ATS(採用管理システム)導入のメリットとは?選び方も解説
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- ATSは、特に年間20人以上採用する企業や、複数の採用チャネルを持つ企業におすすめ
- ATSを導入する際は、連携できる求人媒体や応募者との連絡手段などを確認して選ぶ
- ATSの導入にあたっては、KPIの設定やマニュアル作成・研修を行うことも重要
近年は採用手法が多様化していることから、ATS(採用管理システム)による効率的な管理に注目が集まっています。ATSを導入し、業務工数の削減を図りましょう。この記事では、ATSの導入がおすすめな企業の特徴やATSの選び方、おすすめのATSなどについて解説します。
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ATS(採用管理システム)の導入で採用業務を効率化

ATS(Applicant Tracking System)は、求人の作成から内定者フォローまで、採用業務を一元管理するツールで、「採用管理システム」とも呼ばれます。複数の求人経路を持つ企業でも採用プロセスをこれ1つで管理でき、大幅な工数削減につなげられます。
一方で効果的に運用するには、適切なツール選定やKPIの設定、万全のセキュリティ対策などが求められます。本記事では、ATS導入のメリットやおすすめの企業、導入時の注意点などを解説します。採用管理業務の最適化を図りたい場合は、ぜひ参考にしてください。

採用管理システムとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説
採用管理システムは、採用業務や採用に関する情報をデータ化して管理するシステムです。面接の設定や自動連絡などで作業を効率化でき、中小企業にもおすすめです。本記事では、採用管理システムをよく知らない方のために、機能やメリット・デメリット、選び方を解説しています。
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ATSについて
ATSが注目される背景
ATSが注目される背景には、採用手法の多様化が挙げられます。現在は求人サイトや人材紹介サービスといった従来の手法に加えて、ダイレクトリクルーティングやリファラ採用、SNSを使ったソーシャルリクルーティングなど、採用チャネルが多様化しています。
より多くのターゲットにアプローチするには、複数チャネルの併用が望ましいです。しかし、一方で採用管理の煩雑化や採用工数の増大といった懸念もみられます。
その点、ATSならば複数の採用経路を一元管理し、最小限の工数での採用活動も可能です。こういった理由から、ASTの導入を検討する企業が増えています。
ATSの主な機能
ASTの搭載機能はシステムごとに異なるものの、次のような機能を備えたものが一般的です。最適化したい採用プロセスを明確にしたうえで、課題解決につながるような機能を備えたATSを検討しましょう。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 求人管理 | ・公開している求人の管理 ・複数の求人媒体の一元管理 ・求人票の一括作成 |
| 情報管理 | ・求人媒体ごとの応募者情報の一元管理 |
| 選考管理 | ・応募者ごとの選考日程や進捗、評価、 集計結果の一元管理 |
| 内定者管理 | ・内定者の情報や内定通知、 内定後フォローの一元管理 |
| 採用分析 | ・求人媒体や求人票ごとの応募状況、面接率、 内定の把握と分析 |
ATS(採用管理システム)の導入メリット
ATSの導入により、採用業務の最適化を図りつつ、採用サイト・人材データベースの作成の簡素化にも期待できます。ここでは、ATSを導入するメリットをみていきましょう。
採用業務の工数削減
基本的に複数の求人媒体を併用している場合は、媒体ごとに求人票の掲載や応募状況の確認、選考や面接の案内が必要です。特に採用規模が大きい企業ほど、採用活動における工数は膨大になるでしょう。
対して、ATSでは複数の採用経路もこれ1つで管理できるため、大幅な工数削減が図れます。システムによっては、求人票の一括作成や掲載、応募者への選考案内・合否結果のメール送付も自動化でき、個別に対応する手間がかかりません。
採用活動における定型業務の簡素化につながるため、採用担当者は選考や採用課題の分析など、他のコア業務に専念しやすくなるのもメリットです。
人材の取りこぼし防止
ATSでは、応募者への返信や選考・面接といった案内も自動化できます。そのため、担当者が求人媒体ごとに応募状況を確認し、個別にメールを送付する手間がかかりません。
