SaaSとは？PaaSやIaaSとの違い、サービスの選び方も解説

SaaSとは、インターネット経由でソフトウェアを利用できるサービスを指します。コストを抑えて導入でき、どこからでもアクセス可能なのが特徴です。この記事では、SaaSのメリット・デメリットやPaaSやIaaSとの違い、SaaSの選び方などを解説します。

目次

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1. SaaSとは
2. SaaSの具体例
3. SaaSのメリット
4. SaaSのデメリット
5. SaaSの選び方
6. SaaSを利用する際の注意点
7. まとめ

SaaSとは

SaaSとは「Software as a Service」の略称で、直訳では「サービスとしてのソフトウェア」です。SaaSは名前の通り、インターネット経由でソフトウェアを利用できるサービスを指します。

従来のパッケージ型のソフトウェアに比べて導入コストが安価であり、通信環境があればどこからでもアクセスできる点が魅力です。本記事では、SaaSの仕組みや類似の用語との違い、メリット、デメリットなどを解説します。

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SaaSの仕組み

SaaSは、ベンダーが用意したソフトウェアにインターネット経由でアクセスしてサービスを利用するというのが基本的な仕組みです。従来のパッケージ型は、パソコンなどの端末にソフトウェアをインストールして利用する必要がありました。

一方、SaaSではインターネットを通じてソフトウェアを利用するため、端末へのインストールは不要です。そのため、CDｰROMのような有形のソフトウェアも不要で、契約からすぐに利用できる特徴があります。

SaaSとPaaS、IaaSの違い

SaaSは、インターネット経由でコンピューターの機能やリソースを利用する「クラウドサービス」の1種です。同じクラウドサービスの中には、SaaS以外にも「PaaS」「IaaS」といった提供形態があります。

ここでは、それぞれの特徴やSaaSとの違いについてみていきましょう。

PaaSとは

PaaS（Platform as a Service）は、インターネットを通じてプラットフォームを提供するサービスです。ITインフラ基盤に加えて、OSやミドルウェアなど、アプリの開発・実行に必要な環境をベンダーから借り受ける形態になっています。

PaaSを利用すれば、自社で開発環境の準備は必要ないため、アプリ開発にかかるコストと工数の削減が可能です。また、アプリ自体はオリジナルで開発できるため、SaaSよりも柔軟にシステムを構築できる点がメリットです。

IaaSとは

IaaS（Infrastructure as a Service）とは、インターネット経由でITインフラを提供するサービスです。IaaSで利用できるITインフラは、サーバーやストレージ、ネットワークなどが代表的です。

IaaSでは、ベンダーが用意したITインフラをインターネット経由で利用できるため、自社でのインフラ整備が必要ありません。さらに、運用開始後のハードウェアの保守管理のコストを削減できる点もメリットです。

なお、IaaSで利用できるのはITインフラのみであり、OSやアプリは利用者側での準備が必要です。その分高度な専門知識が必要ですが、アプリケーションまでパッケージ化されたSaaSと比較して、システム設計の自由度は高くなります。

SaaSと似た用語との違い

SaaSには、PaaSやIaaS以外にも、類似の用語が多数あります。自社に適したサービスを使い分けるためにも、各単語の意味を理解しておきましょう。

XaaSとは

 XaaSは「X as a service」の略語で、インターネット経由で提供されるサービスの総称です。「X」は「未知数」を意味しており、各サービスで提供する領域にがあてはまります。

例えば、「Software」を提供するサービスであれば「Software as a Service」となり、略して「SaaS」となります。同様に「Platform」ならば「Platform as a Service」で、「PaaS」の略称となります。つまり、SaaSはXaaSの中に含まれるサービスといえます。

BaaSとは

BaaSには複数の意味があり、その中でも代表的なのは「Banking as a Service」です。これは、「為替」「融資」「預金」といった金融サービスをクラウド上で安全に提供する仕組みを指す言葉です。

また、「Backend as a service」を指すこともあり、モバイルアプリケーションのバックエンド機能を提供するサービスを意味します。これによって開発者はフロントエンドに注力できるため、開発工数の削減につながります。

