おすすめのRPAツール9選|選ぶ際のポイントや注意点も解説

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- RPAツールを導入する際は、導入形態・シナリオの作成方法・コストに注目して選ぶ
- 監視機能・権限管理機能・ログ機能など、管理機能の充実度もチェックする
- RPAでは自動化できない業務もあるため、対象範囲は慎重に検討する必要がある
RPAツールを使えば、データ入力やレポート作成など、日々の定型業務を自動化できます。しかし、ツールによって機能や操作の難易度は異なるため、自社のニーズやリソースに合ったものを選択することが重要です。この記事では、RPAツールの選び方やおすすめ製品を紹介します。
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RPAツールで定型業務を自動化しよう

RPAとは、パソコン上の作業を自動でこなすソフトウェアロボットのことです。Excelへのデータ入力、請求書の作成、社内システムへの情報登録といった、毎日同じように繰り返される作業をRPAが代わりに処理してくれます。
人が手作業で行うと時間がかかる業務も、RPAを使えば素早くミスなく完了します。RPAツールには操作が簡単なものから、複雑な設定ができる高機能なものまでさまざまな種類があるため、自社の業務内容やITスキルに合ったものを選ぶことが大切です。
この記事では、RPAツールの特徴や選び方、代表的な製品について、わかりやすく紹介していきます。

RPAとは?機能やメリット・デメリット、ツールの選び方などを解説
RPAとは、ロボットを活用して定型業務を自動化・効率化するシステムのことを言います。RPAを導入することで業務処理の迅速化などにつながります。ただし、対応が難しい業務もあるため注意が必要です。本記事では、RPAのメリット・デメリットや導入手順などを解説します。
RPAツールは導入形態・シナリオの作り方・コストで選ぶ

RPAツールを選ぶ際には、導入形態・シナリオの作りやすさ・コストの3点が特に重要です。 RPAツールには多くの種類があり、それぞれに異なる特徴があります。ここからは、これら3つのポイントについて詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- ツールの導入形態を確認
- シナリオの作成方法を確認
- コストと機能のバランスが良いか
【その他の比較ポイント】
- 対象範囲を拡張しやすいか
- どのような管理機能があるか
- AIが利用できるか
RPAツールの選び方で重要な3つのポイント

