おすすめのCPaaS9選|選ぶ際のポイントや注意点も解説

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- CPaaSを利用する際は、対応チャネル・チャネルごとの機能・料金に注目して選ぶ
- 開発がしやすいかや日本語サポートの有無も確認し、無料トライアルで試すのがおすすめ
- 自社にシステム開発ができる人材がいない場合には、CPaaSの利用は向かない
CPaaSとは、SMS・音声通話・メールなどのさまざまなコミュニケーションチャネルをAPI連携で自社のアプリケーションやWebサイトに組み込めるクラウドサービスです。この記事では、おすすめのCPaaSや選ぶ際のポイント、利用する際の注意点を解説します。
目次
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CPaaSを活用してコミュニケーションを円滑化

CPaaSとは、SMS・音声通話・メールなどのさまざまなコミュニケーションチャネルをAPI連携で、自社のアプリケーションやWebサイトに組み込めるクラウドサービスです。
プログラムにAPIを組み込むことで、すでに使っているシステムに自然に組み合わせられるのが特長です。最近では、LINEやWhatsAppなどのメッセージアプリとも連携できるサービスも増えています。
この記事では、CPaaSのおすすめサービスや選び方、利用するときの注意点などを、分かりやすく紹介していきます。
CPaaSは対応チャネル・拡張性・SMSの到達率で選ぶ

CPaaSを導入する際には、複数の選定ポイントをしっかり押さえることが重要です。特に重要となるのが、対応しているチャネル・拡張性・SMSの到達率です。
どのチャネルに対応しているかは、ユーザーとの接点の幅を左右し、機能面では通知だけでなく双方向のやり取りが可能かといった細かい使い勝手が変わってきます。
料金プランも、固定費・従量課金・無料枠の有無などサービスごとに違いがあるため、自社の利用目的と予算に合っているか見極めが必要です。次の章では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 対応チャネルを確認
- 各チャネルの機能詳細もチェック
- 自社に合った料金プランか
【その他の比較ポイント】
- 開発がしやすい仕様か
- 日本語でのサポートがあるか
- 無料トライアルが利用できるか
CPaaSの選び方で重要な3つのポイント

CPaaSにはさまざまなサービスがあり、機能や価格、使いやすさに違いがあります。そのため、自社にぴったりのサービスを選ぶためには選び方がとても重要になります。以下では、CPaaSの選び方で重要な3つのポイントを解説します。
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CPaaSの選び方で重要な3つのポイント
対応チャネルを確認
CPaaSを選ぶ際は、どのコミュニケーションチャネルに対応しているかを確認することがとても大切です。
たとえば、あるサービスはSMSと音声通話にしか対応していない一方で、別のサービスはLINE・WhatsApp・チャット・ビデオ通話など幅広く対応している場合もあります。
自社が今必要としているチャネルだけでなく、将来的に使う可能性があるものも想定しておくと、あとからサービスを切り替える手間が省けて便利です。今後の事業展開を見越して、拡張性のあるチャネル対応が可能なCPaaSを選びましょう。
CPaaSで利用できるチャネルの種類
CPaaSで使えるチャネルは実にさまざまです。どのチャネルを使えるかによって、顧客とのコミュニケーション手段が変わります。以下に、代表的なチャネルを紹介します。
- SMS
- 音声通話
- 自動音声
- メール
- チャットアプリ
- Webチャット
- ビデオ通話
自社が利用したいチャネルがあるかを、事前にしっかり確認しましょう。
各チャネルの機能詳細もチェック
チャネルの種類だけでなく、その中でどんな機能が使えるかも重要なチェックポイントです。SMSは送るだけでなく、到達率の高さも大切であるため、しっかり相手に届く仕組みになっているかを確認しましょう。
また、チャットではAIを使った自動応答機能があると、顧客対応が効率的になります。さらに、あるチャネルでメッセージ送信に失敗した場合に、別のチャネル(たとえばメールやSMS)で自動的に再送できる機能があると、より確実に情報を届けることができます。
こうした機能の充実度によって、同じ対応チャネルでも使い勝手は大きく変わります。導入前にデモや資料で詳細機能を確認しておきましょう。
自社に合った料金プランか
CPaaSの料金には、月額固定型・従量課金型などいくつかのパターンがあります。頻繁に大量のメッセージを送る場合は、従量課金が高くつくこともあるため、自社の利用頻度に合ったプランを選びましょう。
また、海外製のサービスも多く、料金の支払いがドルやユーロなどの外貨建てになることもあります。この場合、為替レートの影響で、毎月の支払金額が変動する可能性があります。
コストの予測が難しくなるため、日本円での請求が可能なサービスかどうかも確認しておくと安心です。費用対効果をしっかり意識して選ぶことで、コストを抑えて効果的に運用できます。
CPaaSのその他の比較ポイント

