Gmailが2026年1月に外部メールのPOP受信を終了。ユーザーが取るべき対応とは？

2025/12/10 お役立ち記事

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「2026年1月以降、Gmailで外部メールを受信できなくなる問題」該当するかどうか、すぐに確認する手順を紹介
現在の利用状況に合わせた最適な代替の受信方法4つとそのメリット・デメリットを紹介
年明けのトラブルを回避し、独自ドメインメールなどの受信環境を安全かつスムーズに移行するための具体的方法を紹介

Googleは2026年1月より、Gmailで提供している「外部メールのPOP受信機能」を段階的に終了します。これにより、他社のメールサービスをGmailの画面上で自動受信していたユーザーは、設定の見直しや別の受信方法への移行が必要となります。

今回の仕様変更は、Gmailの「設定 → アカウントとインポート」にある「他のアカウントのメールを確認（POP3）」機能が対象です。ここに外部サービスのメールアドレスを登録している場合、2026年1月以降はメールがGmail側に取り込まれなくなる可能性が高いとされています。

どのような変更が行われるのか

今回終了となるのは、Gmailが他社メールサーバーへPOP方式で接続し、メールを定期的に取得する仕組みです。古くから利用されてきた機能ですが、Googleはセキュリティやパフォーマンスの観点からサポートを終了すると説明しています。

これにより、Gmailを“外部メールの受信箱”として使っていたユーザーは、2026年1月以降、メールを受け取れなくなる可能性があります。特に独自ドメイン利用者やサーバー事業者のメールをGmailに集約してきたユーザーは注意が必要です。

POP方式とは？

POP（Post Office Protocol）方式は、メールサーバーに届いたメールをユーザーの受信環境へ“取り込み”ダウンロードする仕組み のことです。

Gmailの場合、Gmailが外部メールサーバーにアクセスし、新着メールを定期的に取得して受信ボックスへ保存しています。

POP方式の特徴

メールを「取得して保存する」ため、サーバー容量を圧迫しにくい
一方で、取得後はサーバーと同期しないため、複数端末で既読・未読が揃わない
古い仕組みであり、セキュリティや運用上の課題が残りやすい

自分が影響を受けるか確認する方法

Gmail画面で以下の手順を確認することで、今回の終了対象かどうかを判別できます。

確認手順

Gmail右上の 設定（歯車アイコン） をクリック
「すべての設定を表示」
「アカウントとインポート」
「他のアカウントのメールを確認」にメールアドレスが表示されているか確認

赤い矢印の箇所に外部メールアドレスが登録されていれば、2026年1月以降はGmailが受信できなくなる可能性が高いです。画像のように何のメールアドレスも載っていなければ問題はありません。

今後の受信方法：どう対応すればよいか

GmailでのPOP受信終了後もメールを確実に受け取るためには、2025年中に受信方法を切り替える必要があります。ここでは代表的な4つの方法を、メリット・適したユーザー・注意点を含めて詳しく紹介します。

1. 外部サービスのWebメールを利用する

最も導入が簡単で、すぐに利用できるのが「Webメール」です。Webメールとは、Gmailのようにブラウザ上でメールを送受信する仕組みで、インターネットに接続できればPC・スマホ・タブレットからいつでもアクセスできます。

ブラウザでアクセスするだけで利用できるため、POP受信終了後の代替手段としてもっともスムーズに移行できるのが特徴です。特にメールアプリの設定に不慣れなユーザーに適しており、メール環境を簡単に移行したい人にとって最もハードルの低い選択肢と言えます。
エックスサーバーのWebmailなどが挙げられます。

■ メリット

ログインするだけで利用でき、設定作業が不要
PC・スマホ・タブレットなど、どの端末からでもアクセス可能
GmailのPOP機能の終了による影響を受けない
操作がシンプルで初心者でも使いやすい

■ こんな人におすすめ

「とにかく早く移行を終わらせたい」
「ブラウザでメールを確認したい」
「Outlookなどの設定が面倒」

■ 注意点

Gmailのような高度な自動振り分け機能や連携機能は提供元によっては弱い
ストレージ容量はサーバー契約に依存する

2. メールクライアントでIMAP受信に切り替える

もう一つの代表的な方法が、Outlook や Thunderbird などのメールクライアントに独自ドメインのメールアカウントを設定し、IMAP方式で受信する方法です。IMAPはメールをサーバー上に保持したまま閲覧する仕組みで、どの端末で開いても「同じ状態」でメールを扱える点が大きな特徴です。

POP方式が「端末にメールを取り込む」方式であるのに対し、IMAPは「サーバーにあるメールを表示する」方式のため、複数デバイスでメールを使う現代の働き方と非常に相性が良いと言えます。メール数が多いユーザーや、業務でOutlookを使っているユーザーにとっては最適な選択肢となります。

■ メリット

PC、スマホなど複数端末で同じメール状態を見られる（既読・未読が同期）
添付ファイルのダウンロードや検索が高速
仕事向けの本格的なメール管理がしやすい
Webmailより高度な機能（ルール、署名管理など）が使える

■ こんな人におすすめ

「Outlookをメインで使っている」
「業務でメールを大量に扱う」
「端末をまたいでメールを利用したい」

■ 注意点

初期設定でIMAPサーバー・SMTPサーバーなどの情報を入力する必要がある
メールの保存容量はサーバー側に依存する

3. 外部メールサービス側で Gmail へ「転送設定」を行う

GmailのPOP受信が廃止されても、「メール転送機能」は引き続き利用できます。これは、外部のメールサーバーが受信したメールを自動的にGmailへ送ってくれる仕組みで、ユーザーは引き続きGmailの受信トレイでメールを確認できます。

Gmailアプリを使い続けたい人にとって非常に便利で、設定さえ済ませればメール環境をほとんど変える必要がありません。ただし、転送元サーバーが適切にSPF・DKIMなどの送信認証を設定していない場合、Gmail側で迷惑メール扱いになる可能性があるため注意が必要です。

■ メリット

Gmailの画面でメールを受信し続けられる
PC・スマホのGmailアプリから閲覧できる
特別なアプリや設定が不要

■ こんな人におすすめ

「今後もGmailをメインの受信箱にしたい」
「複数メールをGmailで一元管理したい」

■ 注意点

転送元メールサーバーの「転送設定」が必要
SPF・DKIM の設定が弱いと Gmail側で迷惑メールになる可能性がある
返信すると“Gmailのアドレスで送信されてしまう” 問題が起きることがある
→ 対策として「別名送信設定（エイリアス設定）」が必要

4. Google Workspace への移行

独自ドメインのメールをそのままGmailとして使いたい場合、Google Workspace への移行が最も本格的な選択肢です。Google Workspaceでは独自ドメインのメール（例：[email protected]）をGmail形式で運用でき、Gmailの高機能な検索・フィルタリング・大容量ストレージ・スパム対策など、全ての利便性をそのまま享受できます。

企業や団体では、Googleドライブによるファイル共有、Google Meetによるビデオ会議なども併せて利用できるため、単なるメール運用以上の価値があります。また、セキュリティ面でもGoogleが提供する高度な保護機能が使えるため、情報管理の観点から選ばれるケースも多いです。