リファレンスチェックは派遣社員にも実施できる?注意点も解説

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  • 「登録型派遣」と「紹介予定派遣」では、リファレンスチェックの実施主体が異なる
  • リファレンスチェックにより、経歴・職歴の詐称を検知でき、ミスマッチ防止に繋がる
  • 実施する際は、派遣会社に候補者からの同意を取得してもらう必要がある

リファレンスチェックは、派遣社員にも実施できます。ただし、派遣形態により実施主体が異なるため注意が必要です。この記事では、派遣社員にリファレンスチェックを実施する際の流れや、効率化するためのおすすめのサービスなどについて解説します。

目次

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  1. リファレンスチェックは派遣社員にも実施できるか
  2. リファレンスチェックを実施する派遣会社の特徴
  3. リファレンスチェックを実施するメリット
  4. リファレンスチェックを実施する際の注意点
  5. 派遣社員のリファレンスチェック実施の流れ
  6. リファレンスチェックサービスを活用して効率化
  7. リファレンスチェックサービスのおすすめ2選
  8. まとめ

リファレンスチェックは派遣社員にも実施できるか

リファレンスチェックとは、採用候補者の過去の職務内容や勤務態度、評価などを第三者から確認し、採用判断の参考にする手法です。ミスマッチ防止や採用品質の向上を目的として、近年は正社員採用だけでなく、さまざまな雇用形態で活用されるようになっています。

リファレンスチェックは、派遣社員に対しても実施することが可能です。ただし、派遣形態によって実施主体が異なる点には注意が必要です。

この記事では、派遣社員にリファレンスチェックを実施する際の基本的な考え方や流れに加え、業務を効率化するためのおすすめサービスについて解説します。

派遣形態別のリファレンスチェック

  1. 「登録型派遣」の場合
  2. 「紹介予定派遣」の場合

「登録型派遣」の場合

登録型派遣とは、派遣社員があらかじめ派遣会社(派遣元)に登録し、派遣会社が雇用主となって派遣先企業へ人材を派遣する仕組みです。派遣社員と雇用契約を結んでいるのは派遣元であり、派遣先は業務指示を行う立場にあります。

この形態では、採用や雇用管理に関する責任は派遣元にあるため、リファレンスチェックを実施する主体も派遣元となります。派遣先企業が独自に派遣社員の過去の評価や職歴について第三者へ確認を行うことは、原則として認められていません。

特定目的行為は禁止されている

登録型派遣では、特定目的行為が法律で禁止されています。特定目的行為とは、派遣先が派遣社員を選別・採用する目的で、事前に個人情報や選考資料の提出を求める行為を指します。

例えば、派遣社員の履歴書や職務経歴書、適性検査や能力検査の結果を提出させること、面接のような形式で選考を行うことなどが該当します。

これらは派遣先による実質的な採用選考とみなされるため、登録型派遣では行うことができません。派遣社員の評価や確認は、あくまで派遣元が行う必要があります。

参考:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律|e-Gov 法令検索

「紹介予定派遣」の場合

紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として勤務した後、派遣先企業と本人の合意があれば、直接雇用へ切り替えることを前提とした派遣形態です。派遣期間中は派遣元が雇用主ですが、最終的には派遣先企業が雇用主となる点が特徴です。

この場合、直接雇用を前提とした採用判断が必要となるため、派遣先企業がリファレンスチェックを実施することが可能です。

派遣期間終了後のミスマッチを防ぐ目的で、本人の同意を得たうえで、過去の勤務実績や評価を確認するケースもあります。直接雇用を見据えた適切なプロセスとして、リファレンスチェックが活用されます。

リファレンスチェックを実施する派遣会社の特徴

リファレンスチェックを実施する派遣会社は、派遣社員のスキルや信頼性をより厳密に確認する必要があるケースが多い点が特徴です。例えば、派遣先に外資系企業が多い派遣会社では、海外本社の採用基準やコンプライアンス意識に合わせる必要があります。

そのため、派遣社員であってもリファレンスチェックを行うことも少なくありません。外資系企業では、職務内容や成果を客観的に確認する文化が根付いており、その影響を受けた派遣会社でも同様の対応が取られやすくなっています。

また、高度な専門性が求められる職種や、高単価な案件を多く扱う派遣会社も、リファレンスチェックを実施する傾向があります。これは、業務の難易度や責任が大きい案件ほど、過去の実績や勤務態度を事前に確認する重要性が高まるためです。

リファレンスチェックを実施するメリット

リファレンスチェックは、第三者の視点から、候補者本人の申告内容や面接だけでは把握しきれない情報を確認できる手法です。客観的な情報を採用判断に取り入れることで、ミスマッチの防止や人材活用の精度向上につながります。

ここでは、リファレンスチェックを実施することで得られる主なメリットを紹介します。

経歴・職歴の詐称がないか把握できる

リファレンスチェックを実施することで、候補者が申告している経歴や職歴に事実と異なる点がないかを確認できます。

面接や書類選考だけでは、実際の業務内容や担当範囲、成果への関与度までを正確に把握することは難しい場合があります。過去の上司や同僚といった第三者から具体的な情報を得ることで、申告内容との整合性の確認が可能です。