後者を意味する場合は、混同を避けるために「MBaaS」と呼ばれることもあります。

MaaSとは

MaaS（Mobility as a Service）は、「サービスとしての移動」を意味する言葉です。これまで事業者ごとに運営されていた交通手段を1つのプラットフォームに統合し、シームレスな移動を可能にする次世代型交通サービスとして注目を集めています。

MaaSでは、バスやタクシー、鉄道など、複数交通手段の経路検索・手配・オンライン決済を単一のアプリで完了できることを目標としています。将来的には、観光チケットの購入や施設の予約など、到着先で利用できるサービスも付加される予定です。

個人単位で最適な公共交通機関を提供することで、道路の混雑解消や交通弱者への対応といった地域の交通課題の解決につなげる狙いがあります。さらに、交通事業者同士の連携を深めながら、持続可能な交通社会を目指すのがMaaSの考え方です。

RaaSとは

RaaSには複数の意味があり、特に有名なのは小売業界における「Retail as a Service」です。直訳すると「サービスとしての小売業」を意味し、特定の小売起業が開発したシステムやノウハウをパッケージ化し、他企業でも簡単に利用できるようにしたサービスです。

RaaSを利用すれば、新規開店時にゼロから店舗設計や運営ノウハウを確立する必要がなく、開業にかかる工数とコストを削減できます。例えば、体験型ストア「b8ta」や「Amazon Go」「Kroger」などはRaaSを利用した代表的なビジネスモデルです。

クラウドサービスとの違い

端的にいえば、クラウドサービスとSaaSの違いは範囲です。クラウドサービスがインターネット経由でIT資源を提供するサービス全般を指すのに対し、SaaSの範囲はインターネットを通じて利用できるソフトウェアの領域に限定されています。

つまり、クラウドサービスという大きな枠組みの中に、ソフトウェアに特化したSaaSが含まれています。

クラウドは「Cloud（雲）」を意味し、利用者の手元に物理的な環境がなくとも、目に見えない場所にあるIT資源を利用してサービスを受けられるという概念を表します。クラウドサービスの中には、SaaSの他にPaaSやIaaSも含まれます。

ASPとの違い

ASP（Application Service Provider）とは、インターネット経由でソフトウェアを提供する形態を指します。SaaSとほぼ同義語とみなされていますが、ASPはベンダーやビジネスモデルを指すのに対し、SaaSはクラウドで提供されるソフトウェアを表す点が異なります。

また、基本的にASPでは1顧客に1つのサーバー・ソフトウェアを構築する「シングルテナント」で提供されます。一方でSaaSは、1つの環境で複数の顧客を共同管理する「マルチテナント」で提供される傾向にあるという違いもみられます。

SaaSの具体例

SaaSの具体的なサービス例を知ると、SaaSに対するイメージがわきやすくなります。ここでは、SaaSの代表的な具体例を解説します。

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ビジネスチャット

ビジネスチャットは、社内外の招待メンバーとオンライン上でメッセージやファイルをやり取りできるツールです。メールのように件名やアドレスの入力が不要で、簡潔に要件を伝えられるため、手軽なコミュニケーションツールとして多くの企業で導入されています。

基本的にリアルタイムのやり取りを目的としたツールであり、スピーディーに情報共有できるのもビジネスチャットの魅力です。

会計ソフト

SaaSの会計ソフトは、オンライン上で会計データの収集から処理までを実行できるツールです。銀行口座やクレジットカードとインターネット経由で接続し、利用明細を自動で取り込めるサービスもあります。

特に会計部門は帳票など紙ベースの業務になりがちですが、SaaSの会計ソフトを導入すれば、ペーパーレス化と同時にリモートワークも推進できます。

また、SaaSサービスはシステムのアップデートもベンダーが行います。そのため、インボイス制度や電子帳簿保存法といった、法令改正にも自動で対応できるのも会計ソフトを利用するメリットです。

Web会議システム

Web会議システムとは、オンライン上からビデオ通話で会議に参加できるツールです。社内会議だけでなく、取引先との商談やセミナー・研修会にも利用されています。

インターネット経由で好きな場所から会議や商談に利用できるため、オフィスや取引先の訪問にかかるコストを削減できます。特にリモートワークを推進する企業には欠かせないツールといえるでしょう。