これによって、採用活動における工数を大幅に削減できるとともに、連絡漏れ・確認漏れによる人材の取りこぼしも防止しやすくなります。特に優秀な人材は競争率が激しい傾向にあるため、ATSを通じて、連絡待ち時間の短縮を図ることが大切です。
採用サイト作成の簡略化
外部の求人媒体に求人を掲載する場合は、毎月数千円〜数万円の掲載料が必要なケースが多いです。また、自社の採用サイト制作を外部事業者に依頼する場合も、高額な費用がかかりがちです。
一方で多くのATSは、コードなどの専門知識なしで、自社の採用サイトを簡単に作成できる機能を備えています。例えば、用意されたフォーマットに必要項目や画像を入力するだけで採用サイトを開設・運用できる製品も少なくありません。
ATSによって採用サイトの設立から運用まで内製化すると、外部の求人媒体やWebサイト制作会社を利用する場合に比べて、採用にかかるコストを抑えられる可能性があります。
人材情報のデータベース化
ATSは人材情報をデータベース化し、今後の採用活動の効率化につなげることもできます。例えば、応募経路ごとの応募者の内定率や定着率、入職後の成果などを分析すると、優秀な応募者の傾向や応募経路を把握しやすくなります。
これらの蓄積データを活かすことで、応募経路別の採用課題を解決できるだけでなく、選考・面接に関する改善にもつなげられるでしょう。現在はAIによる分析機能を備えたATSも増えており、高度なデータ蓄積や処理に期待できます。
ATS(採用管理システム)の導入がおすすめな企業

複数の採用チャネルもまとめて管理できるATSは、特に採用活動の規模が大きい企業において十分な導入効果を期待できるでしょう。ここでは、ATSの導入が特におすすめな企業の特徴を解説します。
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ATS(採用管理システム)の導入がおすすめな企業
年間20人以上採用する企業
基本的に採用人数が多い企業ほど、採用業務における負担も大きくなります。そのため、年間20人以上と比較的採用規模の大きな企業は、ATSの導入効果があらわれやすいでしょう。
具体的には、ATSの活用によって、膨大な応募者情報の管理や複数の選考・面接の同時進行、内定者フォローも効率的に実施でき、対応漏れといった人的ミスの防止にもつながります。
大量の応募がある企業でも効率的に採用プロセスを進められるため、採用担当者は応募者分析や面接など、他業務に専念しやすくなります。結果として、採用力の強化も見込まれるでしょう。
複数の担当者が採用に関わっている企業
ATSは、複数の採用担当者が採用に関わっている企業にもおすすめです。多くのATSは複数人で同時に利用できるため、Excelや紙ベースでの応募管理に比べるとチーム内の情報共有が簡単になるためです。
具体的には、権限ユーザーであればATSですぐに必要な情報を確認でき、他メンバーに問い合わせる必要がありません。また、すべての情報を1箇所に集約することで、誰もが常に最新情報を活用できるのも魅力です。
経営層・人事担当者・現場マネージャーなど複数の役職が採用に関わる企業においては、ATSの導入によって、採用活動における連携の強化につながります。
複数の採用チャネルを利用している企業
複数の採用チャネルを併用する場合、応募者の傾向や選考状況、内定率といった採用情報が各チャネルに分散しがちです。結果として選考管理が煩雑化し、選考期間の長期化や対応漏れにつながるケースも少なくありません。
しかし、ATSを導入すると、複数の採用経路を持つ企業でも円滑な採用プロセスの進行を図れます。求人サイトだけでなく、リファラル採用やダイレクトリクルーティングなどさまざまな経路の応募者もまとめて管理でき、採用期間の短縮化も図れます。
また、各経路に分散したデータの統合により、採用活動全体の課題の明確化や改善にもつなげられるでしょう。複数の採用チャネルを効果的に運用したい場合は、ATS導入を検討するのがおすすめです。
ATS(採用管理システム)を選ぶ際のポイント

ATSによって対応できる求人媒体や搭載機能が異なるため、自社のニーズに適したものを選ぶことが大切です。ここでは、ATSを選ぶ際のポイントを解説します。
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ES調査(従業員満足度調査)の目的
利用する求人媒体と連携できるか
新卒採用サイトに強みを持つATSや、中途採用・アルバイト求人サイトの実績が豊富なシステムなど、連携できる求人媒体はATSごとに異なります。利用したい求人媒体に対応していない場合は、個別に管理しなければならず、採用プロセス全体の最適化につながりません。