RPAツールを選ぶ際には、自社の業務内容や規模に合った製品を選ぶことが大切です。特に注目すべきなのが「導入形態」「シナリオの作成方法」「コストと機能のバランス」の3つのポイントです。
この章では、それぞれのポイントについて具体的にわかりやすく解説していきます。
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RPAツールの選び方で重要な3つのポイント
ツールの導入形態を確認
RPAツールは用途や環境に応じて適切な導入形態を選ぶことが大切です。 RPAツールの導入形態には、主に「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3つがあります。
それぞれのタイプには特徴があり、小規模な業務ならデスクトップ型で十分なケースもあります。一方で、複数の部門や業務で活用したい場合は、サーバー型やクラウド型の方が効率的です。
導入時のコストやITリソース、保守体制なども異なるため、自社の状況に応じた選択が必要です。以下で、それぞれのタイプの特徴を詳しく見ていきましょう。
デスクトップ型
デスクトップ型は、個々のパソコンにインストールして使うタイプのRPAツールです。最も導入しやすく価格も比較的安価なため、少人数の企業や個別業務の自動化に向いています。設定もシンプルなものが多く、パソコン1台で完結するのが大きなメリットです。
ただし、他のユーザーとロボットを共有することが難しいため、大規模な業務には不向きです。また、パソコンがシャットダウンするとRPAも止まってしまうというデメリットもあります。
さらに、ロボットが動作している間はそのパソコンを他の作業に使えず、作業効率が落ちる可能性があることにも注意が必要です。
サーバー型
サーバー型RPAは、複数人で効率よく使いたい場合におすすめのタイプです。企業内のサーバーを使って複数のロボットを一括で管理・運用できるため、部署をまたぐような大規模な自動化にも対応でき、特に大企業や自動化の対象が多い会社に向いています。
また、サーバー型はカスタマイズ性が高く、将来さらに自動化の範囲を広げたい場合にも柔軟に対応できます。管理者が一元的に操作・監視できるため、不正アクセスや情報漏えいのリスクが低く、個人情報や機密情報を扱う業務にも安心です。
ただし、初期費用が高く、導入までに時間がかかるというデメリットがあります。システム構築や運用にもIT部門の協力が必要になり、ある程度体制が整っている企業でないと導入が難しい点にも注意が必要です。
このように、しっかりとした管理体制がある企業には、とても頼れるRPAの導入方法です。
クラウド型
クラウド型RPAは、インターネット環境さえあればどこでも使えるのが最大の魅力です。ソフトを自分のパソコンにインストールする必要がなく、ブラウザを開くだけで操作できるため、外出先や複数のパソコンからもアクセス可能です。
また、デスクトップ型と違い、RPAロボットが動いていてもそのパソコンを他の作業に使えるという点も便利です。さらに、クラウド型は常に最新の機能が提供され、初期費用が抑えられるため、少ないコストで始めやすいというメリットもあります。
一方でインターネット接続がないと使えなかったり、クラウド上にデータを置くため、セキュリティ面での確認が必要な点に留意しましょう。特に情報管理が厳しい業種では、導入前に安全性についてよく調べることが大切です。
シナリオの作成方法を確認
RPAツールの操作は、「シナリオ(ロボットの動きの指示)」を作ることで始まります。このシナリオ作成の方法には、ドラッグ&ドロップで簡単に作れるツールや、細かく設定できる上級者向けのツールなどがあります。
たとえば、初心者向けには画面操作を記録するタイプ、IT部門向けにはコードを使って細かく設定するタイプなどがあります。また、ツールによっては対応できる業務に制限がある場合もあるため、導入前にどのような業務が自動化できるかを必ずチェックしましょう。
コストと機能のバランスが良いか
コストだけでなく、自社にとって必要な機能があるかを見極めることが重要です。 RPAツールは、機能が高度であるほどコストも高くなる傾向にあります。しかし、高度な機能を豊富に備えたツールが必ずしも自社に合っているとは限りません。
必要のない機能が多く含まれていても、無駄なコストになる可能性があります。また、導入後のサポートや運用支援にも費用が発生する場合があるため、月額料金や初期費用だけでなく、総合的なコストを確認することが大切です。
自社の業務内容と照らし合わせて、「この機能は必要」「この価格帯でこの業務範囲をカバーできるならOK」など、納得できるバランスを見極めましょう。
RPAツールのその他の比較ポイント

基本機能だけでなく、将来的な拡張性や管理機能、AIの活用もチェックすることで、より使いやすく効果的なRPAツールを選べます。
RPAツールを選ぶときは、導入形態やシナリオ作成方法、コストといった基本的なポイントだけでなく、その他にも確認しておくとよい点があります。以下では、RPAツールのその他の比較ポイントについて解説します。
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RPAツールのその他の比較ポイント
対象範囲を拡張しやすいか
将来的に自動化対象を広げたいなら、ロボットの追加やシステム連携がしやすいツールを選びましょう。RPAは最初は一部の業務から始め、徐々に他の業務へ拡張していくケースが多く見られます。
そのため、導入時点では小さくスタートしても、将来的にロボットの台数を増やしたり、他のシステムと連携させたりしやすいかどうかは重要なポイントです。
ツールによっては、拡張性に限界があるものや追加料金が高額になる場合もあるので、長期的な運用計画も視野に入れて選定することが大切です。
どのような管理機能があるか
管理機能が充実していれば、安全で効率的な運用が可能になります。 RPAを業務の中核として活用していく場合、ロボットの動作を監視したり、ユーザーのアクセス権限を管理したりする必要があります。
監視機能、エラーログの記録、実行履歴の確認、権限設定などの管理機能がそろっているかは、安全に運用する上で欠かせません。
特に複数の部署でRPAを使う場合は、中央で一元的に管理できる仕組みがあると非常に便利です。導入前にどのような管理機能が用意されているかを確認しておきましょう。
AIが利用できるか
AIと連携できるRPAツールは、より高度な業務の自動化が可能になります。 近年では、RPAにAIを組み合わせて、画像認識や自然言語の理解などの高度な作業も自動化できるツールが登場しています。
たとえば、紙の書類を読み取るOCR機能や、問い合わせメールの自動分類などを行えます。こうしたAI機能を活用すれば、単なる繰り返し作業だけでなく、より複雑な判断を含む業務の効率化も期待できます。
AIが利用できるか、または外部AIサービスと連携できるかは、RPAの活用の幅を広げるための大切な確認ポイントです。

