源泉所得税のクレジットカード払いとは?やり方をわかりやすく解説
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- 源泉所得税をクレジットカード払いするには、e-Taxで徴収高計算書の作成・送信が必要
- e-Taxから国税クレジットカードお支払サイトにアクセスすると、簡単に支払いできる
- クレジットカード払いには手数料がかかるが、ポイント還元などのメリットが多い
企業が納める源泉所得税は、「e-Tax」と「国税クレジットカードお支払サイト」の2サービスを使うことでクレジットカード払いも可能です。時間や場所の制約が少ない便利な方法と言えるでしょう。本記事では、源泉所得税をクレジットカード払いするやり方について解説します。
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源泉所得税はクレジットカード払いできる

源泉所得税とは、給与や報酬を支払う際に企業があらかじめ所得税を差し引き、従業員や外注先に代わって国へ納付する税金です。原則として毎月納付が必要であり、納期限を守ることが重要です。
企業が納める源泉所得税は、従来は金融機関や税務署の窓口での納付が一般的でしたが、現在はオンラインでの手続きも可能です。「e-Tax」を利用した電子申告・納付や、「国税クレジットカードお支払サイト」を通じてクレジットカード払いができます。
クレジットカード払いを利用すれば、資金繰りの調整やポイント付与といったメリットもあります。ただし、決済手数料がかかる点には注意が必要です。本記事では、源泉所得税をクレジットカード払いする具体的な方法やメリット、注意点について解説します。
参考:国税をクレジットカードでお支払いいただけます。|F-REGI 公金支払い 利用者様向けサイト
「e-Tax」で源泉所得税を納付する準備が必要

e-Tax(国税電子申告・納税システム)は、国税の申告・納付をインターネット上で行えるサービスです。源泉所得税をクレジットカード払いする場合も、まずはe-Taxで「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」を作成・送信する必要があります。
その後、納付方法の選択画面からクレジットカード納付へ進む流れです。ここでは、e-Taxを利用した基本的な手順を解説します。
参考:所得税徴収高計算書(源泉所得税)の作成・送信から納税まで、一連の画面操作でできるのですか。|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
「e-Tax」で源泉所得税を納付する準備が必要
1. e-Taxソフトを開く
e-Taxには、パソコンにインストールして利用するダウンロード版と、ブラウザ上で操作できるWEB版があります。
ダウンロード版は事前にソフトのインストールが必要です。一方、WEB版はインターネット環境があれば利用できます。利用環境に応じて、どちらの方法を使うか選択しましょう。
初めて利用する場合は、利用者識別番号の取得や開始届出書の提出など、アカウント作成の手続きが必要です。すでに登録済みの場合は、利用者識別番号と暗証番号を使ってログインします。
参考:e-Taxソフトのダウンロードコーナー|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
参考:ログイン|e-Tax
参考:開始届出書を作成する|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
2. 「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」を作成
源泉所得税を納付するには、「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」を作成する必要があります。この計算書は、従業員や退職者から徴収した所得税額を取りまとめ、国へ申告するための書類です。
様式には「一般」と「納期特例分」の2種類があり、納付方法によって使い分けます。一般は原則どおり毎月納付する場合に使用する様式です。一方、納期特例分は、従業員が常時10人未満の事業者が特例を受け、年2回にまとめて納付する場合に使用します。
自社がどの区分に該当するかを確認し、適切な様式を選択して正確に作成することが重要です。
ダウンロード版の場合
e-Taxソフト(ダウンロード版)で給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書を作成する場合は、以下の手順で作成します。
- メニューボタン「作成」をクリック
- 「申告・申請」を選択
- 「新規作成」をクリック
- 税目一覧から「源泉所得税」を選択
- 該当する「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般または納期特例分)」を選択
- 必要事項を入力し、内容を確認
入力内容に誤りがないか確認し、保存します。
WEB版の場合
e-Taxソフト(WEB版)で給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書を作成する場合は、以下の手順で作成します。
- トップ画面の「申請・納付手続を行う」をクリック
- 「新規作成」を選択
- 税目から「源泉所得税」を選択
- 「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般または納期特例分)」を選択
- 画面の案内に従って必要事項を入力
- 入力内容を確認し、保存
作成後はデータを送信し、納付手続きへ進みます。
3. 作成した所得税徴収高計算書を送信
「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」を作成しただけでは、申告は完了しません。入力内容を確認したうえで、e-Taxを通じてデータを送信する必要があります。送信が完了すると受付結果が表示されます。
これをもって電子申告が完了します。その後、納付方法としてクレジットカード払いを選択できます。ここでは、ダウンロード版とWEB版それぞれの送信手順を解説します。
ダウンロード版の場合
作成した所得税徴収高計算書を送信する手順は、次のとおりです。送信が完了すると、受付結果や受信通知が表示されます。内容を確認し、必要に応じて保存または印刷しておきましょう。
- メニューボタン「送信可能一覧へ」をクリック
- 送信対象のデータを選択
- 内容を確認
- 「送信」をクリック
- 電子署名を付与(必要な場合)
- 送信を実行し、受付結果を確認
WEB版の場合
WEB版では、所得税徴収高計算書の入力が完了した後に内容確認画面が表示されます。入力内容を確認して「次へ」をクリックすると、「受付システムへの送信」画面へ進みます。ここで最終確認を行い、問題がなければ送信手続きを実行します。主な流れは次のとおりです。
- 入力内容を確認し「次へ」をクリック
- 「受付システムへの送信」画面が表示される
- 内容を最終確認
- 「送信」をクリック
- 送信完了画面で受付結果を確認
「国税クレジットカードお支払サイト」での支払い方法

