従業員がSFAに入力しないのはなぜなのか?原因と対策を解説

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  • SFAは、企業の営業情報を蓄積・分析することで、売上アップに繋げられるツールである
  • 従業員がSFAに入力しない原因に、使い勝手の悪さや導入目的の共有不足が挙げられる
  • 入力してもらう対策として、業務フローの見直しや機能を必要最低限に絞るのがおすすめ

SFAツールを導入したものの従業員が入力してくれず、なかなか社内に定着しないと悩む企業も多いでしょう。本記事では、従業員がSFAに入力してくれず困っている方のために、従業員が入力しない主な原因とその対策について解説しています。

目次

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  1. 「SFA」とは
  2. 従業員がSFAに入力しない原因
  3. 従業員がSFAに入力するための対策
  4. SFAの定着にはデータの活用も大切
  5. まとめ

「SFA」とは

SFAとは「Sales Force Automation」の略語で、営業支援システムのことを意味します。顧客情報の管理や案件管理、売上管理、データ分析、顧客へのメール配信など、営業活動に関わる業務を自動で一元管理できます。

近年は営業活動に今まで以上のスピード感が必要で、無駄のないアプローチが求められるようになりました。SFAでは営業活動を仕組み化できるため、業務の効率化やノウハウの共有が可能です。一人ひとりのスキルの偏りを減らし、標準化が期待できるでしょう。

SFAとCRMの違い

CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客管理を意味します。SFAにも顧客管理機能は搭載されていますが、CRMの場合はより踏み込んだ内容の情報を管理できます。例えば、所属や役職、購買履歴や嗜好、問い合わせ歴などの情報です。

実際の商談やアプローチの際に活用できる情報が盛り込まれているため、営業活動により高い効果が出やすいツールと言えます。

また、営業部全体で同じ顧客情報を持つことにより、顧客一人に対して全員の社員が対応しやすくなります。そのため、例え担当者が不在の際に問い合わせがあっても迅速に対処できるでしょう。CRMは顧客満足度の向上や、長期的な関係の構築が期待されるツールです。

従業員がSFAに入力しない原因

SFAを導入していても、従業員が入力せず活用できていないなんてこともあります。ここでは、従業員がSFAに入力しない原因を解説します。

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使い勝手が悪く、入力自体が負担になっている

SFAの使い勝手が悪いと入力作業自体に負担を感じるため、SFAに入力しなくなる原因となります。SFAには、営業に関わる業務を全般的に管理できる機能があるため、それに応じて入力する情報も多くなるでしょう。慣れるまでには時間もかかります。

逆に入力しやすい項目のツールを導入した場合でも、活用できる情報が少なく使い勝手に不満を感じることもあるでしょう。日々の営業活動に支障が出ると感じると、従業員が入力しなくなります。

機能が分かりづらい

機能が分かりづらく使いこなせないことも、従業員が入力しない原因の一つです。Excelやスプレッドシートでの管理に慣れていることが多く、SFAの操作が分かりづらいためです。スペックや機能性のみを重視すると、コストの無駄になる可能性があります。

日々の業務に追われる中で、新しいツールの操作方法まで覚えるには、なかなか時間を取れないと感じる従業員もいるでしょう。そのため使い慣れた管理方法を優先し、SFAを活用しなくなります。

そのためSFAを導入する際は、シンプルで操作性のよいものを選び、営業担当者が使いやすいと感じるものを選ぶ必要があります。

SFAの導入目的やメリットが伝わっていない

従業員に導入目的やメリットの共有が不足していると、モチベーションが維持できず入力しないことにつながります。SFAを使うことでどんな自分の業務にどんな効果が出るのか明確でないと、会社の都合でやらされていると感じることがあるためです。

目的が分からない上、慣れない操作に時間を要するとなると従業員に定着せず、時間が経ってもなかなか営業成績に反映されないこともあるでしょう。

研修や講習会などにより、事前の説明を充分に行った上で導入し、社員の理解を得ることも大切です。どの機能がどのように営業活動の効率化につながるか具体的にイメージできれば、従業員がSFAに入力する意義を見出せるようになります。

