おすすめのクラウドストレージ10選|選ぶ際のポイントも解説

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- クラウドストレージを選ぶ際は、容量や利用料金、法人向けか個人向けかに注目する
- 同期タイプや利便性を高める機能、セキュリティ対策などもチェックしておく
- クラウドストレージで情報を安全に管理するには、運用ルールを適切に設定する
社内の情報を効率的に共有するには、クラウドストレージが便利です。しかし、サービスによって料金・容量・機能などが異なるため、自社のニーズに合わせて適切なものを選ぶ必要があります。この記事では、クラウドストレージを選ぶポイントを交え、おすすめサービスを紹介します。
目次
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クラウドストレージを活用して情報共有を円滑化

クラウドストレージとは、インターネット経由で利用するファイルの保管場所で、「オンラインストレージ」とも呼ばれています。パソコンに内蔵されたローカルストレージや、USBといった外付けのハードディスクと異なり、物理的な機器が不要なのが特徴です。
クラウドストレージは、アクセス権を持つユーザーであれば誰でもアクセス・閲覧・編集ができるため、社外メンバーを含めて複数人と簡単に共有できます。また、自社でのサーバー設置や運用管理が不要のため、初期費用・運用管理を抑えて導入できるのも魅力です。
クラウドストレージにはさまざまなサービスがあるため、自社に適したものを選びましょう。本記事では、クラウドストレージの選び方やおすすめのサービスについて解説します。

オンラインストレージとは?メリット・デメリットと選び方を解説
オンラインストレージとは、ローカルのHDDなどの記憶容量にデータを保存せずに、インターネット上のストレージにデータを保存するサービスのことです。本記事ではオンラインストレージの仕組みや使い方、メリット・デメリット、選び方について解説します。
クラウドストレージは容量・対象ユーザー・同期タイプで選ぶ

クラウドストレージを選ぶ際は、容量と利用料金、法人向けか個人向けか、同期型か非同期型かに注目しましょう。これらは、費用対効果や運用体制に大きく影響するポイントです。
あわせて、無料の保存容量や利便性の高い機能の有無などにも注目すると、よりスムーズな導入・運用に期待できます。クラウドストレージの選び方のポイントについて、早速次章からみていきましょう。
【重要なポイント3つ】
- 容量と利用料金を確認
- 個人向けか法人向けか
- 同期型か非同期型か
【その他の比較ポイント】
- 無料の保存容量はどのくらいか
- 利便性の高い機能があるか
- 国産か海外製か
- スマホからも使いやすいか
- どのようなセキュリティ対策があるか
クラウドストレージの選び方で重要な3つのポイント

クラウドストレージを選ぶ際は、コストパフォーマンスや使い勝手の良さに注目する必要があります。ここでは、クラウドストレージを選ぶ際に、特に重要な3つのポイントについて解説します。
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クラウドストレージの選び方で重要な3つのポイント
容量と利用料金を確認
サービスの提供会社やプランによって、利用できる容量や利用料金が異なるため、必ず複数社の料金プランを比較しましょう。なお、ほとんどのサービスは月額制である点を踏まえて、長期的なランニングコストを見ることが大切です。
さらにクラウドストレージの料金体系は、契約ID数による料金体系と、前述のような契約容量による料金体系の2種類に大別できます。少人数で利用する場合は、契約ID数による料金体系の方がコストを抑えやすいでしょう。
一方で、契約容量による料金体系のサービスの多くは、一定量のストレージを使用できますが、その分月々のコストも高くなります。自社の規模・利用状況・予算に合わせて、最適な料金プランのサービスを選定しましょう。
1ファイルあたりのアップロード上限もチェック
ストレージ容量とあわせて確認すべきなのが、1ファイルあたりのアップロード上限です。特に、動画や高解像度の画像を頻繁にアップロードする企業は、対応できる容量が確保されているかを確認すべきでしょう。
一般的に、低料金のクラウドストレージサービスは、ファイルのアップロード上限に制限がある場合が多いです。一方で、ファイルのアップロード上限が大きかったり、無制限のプランは料金が高くなるため、費用対効果を確かめたうえで導入することが大切です。
個人向けか法人向けか
クラウドストレージには個人向けと法人向けのものがあります。一般的に個人向けのクラウドストレージは無料や低コストで、文書・写真・音声の保存が主な用途です。手軽に利用できる一方で、容量は比較的小さく、機能も必要最小限しか備えていないものが多いです。
そのため、企業が利用する場合は法人向けのクラウドストレージがおすすめです。法人向けのクラウドストレージは一定程度の容量が確保されており、大規模なデータの一括管理や複数人での共同編集もスムーズに行えます。
また、通信の暗号化・アクセス制限・認証機能といったセキュリティ機能やワークフロー機能、外部サービス連携機能など、組織での運用に適した機能を備えたサービスも多くあります。
安全かつ円滑にクラウドストレージを運用するためにも、自社に必要な機能を備えた法人向けサービスを検討しましょう。
同期型か非同期型か
同期型のクラウドストレージは、保存したデータがリアルタイムで更新されていくのに対し、非同期型のクラウドストレージでは手動でローカルとクラウド上のデータを更新する必要があります。
同期型のクラウドストレージは、常に最新情報を複数人で共有できるため、チームでドキュメントを共同管理する場合や、プロジェクトの進捗管理などに向いています。
一方で、非同期型は意図しないデータ変更や不正アクセスのリスクが低く、契約書や過去の資料といった正確に管理すべきデータの保管に適しています。用途や業務フローに合わせて、最適なタイプを導入しましょう。
同期型 | ローカルとクラウド間でデータが自動更新される |
非同期型 | ローカル上のデータをその都度手動で更新する |
クラウドストレージのその他の比較ポイント