CPaaSを選ぶときは、チャネルの種類や料金などの基本的なポイントだけでなく、その他の細かい比較ポイントも確認することがとても大切です。
ここでは、そうした基本以外の比較ポイントについて、一つひとつ丁寧に解説していきます。サービスを導入する前に、しっかりチェックしておきましょう。
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CPaaSのその他の比較ポイント
開発がしやすい仕様か
CPaaSを導入するときは、開発がしやすいか仕様かチェックしましょう。いくら多機能でも、システムに組み込むのが難しければ、導入や運用に時間がかかり、余計なコストが発生してしまいます。
CPaaSはAPIという仕組みで、自社のアプリやシステムに組み込んで使います。このAPIの設計が分かりやすく、導入がスムーズにできることが非常に重要です。また、対応しているプログラミング言語が自社の開発環境と合っているかどうかも確認しましょう。
開発しやすいCPaaSを選ぶことで、早く、スムーズにサービスを開始することができるため、失敗を避けたい企業には特に重要な比較ポイントです。
日本語でのサポートがあるか
CPaaSは海外の企業が提供しているサービスが多く、日本語でのサポート体制が整っているかを確認することが重要です。
英語しか対応していないサービスを選んでしまうと、設定方法やエラーの対処方法が分かりづらく、困ったときにサポートが受けられない可能性があります。
そのため、日本語で問い合わせができる窓口があるか、日本語で書かれたマニュアルやドキュメントが提供されているかを確認しましょう。導入後のトラブルを避けるためにも、日本語対応の手厚さは見逃せないポイントです。
無料トライアルが利用できるか
多くのCPaaSサービスでは、一定期間の無料トライアルを用意している場合があります。無料トライアルを活用すれば、実際の操作感や機能の使いやすさを事前に体験することができます。
カタログや説明文だけでは分からない細かな使い勝手、管理画面の見やすさ、設定のしやすさなどもチェックできます。複数のCPaaSサービスで悩んでいるときは、無料トライアルを使って比較するのが非常に効果的です。
また、トライアル期間中にサポート体制やレスポンスの早さを評価できるため、正式に契約する前の判断材料として非常に有益です。すぐにサービスを導入する前に、まずは無料トライアルを利用してみましょう。
おすすめのCPaaS9選
株式会社ネクスウェイ
CPaaS NOW