e-Taxで所得税徴収高計算書の作成・送信まで完了すると、納付手続きへ進むことができます。その際、納付方法としてクレジットカードを選択すると、国税クレジットカードお支払サイトへ遷移し、オンライン上で決済が可能です。
このサイトは、国税庁が指定する決済代行会社(F-REGI)が運営しており、基本的に24時間いつでも手続きできます。e-Taxと連携しているため、納付情報を引き継いだ状態で支払いが可能です。ここでは、具体的な支払いの流れを解説します。
参考:納付手続きの流れ|F-REGI 公金支払い – 国税 クレジットカードお支払サイト
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
「国税クレジットカードお支払サイト」での支払い方法
1. e-Taxから「国税クレジットカードお支払サイト」にアクセス
e-Taxで送信が完了すると、メッセージボックスに受信通知が格納されます。この通知からクレジットカード納付画面へアクセスできます。主な流れは以下のとおりです。
- e-Taxにログイン
- メッセージボックスを開く
- 該当する受信通知を確認
- 「クレジットカード納付」などのリンクをクリック
- 「国税クレジットカードお支払サイト」へ遷移
参考:メッセージボックスについて|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
2. 注意事項を確認して同意
「国税クレジットカードお支払サイト」に移動すると、はじめに利用に関する注意事項が表示されます。
ここでは、クレジットカード納付には税額に応じた決済手数料がかかることや、金融機関窓口のような領収証書は発行されないこと、実際の支払日はカード会社ごとの引き落とし日になることなどが案内されています。
また、納付手続き完了後の取り消しが原則できない点なども記載されています。これらの内容を十分に確認し、問題がなければ「同意する」ボタンを押して次の画面へ進みます。注意事項を理解したうえで手続きを進めることが重要です。
3. 納付情報を確認
e-Taxからアクセスした場合、税目や納付金額、納付区分などの情報は自動入力されています。ただし、金額や内容に誤りがないか必ず確認しましょう。納付情報の確認は重要な工程です。万が一入力ミスがあると、修正手続きが必要になる場合があります。
問題がなければ次の画面へ進みます。
4. クレジットカード情報を入力
続いて、クレジットカード情報を入力します。利用可能なカードブランドは、主要な国際ブランド(Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubなど)です。入力が必要な情報は以下のとおりです。
- カード番号
- 有効期限
- セキュリティコード
- カード名義人
- メールアドレス
入力内容を確認し、次へ進みます。
5. 手続き内容の確認・納付
最後に、納付金額や決済手数料、カード情報などの内容を最終確認します。問題がなければ「納付」ボタンをクリックします。決済が完了すると、受付完了画面が表示されます。完了画面は印刷または保存しておくと安心です。
これで、源泉所得税のクレジットカード納付手続きは完了です。
源泉所得税クレジットカード払いのメリット・デメリット

クレジットカードでの納付はオンラインで手続きが完結するため利便性が高い一方、決済手数料などの注意点もあります。
自社の資金繰りや業務体制に合った方法を選ぶためには、メリットとデメリットの両面を理解しておくことが大切です。ここでは、クレジットカード払いの主なメリット・デメリットを整理します。
クレジットカード払いのメリット
クレジットカード払いの大きなメリットは、時間や場所の制約が少ない点です。インターネット環境があれば24時間手続きができ、金融機関へ出向く必要がありません。また、e-Taxと連携することで納付情報が自動反映されるため、入力の手間が少なく効率的です。
カードの利用明細で支払い履歴を確認できるため、納税管理や経理処理がしやすくなる点も利点です。さらに、法人カードを利用すればポイント還元を受けられる場合があり、実質的なメリットにつながることもあります。
クレジットカード払いのデメリット
クレジットカード払いは利便性が高い反面、いくつかのデメリットがあります。まず、納付税額に応じた決済手数料がかかる点が挙げられます。税額が大きくなるほど手数料負担も増えるため、高額な納税ではコストが無視できない水準になる可能性があります。
また、1回あたりの納付金額に上限が設けられているため、多額の税金を支払う場合には複数回に分けて手続きを行う必要が生じることもあります。さらに、金融機関の窓口納付のような紙の領収証書は発行されない点にも注意が必要です。
利便性とコスト、管理面の違いを比較したうえで、自社に適した方法を選択することが重要です。
クレジットカード納付とほかの納付方法の違い

