種類別のおすすめRPA5選|それぞれの特徴や選び方も解説

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  • RPAの種類は、サーバー型・クラウド型・デスクトップ型に分類される
  • サーバー型は全社を横断した一括管理ができ、クラウド型はWeb上の作業を自動化できる
  • デスクトップ型はITの知識がなくても管理しやすく、個人や部門単位で導入できる

RPAは、サーバー型・クラウド型・デスクトップ型に分類されます。RPA導入の際は、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社に合った種類を選ぶことが重要です。この記事では、RPAの種類ごとの特徴や、おすすめのRPAを紹介します。

目次

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  1. RPAの種類別の特徴とは
  2. 種類別のRPA比較表
  3. RPAの種類別の費用相場
  4. 【種類別】おすすめのRPAツール5選
  5. その他のRPAの選び方
  6. まとめ
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RPAの種類別の特徴とは

RPAとは、決められた手順で行う定型のパソコン作業を自動化するツールです。人が行っている作業をRPAで自動化することで、人員を削減して人件費を抑制したり、自動化によって余裕の出た人員をコア業務に従事させ、企業の生産性を高めたりすることができます。

また、単純作業が継続的に続くと従業員のモチベーション低下につながり、離職率が上がる原因にもなります。そのような作業をRPAに任せ、従業員によりクリエイティブな業務に従事させることで、従業員のモチベーション向上も期待できます

現在では、RPAの導入は業種を問わず多くの企業で進んでいるとともに、今後の導入を考えている企業も多いです。しかし、RPAは大きく分けて、サーバー型・クラウド型・デスクトップ型があり、どれを選べばいいか迷っている企業も少なくありません

この3種類はそれぞれに特徴があるため、その特徴を理解して自社に最適なRPAを選択することが大切であり、費用対効果の高い導入につながります。以下で、この3つの種類の特徴を詳しく解説し、種類別におすすめの製品を紹介します。

RPAとは?メリットや向いている業務、ツールの選び方などを解説

RPAとは、定型業務をロボットを活用して自動化・効率化するシステムのことを言います。RPAを導入することで、業務処理の迅速化などに繋がりますが、対応が難しい業務もあるため注意が必要です。本記事では、RPAのメリット・デメリットや導入手順などを解説しています。

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サーバー型

サーバー型RPAは、自社で用意したサーバー上で動作するRPAで、サーバーとつながった複数パソコンの自動化が可能です。以下では、サーバー型RPAの主な特徴について詳しく解説します。

全社を横断した一括管理ができる

サーバーには各部署で利用しているさまざまなシステムと、それらのシステムが蓄積した大量のデータが管理されています。サーバー上で構築されたサーバー型RPAは、それらのデータへのアクセスが容易で、部門を問わず全社を横断した一括管理ができます。

また、今まで部門やシステムごとで行ってきた集計・分析作業をサーバー型RPAが担うことで、部門やシステムをまたいだ集計や分析ができるようになります。これにより、全社的なプロジェクトの推進が行いやすくなったり、より正確な業務分析が可能になったりします。

既存システムとの連携を図り、幅広い業務の自動化を全社的に進めたい企業におすすめのRPAです。

一度に大量のロボットが稼働できる

サーバー型RPAでは、サーバー内で同時に100以上のロボットの稼働が可能です。そして、扱うデータ数が多く何度も繰り返して行う作業ほど、RPAの費用対効果は高まります。したがって、多くの業務を自動化したい企業には、サーバー型RPAの導入が大変効果的です。

また、RPAが自動実行をしていると、パソコンの処理能力が落ちて動きが遅くなってしまったり、パソコンが使えなくなったりする場合があります。しかし、サーバー型RPAでは、複数のロボットが稼働したとしても、通常の業務に支障を与えることはありません

社内環境に合わせて導入範囲を拡大しやすい

サーバー型RPAは、自社サーバーにインストールして、自社の業務を自動化するための専用ツールです。そのため、多くのサーバー型RPAはカスタマイズ性が重視され、自社の環境に合わせてRPAの構築ができるように設計されています

カスタマイズ性が高ければ、機能性や操作性まで自社仕様にでき、より使いやすく多くの場面での自動化が図れるようになります。また、将来的な業務拡大や業務変更などにも対応できるので、導入時のRPAへの投資が将来的に無駄になるリスクも減ります。