RPAとAI(人工知能)は、どちらも企業の業務効率化をサポートするテクノロジーですが、得意なことや動作の基準が異なります。本記事では、RPAとAIの違いを解説し、より業務を効率化させるための連携・組み合わせ事例を紹介します。
おすすめのRPAツール9選
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【デスクトップ型】おすすめのRPAツール5選
株式会社FCEプロセス&テクノロジー
RPAロボパットDX

ここがおすすめ!
- 専任担当者・カスタマーサクセスチームがつき、「3ヶ月導入支援サポート」も無料で受けられる
- すべてのブラウザやソフトに対応しており、初心者でも扱える簡単操作
- 1ヶ月間3ライセンスの無料トライアルが受けられ、契約は1ヶ月単位
ここが少し気になる…
- 詳細機能・連携・料金は問い合わせで確認
株式会社ウィルオブ・ワーク
ウィルオブ・ワークのRPAサービス(WinActor)
ウィルオブ・ワークのRPAサービス(WinActor)
ここがおすすめ!
- RPAのスペシャリストによるサポートで、安心して自動化を進められる
- 操作に不慣れな方や短期間で導入したい方にぴったりな「オペレーター研修」が無料で受けられる
ここが少し気になる…
- 公式サイトでは各機能や料金が分からず、問い合わせで確認する必要がある
Ui path株式会社
UiPath StudioX
UiPath StudioX
ここがおすすめ!
- 専門的な知識がなくても直感的に扱えて、誰でも数分で自動化できる
- 構築済みの「UiPath Marketplaceテンプレート」が活用でき、カスタマイズも可能
ここが少し気になる…
- 詳細情報や料金プランなどの情報が少なく、分かりにくい
株式会社デジタルワークス
RaQubo
RaQubo
ここがおすすめ!
- 利用者に寄り添った開発と簡単設計で、専門知識がなくても扱える
- 1アカウント2ライセンスの提供がある
- いつもの作業通りにロボットが実行するため、設定内容と実行結果の比較が容易
ここが少し気になる…
- 契約期間は6ヶ月からで、スタンダードの場合はシナリオの開発・保守が対象外
株式会社デリバリーコンサルティング
ipaSロボ
ここがおすすめ!
- 自社のニーズにあわせて選択できる2種類の料金プラン
- 「無料オンライントレーニング」や「専任講師によるトレーニング」の提供があり、自身のスキルアップにも
ここが少し気になる…
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【クラウド型】おすすめのRPAツール4選
BizteX株式会社
BizteX cobit
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- 構築不要・即日の導入が可能で、専門知識がなくても扱いやすい
- 導入後も「チャットサポート」が無料で受けられる
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ここが少し気になる…
- Web以外の基幹システムやデスクトップのアプリケーションには非対応
ここがおすすめ!
- 自由に設計でき、パソコン上の業務や事業にあわせて活用可能
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ここが少し気になる…
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LINE株式会社
CLOVA OCR
CLOVA OCR
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- 仕訳・空欄の読み取りが無料
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- AI-OCR搭載でデータ化が効率よくできるが、その他の機能は非搭載
ここがおすすめ!
- アップロードするだけで使用中のExcelフォーマットのまま自動化できる
- プログラミング不要で誰でも簡単に素早い導入が可能
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ここが少し気になる…
- メールの連携を行いたい場合はオプション扱いで、料金は問い合わせで確認
RPAツールの導入フローと注意点

