サービスデスクとヘルプデスクの違いとは?設置メリットも解説

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  • サービスデスクとヘルプデスクは混同されがちだが、それぞれ業務範囲が異なる
  • サービスデスクは基幹的な総合窓口であり、ヘルプデスクは技術的な問題に対応する
  • サービスデスクもヘルプデスクも、設置することで顧客満足度や業務効率の向上に繋がる

サービスデスクとヘルプデスクは似たような業務を担っているため混同されがちです。しかし、それぞれ業務範囲が異なり、企業にはどちらも設置することが推奨されます。この記事では、サービスデスクとヘルプデスクの違いやそれぞれの業務内容、設置するメリットなどを解説します。

目次

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  1. サービスデスクとヘルプデスクの違いとは
  2. サービスデスク・ヘルプデスクを設置するメリット
  3. サービスデスクとヘルプデスクはどちらも必要
  4. まとめ

サービスデスクとヘルプデスクの違いとは

サービスデスクとヘルプデスクは、業務内容が似ているため混同されがちです。サービスデスクは基幹的な総合窓口であり、ヘルプデスクは技術的な問題解決に特化して対応する、といった業務の範囲が大きな違いとなります。

ここでは、サービスデスクとヘルプデスクの業務内容や特徴について詳しく解説します。また、サービスデスク・ヘルプデスクと並んで語られることの多い、コールセンターとの違いについても解説します。

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サービスデスクとヘルプデスクの違いとは

  1. サービスデスクとは
  2. ヘルプデスクとは
  3. コールセンターとの違い

サービスデスクとは

サービスデスクとは、ユーザーからの問い合わせを受け付け、問題解決やサービス提供を行う窓口です。サービスデスクにおけるユーザーは、自社の製品やサービスを提供している顧客だけでなく、自社のシステムを利用する社員も含まれます。

サービスデスクは、自社のサービス全体を広範囲でサポートし、高い専門性を持っているのが特徴です。問題解決に対し迅速なサポートを行うことで、ユーザー満足度向上やサービス品質の向上を目的としています。

サービスデスクとは?メリット・デメリット、ツールの機能を解説

サービスデスクとは、顧客からの問い合わせ全般に対応する窓口のことです。サービスデスクを有効活用するには、サービスデスクツールの導入がおすすめです。本記事では、サービスデスクのメリット・デメリット、サービスデスクツールの機能や選び方を解説しています。

サービスデスクの業務内容

サービスデスクは、ITIL (Information Technology Infrastructure Library) というITサービスマネジメントのフレームワークで定義されています。ITILは、ITサービスの品質向上やコスト削減など、ビジネスニーズへの適合を目指すものです。

サービスデスクは、ITILではサービスサポートの中核となる窓口です。具体的な業務内容は、障害発生時の対応と復旧を行う「インシデント管理」や、ユーザーからの要望や質問への対応を行う「サービスリクエスト管理」などが挙げられます。

ほかにも、システムのサービスの変更に伴う影響を分析したり、ナレッジベースの構築や運用を行ったり、高度な専門性を伴うサポートを行います。

ヘルプデスクとは

ヘルプデスクは、製品やサービスなどの技術的な問題を取り扱う窓口です。ITILにおいては、サービスサポートの一部に位置づけられます。業務内容は、問い合わせへの対応やFAQへの案内、マニュアルに基づいた問題解決と情報提供を行います。

サービスデスクとは業務範囲が異なり、技術的な問題解決に特化しているため、対応範囲は限定的です。問題解決を目的としているため専門性は中程度となり、専門知識が必要な問題は、サービスデスクへとエスカレーションします。

ヘルプデスクとは?仕事内容・必要なスキル・役立つ資格も解説

ヘルプデスクとは、システムや情報機器などに関するユーザーからの問い合わせに対応する仕事です。IT関連のサポートやユーザーエクスペリエンス向上といった役割を担っています。この記事では、ヘルプデスクの仕事内容・必要なスキル・担当するメリットなどについて解説します。

ヘルプデスクの業務内容

ヘルプデスクの業務内容は以下2つに大きく分けられます。社外ヘルプデスクは、企業規模や業種よって設置形態や業務内容は異なりますが、主な業務は、顧客からの問い合わせへの対応です。社外ヘルプデスクの設置によって、顧客満足度の向上に役立ちます。

一方の社内ヘルプデスクは、従業員からのIT関連の問い合わせに対応する部署を指します。社内ヘルプデスクの設置によって、従業員の業務効率向上や、IT部門の負担軽減に役立ちます。