従業員がSFAに入力するための対策

SFAを活用するには、従業員が入力するような環境づくりが必要です。ここでは、従業員がSFAに入力するための対策を解説します。

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導入目的の明確化・従業員への共有

導入目的を明確にして従業員に共有することで、営業活動への効果を期待させることが必要です。目的や業務改善につながると分かれば、達成するために従業員が入力作業をすることが期待できます。

ただ闇雲に導入して操作方法を説明するだけでなく、営業活動において従業員が課題に感じていることを調査し、SFAによって解決できることを洗い出すことが大切です。研修などを通じて従業員がイメージしやすいよう、具体的な伝達が必要です。

自社に必要な機能・入力項目を絞る

自社に必要な機能に限定して、入力項目を絞ることで社員の負担を減らして入力作業を促せるでしょう。機能性の高さを重視して現在の方法とかけ離れた管理方法になると、使いこなすどころか操作ミスなどの発生により営業活動に支障が出ることも考えられます。

機能や入力項目は、自社の目的やニーズに沿っている必要最低限のものに絞り、従業員にとって使い勝手の良いものを選ぶことが大切です。そのためにも事前の調査やヒアリングは重要と言えるでしょう。

わかりやすい操作性のSFAを選ぶ

従業員のSFAへの定着化を図るには、操作がシンプルで使いやすいSFAを選ぶことが大切です。操作が難しかったり複雑だったりするものは、従業員がストレスに感じて入力しない原因になります。

SFAを導入する前には、従業員が操作性を確かめて実際の業務において支障はないかといった確認も効果的です。一定期間は無料トライアルが可能なツールもあるため、実際に試した上での導入がおすすめです。

導入後の業務フローを見直す

導入後の業務フローの見直しは、従業員全体で使用手順を統一化し、ミスを防ぐために重要です。従来のものと方法が変われば、業務フローも変わります。業務フローが整っていないと、各々のやり方で進めてしまい定着が滞る可能性が高いです。

従業員個人で進め方が異なると、業務の遅延やミスの発生につながります。入力ミスなどを恐れてSFAを使わない従業員が出ないよう、導入前に業務フローを整えて従業員に共有することが大切です。

サポート体制を万全にしておく

SFAは使い慣れないことがほとんどのため、操作や機能に関する疑問に対応できるようなサポート体制を万全にしておくことが大切です。サポート体制が整っていることで、従業員は安心して入力できるでしょう。

サポートの対応時間が自社の稼働時間とマッチしているか、連絡手段は何があるかなどと言った視点で、従業員が問い合わせやすい方法でのサポートが必要です。

また、サポートが手厚い製品のサービスでは、運用に関するサポートに対応しているものもあります。運用のアドバイスを受けられることで、定着化のための課題も明確になります。SFAを導入する前には、サポート体制の仕組みを確認しておくことも大切です。

他ツールと連携する

SFAは他のツールと連携することで利便性が高まり、従業員の入力の意欲を向上させることが可能です。例えば、名刺スキャンツールでは名刺をスキャンして電子データとして保存することで入力の手間は不要になるでしょう。

補助ツールを導入することで利便性が増し、他の作業が減ることで従業員の入力促進にもつながります。

SFAの定着にはデータの活用も大切

SFAの入力作業は、あくまでSFAを最大限に活用するためのプロセスの一つです。そのため、入力して蓄積されたデータは、正しく分析して営業活動に活用されなければ、導入が無駄になってしまうでしょう。

最終的な目標を達成するためには、貴重な情報を持った従業員の入力の負担を軽減させるという、過程の見直しを意識することが大切です。

まとめ

SFAは営業支援ツールで、営業活動に関する管理を自動化・仕組化が可能です。活用すれば営業活動の効率化や業績の向上が期待できます。しかし、慣れない作業や入力情報の多さから従業員が負担に感じ、十分に活用できないという事例もあります。

企業は、SFAの導入で見込んだ目標を達成するために、情報源となる従業員が入力作業をしやすい環境を構築することが大切です。そのためには、SFAを利用する目的の周知や操作しやすい製品を導入するための慎重な選定が必要です。

データの蓄積や分析、活用などSFAの効果を最大限発揮するために、従業員がデータ入力しやすい環境を整えましょう。

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