ITエンジニアの平均年収とは|IT転職で年収を上げる方法や注意点

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  • ITエンジニア全体の平均年収は462万円であり、全体平均と比べて高い傾向にある
  • 未経験では年収が一時的に下がることもあるが、スキル習得などで年収アップが可能
  • IT業界に転職する際は、年収だけでなく働き方が自分に合っているかも考える

年収アップを目指して、IT転職を検討する方も多いでしょう。実際に、ITエンジニアの平均年収は全体平均と比べて高い傾向にあります。この記事では、ITエンジニアの職種別・業種別・年代別の平均年収や年収アップの方法などについて解説します。

目次

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  1. IT転職で年収アップを実現しよう
  2. ITエンジニアの平均年収とは
  3. ITエンジニアの将来性
  4. 未経験でのIT転職では年収が下がることも
  5. ITエンジニアが年収を上げる方法
  6. 年収アップを目指してIT転職する際の注意点
  7. IT転職エージェントを活用しよう
  8. まとめ

IT転職で年収アップを実現しよう

専門性の高いITエンジニアは、他職種と比べて平均年収が高い傾向にあります。さらに、現在は深刻な人手不足のために、給与面で差別化を図るIT企業も少なくありません。つまり、IT業界に転職することで、年収が上がる可能性があります。

なお、IT業界では職種・業種が細分化されており、それぞれ年収に差があります。また、年齢でも年収に差が出やすいため、特に30代以上でIT転職をする場合は、転職後の具体的な年収額を知っておくことが大切です。

本記事では、ITエンジニアの平均年収や、年収を上げる方法などを解説します。IT業界への転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

ITエンジニアの平均年収とは

dodaの調査によれば、ITエンジニア全体の平均年収は462万円です。なお、ITエンジニアは職種・業種・年代によって年収に差が出ます。IT転職で年収アップに成功するためにも、それぞれの平均年収について理解していきましょう。

参考:平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)|doda

職種別の平均年収

ITエンジニアの職種は20種類以上に分かれており、それぞれ平均年収が異なります。dodaの調査をもとに、代表的なITエンジニアの職種別の平均年収をまとめました。

職種平均年収
プロジェクトマネジャー693万円
プリセールス666万円
セキュリティコンサルタント/アナリスト616万円
IT戦略/システム企画606万円
ITコンサルタント598万円
研究開発576万円
データサイエンティスト556万円
システム開発/運用489万円
パッケージ導入/システム導入483万円
セキュリティエンジニア
(脆弱性診断/ネットワークセキュリティ)
477万円
スマホアプリ/ネイティブアプリ系エンジニア476万円
サーバーエンジニア464万円
データベースエンジニア463万円
制御系ソフトウェア開発453万円
ネットワークエンジニア447万円
Webサービスエンジニア446万円
SE/プログラマ425万円
テクニカルサポート422万円
デバッグ/テスター387万円
運用/監視/保守378万円
ヘルプデスク353万円

同じITエンジニアでも、プロジェクトマネージャーとヘルプデスクでは年収に300万円以上の差が出ることもあります。なお、高年収の職種ほど求められるスキルや経験が異なるため、転職を考える際は年収だけでなく、自身の適性も見極めることが大切です。

参考:平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)|doda

業種別の平均年収

業種もITエンジニアの年収に影響を与える要素です。dodaの調査によると、業種別では年収に次のような差が出ます。

業種平均年収
ITコンサルティング494万円
ハードウェア/ソフトウェア/パッケージベンダ486万円
システムインテグレータ475万円
ネット広告/Webマーケティング446万円
通信/ISP/データセンター433万円
ゲーム
(オンライン/ソーシャル)
426万円

ITコンサルティングは、広範なITスキル・知識に加えて、経営・業務に関する知識やコミュニケーション能力などさまざまなスキルを求められることから、特に年収が高い業種です。

なお、上記では最も年収額が低いゲーム業種であっても400万円以上は見込めることから、非IT業種に比べると高年収といえるでしょう。

参考:平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)|doda

年代別の平均年収

ITエンジニアは年代によっても年収が異なります。dodaの調査では、年代別に次の様な年収差が判明しました。

年代平均年収
20代389万円
30代516万円
40代652万円
50代711万円

基本的に業界経験が長いほど年収が高くなるため、年代が高いほど高年収といえます。一方で、30代・40代から未経験でIT転職した場合は、上記よりも年収が低くなる可能性があります。