これにより、意図的な詐称だけでなく、無意識のうちに生じた経歴の誇張や認識のズレにも気づきやすくなります。その結果、より客観的な採用判断が可能となり、入社後のトラブル防止にもつながるでしょう。

採用のミスマッチを防止できる

リファレンスチェックでは、第三者からの評価を通じて、候補者の人柄や仕事への取り組み方、周囲との関わり方などをより立体的に把握できます。

面接では受け答えや第一印象に左右されやすく、実際の職場での振る舞いや価値観まで十分に見極めることが難しい場合もあります。

過去の上司や同僚からの意見を参考にすることで、候補者がどのような環境で力を発揮しやすいのか、自社の文化やチームに合うかを具体的に検討できます。採用後の活躍をイメージしやすくなるため、ミスマッチや入社後の離職防止も図れます。

最適な人員配置が可能になる

リファレンスチェックでは、候補者の強みや得意分野などの長所だけでなく、苦手としやすい業務や短所についても確認できます。実際の職場での行動特性や周囲との関わり方など、面接だけでは見えにくい要素を知ることで、より具体的に人物像を把握できるでしょう。

これらの情報をもとに業務内容や役割を検討すれば、本人の能力や特性を活かしやすいポジションへの配置が可能です。ひいては、長期的な定着を見据えた人員配置を行ううえでも、有効な判断材料となります。

候補者にとっても有益

リファレンスチェックは企業側のための仕組みと思われがちですが、候補者にとってもメリットがあります。第三者からの評価を通じて、自身の実績や強み、仕事への取り組み姿勢が客観的に伝わるため、面接だけでは十分にアピールできなかった点を補足できます。


また、過去の働き方や得意分野が明確になることで、自分の特性に合った部署や役割に配属されやすくなります。

その結果、入社後のギャップを減らし、働きやすい環境で能力を発揮できる可能性が高まります。満足度の向上や長期的な定着にもつながる仕組みといえるでしょう。

リファレンスチェックを実施する際の注意点

リファレンスチェックは採用の精度を高める有効な手法ですが、実施にあたってはいくつか注意すべき点があります。運用方法を誤ると、応募者離れやトラブルにつながる可能性もあるため、メリットだけでなくリスクも理解したうえで導入することが重要です。

ここでは、リファレンスチェックを実施する際に押さえておきたい主な注意点を解説します。

応募者が減少する可能性がある

リファレンスチェックを導入すると選考の工程が増えるため、応募者の心理的ハードルが高くなり、応募や選考辞退につながることが考えられます。特に、第三者への連絡を伴う点に不安を感じたり、転職活動を慎重に進めたい人にとっては敬遠されやすい傾向があります。

また、候補者が在職中の場合は前職や現職に知られることを懸念し、応募自体を見送るケースも考えられます。そのため、実施目的や個人情報の取り扱いについて丁寧に説明し、候補者の不安を軽減する配慮が必要です。

拒否されるケースがある

リファレンスチェックは、候補者および推薦者の協力が前提となることから、必ず実施できるとは限りません。場合によっては、候補者が前職に頼める上司や同僚がいなかったり、依頼先から対応を断られたりすることもあるでしょう。

また、在職中であることを理由に協力を得られないケースも少なくありません。こうした事情は候補者本人の問題ではないことも多いため、拒否された場合に一律で評価を下げるのは避けるべきと言えます。そのため、代替手段を用意するなど柔軟な運用が求められます。

すべての情報を鵜呑みにしない

リファレンスチェックで得られる情報は、推薦者の主観や当時の人間関係に影響される場合もあります。評価には個人的な印象や価値観が含まれることも多く、状況や立場によって見え方が異なるケースもあるでしょう。

そのため、提供された内容をそのまま事実として受け取るのではなく、参考情報の一つとして慎重に扱う姿勢が重要です。

特に派遣社員の場合、派遣先での勤務期間が短かったり、担当業務が限定的だったりすることも多く、十分な評価情報が得られないケースも少なくありません。

その際は、面接結果や職務経歴書、スキル評価など他の情報とあわせて総合的に判断することで、偏った評価や誤解を防ぐポイントとなります。

リファレンスチェックの結果で内定取り消しはできない

リファレンスチェックの結果のみを理由として内定を取り消すことは、原則として認められていません。厚生労働省の考え方でも、内定取り消しには「客観的かつ合理的な理由」および「社会通念上相当と認められる事情」が必要とされています。

第三者の評価はあくまで参考情報であり、それだけで内定を覆すことは法的リスクを伴います。そのため、リファレンスチェックは最終判断の補足材料として位置づけ、慎重に取り扱うことが重要です。