オンラインストレージ

SaaSの具体例として、オンラインストレージも代表的です。これはインターネット上にファイルやデータの保管・共有ができるサービスで、「クラウドストレージ」と呼ばれることもあります。

従来のようにファイルをダウンロードする必要がなく、権限を持つメンバーはインターネットを通じていつでもファイルの取得や閲覧が可能です。ハードウェアのような物理的破損のリスクも低いため、データのバックアップ対策の一環としてもよく利用されています。

勤怠管理システム

勤怠管理システムは、スマートフォンなどを使って出退勤時の打刻ができるサービスです。打刻時間にもとづく労働時間の集計や給与計算に加えて、休暇申請や法定有給休暇まで一元管理管理できるサービスも多くあります。

従来の紙のタイムカードやExcelでの勤怠管理から脱却し、月末の締め作業の効率化を図れます。また、従業員ごとにリアルタイムな勤務時間や休暇の消化状況が一目で分かるため、労務管理や法令順守の面でも役立つでしょう。

経費精算システム

経費精算システムは、経費申請から精算までのワークフローをオンライン上で完結できるツールです。多くのサービスではOCR機能を備えており、紙の領収書を撮影するだけで、申請項目を電子データ化して経費精算システムに取り込めます。

従来のような紙の申請書・領収書の提出が不要になり、ペーパーレスの推進とともに、経理部門の確認工数の削減が可能です。システムによっては、仕訳やFB出力までワンストップで処理できるため、計上漏れや計算ミスの防止も手助けします。

SaaSのメリット

SaaSは利便性が高く、低コストかつ短期間で導入できるなど、さまざまなメリットがあります。ここでは、SaaSの具体的なメリットを解説します。

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どこからでもアクセスできる

SaaSは、インターネットがあればどこからでもソフトウェアにアクセスしてサービスを利用できるのが魅力です。例えば、企業システムをSaaSに切り替えることで、社外からでも担当者ごとに作業に取り組めるほか、会議や商談もオンライン上で完結できます。

その結果、業務の効率化やリモートワークの推進につながるでしょう。さらに、クラウドを通じて企業ネットワークを形成することにより、自然災害などのためにオフィスに出社できない状況でも安定した事業継続を見込めるなど、BCP対策の強化も図れます。

複数のユーザーが同時に閲覧・編集できる

Excelなどのアナログツールは、1人が利用中は他のユーザーが利用できないことが多く、業務の非効率化を招いていました。しかし「マルチテナント」であるSaaSは、複数のユーザーが同時にソフトウェアにアクセスできます。

誰かが使い終わるのを待つことなく自分の作業を進められるため、業務効率の大幅な向上が見込めます。また、リアルタイムで情報が更新されることにより、誰でも常に最新情報を活用できる点もメリットです。

メンバー間での情報の粒度が均一化されるため、チームの意思決定のスピードが速まり、急を要する場面でも素早く次の施策に移行できるでしょう。その他にも、ワークフローやプロジェクトの進捗管理が容易になるなど、さまざまな面から社内共有が円滑化します。

導入コストを抑えられる

SaaSは、すぐに利用できるITインフラ基盤からプラットフォーム、アプリケーションまでが1つにまとめられ、ほとんどのサービスは月額制や年額制の料金体系で利用できます。

つまり、自社でのシステム構築や高額なパッケージ購入が不要なため、従来のダウンロード型に比べて導入コストを大幅に抑えられるケースが多いです。さらに、IT人材の確保に必要な採用コスト・人件費も抑えられます。

なお、SaaSではシステムの保守・管理もベンダーに一任できるため、運用開始後の固定費も必要最小限で済みます。特に予算が限られる中小規模の企業にとって、導入のハードルが低い点は大きな魅力でしょう。

スピーディーに導入できる

SaaSは従来のソフトウェアと異なり、PCへのインストールや初期設定などは必要ありません。基本的にはインターネットに接続してサービスに登録さえすれば、すぐにサービスを利用開始できます。

スピーディーに導入できるため、事業の成長や市場ニーズの変化があった際にも必要なサービスをすぐに取り入れやすいでしょう。企業の敏捷性を高めることは、企業価値や市場優位性の向上にもつながります。