そのためATSを選ぶ際は、自社で利用している媒体や利用を予定している媒体と連携できるかは、重要なポイントとなります。
応募者との連絡手段を確認
現在はメールだけでなく、LINEなどのチャットツールで応募者とやり取りできるATSも増加しています。特にチャットツールは、応募者とのタイムリーなコミュニケーションに長けており、自社に対する満足度の向上や応募件数の増加につながる可能性があります。
また、自社における連絡工数の削減につながるかも重要な選定基準です。例えば、応募者への自動返信や一斉送信に加えて、テンプレートの豊富さや、個別対応時の柔軟性に注目しましょう。自社と応募者の双方が利用しやすい応募手段を備えたATS導入が望ましいです。
データ分析の精度は十分か
ATSを活用して採用業務を最適化するには、応募者や選考通過率、入職後の定着率など、さまざまなデータの収集・分析が欠かせません。つまり、ATSに搭載された分析機能や精度の高さにこだわる必要があります。
例えば、求人媒体や経路・プロセス・求人票ごとの応募率や選考通過率に加えて、応募単価や採用コスト、面接者ごとの評価傾向を分析できるATSが望ましいです。これらの活用により、自社の採用課題の見える化とともに改善を図れるでしょう。
分析精度に加えて、分析結果の見やすさにも注目するのがおすすめです。ダッシュボードや、グラフ・表など結果が分かりやすく表示されるものは、誰でも直感的に分析内容を理解しやすいでしょう。
採用担当者も応募者も使いやすいか
ATSは、採用担当者はもちろん応募者にとっても操作しやすいものを選ぶことが大切です。特に応募手続きが複雑になると、応募へのモチベーションが下がり、優秀な人材を取り逃がしかねません。
そのため、応募者にとっては、応募フォームがシンプルで入力がしやすいかも重要なポイントです。採用担当者の負担を軽減するには、応募者ごとの進捗が一覧で確認できるシステムや、少ない工数で応募者との連絡・ステータスの更新ができるかの確認がおすすめです。
また、ATS導入時には、システムの設計にあわせて採用フローの変更が迫られるケースも少なくありません。大幅な変更は業務の混乱につながる恐れがあるため、現行に限りなく近いフローで運用可能かどうかも、あわせて確認しましょう。
セキュリティ対策は万全か
ATSでは大量の応募者の個人情報を扱うため、セキュリティ対策が万全なシステムを選ばなければなりません。例えば、 SSL/TLSによる通信の暗号化が行われているATSは、応募者情報や選考状況の安全な運用を図りやすいです。
また、多段階認証や柔軟なアクセス制限が可能なものは、なりすましやハッキングのリスク低減につながります。Pマークや情報セキュリティマネジメントシステムといった第三者認証の有無も確認しながら、自社のセキュリティポリシーに合致したATSを選びましょう。
おすすめのATS(採用管理システム)10選
株式会社ビズリーチ
HRMOS採用 新卒エディション
ここがおすすめ!
- メール送信や日程調整などの採用業務を自動化・効率化
- 自社ならではの選考ステップを作成し、選考ステップに合わせた進捗管理ができる
- プレ期・インターン・社内説明会など、学生とのあらゆる接点を時系列で管理可能
ここが少し気になる…
- 新卒向け機能のため、中途やアルバイトも採用したい方には不向き
株式会社DONUTS
ジョブカン採用管理
ここがおすすめ!
- 30日間の無料トライアルがあり、サポートも「メール・チャット・電話」の3つから選べる
- 「Indeed」「Google」「しごと検索」に対応し、一括で自動掲載ができる
- 「限定公開求人」機能があり、リファラル採用にも対応
ここが少し気になる…
- カスタム項目の作成が複雑で手間がかかり、連携できる他システムも少ない
HRクラウド株式会社
採用一括かんりくん
ここがおすすめ!
- LINEやZoomに対応しており、コミュニケーションがとりやすい
- シンプルで誰でも分かりやすく、採用進捗ややるべきことが一目で分かる
- 導入まで最短で1週間で、急ぎの場合でもサクっと始められる
ここが少し気になる…
- 用途にあわせた3つのプランがあり、詳細金額は問い合わせで確認
株式会社リクルートキャリア
リクナビHRTech採用管理
ここがおすすめ!
- 複数の転職エージェントから送られてくる情報が自動登録される
- 中途採用における候補者情報を一元管理
- 蓄積したデータを求人別や紹介会社別で分析することができる
ここが少し気になる…
- 無料サービスのため、使用できる機能は最低限のものになっている
EDGE株式会社
エアリーフレッシャーズクラウド
ここがおすすめ!
