ヒートマップ機能のあるアクセス解析ツールおすすめ4選|選び方も

Check!
- ユーザー行動を色で可視化できるヒートマップ機能搭載のアクセス解析ツールもある
- ヒートマップ機能は、Webサイト改善やCVR向上に役立ち、SEO対策にも有効
- 製品を選ぶ際は、分析できるデータの種類や保存期間、対応デバイスなどを確認する
アクセス解析ツールには、ヒートマップ機能を持つものも多数あります。ヒートマップを使うと、Webサイト上でのユーザー行動を一目で把握できます。この記事では、ヒートマップ機能のあるおすすめのアクセス解析ツールや選ぶ際のポイントを解説します。
目次
開く
閉じる
開く
閉じる
アクセス解析におけるヒートマップとは

ヒートマップとは、データを色分けして視覚的に表示するツールです。Webサイトの特定ページの中で、訪問者がどこに注目してどこをクリックし、どこまでスクロールしたかなどの行動を赤、青などの色の濃淡で示します。
ヒートマップは、Webサイトの訪問者の行動を理解するためのツールの一種ですが、このようなツールは、他にアクセス解析ツールが挙げられます。アクセス解析ツールでは、Webサイトの全体的なアクセスデータを数値で示します。
ヒートマップはユーザー行動の詳細を把握するツールで、アクセス解析ツールはユーザー行動の全体像を把握するツールとして区別されます。しかし、アクセス解析ツールの中には、ヒートマップ機能を搭載したものもあります。

アクセス解析ツールとは?ツールの機能やメリット・デメリットを解説
アクセス解析ツールとは、WEBサイト内でのユーザー行動を分析するツールを指します。アクセス解析ツール導入の目的は、自社サイトの効果測定やコンバージョン率向上に繋げるなど様々です。本記事では、アクセス解析ツールの機能やメリット・デメリット、選び方を解説します。
アクセス解析ツールのヒートマップ機能のメリット

ヒートマップでは、ユーザー行動の詳細を視覚的に把握でき、データを上手に活用することでさまざまなメリットを得られます。ここでは、アクセス解析ツールのヒートマップ機能のメリットを解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
アクセス解析ツールのヒートマップ機能のメリット
客観的なデータが得られる
アクセス解析ツールのヒートマップ機能は、ユーザーの行動を客観的なデータとして視覚化します。どこで離脱が起きているのか、どの部分が最も読まれているかなどを明確にすることにより、Webサイトの改善に役立ちます。
ヒートマップ機能では、色の濃淡でユーザーが「どのエリアを読んでいるか」や「どこまでスクロールしているか」がわかります。一般的には、暖色(赤やオレンジ)は訪問者の関心が集まっている箇所、寒色(青や緑)はあまり見られていない箇所を表します。
視覚的な表示によって、Webページの中の目を引く部分や逆に注目されていない部分が一目で確認でき、重要なコンテンツの配置や内容を見直すことができます。また、離脱エリアが分かれば、なぜその箇所で閲覧をやめたのかを推測して、改善のヒントを得られます。
CVR向上に繋がる
ヒートマップ機能は、ユーザーの行動を可視化することで、CVR(コンバージョン率)向上に大きく役立ちます。CVRとは、サイト訪問者のうち、実際に購入・登録・問い合わせなどの目的を達成した割合を示す指標です。
ヒートマップ機能により、Webページ上における訪問者の興味関心が高いエリアや、注目されていない要素を把握できます。このようなユーザー目線に基づいてサイト構成を最適化することは、CVR向上に繋がります。
例えば、Webページ内でスクロールされないエリアが判明した場合、そのエリアにあるコンテンツをユーザーの注目が集まる位置に配置し直すことが考えられます。
また、ページの途中でユーザーが離脱している箇所がわかれば、内容の順番や視覚要素を工夫し、ユーザーが読み進めやすくなるよう改善できます。ヒートマップ機能の活用は、このような視覚的なデータに基づき、CVR向上に繋がるようなWebサイト構築に役立ちます。
SEO対策にも有効
ヒートマップ機能は、SEO対策にも効果があります。Googleは、ユーザーが長くページに滞在することを「コンテンツが役立っている」指標として評価します。
そのため、ヒートマップ機能の活用によって、ユーザーのページ滞在時間を増やせれば、Googleからの評価が向上し、検索順位が上がる可能性に期待できます。
例えば、可視化されたデータから、ページのスクロール率を向上させることは、ユーザーがページを最後まで読んで、滞在時間を伸ばすことに繋がります。このようなヒートマップ機能の利用とそのデータに基づくWebページの改善は、SEO対策としても有効です。
アクセス解析ツールのヒートマップ機能のデメリット