上記のようなポイントに加えて、無料の保存容量や利便性の高い機能の有無、メーカー、マルチデバイス対応の可否、セキュリティ対策の内容といったポイントに注目するのもおすすめです。ここでは、クラウドストレージのその他の比較ポイントを解説します。
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クラウドストレージのその他の比較ポイント
無料の保存容量はどのくらいか
多くのクラウドストレージは、一定容量まで無料で利用できます。画像や動画といった大容量のファイルの保存を必要としない企業であれば、無料の容量内で利用できる可能性があり、コストの節約につなげられます。
無料利用できるストレージ容量の上限はサービスによって異なるため、自社の利用状況を考慮しながら最適なものを選びましょう。
無料プランではデータの保存期間に注意
無料プランでは、データの保存期間が決まっていることがあります。一定期間が過ぎると無条件にデータが削除されたり、1年以上アクセス・ログインがないデータから順次消去されたり、保存期間の設定はサービスによってさまざまです。
基本的に保存期間が過ぎたデータは復元できないため、帳簿や契約書といった長期保管が必要なデータには適していません。無料プランを利用する場合は、データの保存期間や保存条件についてもしっかりと確認しましょう。
利便性の高い機能があるか
特に法人向けのクラウドストレージは、ビジネスを効率化するための機能が充実したものもあります。ストレージを円滑に運用するためにも、便利な機能があるかどうかを確認するのがおすすめです。
特にチェックしておくべき機能としては「プレビュー」「直接編集」「閲覧・編集権限の管理」などがあります。それぞれの概要や重要性をみていきましょう。
プレビュー
プレビューの機能では、ファイルをダウンロードせずにブラウザ上で確認できます。見たいファイルを瞬時に開けるため、ダウンロードの待ち時間を削減でき、作業の効率化にもつながります。
なお、サービスやプランによってプレビューできるファイルのサイズが異なる場合があります。作業内容に応じて、動画や音声といった大容量のファイルをプレビューできるかどうかを確認しましょう。
直接編集
クラウドストレージにおける直接編集の機能とは、クラウドに保管されたファイルをオンライン上で編集できるものです。データ更新の度にファイルをダウンロードしたり、編集済みのファイルをアップロードする必要がないため、作業時間の短縮化が見込めます。
また、オンライン上で最新情報を更新でき、複数人でファイルを更新管理する際にも便利です。直接編集の機能の有無はクラウドストレージによって異なるため、導入前に確認しましょう。
また、クラウドストレージによっては、直接編集できるファイル形式が限定されており、この点もあわせて確認が必要です。
閲覧・編集権限の管理
閲覧・編集権限の管理では、ユーザーごとにファイルの閲覧・編集・削除の権限を設定できます。クラウドストレージは、アクセス権のあるユーザーなら誰でもアクセスできるのが利点ですが、一方で不正利用や誤操作によるファイル削除などのリスクも伴います。
ユーザーごとに権限設定できるクラウドストレージであれば、役職別・チーム別などにアクセスレベルや操作範囲を制限でき、安全にファイルを保管・管理しやすいです。
自社のセキュリティポリシーやデータ管理規則に対応可能な権限機能を有しているか確認しましょう。
国産か海外製か
クラウドストレージには国産と海外製のものがあるため、自社ニーズに合うものを選択しましょう。国産サービスは日本語に完全対応しており、ほとんどはデータセンターも国内にあることから、災害発生時など有事の際にも安心です。
また、国産のクラウドストレージは、権限設定が細かいものが多く、日本企業の業務習慣に合わせて運用しやすいのも魅力です。一方で海外製のサービスは、大容量でありながら安価なものが多く、コストパフォーマンスに優れています。
また、多くのサービスが多言語対応のため、日本国内でも問題なく運用できるうえ、海外に拠点を持つ企業もストレージを一本化できて便利です。ただし、サポートは日本語非対応の場合があるため、自社のリソースを考慮しながら検討しましょう。
スマホからも使いやすいか
専用のアプリがあるクラウドストレージは、モバイル端末を使って社外からでもスムーズにファイルにアクセスでき、業務の柔軟性がさらに高まります。
例えば、モバイル端末からでも見やすい画面サイズや、少ないアクションでファイルを開けるかなど、操作性を重視して選ぶのがおすすめです。また、クラウドストレージによって相性のよいOSが異なるため、自社で運用している端末との対応可否も確認が必要です。
どのようなセキュリティ対策があるか
一般的に法人向けのクラウドストレージは、個人向けサービスに比べて高度なセキュリティ対策を行っています。ただし、具体的な内容はサービスごとに異なるため、自社が求める基準に達しているかを確認する必要があります。
例えば、2段階認証やアクセス制御、監査ログなどの機能の有無に注目しましょう。ISO27001といった第三者機関の認証があるサービスは、信頼性が高く、安心して運用できます。
