脆弱性とは?脆弱性の原因・危険性や脆弱性診断ツールの選び方を解説

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  • 脆弱性とは、ハードウェア・ソフトウェア上でプログラムの不具合やバグが原因で発生するセキュリティ上の欠陥である
  • 脆弱性の対策には、ソフトウェアの適切な管理や定期的にツールなどを用いた脆弱性診断が有効
  • 脆弱性診断ツール導入の際は、診断項目の種類や精度を確認して検討する

脆弱性とは、ハードウェア・ソフトウェアにおいて、プログラムの不具合やバグが原因で発生するセキュリティ上の欠陥のことを言います。脆弱性の対策には、定期的な脆弱性診断がおすすめです。本記事では、脆弱性の対策方法や脆弱性診断ツールのメリットや選び方を解説しています。

Index

  1. 脆弱性とは
  2. 脆弱性の危険性
  3. 脆弱性に対して企業ができる対策
  4. 脆弱性診断ツールの種類
  5. 脆弱性診断ツールのメリット
  6. 脆弱性診断ツールのデメリット
  7. 脆弱性診断ツールの選び方
  8. まとめ

脆弱性とは

脆弱性とは、OSやソフトウェア、ハードウェアにおける情報セキュリティ上の欠陥のことです。プログラムの不具合や設計ミスが原因で発生することが多く、サイバー攻撃を受けるリスクを測る指標の一つとなります。

脆弱性を放置すると、サイバー攻撃やウイルス感染などの被害に晒される危険性があります。例えば、不正アクセスによってホームページの情報が改ざんされたり、機密情報を抜き取られたりなど、企業に不利益をもたらすこともあるでしょう。

大切な情報を守るためには、脆弱性を塞ぐセキュリティ対策が必要不可欠です。

脆弱性が発生する原因

脆弱性は、技術面の問題やプロセスで発生した問題、人為的なミス、物理的な不具合、攻撃側の進化など様々な側面で発生します。例えば、技術面ではソフトウェアのプログラムが正しく適用されていない、プロセスの面では管理体制に抜けがあったなどが当てはまります。

人為的ミスは、設計ミスのような作業に限らず、フィッシングメールの誤クリックや悪意のない情報漏洩など、セキュリティへの意識の欠如から起こることもあります。

また、新しく開発されたウイルスや進化したサイバー攻撃は、既存のセキュリティ対策では防ぎきれないものもあるでしょう。様々な角度から起こり得るリスクを想定し、脆弱性の対策を行うことが重要です。

脆弱性とセキュリティホールの違い

脆弱性がセキュリティ上の弱点を意味することに対し、セキュリティホールは不具合や原因そのものを指します。脆弱性の中にセキュリティホールがあるということです。

例えば、従業員のURLクリックによりウイルス感染が起こったとき、脆弱性は社員の意識の欠如や心理的な問題にあり、セキュリティホールは社員と言えばイメージできるでしょう。

脆弱性とセキュリティホールは同じ意味で使われることもありますが、セキュリティホールはより具体的に原因へ焦点が当てられています。

脆弱性と脅威の違い

脆弱性が欠陥を指すのに対し、脅威は情報セキュリティに悪影響をもたらす事象を意味します。例えばサイバー攻撃や災害、ヒューマンエラーや災害など影響をもたらすものが脅威に当てはまります。

例えば、従業員が社外にPCを放置したり忘れたりすると、そのPCから情報を抜き取られて被害につながるため、ヒューマンエラーという脅威になりえます。

セキュリティ対策を万全にするには、デバイスやネットワークのみに目を向けず、関わる従業員や環境も脅威となることを認識しておくことが必要不可欠です。

脆弱性の危険性

情報セキュリティの欠陥である脆弱性は、不正アクセスやウイルス感染などの被害を受ける危険性をはらんでいます。放置すれば様々なリスクに晒されるため、対策が必要です。ここでは、脆弱性の危険性を詳しく解説します。

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社内ネットワーク・クラウドへの侵入

脆弱性を利用して、悪意のある第三者が不正アクセスし、社内ネットワークやクラウドへ侵入する可能性があります。例えば、認証システムに脆弱性があった場合は、認証システムをすり抜けて侵入するでしょう。