自社で保守管理する必要がない

SaaSでは、システムの改修やバージョンアップもベンダーが担当するため、自社での対応は必要ありません。法令改正にも自動で対応し、常に最新の法令を遵守したサービスを利用できるのが魅力です。

これによって、法令違反のペナルティを回避しつつ、組織のコンプライアンス強化にもつなげられます。特に、ITや法務などの専門人材がいない企業にとっては心強いでしょう。

ニーズに合わせてプランを選択できる

SaaSサービスの多くは、一律の料金で決まったサービスを利用できる「月額固定制」か、アカウント数・ストレージ容量で料金が変動する「月額従量制」です。

いずれの料金体系も、自社のユーザー数や利用規模に応じた上位プランへの変更を受け付けているため、企業の成長や事業転換に合わせた柔軟な利用法が可能です。また、毎月の固定費を最小限に抑えたい企業にとっても、導入しやすいサービス形態といえるでしょう。

SaaSのデメリット

SaaSにはメリットの一方で、注意すべき点も複数あります。あらかじめSaaSの主なデメリットを理解し、効果的な対策を講じましょう。

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カスタマイズ性が低い

多くのユーザーの利用を前提としたSaaSは、機能の汎用性を重視する傾向にあります。また、すでに完成されたサービスやシステムであるため、機能追加やレイアウトの変更も難しく、個々の要件を満たすようなカスタマイズはできません。

そのため、SaaSが提供する機能で対応できない場合は、システムではなく業務フローの変更を迫られる場合もあります。ただし、中には有償で機能の追加や拡張、独自開発などができるSaaSもあるため、必要に応じて使い分けるとよいでしょう。

セキュリティリスクがある

インターネット上にファイルを保管するSaaSでは、不正アクセスや情報漏洩などのセキュリティリスクは常に存在します。この点を念頭に置き、徹底したセキュリティ対策を講じているベンダーを選ぶことが大切です。

また、基本的にSaaSでは、IDとパスワードが分かれば誰でもシステムにアクセス可能です。現在はリモートワークが広まりつつあることから、社内アカウントの流出による不正ログインにも十分に備えなければなりません。

例えば、「外出先でパソコンを広げたまま席を離れない」「都度ログアウトする」など、従業員のSaaSの利用方法についても明確なルール作りが重要です。

システム障害などで利用制限されることがある

SaaSの利用にはインターネットが不可欠であるため、システム障害や通信障害時には利用できなくなります。また、ベンダーによって定期的なメンテナンスやアップデートが実施されており、基本的にその間はサービス提供がストップする点にも留意しましょう。

緊急でシステムを利用したい場面でも、ベンダー側の作業が終わるまで待たなければならず、場合によっては対応の遅れにつながる恐れがあります。定期メンテナンスの場合は基本的にベンダーから通知が届くため、スケジュールを確認して対策しましょう。

データの移行が難しいケースがある

SaaSでは、ベンダーごとにデータ構造やフォーマットが異なります。そのため、現在のSaaSから別のSaaSやITツールに切り替える際に、データの変換作業などのコストが生じる恐れがあります。

また、SaaS同士の相性によっては、データ移行がまったくできない可能性や、移行中にデータが破損するケースも珍しくありません。このようなリスク対策としては、データ移行のサポート体制があるベンダーを選ぶ方法があります。

また、CSV入出力やAPI連携機能が充実しているSaaS同士であれば、データ連携が比較的容易です。導入前から移行の計画を立てるのは難しいですが、導入サービスを検討する際は、移行のしやすさにも配慮するのがおすすめです。

SaaSの選び方

SaaSはむやみに高機能なものを導入するのではなく、自社のニーズに適しているかを基準に選定することが大切です。ここでは、SaaSを選ぶ際のポイントを解説します。

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目的に合った機能を備えているか

SaaS導入で起こりがちなのが、「競合が使っている」「とりあえず多機能な製品を選んだ」という選び方です。どれほど評価が高い製品であっても、自社の課題や目的にかなっていない場合は、実力を発揮できません。

このような失敗を避けるには、まず自社における課題やSaaS導入の目的を明確にする必要があります。SaaSを実際に運用するのは現場の従業員であるため、忌憚のない意見や改善点を集めましょう。

