受領とは|受領の意味や受理との違い・使い方や例文もわかりやすく解説

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  • 受領とは、金銭や物品・サービスを受け取ることである
  • 受領は金銭や物品を受け取ることで、受理は書類を受け付けることである
  • 受領の類義語に、領収・査収・収受・受納・接受がある

受領とは、金銭や物品・サービスを受け取ることを指します。受領の類義語には、領収・査収・収受・受納・接受があります。本記事では、受領の意味や受理との違いについて、受領の類義語や対義語と例文を交えた使い方を簡単にわかりやすく解説します。

目次

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  1. 受領の意味
  2. 受領の類義語
  3. 受領の対義語
  4. 受領を使う際の注意点
  5. 受領の使い方と例文
  6. まとめ

受領の意味

ビジネスの場でよく利用される「受領(じゅりょう)」ですが、その意味を正しく理解できているでしょうか。

意味を誤って利用すると思わぬトラブルに発展することもあるため、受領の意味を改めて正しく理解しておきましょう。

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受領とは

受領とは簡単に説明すると、金品の受け取りをあらわす言葉でした。現代では、金品に関わらず「書類を受領する」など、「重要なものを受け取った」という意味で用いられています。

受領の「領」には「納める」という意味があります。よって受領には、ただ物を受け取るのではなく、「受け取って自分の物にする」というニュアンスがあります。あるいは「受け取った中身を確認した」というニュアンスで用いられることもあります。

受領は基本的に文語表現です。メールや書類ではポピュラーな表現ですが、日常会話での使用はあまり一般的ではありません。ただし、ビジネス上の会話では用いられることもあります。

また、「お堅い」表現となるため、取引先やあまり親交のない相手に使うのが一般的です。それなりに仲が深ければ、相手に関わらず、「受け取りました」のようなやや砕けた表現を使っても良いでしょう。

なお、受領は英語では「receive」といいます。「受領しました」というメールなどを送る際は、過去形の「received」を用いましょう。たとえば「Received with thanks.(右正に受領しました)」となります。

「受領しました」と「受領いたしました」の違い

「受領しました」と「受領いたしました」のどちらを使うべきか迷う方もいるでしょう。敬語としては、どちらも正しい敬語表現です。

社内で用いる場合は「受領しました」、取引先や目上の相手に対しては、謙譲語である「いたす」を用いて「受領いたしました」といったように使い分けることもできます。

受領と受理の違い

受領と受理の最も大きな違いは、「受け取る物」です。受領の対象となるのは、お金・物に関わらず「重要な物すべて」です。

対して受理とは、願書・訴状・届書などの「書類」を受け取った際に用います。たとえば、辞表・婚姻届・離婚届・申述書などが受理の対象となります。さらに受理には、受け取った書類を「確認・処理する」という意味も含まれます。

受領の丁寧語は拝受

受領はフォーマルな言葉ですが、敬語ではない点に注意しましょう。なお、受領を丁寧に言い換えた言葉は「拝受」です。敬語の中でも謙譲語にあたります。

拝受の「排」は「へりくだって〇〇する」という意味であり、すなわち拝受とは「へりくだって受け取る」となります。目上の相手に使う場合は、受領よりも拝受が望ましいでしょう。たとえば「お送りいただいた資料を拝受しました」となります。

なお、拝受は最高級の敬意を表す言葉です。もう少し表現をフランクにしたい場合は、「受領する」の「する」を謙譲語にして「いたす」としましょう。たとえば、「資料を拝受いたしました」となります。よりフランクな相手なら「受領しました」でも構いません。

なお、拝受を用いる場合は、「拝受いたしました」としないようにしましょう。拝受自体に謙譲の意味があるため、「いたす」という謙譲語をつけると二重敬語となります。

受領の類義語

受領の類義語とそれぞれの意味や使い方を紹介します。

  1. 領収:金品を受け取ること・口語でもよく利用される
  2. 査収:金品・書類をよく確認して受け取ること・「ご査収ください」のように(目上の)受け取ってほしい相手に向けて用いる・文語表現が一般的
  3. 収受:金品を受け取ること・不正な受け取りに用いられることが一般的・文語表現
  4. 受納:贈り物を受け取ること・「ご受納ください」のように受け取ってほしい相手に向けて用いる・文語表現が一般的
  5. 接受:公的文書や外交使節団を受け取ること・受け入れること

受領の対義語

受領の対義語とそれぞれの意味を紹介します。

  1. 授与:賞や証書を授ける
  2. 提出:書類・資料などを差し出す
  3. 納入:金品を納める

受領を使う際の注意点

受領は、金品など重要なものを受け取る際に使う言葉であることを解説しました。しかし、「気持ち」を受け取った際は、受領を用いることは適切ではありません。

たとえば、「お気持ちをありがたく受領いたします」ではなく、「お気持ちをありがたく頂戴いたします」と記載するようにしましょう。

受領の使い方と例文

受領を使った例文をご紹介します。受領メールなどを送る際の参考にしてください。

  1. 資料を受領しました。ひとまず受領のご報告まで。
  2. 見積書を確かに受領いたしました。ご多忙の中、迅速にご対応いただきありがとうございました。
  3. (領収書で)上記正に受領しました。
  4. 請求書を受領いたしました。期日までに振込みをさせていただきます。

受領は「重要な物」を受け取ったという意味があります。送り主に無事の受け取りを伝えるためにも、「確かに」「正に」などの強調語を入れると良いでしょう。

併せて、感謝を表す言葉や、「いつまでに処理する」といった内容を記載すると、より印象が良くなります。また、受領メールは出来る限り早く送信するのがマナーです。

まとめ

受領は重要な物・金品の受け取りを表す言葉です。なお、受理とよく混同されますが、受理は書類の受け取りのみを表すため、誤用に気をつけましょう。

受領を丁寧に言う場合は「拝受」を用います。表現をフランクにしたい場合は、「受領いたしました」「受領しました」などとしても構いません。

受領メールを送る際は、感謝の言葉や処理の仕方・期限を添えるとより丁寧になります。受理の意味・使い方を正しく理解して、ビジネスの場で役立てましょう。

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