源泉所得税の納付方法は、クレジットカード払い以外にも複数あります。それぞれ手続き方法や利便性、手数料の有無、資金の引き落としタイミングが異なります。たとえば、即時に口座から引き落とされる方法もあれば、後日決済となる方法もあります。
自社の資金繰りや業務体制に合わせて選択することが重要です。ここでは、主な納付方法の特徴とメリット・デメリットを整理します。
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クレジットカード納付とほかの納付方法の違い
窓口納付
窓口納付は、金融機関や税務署の窓口に納付書を持参し、現金で支払う方法です。昔から利用されている方法であり、その場で領収証書を受け取れるため安心感があります。対面で手続きできるため、手続きに不安がある場合でも確認しながら進められる点がメリットです。
しかし、平日の営業時間内に足を運ぶ必要があり、移動時間や待ち時間がかかる点は負担となります。また、現金を用意する手間や管理コストも発生します。確実性は高いものの、業務効率の面では他のオンライン納付方法に比べて劣る側面があります。
ダイレクト納付(e-Tax)
ダイレクト納付は、e-Taxを利用して事前に登録した預貯金口座から口座振替で納付する方法です。申告データ送信後に納付手続きができ、納付日を指定することも可能です。
金融機関へ出向く必要がなく、手数料も原則としてかからないため、コスト面でのメリットがあります。一方で、事前に口座登録の手続きが必要であり、登録完了までに時間がかかる場合があります。
また、指定日に即座に口座から引き落とされるため、残高管理が重要です。効率性とコスト削減を重視する企業に適した方法といえます。
参考:ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)による納税手続|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
インターネットバンキング
インターネットバンキングを利用した納付は、e-Taxと連携してオンライン上で支払いを完結できる方法です。登録方式や入力方式により、納付情報をもとに金融機関のサイトへ移動して決済します。
金融機関の窓口に行く必要がなく、手数料が発生しない場合が多い点がメリットです。ただし、対応している金融機関に限りがあり、事前にインターネットバンキングの契約や登録が必要です。
また、即時に口座から資金が引き落とされるため、資金繰りの計画も重要になります。利便性とコストのバランスが取れた方法です。
参考:登録方式による納税手続|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
参考:入力方式による納税手続|【e-TAX】国税電子申告・納税システム(イータックス)
スマホアプリ納付
スマホアプリ納付は、対応する決済アプリを利用してスマートフォンから納付する方法です。QRコードを読み取り、アプリ残高や登録済みの支払い方法から決済します。場所を選ばず手軽に手続きできる点が大きなメリットであり、現金を持ち歩く必要もありません。
ただし、利用可能な納付金額に上限が設定されている場合があり、高額な源泉所得税の納付には向かないことがあります。また、事前にアプリへのチャージが必要なケースもあります。少額納付や簡便さを重視する場合に適した方法です。
コンビニ納付
コンビニ納付は、発行されたQRコードなどを利用してコンビニエンスストアで支払う方法です。全国各地の店舗で利用でき、営業時間が長いため利便性は高いといえます。レジで手続きできるため操作も比較的簡単です。
しかし、納付金額に上限がある点や、基本的に現金払いである点がデメリットです。また、受け取れるのはレシート形式の控えであり、正式な領収証書とは形式が異なります。
手軽さはあるものの、高額納付や業務効率を重視する場合には他の方法を検討する必要があります。
源泉所得税以外の税金も法人カードにまとめると便利

クレジットカード納付は、源泉所得税だけでなく、法人税や消費税などの国税にも利用できます。国税は「国税クレジットカードお支払サイト」を通じてオンラインで納付が可能です。
また、地方税についても「eLTAX(共通納税)」や「地方税お支払サイト」を利用することで、クレジットカード払いに対応している税目があります。
カード明細で税金の支払い履歴を一元管理できるため、経理処理が簡素化されます。さらに、支払日がカードの引き落とし日にまとめられるため、資金繰りの調整もしやすくなります。カード会社によってはポイント還元や利用特典がある点もメリットです。
決済手数料とポイント還元のバランスや上限金額を確認したうえで活用すれば、業務効率と資金管理の両面で利便性が高まります。
参考:国税をクレジットカードでお支払いいただけます。|F-REGI 公金支払い 利用者様向けサイト

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まとめ

企業が納める源泉所得税は、「e-Tax」と「国税クレジットカードお支払サイト」の2サービスを利用することで、クレジットカード払いが可能です。まずはe-Taxで所得税徴収高計算書を作成・送信し、その後にクレジットカード納付の手続きを行います。
オンラインで完結できるため、時間や場所の制約が少なく、業務効率化につながる点が大きなメリットです。一方で、決済手数料が発生することや納付金額に上限がある点には注意が必要です。
ダイレクト納付やインターネットバンキング、コンビニ納付など他の方法とも比較し、自社に合った納付手段を選ぶことが重要です。本記事を参考に、源泉所得税の納付方法を見直し、効率的かつ適切な方法で手続きを進めましょう。
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