しにくいため、採用したい人材の要件やペルソナを明確にしておきましょう。

採用要件が明確でないと、選考後にミスマッチが起きやすくなります。採用決定に繋がらなければ、社員にインセンティブを提供することもできず、リファラル採用活動に対してのモチベーション低下にも繋がってしまいます。

制度は丁寧に設計する

リファラル採用の制度を丁寧に設計しておくことも、リファラル採用を成功させるためには重要です。

紹介してくれた社員に対してのインセンティブや求職者への優遇措置等、細かい部分まで制度を設計しておきましょう。制度が曖昧だと、社員が積極的に採用活動を行うことが難しく、リファラル採用での成果が出にくくなってしまいます。

社員が不安なく積極的にリファラル採用活動を行えるよう、細かい制度設計をしておきましょう。

インセンティブ設計のポイント

インセンティブはリファラル採用を導入するにあたって重要な要素ですが、設計する際は慎重な検討が必要です。具体的には、以下のようなポイントを明確にしましょう。

  1. インセンティブの形態
  2. 支給のタイミング
  3. インセンティブの金額

インセンティブの形態の例としては、現金・商品券・特別休暇などが挙げられます。企業文化や自社社員の価値観に合わせて考えると良いでしょう。また、採用が決定したらすぐに渡すのか、一定期間が経過した後なのかなど、支給するタイミングも決めておくべきです。

インセンティブの金額設定も慎重に行いましょう。高すぎると報酬目的で紹介しようとする社員が増える可能性があり、逆に少なすぎるとモチベーションが下がってリファラル採用が積極的に行われなくなってしまいます。

従業員に周知する

リファラル採用に関する制度やインセンティブを社内に周知しておくことも採用成功には欠かせません。リファラル採用は取り入れているものの、そもそも社員がリファラル採用制度を知らなければ、紹介しようという意識も生まれません。

また、インセンティブや制度を設計しても、すぐに社員が積極的に採用活動に動くとは限りません。そのため、継続的な社内周知や情報発信を行うことで、社内の認知度向上に務めることが重要です。

まとめ

リファラル採用ツールを導入することで、効率的な採用管理や社員のリファラル採用活動を推進できます。ツールの導入効果を高めるためには、自社の状況にマッチしたツールを選定することが重要です。

リファラル採用ツールには、リファラル採用特化型・採用管理システム搭載型・リファラル採用プラットフォームといった3つのタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。

本記事で解説したリファラル採用ツールの特徴や選定のポイントを参考にし、自社に最適なツールを導入して、リファラル採用を成功させましょう。

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