参考:平均年収ランキング(年齢別・年代別の年収情報)|doda

ITエンジニアの将来性

結論からいえば、ITエンジニアの将来性は高いです。今後はオンラインサービスの普及やDX化がさらに加速化し、多くの人手が必要になると予測されています。

一方で、IT業界は人手不足が慢性化していることから、ITエンジニアの需要は今後も高い状態が続くと考えられます。つまり、どのIT企業も人材確保が課題であるため、給与においても優遇される可能性が高いです。

年収1,000万円は可能か

ITエンジニアで年収1,000万円に到達できる可能性は、ゼロではありません。大手企業においては年収1,000万円を達成する例もありますが、割合は決して大きくなく特に20代・30代で達成できる人は少ないです。

ITエンジニアとして年収1,000万円を達成するには、上記のように大企業への転職が条件です。また、上位工程に携わるエンジニアほど高い年収が見込めるため、それに見合ったスキル・実力を身につける必要があるでしょう。

未経験でのIT転職では年収が下がることも

ITエンジニアは他職種に比べても年収が高いですが、未経験から転職した場合は、前職・現職に比べて年収が一時的に下がる恐れがあります。これは、ITエンジニアは経験や実績を重視する傾向にあるためです。

たとえ前職・現職では実績が豊富な30代・40代からの転職であっても、IT経験がまったく無ければ、新卒と同等の給与になることも多いです。一方で、IT業界は実力主義の傾向があり、実績さえ出せば、未経験からでも高年収が見込めます。

一時的に年収は下がる可能性があるものの、努力次第で高年収を得られる点は、IT転職における大きな魅力です。

企業選びが1つのポイント

未経験からでも高年収を目指すには、転職先を吟味することが大切です。例えば、評価基準が明確なIT企業は、成果が年収に公正に反映されます。IT以外のスキルが高く評価されることもあるため、未経験者でも転職直後から一定の年収を得られる可能性があります。

また、幅広いキャリアパスを設定している企業は、IT未経験からでも自分の特性や経験に基づいて、最適なキャリアアップを目指しやすいです。その結果、一定の時間はかかるものの、着実な年収アップに期待できます。

なお、上流工程のITエンジニアほど高年収が見込めます。その分のスキルや知識は求められますが、転職直後から高年収を狙う場合は、大規模プロジェクトや上流工程を取り扱うことが多い企業への転職を検討しましょう。

ITエンジニアが年収を上げる方法

IT業界は実力主義の傾向があるため、努力次第では未経験からでも高年収を目指せます。ここでは、ITエンジニアが年収を上げる方法を解説します。

ITスキル標準(ITSS)を上げる

ITスキル標準(ITSS)とは「IT Skill Standard」の略称で、経済省が策定したITに関する能力の評価指標です。具体的には、ITエンジニアごとのスキルを数値化し、どの程度のレベルに達しているかを可視化します。

ITスキルは3分類7段階で設定されています。

  1. エントリーレベル(レベル1~2)
  2. ミドルレベル(レベル3~4)
  3. ハイレベル(レベル5~7)

一般的には、ミドルレベル以上からITエンジニアとして一人前と見なされます。レベルが高くなるほど年収も増えるため、まずはITSSのレベルを上げていくのもおすすめです。なお、ITSSとは客観的な指標であり、明確なレベルアップの要件はありません。

しかし、レベル1〜4までは次のような資格試験と対応しているため、自身のスキルを可視化するためにも取得を検討してみるのがおすすめです。

  1. ITSSレベル1=ITパスポート試験
  2. ITSSレベル2=基本情報技術者試験
  3. ITSSレベル3=応用情報技術者試験
  4. ITSSレベル4=高度試験

参考:ITスキル標準とは -ものさしとしてのスキル標準|PA 独立行政法人 情報処理推進機構

資格を取得する

専門性の高いIT関連資格を取得すると、一定のITスキル・知識を証明できます。つまり、自身の評価アップにつながるため、年収を増やしたい場合におすすめです。

IT関連資格には、国家資格とベンダー資格の2種類があります。

【国家資格】

  1. ITパスポート
  2. 基本情報技術者試験
  3. システムアーキテクト試験
  4. ITサービスマネージャ試験
  5. ネットワークスペシャリスト試験
  6. データベーススペシャリスト試験

【ベンダー資格】

  1. AWS認定試験
  2. Microsoft認定資格
  3. Microsoftオフィススペシャリスト
  4. CCNA

企業によっては、上流工程のITエンジニアに対して一定以上の資格取得を求めることがあります。仕事の幅を広げるためにも、上記のような資格の取得を検討してみましょう。

IT転職に必要な資格とは?おすすめのIT資格や勉強方法を解説

IT転職を成功させるには、専門の資格があると有利です。ただし、IT関連の資格は多数あるため、自身のレベルや転職先のニーズに合ったものを取得することが求められます。この記事では、IT転職にあたって有利となる資格やその勉強方法などについて解説します。