第三者の侵入によりデータの改ざんや破壊、ウイルスを仕込むなどの悪質な行為による被害に合うリスクが高いです。また、データを盗んで情報漏洩させたり、連絡先にまでウイルスを拡散させることもあります。

情報漏洩やウイルスの拡散は顧客や取引先にも多大な被害を与えるだけでなく、企業の信用問題に関わるため、脆弱性の放置は非常に危険です。

データの盗聴

脆弱性があると、ネットワーク内に侵入せずともデータを盗聴される恐れがあります。

例えば、アプリケーションにあらかじめ仕込まれていたスクリプトから、個人情報を抜き取られたり、特殊装置を利用したネットワーク盗聴で情報を不正利用されたりする可能性があります。

機密情報が盗まれる可能性は十分高く、企業の情報資産に悪影響をもたらす可能性もあるでしょう。

マルウェア感染

マルウェアとはデバイスやネットワークに害を与えたり、情報を盗んで悪用するソフトウェアです。ここでは、主なマルウェアの種類と特徴を詳しく解説します。

ランサムウェア

ランサムウェアとは、ウイルスに感染したPCをロックしたりファイルを暗号化したりして使用不可な状態にし、元の状態に戻すことを条件にして身代金を要求するマルウェアです。

ロックや暗号化に限らず、身代金を払わないと情報を暴露するという脅迫するような手法もあります。

メールを利用してウイルスをばら撒く手法や、ネットワークに侵入して情報を盗む手法などの攻撃方法をとります。

ワーム

ワームは単体で増殖・自己回復ができるマルウェアで、侵入に成功すると一気に拡散し、他のデバイスにも悪影響が出る特徴があります。非常に感染力が高く、情報の搾取やSNSへの勝手な投稿・拡散、容量の圧迫によるPCの停止などの被害が挙げられます。

感染経路は被害に合ったPCからのメールや共有フォルダ、ネットワーク、USBなどです。感染力が高いだけに、外部からのあらゆるファイルが感染源となりえるでしょう。

トロイの木馬

トロイの木馬は、正常を装った不正なプログラムやソフトウェアで、インストールすると密かに情報搾取を行うマルウェアです。目立った行動が少ないため、気づかずに放置して被害が拡大したり、他の組織へ感染させてしまうリスクもあります。

トロイの木馬によるものは、個人情報の流出やクレジットカードの不正利用といった被害が多いです。

スパイウェア

スパイウェアは、ユーザーの許可なく個人情報やPCの操作履歴を外部に送信するマルウェアです。一見、無害なソフトウェアのため、気づかない間に情報が漏洩しているということにつながります。

正規のアプリケーションではユーザーに同意の上、運営会社に情報が送信されることもあるため、線引きが難しいとされるマルウェアです。

情報の改ざん

情報の改ざんは、ネットワークに侵入してWebやホームページ上の情報が書き換えられる行為です。情報が操作されることで、大きな被害につながります。

例えば、ホームページに事実と異なる情報が掲載されれば、閲覧者に間違った認識を植えつけることになるでしょう。リンク先やファイルの参照先がウイルスの感染源であれば、クリックしたデバイスがに被害が及ぶことにもつながります。

脆弱性に対して企業ができる対策

様々な機密情報を保持する企業のネットワークは、脆弱性を放っておくと従業員や顧客に被害が及ぶことにもなります。企業に対する信頼も関わってくるため、脆弱性を防いでセキュリティ対策を万全にしておくことが必要です。

ここでは、企業が脆弱性に対してできる対策を解説します。

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情報収集を行う

脆弱性の対策には、情報収集が必要不可欠です。企業のセキュリティ担当者は、脆弱性に関する最新情報を常に調べ、対策を立てておくことが求められます。

例えば、サイバー攻撃の被害があったニュースを詳細に調査したり、利用中のソフトやアプリに脆弱性の情報はないかを調べたりすることが重要です。

サイバー攻撃の観測情報や国内外の脆弱性対策情報を公開しているデータベースも存在するため、様々な角度で情報収集して対応方法を考えましょう。

自社のソフトウェア・ハードウェアを適切に管理

自社のソフトウェアやハードウェアの適切な管理は、サイバー攻撃から企業を守ることにつながります。例えば、セキュリティソフトは常に最新のバージョンにアップデートしてセキュリティがより強化された状態にしておくことが大切です。