参考:採用内定の取消|厚生労働省

派遣社員のリファレンスチェック実施の流れ

登録型派遣の場合、派遣社員の雇用主は派遣会社(派遣元)であり、派遣先企業が直接選考や身元確認を行うことは原則できません。そのため、リファレンスチェックを実施する際も派遣先が単独で行うのではなく、派遣会社を通じて進める必要があります。

ここでは、登録型派遣におけるリファレンスチェックの基本的な流れを解説します。

1. 派遣会社にリファレンスチェックを依頼する

登録型派遣では、派遣社員の雇用主は派遣会社です。そのため、リファレンスチェックを行う場合は、まず派遣会社に実施の意向を伝える必要があります。

派遣先企業が直接候補者の過去の勤務先へ連絡を取ることは、特定目的行為とみなされる可能性があるため避けましょう。

したがって、派遣先は「どのような観点で確認したいのか」「どの範囲まで情報が必要か」といった目的を明確にし、派遣会社に正式に依頼する形を取ります。適切な手順を踏むことで、法令順守とトラブル防止につながるでしょう。

2. 派遣会社に候補者の同意を取得してもらう

リファレンスチェックでは、候補者の評価等の個人情報を第三者から取得する行為に該当するため、事前に本人の同意を得る必要があります。これは、「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」に基づく重要な手続きです。

そのため、同意を得ずに過去の勤務先へ問い合わせを行った場合、違法と判断される可能性があります。リファレンスチェックを行う際は、派遣会社が候補者に対して目的や確認内容を説明し、書面やシステム上で明確な同意を取得したうえで進めることが必要です。

参考:個人情報の保護に関する法律|e-Gov 法令検索

3. リファレンスチェックを行う

候補者の同意が得られたら、派遣会社が過去の勤務先や関係者へ連絡を取り、リファレンスチェックを実施しましょう。確認内容は、業務内容の実態や勤務態度、周囲との関係性、成果への貢献度などが中心になる場合が多いです。

派遣先企業は、派遣会社から共有される結果をもとに総合的な判断を行います。ただし、提供される情報はあくまで参考情報であり、面談結果やスキル評価とあわせて慎重に判断することが重要です。

リファレンスチェックサービスを活用して効率化

リファレンスチェックサービスは、候補者の職務実績や人物評価をオンライン上で効率的に取得できるツールです。従来は電話やメールで個別に連絡を取り、回答を回収する必要があり、担当者に大きな負担がかかっていました。

しかし、専用サービスを活用することで、推薦者への依頼送信や回答回収、結果の集計までを一元管理できます。多くのサービスでは、質問テンプレートの自動配信、回答状況の可視化、レポートの自動作成などの機能が備わっており、担当者の工数を大幅に削減できます。

また、オンラインで完結するため、スピード感のある選考にも対応可能です。リファレンスチェックの精度を保ちながら、業務負担を軽減できる点が大きなメリットといえるでしょう。

リファレンスチェックサービスとは?メリット・デメリット、選び方を解説

リファレンスチェックサービスとは、採用候補者の人柄や実績などを現職・前職の関係者に対して、確認・ヒアリングするサービスです。本記事では、リファレンスチェックの導入に向けて、サービス導入のメリット・デメリット、選び方からチェックの流れまでを詳しく解説します。

リファレンスチェックサービスのおすすめ2選

株式会社HERP

HERP Trust

HERP Trust
出典:www.herptrust.cloud

株式会社HERP

HERP Trust

必要な機能を標準装備!より採用の質を高めたい方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • 直接推薦者とチャットでやり取りが行え、確実なヒアリングが可能
  • 「リファレンス蓄積機能」「分析コメント」など必要な機能を標準装備
  • 単発利用や採用人数に応じて選べる2つのプラン提供
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ここが少し気になる…

  • 「バックグラウンドチェック」は別途オプション料金が必要

エン・ジャパン株式会社

ASHIATO

ASHIATO
出典:ashiatohr.com

エン・ジャパン株式会社

ASHIATO

上場会社による運営の安心感が◎初めて導入する方にもおすすめ

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ここがおすすめ!

  • 独自に設計した質問テンプレートにより、採用候補者にあった質問を設定できる
  • 「レポートシェア」が可能なため、候補者の負担を減らして回収機関も短縮
  • 「なりすまし防止」はもちろん、セキュリティ対策も万全
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ここが少し気になる…

  • 「反社チェック」「バックグラウンドチェック」はオプション対応

まとめ

リファレンスチェックは、派遣社員に対しても実施することが可能です。ただし、登録型派遣と紹介予定派遣では実施主体が異なるため、手続きや進め方には注意が必要です。

登録型派遣の場合は雇用主である派遣会社が主体となって行い、紹介予定派遣では最終的な雇用主となる派遣先企業が実施するケースもあります。また、実施にあたっては候補者の同意取得や個人情報保護への配慮が欠かせません。

リファレンスチェックのメリットと注意点を正しく理解し、適切な手順を踏むことで、採用のミスマッチ防止や人材活用の精度向上につなげることができます。本記事を参考に、自社に合った運用方法を検討してみてください。

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