社外ヘルプデスク・製品やサービスに関する問い合わせ対応
・トラブルシューティング
・注文や配送に関する問い合わせ
・クレーム対応
社内ヘルプデスク・パソコンや社内システムのトラブル対応
・ITツールの使い方に関する説明
・パスワードリセット
・セキュリティ対策に関する相談
・社内システムの運用管理

コールセンターとの違い

コールセンターとは、顧客からの問い合わせなどの対応を電話で行う専門窓口を指します。主な業務内容は、問い合わせ対応のほかにも、クレーム対応やアンケート調査、テレマーケティングなど幅広く対応するのが特徴です。

コールセンターもサービスデスク・ヘルプデスクと業務内容が似ているため、混同されがちですが、それぞれ業務範囲や対応するチャネルの種類に違いがあります。

コールセンターとヘルプデスクの業務内容は顧客対応ですが、問い合わせ以外にも幅広い業務範囲を担います。サービスデスクやヘルプデスクは、製品やサービスに関する問い合わせに特化した対応となり、業務範囲は限定的になります。

また、コールセンターは電話のみで対応します。対してヘルプデスク・サービスデスクは、電話の他にもメールやチャットなど、さまざまなチャネルでの対応を行う場合もあります。

サービスデスク・ヘルプデスクを設置するメリット

サービスデスク・ヘルプデスクを設置することによって、さまざまな共通するメリットが得られます。顧客満足度の向上や、業務効率化などの効果があります。また、企業の資産となる情報を蓄積できるのもメリットです。

ここでは、サービスデスク・ヘルプデスクの設置によって、共通するメリットについて具体的に解説します。

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サービスデスク・ヘルプデスクを設置するメリット

  1. 顧客満足度向上に繋がる
  2. 業務を効率化させる
  3. 企業の資産となる情報を蓄積できる

顧客満足度向上に繋がる

サービスデスクとヘルプデスクは、いずれも顧客対応を行うための重要な窓口と言えます。これらの設置によって、顧客からの問い合わせに対して、迅速かつ丁寧な対応をすることができます。

また、顧客のニーズを的確に把握し、期待を超えるサービスを提供することができます。したがって、顧客満足度や顧客ロイヤリティの向上に併せて、企業のブランドイメージの向上も期待できます。

業務を効率化させる

サービスデスクとヘルプデスクでは、専門スタッフがユーザーの対応を行うため、業務効率化が期待できます。専門スタッフが対応するため、問題解決までの顧客対応に費やす時間を短縮することができ、顧客対応に費やす時間を削減できます。

また、専門スタッフが在籍する問い合わせ窓口を設置することで、顧客対応業務を集中させることができます。そのため、問い合わせ業務以外の業務に注力できるため、社内全体の業務効率化に繋がります。

企業の資産となる情報を蓄積できる

サービスデスク・ヘルプデスクでは、トラブル対応や解決の経緯を通して、マーケティングなどに活かせる情報を蓄積することができます。トラブル対応に関する情報を蓄積することにより、さまざまなデータ分析が可能になるため、経営戦略の立案に役立ちます。

蓄積した情報の分析は、顧客のニーズを把握するための重要な指標となります。顧客のニーズやトラブルの履歴から、自社の製品やサービスのブラッシュアップにも役立ちます。このように、顧客対応から得た情報を蓄積することによって、顧客満足度の向上に繋がります。

サービスデスクとヘルプデスクはどちらも必要

サービスデスクとヘルプデスクはそれぞれ役割が異なるため、企業はどちらも設置することをおすすめします。サービスデスクでは、ITサービス全般をサポートし、ヘルプデスクでは特定の製品やサービスに関する専門的なサポートを行います。

また、ヘルプデスクで解決しない問題は、さらに専門的なスキルを備えているサービスデスクへとエスカレーションさせると良いでしょう。そのため、企業においては、サービスデスク・ヘルプデスクの両方を設置することを推奨します。

まとめ

サービスデスクとヘルプデスクは、似たような業務を担っているため混同されがちです。しかし、それぞれ業務範囲が異なります。サービスデスクは基幹的な窓口で、ヘルプデスクは技術的な問題に対応することから、企業においてはどちらも設置することが推奨されます。

これらの設置によって、顧客満足度や業務効率の向上に繋がります。また、顧客対応やトラブル対応の経緯を通して、マーケティングに活かせる情報を蓄積することができます。さまざまな情報を分析することができるため、経営戦略にも役立ちます。

サービスデスクとヘルプデスクに共通するメリットを把握して、顧客満足度や企業のブランドイメージの向上に繋げましょう。

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