また、情報漏洩といったトラブル発生時におけるサービス提供会社の対応方法や、補償の範囲もあわせて確認しておきましょう。
おすすめのクラウドストレージ10選
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【法人向け】おすすめのクラウドストレージ7選
ファイルフォース株式会社
Fileforce
Fileforce
ここがおすすめ!
- 50名未満の小規模企業から1,000名以上の大規模企業までに対応したプランの提供
- ファイル共有はもちろん、直接編集や復元にも対応
- 高セキュリティかつ柔軟なアクセス権限設定が行える
ここが少し気になる…
- 無料プランや個人向けプランの提供はない
株式会社yett
Everidays
Everidays
ここがおすすめ!
- 社内外の組織やチームで「ワークスペース」単位で共有が可能
- 普段使用しているエクスプローラやFinderの操作性とレスポンスを実現
- ファイルや個人情報は、複数施設で保管しバックアップしているため、プライバシー面も安心
ここが少し気になる…
- 海外からアクセスしたい場合は一部利用できない地域があるため注意が必要
使えるねっと株式会社
使えるファイル箱
使えるファイル箱
ここがおすすめ!
- ユーザー数は無制限で費用もかさまず、フォルダのアクセス制限も可能なためセキュリティ面も安心
- WindowsでもMacでも普段使用しているPCと変わらないシンプルな操作性でどんな人にも使いやすい
- コストをかけたくない中小企業に合った価格で容量課金制のクラウドストレージで提供
ここが少し気になる…
- 支払方法は一括前払いのみのためその他の支払方法を希望の企業には不向き
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
Box/Box over VPN
Box/Box over VPN
ここがおすすめ!
- どこからでも安全にアクセス可能で、ストレージ容量無制限のため追加コストは不要
- 24時間365日一元保守を行っており、設定や操作で困ったことがあった際はメールにて対応してもらえる
- 社内外でスムーズなファイル共有を実現し、コメントやタスク機能で共同作業を円滑に進められる
ここが少し気になる…
- 最低利用期限は1年のため途中解約などはできない
SugarSync
SugarSync
ここがおすすめ!
- オンライン上でファイルの共有が行え、アカウントがない相手とも可能
- 自動でオンラインバックアップし、復元はすべてのフォルダを1度に対応
- モバイルアプリが使え、同期できるデバイス数の制限もない
ここが少し気になる…
- 同期や共有・復元機能がメインのため、編集機能は非搭載
株式会社ダイレクトクラウド
DirectCloud
ここがおすすめ!
- 管理者機能もユーザー機能もどちらも充実
- ユーザー数無制限かつ、データ容量にあわせて選べる豊富なプラン
- 日本国内のデータセンターを利用し、その他にも優れたセキュリティの提供
ここが少し気になる…
- 契約期間は12ヶ月自動更新で、短期やスポットで利用したい場合には不向き
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
Amazon Web Service
Amazon Web Service
ここがおすすめ!
- 「無料トライアル」「12ヶ月無料」「常に無料」の3つの無料プラン
- 従量制の料金のため自社ニーズにあわせて調節でき、ボリュームディスカウントにも対応
ここが少し気になる…
- ビジネスに役立つ多数の機能を有している分、ストレージのみ使いたい方には情報が多く分かりにくい場合も
【個人向け】おすすめのクラウドストレージ3選
InfiniCloud株式会社
InfiniCLOUD
InfiniCLOUD
ここがおすすめ!
- いつでもどこでも好きな端末からアクセスが可能
- データは国内にある厳重なセキュリティのサーバーの保管される
- 無料で20GBの容量が使える上、紹介ボーナスで最大1TBの容量が追加される
ここが少し気になる…
- 支払いはPayPalのみ
日本マイクロソフト株式会社
OneDrive
ここがおすすめ!
- 無料プランから個人・家族向け、ビジネス向けプランなど多彩なプランを提供
- ExcelやWordなどのOfficeアプリに多く対応
- 安全に写真や動画のバックアップが行える
ここが少し気になる…
- 「ファイル復元」に対応しているが、過去30日以内の時点にのみ戻せる
ここがおすすめ!
- パーソナル・ビジネスのどちらにも対応
- 「トップページカスタマイズ機能」を備え、企業ブランディングにも役立つ
- 100GBのストレージを完備し、大容量ファイルの転送も可能
ここが少し気になる…
- プランによって支払い方法が「クレジットカード」か「請求書払い」か異なる
クラウドストレージの導入フローと注意点