セキュリティ性が高い

RPAは、サーバー内に蓄積されたデータを取り扱います。そのデータの中には、取引先や顧客の個人情報・従業員の個人情報のほかに、企業内の機密情報なども含まれている場合があります。これらのデータの漏えいは、企業の信用と収益に大きな損害を与えます

したがって、RPAの選択にはセキュリティ性の高さが大きなポイントになります。サーバー型RPAなら、自社サーバーで運用・管理するため、自社のセキュリティポリシーに合わせた強固なセキュリティ対策を施すことが可能です。

クラウド型

クラウド型RPAは、インターネットを介してクラウド上にあるRPAにアクセスして運用します。サーバー型やデスクトップ型とは違い、Webブラウザを利用して、Web上の作業を自動化するためのRPAです。以下では、クラウド型RPAの主な特徴を解説します。

低コスト・短期間で導入できる

クラウド型RPAの最大のメリットは、導入コストを抑えながら幅広い業務の自動化が可能になることです。クラウド型RPAでは、ベンダーのサーバーを利用するため、自社サーバーの用意は必要なく、自社サーバーを保有していない企業でも手軽に導入できます。

ただし、ランニングコストとして月々の利用料が発生します。クラウド型RPAの導入ではインターネット環境が必須ですが、既にインターネット環境が整っていれば、契約から日単位で運用開始ができます

サーバー型の場合は、運用開始までに1カ月はかかるため、短期間で利用を開始したい企業にクラウド型はおすすめです。

We上での作業自動化と他の作業を同時にできる

クラウド型RPAは、Webブラウザを通してベンダーのサーバーにアクセスします。したがって、自動化できるのはWebブラウザ上で行う定型作業です。各種クラウドサービスやSaaSとの連携がしやすいため、多くの企業で導入されています。

たとえば、Web上の自社評価の収集・管理や、ECサイトの商品登録や画像のアップロードなどによく活用されています。また、設定した時刻での自動メール配信や、交通費情報サイトから情報を取得して、申請書との相違をチェックする作業などにも利用されます。

クラウド型RPAには、RPAが稼働していても自社のパソコン端末の動作に影響することはなく、通常の業務が続けられるというメリットもあります。

保守運用をベンダーに任せられる

クラウド型のサーバーはベンダーが所有しており、管理もベンダーが行います。したがって、サーバー型やデスクトップ型のように、サーバーを自社で管理する必要はありません。また、RPAのバージョンアップがあっても、多くは無料でベンダーが対応を行います。

そのため、サーバー管理の知識や技術を持った人材がいない企業でも導入しやすい形態です。ただし、セキュリティもベンダーが管理しているので、製品を選択する際は、ベンダーのセキュリティ性の高さが大きなポイントになります。

デスクトップ型(クライアント型)

デスクトップ型RPAは、企業が所有する各パソコン端末にツールをインストールして運用します。自動化ができるのは、インストールしたパソコン内で完結する定型作業です。以下で、デスクトップ型RPAの特徴を詳しく解説します。

ITの知識がなくても運用しやすい

一般的にRPAは、自動化したいパソコン業務の手順を記録したシナリオを作成し、そのシナリオを覚えさせて実行させることで、業務の自動化を行っています。したがって、シナリオの作成しやすさは、RPAの使い勝手を左右することになります。

従来では、シナリオ作成には専門知識がいりましたが、最近のデスクトップ型RPAは専門知識がなくても、直感的に作成ができる製品が多くなっています。また、RPAの管理も導入した各パソコンを管理すればいいので、それほど高度なIT知識の必要がありません。

デスクトップ型RPAは、サーバー型・クラウド型に比べて、コストと管理の両面で導入ハードルが低く、初めてRPAを導入する企業でも気軽に導入できます。

個人や部門単位で導入しやすい

デスクトップ型RPAは、各パソコンにRPAをインストールして運用するため、1台のパソコンへの導入から始められます。そのため、個人事業主でも導入しやすく、業務の効率化と慢性化しつつある働き手不足の解消が図れます。

全社的な導入を考えていない企業では、部門単位で必要なパソコンだけに導入することで、コストパフォーマンスのいい導入ができます。また、デスクトップ型RPAには、1ヶ月単位で契約できる製品もあるため、本格導入前にRPAの効果検証で導入する企業もあります。