- 今時のSNS風デザインで学生にも馴染みがいい
- 1対1はもちろん、1対複数でのやり取りが可能なメッセージ機能や、内定者同士のコミュニティ機能が充実
- ビジネスマナーやExcel講座が無償で受けられ、社員育成にも役立つ
ここが少し気になる…
- 講座は無償で受けられるが、研修コンテンツがまだまだ少ない
Thinkings株式会社
sonar ATS
ここがおすすめ!
- 新卒と中途採用のどちらも管理でき、応募者の人数と利用期間で料金を決められる
- 煩雑しがちな採用業務を自動化したことによりオペレーションミスも防げる
- パッと見て分かるフロー図により、集計や簡単な分析が行いやすい
ここが少し気になる…
- 分析機能としてはやや不十分で、細かな分析を行いたい方には不向き
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
HITO-Link リクルーティング
ここがおすすめ!
- サポートに優れており継続契約率が99.2%と高い
- 大手求人媒体をはじめ、業界特化型の求人媒体とも連携
- 「カレンダー機能」と連携することにより手間のかかる日程調整も行いやすい
ここが少し気になる…
- 導入まで時間がかかり、機能の割に価格が高い
ゾーホージャパン株式会社
Zoho Recruit
ここがおすすめ!
- 15日間使える「無料トライアル」があり、導入前にちょっとだけでも試せる
- さまざまな採用条件に対応でき、柔軟な採用を行える
- 自社採用でも人材紹介・派遣事業でもどちらでも使える
ここが少し気になる…
- カスタマイズ機能が複雑で扱いにくい
株式会社HERP
HERP Hire
ここがおすすめ!
- 採用状況の把握に必要なデータを、職種や経路ごとに見える化できる
- 応募通知や選考依頼・調整はSlackやChatworkでリアルタイムで現場に共有
- 約30の求人媒体を一括管理でき、応募元や問い合わせ元がすぐに分かる
ここが少し気になる…
- コミュニケーションツールを積極的に利用していない企業には不向き
株式会社ネオキャリア
MOCHICA
ここがおすすめ!
- 管理画面で予め設定すれば、LINE上で説明会や選考会の自動日程調節が可能
- 選考ステータスの管理や評価記録ができ、選考の現場に役立つ
- エントリー学生の属性・採用進捗がグラフで確認できる
ここが少し気になる…
- 他の採用媒体との連携ができないため、必ずワンクッション置いて応募者情報を取り込む必要がある
ATS(採用管理システム)を効果的に活用するために

ATSはただ導入するだけでは効果を感じにくいため、適切な目標設定や社内定着につながるような施策が重要です。ここでは、ATSを効果的に活用するためのポイントを解説します。
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ATS(採用管理システム)を効果的に活用するために
導入目的やKPIを明確にする
ATSの導入効果を高めるには、適切な目標やKPIを設定したうえで、PDCAサイクルを回すことが重要です。効果測定と改善を繰り返すことで、現在の採用課題の解決を図りつつ、より効果的な採用プロセスの構築が見込めます。
例えば「応募率○○%アップ」「応募者対応を○○時間削減」など、数値目標を設定すると、効果測定がしやすくなります。あわせて、ATSに蓄積したデータと目標達成状況を比較し、選考のボトルネックを特定することで、PDCAサイクルの最適化を図れます。
マニュアル作成や研修を行う
ATSを全社で積極的に活用してもらうために、分かりやすいマニュアルの作成や操作説明・研修などの施策も重要です。自社のITリテラシーに応じて、必要なバックアップ体制を取りましょう。
特に複数部門が採用に関わる場合は、担当者ごとにシステムの入力内容にばらつきが出る恐れがあり、採用プロセスの非効率化にもつながります。マニュアルや研修を通じて画一化されたシステムの運用・操作方法を確立し、採用業務の標準化を図りましょう。
まとめ

ATS(採用管理システム)は、採用プロセスを一元化し、採用活動の効率化を手助けするツールです。複数の求人媒体や採用チャネルを併用する場合でも、これ1つですべての応募者情報・進捗をまとめて管理でき、採用業務における大幅な工数削減を図れます。
応募者への自動返信や自社採用サイトの作成に対応したATSも多く、人的・金銭的コストの削減にもつながります。特に採用規模が大きい企業ほど高い導入効果を感じられるでしょう。
一方で、ATSによって対応する求人媒体や搭載機能、分析精度が異なるため、自社の要件に合っているかを見極めることが大切です。本記事を参考に、自社に適したATSを導入し、採用業務の最適化につなげましょう。