RPAツールを導入するには、いくつかのステップを踏む必要があります。ただツールを導入するだけでは十分ではなく、業務内容の整理やシナリオの設計、導入後の運用ルールづくりまでが重要です。
この章では、RPAツールの導入フローと導入時に気をつけるべき注意点について、順を追ってわかりやすく解説していきます。
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RPAツールの導入フローと注意点
対象業務を決める
RPAツールは、決められた定型業務しか自動化できないため、対象業務をしっかり選ぶことが大切です。 RPAツールは、あらかじめ手順が決まっている作業を自動で処理するツールです。
そのため、毎回内容が変わる業務や、人の判断が必要な業務には向いていません。自動化したい作業が「定型的かどうか」を確認した上で、対象業務を決めましょう。
まずは身近な業務の中から、ルールが決まっていて繰り返しが多いものをリストアップするところから始めると良いでしょう。
シナリオを作成する
RPAツールで自動化するには、作業内容を細かく言語化してシナリオを作成する必要があります。 RPAの「シナリオ」とは、ロボットにどんな動きをさせるかを定義した設計図のようなものです。
「このファイルを開いて、データをコピーして、別の表に貼り付ける」など、具体的な操作手順を細かく設定する必要があります。シナリオを作るためには、まず業務の流れを明確にし、それを順序立てて書き出します。
最近では、専門知識がなくても操作できるシナリオ作成ツールも増えていますが、慣れないうちはIT部門の協力を得ると安心です。明確なシナリオがあるほど、自動化もうまくいきやすくなります。
試験導入・調整を行う
RPAツールはすぐに本番運用せず、まず試験導入とシナリオの調整を行うことが重要です。 シナリオを作成したら、いきなり全社に展開するのではなく、小規模なテスト導入から始めましょう。
試験導入を行うことで、業務の中で予想外のエラーや動作不良がないかをチェックできます。もし問題が起きた場合も、事前に気づけるので、修正して改善できます。
また、業務の流れやシステムの動きに合わせてシナリオを微調整することで、RPAがより正確に、効率的に動けるようになります。
運用ルールを定める
RPAを安定して使い続けるためには、明確な運用ルールを定めることが必要です。 RPAは一度設定すれば自動で作業してくれますが、導入後も運用や管理が必要です。
「誰がシナリオを修正できるのか」「エラーが出たときはどう対応するのか」「定期的にログを確認する頻度」など、役割分担とルールを決めておくことが大切です。
こうしたルールが明確になっていないと、トラブル対応が遅れたり、情報漏洩などのリスクが発生したりするおそれもあります。運用の安定化には、日頃のチェック体制や報告方法の整備が欠かせません。

RPAの導入方法とは?導入費用や失敗しないためのポイントも解説
RPAは、定型的な作業をロボットにより自動化できるツールです。多くの企業で導入が進んでいますが、効果的に運用するには適切な導入準備を行う必要があります。この記事では、RPAの導入方法や導入効果、また失敗しないためのポイントを解説します。
まとめ

この記事では、RPAツールの基本から、選び方、導入手順、注意点までを解説しました。導入の際は、自動化に適した業務を見極め、シナリオを丁寧に作成することが重要です。
また、試験運用を通じて調整を行い、導入後は明確な運用ルールのもとで安定運用を目指しましょう。RPAツールは使い方次第で大きな効果を発揮するため、正しい手順と継続的な改善がポイントです。