また、従業員からの情報漏洩や誤クリックによるウイルスの感染など、ヒューマンエラーやITリテラシーの欠如による被害も考えられます。従業員への教育による認識の統一も必要になるでしょう。

定期的な脆弱性診断を行う

定期的に脆弱性診断を行い、セキュリティ対策の現状を把握しておくことも重要です。脆弱性診断は、一見分からないような潜在的な脆弱性を発見することにつながります。サイバー攻撃の被害にあう前に対策ができるでしょう。

サイバー攻撃の進化や新たな脆弱性の発見など、環境は常に変化し続けるため定期的な脆弱性診断が安心できます。脆弱性診断にも種類があるため、自社のニーズに合わせた診断が可能です。

脆弱性診断ツールの種類

脆弱性診断は、自社の目的に合ったツールの利用で効率的に進めることができます。ここでは、脆弱性診断ツールの種類を解説します。

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手動+自動診断型

脆弱性診断は、サイバーセキュリティの専門知識を持つ技術者が自分の手で検査する手動の診断と、ツールを利用した自動診断を組み合わせた方法があります。

手動の診断は精度が高く、自動診断はコスト面やプロセス面で手軽に行えるというそれぞれのメリットがあります。

そのため、自動診断はソフトウェアのアップデート後やシステムの改修後など必要に応じて、短いスパンで検査が可能です。しかし詳細な脆弱性を発見できないこともあるため、定期的に手動診断をするという方法で、セキュリティ対策を講じやすくなります。

クラウド型

クラウド型の脆弱性診断ツールは、WEBで手軽に手続きができます。クラウドサービスにアカウントを登録し、診断したいアプリケーションやサーバーの情報を登録して調査を依頼するというシンプルな方法です。

調査結果はレポートとして共有されるため、社内に専門家がいなくても今後の対策の参考にできます。手軽さやコストカットの面でおすすめのツールです。

ソフトウェア型

ソフトウェア型の脆弱性診断ツールは、PCにインストールするタイプです。安価で手間がかかりませんが、サポートがないため、自身で改修できる技術を持った社員が在籍している場合に向いています。

脆弱性診断ツールのメリット

脆弱性診断ツールはセキュリティ対策において大きな効果を発揮するため、様々なメリットが期待できます。ここでは、脆弱性診断ツールのメリットを解説します。

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簡単にセキュリティ対策ができる

脆弱性診断ツールを利用すれば、簡単にセキュリティ対策ができるメリットがあります。脆弱性診断の結果により、どこにどんな脆弱性があるかが判明するため、講じるべき対策が明確になります。

セキュリティ対策が万全なつもりでも、脆弱性が放置されたままではいつサイバー攻撃を受けてもおかしくないでしょう。脆弱性診断ツールによりネットワークに潜む脆弱性を発見することで、無駄なくセキュリティを強固なものにできます。

コスト削減

脆弱性診断ツールは、セキュリティ対策に関わるコストの削減が可能になります。脆弱性診断により、必要な対策が明確化することで無駄のないセキュリティ対策ができるためです。

手当たり次第にセキュリティ対策を行っても、弱点がカバーできていなければコストが余計にかかっただけになることもあるため、注意が必要です。

顧客からの信頼性向上

脆弱性診断を行うことは、顧客や取引先からの信頼を得ることにつながります。企業の情報漏洩は後を絶たず、セキュリティ対策の実施状況を不安に思う人は多いでしょう。そんな中で、セキュリティ対策が万全な企業への安心感は大きいです。

脆弱性診断を行い、セキュリティ対策を講じていることを証明できれば、自社に対する信頼性の向上につなげることができます。証明だけでなくセキュリティ対策に漏れがないという事実が大切であるため、闇雲な脆弱性診断は避けましょう。