情報漏洩のリスクが低い

デスクトップ型RPAは、パソコンがインターネット回線に接続されていなくても利用が可能です。接続していないパソコンでの運用であれば、情報漏えいのリスクは少なく、データの持ち出しなどのルールつくりと監視だけでセキュリティ対策はすみます。

インターネットに接続されている場合でも、データの送信などをしない限り、情報漏えいリスクは低いです。しかし、インターネット回線を通した不正アクセスで自社パソコンに侵入される恐れがあるため、相応のセキュリティ対策は必要です。

種類別のRPA比較表

サーバー型・クラウド型・デスクトップ型の違いは、運用するRPAがどこにあるかです。サーバー型は自社サーバーに、クラウド型はベンダーのサーバーに、デスクトップ型は自社のパソコン内にあります。これにより、それぞれのRPAの特徴が異なってきます。

ここでは、3つの種類の特徴・メリット・デメリットをとともに、おすすめの企業を表にして紹介します。

サーバー型クラウド型デスクトップ型
特徴自社サーバーにインストールして運用クラウドサーバーにアクセスして運用Webブラウザを自動化パソコンにインストールして運用
メリット・業務を横断した一括管理が可能
・カスタマイズや連携が容易
・低コストで導入可能
・自社メンテナンス不要
・モバイル利用可能
・導入・運用が低コスト
・パソコン1台から導入可能
デメリット・初期費用が高額
・メンテナンスが必要
・運用開始に時間がかかる
・月額利用料が必要
・自社でセキュリティ対策ができない
・システム連携が難しい
・RPA稼働中は他の作業ができない
おすすめな企業・自社サーバーがある企業
・活用頻度の高い企業
・機密性の高い情報を取り扱う企業
・自社サーバーがない企業
・初期費用を抑えたい企業
・サーバーを管理する人材がいない企業
・個人事業主の企業
・スモールスタートしたい企業
・IT知識が浅い企業

RPAの種類別の費用相場

サーバー型の場合、自社サーバーが必要なため、自社サーバーの有無で導入費用は大きく異なります。レンタルサーバーを利用する方法もありますが、その場合月々のレンタル料が発生します。また、導入費用のほかに、メンテナンスのための人件費もかかります。

クラウド型は、サーバー型に比べてコストを抑えた導入ができ、機能の制限はありますが、無料で利用できるツールもあります。有料プランの場合も月々の利用料は発生しますが、メンテナンス費用はかかりません

デスクトップ型はパソコン1台から導入できるため、低コストでの導入・運用ができます。月々の利用料が発生しますが、ツールの買い取りで導入すれば利用料は発生しません

以下に種類別の一般的な費用相場を紹介します。

費用相場
サーバー型初期費用:約10~数百万円
メンテナンス費用:月額50万円程度から
クラウド型初期費用:0~50万円
月額利用料:10万円
デスクトップ型初期費用:0~20万円
月額利用料:10万円程度から

RPAの導入費用とは?種類別の相場・利用できる補助金も解説

RPAは社内の定型的な業務をロボットによって自動化できる便利なツールですが、導入には費用がかかります。この記事では、RPAにかかる費用相場を種類別に解説し、知っておきたい注意点や導入時に利用できる各種補助金を紹介します。

【種類別】おすすめのRPAツール5選

【サーバー型】おすすめのRPAツール2選

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【クラウド型】おすすめのRPAツール2選

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【デスクトップ型】おすすめのRPAツール

その他のRPAの選び方

RPAの種類から自社に合ったツールを導入することが大切ですが、同じ種類でも多くのベンダーからさまざまなRPAが提供されています。その中から選択する場合には、以下のようなポイントに注目するのがおすすめです。

【重要なポイント2つ】

  1. 必要な業務を自動化できるか
  2. 利用しているツールと連携できるか

【その他の比較ポイント】

  1. サポート体制は充実しているか
  2. 費用対効果が高いか
  3. 誰でも簡単に操作できるか
  4. セキュリティ対策は十分か

まとめ

パソコンで行う定型業務を自動化できるRPAには、サーバー型・クラウド型・デスクトップ型があります。RPAを選ぶ際には、この3種類の特徴やメリット・デメリットを理解して、自社に合った種類を選ぶことが重要です。

サーバー型は全社を横断した一括管理ができ、全社的な業務の自動化を図りたい企業におすすめであり、クラウド型はWeb上の作業を自動化したい企業に向いているRPAです。また、デスクトップ型は管理が容易で、個人事業主の方でも導入しやすい導入方法です。

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