ヒートマップ機能は、特定の1ページのみについてユーザー行動を視覚化しますが、サイト全体をカバーすることはできません。複数のページ間でのユーザーの動きや全体の流れを把握するには、アクセス解析機能の併用が必要です。
また、1つのページでヒートマップデータを集める際、PV(ページビュー)数が少ないと、信頼性のあるデータを得ることが難しくなります。
一般的に、100PV以下のページではユーザーの傾向が十分に反映されないことが多く、クリック数やスクロールの深さなども偏りが出やすくなります。
分析には少なくとも100PV以上のデータが推奨されており、これに満たない場合は、ページの閲覧数が増えてから解析するか、ページを目立たせて閲覧数を増やす工夫が必要です。
ヒートマップ機能のあるアクセス解析ツールの選定ポイント

Webサイトの目的達成に寄与するツールを選ぶためには、目的に適したツールの選定が必要不可欠です。ここでは、ヒートマップ機能のあるアクセス解析ツールの選定ポイントを解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
ヒートマップ機能のあるアクセス解析ツールの選定ポイント
必要なデータを分析できるか
ヒートマップ機能は、ツールによって計測できるデータが異なります。そのため、アクセス解析ツールを選ぶ際には、ヒートマップ機能について自社のニーズに合ったデータが得られるかを事前に確認することが重要です。
なお、ヒートマップ機能には、分析できるデータによってさまざまな種類があります。以下の表に各ヒートマップ機能の概要をまとめます。
機能 | 概要 |
---|---|
クリックヒートマップ | クリックの多いエリアを視覚化主にUIの改善に役立つ |
マウスムーブヒートマップ | マウスの動きからユーザーの注目箇所を把握 |
スクロールヒートマップ | ユーザーのスクロール範囲を確認主に離脱対策に役立つ |
アテンションヒートマップ | 滞在時間が長い部分を特定内容や配置の改善に役立つ |
タッチアクションヒートマップ | スマホのタップデータを視覚化モバイルUIの 改善に役立つ |
ヒートマップ以外の機能もチェック
アクセス解析ツールでは、ヒートマップ以外のさまざまな機能も活用することで、Webサイト全体の改善がしやすくなり、また、改善の精度も向上します。ヒートマップ以外に推奨される機能として、以下のものが挙げられます。
機能 | 概要 |
---|---|
アクセス解析 | サイト全体のユーザー行動を詳細に追跡 |
フォーム分析 | フォーム離脱の原因を特定入力完了率を改善 |
ABテスト | 異なるページデザインを比較最適な選択を支援 |
データ比較 | 施策ごとの効果を数値で確認改善の方向性を設定 |
画面録画 | ユーザーの操作を録画ユーザー体験改善のヒントを得る |
セグメント | 特定グループごとの行動を分析最適な戦略を実行 |
計測できるPV数・ページ数・サイト数を確認
アクセス解析ツールで計測できるPV数やページ数、サイト数の上限は、ツールや料金プランによって異なります。そのため、自社サイトの規模や分析の目的に合うかどうかを確認することで、適切なデータを無駄なく活用できます。
例えば、小規模なサイトや特定のページの分析が主な場合は、無料プランでも十分なことがあります。しかし、ページ数が多い大規模サイトや、複数ドメインにわたる広範囲な分析を行う場合には、有料プランやページ数制限のないツールが推奨されます。
一般的に有料版の方がデータの保持期間も長く、複数ページや高PVサイトの分析に対応しやすい仕様になっています。
データの保存期間はどのくらいか
アクセス解析ツールの選定では、データの保存期間の確認が重要です。ツールによって保存期間が異なり、数ヶ月のみデータを保持するものから、1年以上の長期保存が可能なものまで幅広くあります。
このため、特に中長期的なユーザー行動の傾向を分析したい場合には、保存期間が十分かどうかを確認することがポイントです。
無料ツールでは、一般的に保存期間が30日から90日程度に制限されることが多く、一部の有料プランでは1年以上のデータ保持が可能な場合もあります。
長期間のデータが必要な場合は、分析目的や予算に応じて保存期間が合致するプランを選び、後から追加のデータ分析を行いたい場合にも備えておくことがおすすめです。
マルチデバイスに対応しているか
ヒートマップ機能付きのアクセス解析ツールは、マルチデバイス対応が向いています。これは、PC・スマートフォン・タブレットなどの異なるデバイスごとに、ユーザーの行動は異なる傾向があるためです。
例えば、スマホではタップやスワイプなどの操作が中心となり、PCではマウスの移動やクリックが主な操作です。マルチデバイス対応のツールであれば、各デバイスに応じたユーザーの行動データを集めて分析でき、全体的なユーザー体験を改善しやすくなります。
また、デバイスによって画面サイズやページのレイアウトも異なります。特にスマホでは表示領域が小さく、PCよりも見やすい位置に重要なコンテンツを配置する必要があります。
このような違いを考慮するため、デバイスごとのデータを分析し、表示位置やコンテンツの配置を最適化することで、各デバイスでのユーザビリティを向上させられます。
モバイルアプリに対応しているか
モバイルアプリ上のユーザー行動を分析したい場合は、ツールがモバイルアプリに対応している必要があります。アプリ内でのユーザー行動の分析はWebサイトとは異なり、スマートフォンのタップ・スワイプ・ピンチインなどの操作を考慮することが求められます。
特定のボタンがタップされやすいか、画面のどこでスクロールをやめるのかなど、アプリ特有の操作がわかることで、アプリをより使いやすく改善できます。モバイルアプリのユーザー体験を向上させるなら、このようなタッチ操作対応のツールを選びましょう。
十分な費用対効果を見込めるか
アクセス解析ツールの多くは月額料金がかかり、プランによっては利用可能なPV数に応じた料金設定となります。そのため、選定の際には費用対効果を検討することが重要で、特にPV数が少ないサイトでは、コストに見合うかどうかを慎重に判断する必要があります。
費用を抑えたい場合や導入を試してみたい場合には、無料で利用できるツールも選択肢に入ります。アクセス解析ツールの中には、無料プラン・無料トライアルを提供しているツールもあり、小規模なサイトや初めて導入する場合におすすめです。
ヒートマップ機能のあるアクセス解析ツールおすすめ4選
株式会社ユーザーローカル
User Insight
ここがおすすめ!
- 細かな分析機能を標準装備し、「誰が」「どのように」見ているのかを把握できる
- 「AI」によるレポート作成や改善の時短が可能に
- 「Webビーコン方式」で手間のかかるインストール作業が不要
ここが少し気になる…
- 契約は6ヶ月ごとの更新のため、スポットや数カ月のみ使用したい場合には不向き
ここがおすすめ!
- EFO機能も搭載されており、LP最適化とともにEFOにも取り組める
- サイト訪問者のマウスの動きを「サーモグラフィ」のように表示して視線が集まる箇所を特定
ここが少し気になる…
- プラグインで自動生成されたページは計測できない場合がある
株式会社 Faber Company
ミエルカヒートマップ
ここがおすすめ!
- 追加料金なしでヒートマップを基にした改善提案を受けられる「改善提案付きプラン」の提供
- プランごとに利用可能数の制限はあるが、無料プランでもすべての標準機能を使用できる
ここが少し気になる…
- 利用条件にドメイン数・計測URL数・計測PV数が設定されているため、1ドメインでもPV数が多い場合は高額プランの加入が求められる
株式会社Ptmind
Ptengine
ここがおすすめ!
- ポップアップや固定バーなどをノーコードで作成でき、Web接客の高質化が可能
- 種類豊富なヒートマップを一画面に並べられ、比較分析が容易に行える
ここが少し気になる…
- 計測可能PV数の上限を超えた場合、リセットがかかるまで計測停止となる
その他のアクセス解析ツールの選び方