脆弱性診断ツールのデメリット

脆弱性診断ツールはメリットが多いですが、運用方法によってはデメリットが発生することもあります。ここでは、脆弱性診断ツールのデメリットを解説します。

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セキュリティリスクがゼロではない

脆弱性診断ツールを利用したとしても、セキュリティリスクはゼロになるわけではありません。日々、サイバー攻撃やウイルスも進化しているためです。気づかないうちに新たな脆弱性が発生することもあるでしょう。

ただ、できる限りの対策を講じておくことで、最大限にリスクを低減することはできます。そのためには、まめな情報収集や脆弱性診断により、対策しておくべきポイントを明確にしておくことが必要です。

ツールの利用にコストがかかる

脆弱性診断は、精度の高いものではツールの利用にコストがかかります。精度の高い脆弱性診断を頻繁に行っていると、予想以上に大きな出費になるでしょう。利用目的に合わせて、計画的に運用することが大切です。

例えば、短いスパンで行う診断は安価で手軽なツールを選び、精度の高いツールは四半期に一度などと使い分けることもできるでしょう。

脆弱性診断ツールの選び方

脆弱性診断ツールは、利用目的に合わせて選ぶことでより大きな効果を発揮し、強固なセキュリティが可能になります。ここでは、脆弱性診断ツールの選び方を解説します。

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診断項目の種類を確認

脆弱性診断は、ツールによって診断項目の種類や範囲に違いがあります。例えばWebアプリケーションやOS、周辺機器など診断の対象となるものや、認証や承認、情報公開や侵入などカバーできるセキュリティの範囲で診断項目が異なります。

闇雲にツールを選んでも、求めている診断項目が含まれていないと、解決できないだけでなくコストや時間の無駄になるでしょう。自社が診断する対象や調査したい箇所を明らかにし、ニーズに沿った診断項目を含むツールを選ぶことがポイントです。

診断の精度・信頼性を確認

脆弱性診断ツールの精度や信頼度は、適切な策を講じるために必要不可欠です。特に手動診断に比べて精度が落ちるツールは、調べたい箇所の入念な調査や、調査が難しい部分にもアプローチできるかといった事前確認が必要です。

事前にどこまでの調査が可能か確認した上でユーザーの満足度が高く、実績の豊富なツールであれば信頼して利用できるでしょう。

料金体系を確認

コストパフォーマンスを上げるためには、料金体系を確認しておく必要があります。診断項目が同じでも料金体系は様々で、運用方針に沿った料金体系を選ぶことが大切です。

ツールは無料で利用できるものから数百万円にまで上りますが、1度の契約で数回検査を受けられるプランや、規模により変動する料金システムなど把握しておく必要があります。

調査頻度や調査内容を明確にした上で、候補のツールの見積もりを取って選定すれば、失敗は少ないでしょう。

アフターフォロー・サポート体制を確認

脆弱性診断を終えた後のアフターフォローやサポート体制は、今後の対策を講じるために重要なポイントです。脆弱性が判明しても、自社に専門知識のある従業員がいる場合を除き、改善策が分からなければどう対策を立てればいいのかわからないでしょう。

サービスによってアフターケアの方法は異なります。そのため、脆弱性診断のレポートや対策方法を提案してもらえるか否かや、どこまでのサポートを受けられるのかも、サービスを選ぶ際に確認しておくことが必要です。

まとめ

脆弱性はセキュリティ上の欠陥で、サイバー攻撃やウイルス感染の原因となるリスクの高い箇所です。

ネットワークへの侵入やマルウェアによる情報搾取が行われると、情報漏洩や社外まで被害が拡大し、自社の信頼性が低下することにつながります。そのため、脆弱性の放置は非常に危険で、定期的な脆弱性診断が必要です。

脆弱性診断ツールにも診断項目や診断の精度、料金体系やサポート体制など、種類によって様々な面で違いがあります。適切な対策を講じるためには、自社の運用方針や調査したい箇所を明確にして、慎重に決める必要があるでしょう。

この記事での解説内容を参考に、自社の目的に合った適切なツールを選び、万全なセキュリティ対策で情報資産を守りましょう。

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