ここがおすすめ!
- コミュニケーションAPIプラットフォームでの提供で、チャネル追加時は再契約不要
- 国内特化のメールサーバーによって、各キャリアに合わせた送信と高到達率を実現
- 問い合わせには日本国内メンバーが対応し、24時間365日体制でサービスを監視
ここが少し気になる…
- サービスの詳細を知るには資料請求が必要
NTTコミュニケーションズ株式会社
SkyWay
ここがおすすめ!
- 充実したドキュメントで、簡単にビデオ・音声・データ通信機能をアプリに実装
- ビデオ・音声通信に必要なサーバーを提供するため、サーバーの構築や維持が不要
- 無料で開発・検証でき、商用サービス提供後も従量課金制でコストを抑えられる
ここが少し気になる…
- テクニカルサポートはEnterpriseプランのみ受けられる
Twilio Inc.
Twilio CPaaS
ここがおすすめ!
- コードサンプルを活用することで、開発者の負担を軽減して実装できる
- 世界180カ国以上・4,500社を超えるキャリアに対応し、グローバル企業も利用しやすい
- 使用量に応じた従量課金制やディスカウントの適用で、コストを最適化
ここが少し気になる…
- 受けられるサポートはプランによって異なる
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
NTT CPaaS
ここがおすすめ!
- 開発部門向けにSDK/APIを標準提供し、SMSや音声通話、二要素認証を簡単実装
- ビジネス部門向け「Moments」で、オムニチャネルを実装してコミュニケーションを効率化
- 無期限の無料トライアルや初期費用不要・従量課金制の料金体系でスタートしやすい
ここが少し気になる…
- 利用者端末が圏外などで送信できなかったSMSは再送されない
Vonage Communications API
Vonage Communications API
ここがおすすめ!
- メッセージングやビデオなどのチャネルにより、顧客エンゲージメントの向上に繋がる
- ノーコード/ローコードツールに対応し、開発スキルがなくても構築・業務に活用できる
- チャットや通話に会話型AIを実装でき、多言語対応や顧客体験の向上を図れる
ここが少し気になる…
- 受けられるサポートはプランによって異なる
Webex Connect
Webex Connect
ここがおすすめ!
- 大手グローバル組織も採用するエンタープライズに対応したCPaaSを使える
- SMSやプッシュ通信など16以上の豊富なチャネルに対応
- コミュニケーションチャネルと既存のバックエンドビジネスシステムを統合できる
ここが少し気になる…
- 機能やサービスの詳細を知るには資料請求が必要
Amazon Connect
Amazon Connect
ここがおすすめ!
- 音声通話やIVRなど、コールセンターに必要な機能を簡単に実装できる
- AI機能を無制限で利用でき、顧客に応じた適切な回答や問題の自動検出・対応が可能
- 顧客からの電話の書き起こしや感情分析により、応対品質の監視・改善につながる
ここが少し気になる…
- PCのソフトウェアを利用したサービスのため、固定電話での利用はできない
U-cube CPaaS
U-cube CPaaS
ここがおすすめ!
- 日本国内の事業者向けに開発された機能とサポートで、安定的な運用が可能
- 既存システムとの親和性が高く、機能追加やシームレスな連携など利用しやすい
- シンプルなコードによって、通信機能を持つシステムやアプリを簡単に開発できる
ここが少し気になる…
- サービスや費用の詳細については問い合わせが必要
ここがおすすめ!
- 個別にカスタマイズされたサービスを利用でき、管理経費を削減
- 世界80以上のオフィス・800社以上のキャリアと接続し、ビジネスの地理的拡大をサポート
- メッセージAPIによって、新しいチャネルを簡単に追加できる
ここが少し気になる…
- 制限によってSMSを利用できない国もある
CPaaSを利用する際の注意点

CPaaSは、企業のコミュニケーションをより便利で効率的にしてくれる便利なツールですが、導入すればすぐに成果が出るというわけではありません。
特に初めて利用する場合は、いくつかの注意点を理解しておくことが大切です。ここでは、CPaaSを活用するうえで特に注意すべき点を紹介します。
開発できる人材が必要
CPaaSの大きな魅力は、コストを抑えながら自社のアプリやWebサイトにSMSや通話などの機能を簡単に追加できることです。しかし、この便利さを活かすにはAPIと呼ばれる仕組みを理解して、システムに組み込むための開発スキルが必要になります。
つまり、社内にプログラミングができる人がいないと、CPaaSを活用するのは難しいということです。外注する方法もありますが、その分の費用が発生するため、CPaaSを使うメリットが小さくなってしまう恐れもあります。
そのため、自社に開発を任せられる人材がいるかどうかは、導入前にしっかりと確認しておくべき重要なポイントです。
各種法規制を遵守する
CPaaSを活用することで、SMSやメール、音声通話などを使った顧客とのやり取りが手軽に行えるようになります。しかし一方で、利用にあたっては法的なルールを確実に守る必要があります。
たとえば、広告や宣伝を目的としたメールを配信する際には、特定電子メール法に従うことが求められます。また、顧客の名前・電話番号・位置情報などを取り扱う場合は個人情報保護法の対象となります。
これらの法規制を軽視した運用は、企業の信用を失うだけでなく、行政からの指導や罰則につながる恐れもあります。安心・安全な運用のために、法令遵守を前提とした設計が求められます。
まとめ

CPaaSは、企業が顧客と効率よくコミュニケーションをとるための強力なツールです。SMS、音声通話、チャットなどを自社のアプリやWebサイトに簡単に組み込めるため、マーケティングやカスタマーサポートなどに活用できます。
ただし、導入にはプログラミングの知識が必要であり、使い方によっては法規制を守る必要もあります。CPaaSを選ぶ際には、対応チャネルや機能、料金体系を比較しながら、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。
本記事を参考に正しく準備すれば、CPaaSは業務効率を大きく高める心強い味方になるでしょう。