これによって、現状のボトルネックが可視化され、解決のために必要な機能も把握しやすくなります。結果として、最適なSaaSの選定につなげられるでしょう。

他システムとの連携性を確認

SaaSは他システムと連携することで、よりデータの連携範囲が広がり、バックオフィス業務全般の効率化にもつながります。ほとんどのSaaS製品は他システムとの連携に対応していますが、対応ブランドなどは製品によって異なります。

そのため、自社で運用しているシステムとの相性を確認することが大切です。特に、API連携機能を備えているSaaSは比較的対応できる外部システムが多く、シームレスなデータ連携に期待できます。

1つのシステムに入力されたデータが連携システムすべてに即時反映されるため、二重入力を削減できるだけでなく、常に最新情報を活用できるなどのメリットがあります。

利用料金は適正か

前提として、SaaSは長期的な利用が想定されます。契約を継続する限りは、月額料金やサポート料金などのランニングコストがかかるため、あらかじめ総合的なコストが予算に見合っているかを確認したうえで検討を進めましょう。

一概に料金だけを見るのではなく、機能やサービスとのバランスを見極めることが大切です。また、似たような製品であっても料金・詳細な機能は少しずつ異なるため、最初から1つに絞って決めるのではなく、複数の製品を比較検討することで失敗しにくくなります。

デモやトライアルを活用して効果測定の見通しを立てながら、最も費用対効果が大きいと思われるSaaSを導入しましょう。

ベンダーのサポート体制は十分か

SaaSの操作や運用方法に懸念がある場合は、十分なサポート体制がある製品を選ぶと安心です。特にIT人材が乏しい企業では、環境構築や初期設定などの導入支援が充実したベンダーを選びましょう。

また、電話やチャットで24時間365日相談できると、使い方や不明点をすぐに問い合わせでき、早急な解消につなげられます。ベンダーによっては、運用開始後の効果測定・改善点の提案などの伴走支援も充実させているため、リソースに応じて検討してみましょう。

セキュリティ対策は万全か

SaaSには一定のセキュリティリスクが伴うため、万全のセキュリティ対策を講じているベンダーを選定しなければなりません。データの暗号化や多段階認証、アクセス権限など、基本的なセキュリティ対策があるかは必ず確認すべきポイントです。

また、万が一の事態が起こった場合の対応方法にも配慮しましょう。例えば、自然災害やシステム障害といったインシデント時のデータ復元対応が万全なベンダーであれば、緊急事態時でも、安定して自社サービスを提供できる可能性が高いです。

また、定期的な脆弱性診断・パッチ適用やセキュリティチェックシート公開の有無も、セキュリティレベルを判断する基準となります。ISO/IEC 27001などの国際認証規格を取得している製品は、一定の安全性が公的に担保されており、安心して利用できるサービスです。

SaaSを利用する際の注意点

SaaSを利用する際は、定期的なデータのバックアップを実施しましょう。クラウド上にデータが保存されるSaaSは、物理的破損の懸念が低いため、バックアップは必要ないと考える人も多くいます。

SaaSは自然災害や火事などからデータを守れる特徴もありますが、一方でサイバー攻撃やランサムウェアによるリスクは高いといえます。また、誤操作や設定ミス、データ移行の失敗など、人的ミスによる消失のリスクもゼロではありません。

このようなリスクに備えるために、SaaSの利用においてもデータのバックアップは必要最小限実施しましょう。ベンダーに委託できる場合も多いですが、自社でも独自に実施することで、確実性をさらに高められます。

まとめ

————————指示文————————

全体の要点をまとめてください。

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SaaSはクラウドサービスの一種で、インターネットを通じてソフトウェアを利用できるサービスです。インターネット環境が整っていれば、時間・場所を問わずに社内システムにアクセスでき、業務の効率化や多様な働き方を後押ししています。

SaaSを活用した製品としては、ビジネスチャットや各種業務ソフト、オンラインストレージなどが代表的です。製品ごとに詳細な機能や料金体系が異なるため、自社の予算・ニーズに適しているかを十分に検討する必要があります。

本記事を参考にSaaSの導入を進め、企業全体で業務の効率化や生産性向上につなげましょう。