より年収の高い職種を目指す

ITエンジニアの中でも、マネジメント職やセキュリティエンジニアなどは特に高年収が見込めます。一方で、ヘルプデスクや運用保守に関わる職種は、ITエンジニアの中でも年収が低い傾向にあります。

そのため、現職で年収の頭打ちが見えている場合は、市場価値の高い職種への転向によって年収を増やせる可能性があります。上位職種へ転向するには、今から解説する「専門性・希少性の高いスキル」「ITスキル以外のスキル」を磨くことが大切です。

専門性・希少価値の高いスキルを身につける

基本的に、市場価値の高いIT職種に就くには専門性や希少価値の高いITスキルが求められます。

例えば、クラウド環境での開発やビッグデータの開発・分析AI技術、データサイエンスなどの最先端技術を習得しているITエンジニアは数が少なく、転職市場における市場価値が極めて高いです。

eラーニングなどを活用しながら、こういった専門性の高いスキルを磨くことで、高年収の職種に就ける確率が高まります。

IT以外のスキルも磨く

上位のITエンジニアは、プロジェクト管理やチームのマネジメントを請け負うことが多く、そのためのスキルが求められます。

具体的には、クライアントの課題を把握するためのコミュニケーションスキルや、チーム・プロジェクトを円滑に進行するためのマネジメント能力が必要です。そのため、上位のITエンジニア職種を目指す場合は、このようなITスキル以外のスキルも磨きましょう。

外資系企業に転職する

IT業界は成果主義の傾向にありますが、特に外資系企業はその傾向が強いです。そのため、自身のスキル・経験に自信がある人は、外資系企業のエンジニアに転職することで年収が上がる可能性があります。

なお、外資系のIT企業ではIT技術に加えて、迅速な対応力や問題解決能力といったIT分野以外のスキルも求められます。また、本社とのやり取りや海外クライアントとスムーズにコミュニケーションが取れるよう、ビジネスレベル以上の英語力も必要です。

フリーランスとして働く

フリーランスは自身の裁量で報酬単価を設定できるため、転向することで年収が大幅にアップする可能性があります。

また、フリーランスはパソコンが1台あれば、場所・時間に縛られずに自由に働くことができ、スキルが高い人であれば短時間の労働で高年収を得られるでしょう。ただし、十分な年収を得るには、それに見合ったITスキルが求められます。

また、基本的にフリーランスは案件の受注から納品後のフォローまで1人で行うため、営業スキルやコミュニケーション能力も必要です。受注・納品できない場合は、年収がゼロになる可能性にも留意しましょう。

年収アップを目指してIT転職する際の注意点

IT業界は比較的年収が高いため、憧れて転職を検討する人も多いでしょう。一方でIT業界は残業が多く、シビアな成果主義である点には留意が必要です。

また、IT業界はトレンドの変化が早く、クライアントの高い要求に応え続けるには、常に勉強し続ける姿勢が求められます。トレンドに対応できないITエンジニアは需要が低く、結果として年収も下がりやすい点に留意しましょう。

このようにITエンジニアは高年収が見込まれますが、そのためには相応の努力が必要です。IT転職を考える際は、働き方が自分に合っているかを十分に検討しましょう。

IT転職エージェントを活用しよう

年収アップにつながるIT転職を成功させるには、IT転職エージェントの利用がおすすめです。IT転職エージェントとは、専任のエージェントがキャリア相談から内定獲得後の年収交渉まで、ワンストップの転職支援を行うサービスです。

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IT転職に関する疑問や不安をいつでも相談でき、初めて転職活動を行う人でも心強いです。IT転職に不安がある場合は、まずIT転職エージェントでキャリア相談を行うのがおすすめです。

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IT業界への転職を成功させるには、IT転職エージェントを活用しましょう。転職エージェントを利用すれば、キャリアアドバイザーが企業選びから選考までサポートしてくれます。この記事では、IT転職エージェントの利用メリットや選び方を交え、おすすめのエージェントを紹介します。

まとめ

ITエンジニアは他職種に比べても高年収が見込めるため、年収アップにつながる転職を考えている人にもおすすめです。現在は深刻な人手不足を背景に、未経験者を歓迎している企業も多いため、未経験からでもITエンジニアを目指せます。

特に上位職種ほど年収が高くなりますが、一方で働き方もシビアになります。転職を考える際は年収だけでなく、自分に合っているかを十分に検討しましょう。

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