ヒートマップ機能の有無に関わらず、一般的にアクセス解析ツールを選ぶ際には、以下のようなポイントに注目することがおすすめです。使いやすく、日本語対応やサポート体制の充実など、Webサイトの分析が効率化されるツールを選ぶことが大切です。
【重要なポイント】
- 使いやすさを確認
【その他の比較ポイント】
- 有料の場合は試用期間があるか
- 日本語に対応しているか
- サポート体制は十分か
まとめ

ヒートマップは、Webサイト訪問者の行動を色の濃淡で視覚的に表現するツールです。訪問者がどのエリアに注目しているかや、どこでページを離脱するかがひと目でわかり、このデータを基に、サイト構成やコンテンツの改善を図れます。
アクセス解析ツールの中には、ヒートマップ機能が組み込まれたものもあり、より詳細な行動分析が行えるのが特徴です。ヒートマップ機能を始め、さまざまな分析機能を活用することで、Webサイトのユーザー体験を向上させる戦略を具体的に考えやすくなります。
ツールを選ぶ際には、Webサイトの目的に応じた分析機能が揃っているか確認することが重要です。また、マルチデバイス対応・アプリ対応・費用対効果なども大切なポイントです。本記事の内容を参考に、効率的にWebサイトの最適化を図りましょう。