クラウドストレージの導入効果を高めるには、事前の通信環境の整備や運用ルールの設定、さらに導入後も定期的なデータ整理が必要です。ここでは、クラウドストレージの導入フローと注意点を解説していきます。
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クラウドストレージの導入フローと注意点
1. 安定した通信環境を整備しておく
インターネット通信を利用するクラウドストレージは、処理速度がインターネットの回線速度に依存します。特に大容量のファイルを利用する場合は、回線速度が遅いと、ファイルのダウンロードやアップロードに時間がかかり、業務効率が落ちる可能性があります。
効果的にクラウドストレージを利用するためにも、安定した通信環境を整備しておきましょう。ビジネス利用においては、50~100Mbps程度の通信速度が推奨されています。
2. 運用ルールを設定する
クラウドストレージは社外からでもアクセスが容易である分、情報漏洩のリスクが高いのが課題です。特にリモートワークやモバイル端末での利用頻度が高い企業は、情報漏洩防止に必要なルールの策定を行いましょう。
まずは、ユーザーごとに閲覧・編集権限を適切に設定する必要があります。また、データファイルのURLは一定期間経過後にリンク切れにするなど、不正利用を防ぐための対策が必要です。
あわせて、不正利用や情報漏洩の発覚時における対応フローや提供会社との連携方法なども、あらかじめ社内で確認しておきましょう。
3. 定期的にデータ整理を行う
基本的に、クラウドストレージ内の保存ファイルが増えるほどコストが嵩みます。また、ファイルがいっぱいになると処理速度が低下するといった懸念もあるため、クラウドストレージ運用後は定期的なデータ整理が必要です。
不要なデータは消去するほか、取引先などから共有されたファイルでアクセスが不要になったデータの共有解除などを行いましょう。また、バックアップ済みのデータについても、定期的に要・不要を選別することで、空き容量を増やせます。
まとめ

クラウドストレージは、オンライン上のサーバーにファイルを保管できるサービスです。個人向けと法人向けがありますが、企業が利用する場合は、一定のデータ容量が確保されており、組織運営に適した機能が充実している法人向けのクラウドストレージがおすすめです。
サービスによって料金・容量・保存期間や、データの同期、搭載機能、対応端末が異なるため、自社の利用状況や運用フローに適したものを選ぶことが大切です。特に、不正利用や情報漏洩のリスクを考慮して、セキュリティ対策の内容は入念に確認しましょう。
あわせて、スムーズに運用できるよう、運用ルールの策定や定期的なデータ整理も必要です。本記事を参考に、自社に適したクラウドストレージを導入して業務の効率化につなげましょう。