
【完全版】中古ドメインの載せ替えガイド|ペナルティ対策とWordPressでの手順
サイト運営者にとって、もっとも避けたい事態のひとつがGoogleの手動ペナルティを受けることです。順位が大きく下がったり、検索結果から姿を消したりする深刻な問題につながります。ペナルティを受けた場合は、原因を特定して改善し、解除申請を行うのが基本です。しかし、リンク否認や低品質コンテンツの修正には時間と労力がかかり、解除後も評価が戻らないケースも少なくありません。
こうした場合の選択肢として有効なのがドメインの載せ替えです。本記事では、ペナルティを受けたサイトを新しい中古ドメインに移す方法を、WordPressを使った具体的な手順とともに解説します。初心者でも迷わず進められるよう、各フェーズにチェックリストを用意しました。
1.ドメインの載せ替えとSEOへの影響
ドメインの載せ替えはSEOに大きな影響を与えます。正しく行えばペナルティから解放され、検索順位回復のチャンスを得られますが、やり方を間違えるとコピーコンテンツと判定され、期待する成果が出ないどころか再びペナルティを受けてしまうこともあります。
特に注意すべきは、旧ドメインと新ドメインの両方を同時に公開するケースです。ドメイン名は違っても内容が同じであればGoogleは複製と判断し、SEO効果を得られません。また、ペナルティの原因が低品質コンテンツにある場合、そのまま移行しても解決にはならないため、リライトや削除によって改善してから移行する必要があります。
2.ドメイン載せ替えの手順
手順1:旧ドメインを整理する
最初の作業は、ペナルティを受けた旧ドメインを空にすることです。
まず、WordPressの管理画面から記事や固定ページをすべて削除します。一括操作を使えばまとめてゴミ箱に移動できます。画像についても同様に、メディアライブラリから完全削除してください作業前には必ず「BackWPup」などのプラグインでバックアップを取っておきましょう。削除後は、HTTPステータスコード410を返すように設定します。これは「削除済み」を意味し、404(ページが見からない)よりも明確に「このURLは消えた」と検索エンジンに伝えられます。WordPressなら「410 for WordPress」プラグインを使い、用意したURL一覧を貼り付ければ簡単に設定できます。
さらに、残っているページを検索エンジンが拾わないように、サイト全体にnoindexタグを付けます。WordPressの「設定」→「表示設定」から「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにる」にチェックを入れればOKです。もし反映されない場合は「All in One SEO」などのプラグインを利用して全ページにnoindexを適用しましょう。
加えて、サーバーやWordPressのプラグインを使ってベーシック認証を設定し、サイトへのアクセスを制限するのも効果的です。
チェックリスト
- 記事と画像をすべて削除した
- バックアップを取得した
- 410エラーを設定した
- noindexを設定した
- アクセス制限をかけた
手順2:インデックス削除を申請する
旧サイトを整理したら、Googleサーチコンソール(サチコ)を使ってインデックス削除を申請します。
管理画面にログインし、左メニューから「インデックス」→「削除」を選びます。「一時的な削除」から「新しいリクエスト」をクリックし、旧ドメインのURLを入力して「このプレフィックスで始るURLをすべて削除」にチェックを入れます。最後に「リクエスト送信」を選べば申請完了です。
このツールは約6か月間の一時的削除しか行えませんが、手順1で行った410設定やnoindexによって、最終的には検索結果から完全に削除されます。
チェックリスト
- サーチコンソールにログインした
- URL削除ツールから申請した
手順3:新しい中古ドメインを準備する
次に載せ替え先となる中古ドメインを用意します。
中古ドメインは個人で探して取得する方法と、販売業者から購入する方法があります。自分で選定するには目利きが必要で、誤ってペナルティを受けたドメインを選んでしまうリスクもあります。初心者は信頼できる業者から購入するのが安心です。
購入したら、Whois情報を変更し、ネームサーバーを設定します。その後、契約しているレンタルサーバーにドメインを追加し、WordPressをインストールしてください。なお、ネームサーバーの浸透には最大72時間かかる場合もあるため、Webサイトが正しく表示できるか確認してから次に進むのが安全です。
チェックリスト
- 中古ドメインを購入した
- Whois情報を設定した
- ネームサーバーを変更した
- サーバーに追加してWordPressをインストールした
- サイトが表示されることを確認した
手順4:コンテンツを移行する
旧サイトから新しい中古ドメインへコンテンツを移す作業に入ります。
WordPressであれば「All-in-One WP Migration」というプラグインを利用するのが簡単です。旧サイトにインストールして「エクスポート」を選び、ファイルを生成してダウンロードします。次新サイトにも同じプラグインを入れ、「インポート」機能でファイルをアップロードすれば、旧サイトのコンテンツや設定を丸ごと復元できます。
ただし、インポート時に「ファイルサイズ制限エラー」が出ることがあります。サーバーによって制限は30MB~64MBほどですが、有料の拡張プラグインを導入すれば512MB以上に拡張可能です。
チェックリスト
- 旧サイトで「All-in-One WP Migration」をインストールした
- データをエクスポートしてダウンロードした
- 新サイトに同プラグインを入れてインポートした
- 容量制限エラーを解決した(必要に応じて有料拡張導入)
- サイトが正しく復元されたことを確認した
手順5:旧サイトを完全に削除する
新しいドメインでWebサイトが問題なく稼働していることを確認できたら、旧サイトを完全に削除します。レンタルサーバーの管理画面から旧ドメインを外し、データを削除してください。これで旧サイトが検索結果に再び現れるリスクを回避できます。
チェックリスト
- サーバーから旧ドメインを削除した
- 旧サイトのデータを消去した
手順6:ツールを再登録して公開を完了する
最後に、新しいドメインをGoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスに再登録します。サーチコンソールではプロパティを追加し、サイトマップを送信してGoogleに新しいサイトを認識しもらいましょう。
チェックリスト
- 新ドメインをサーチコンソールに登録した
- サイトマップを送信した
- Googleアナリティクスを再設定した
3.301リダイレクトは行わない理由
手動ペナルティを受けたドメインから新ドメインに移行する場合、301リダイレクトは設定しません。ペナルティそのものを引き継ぐリスクがあるためです。一方、健全なドメインからの移行や、新規ドメインから中古ドメインに切り替える場合には301リダイレクトは有効で、被リンク評価を継承することができます。
4.載せ替え先の中古ドメイン選びのポイント
載せ替え先のドメインは「品質第一」で選ぶことが重要です。
- ペナルティやスパム判定の履歴がないか
- 関連性の高いジャンルで使われていたか
- 過去の運営履歴が健全かどうか
これらを確認したうえで、信頼できる販売業者から購入すれば、外れドメインを掴むリスクを大幅に減らせます。
5.まとめ
ペナルティを受けたサイトを救う方法のひとつが「ドメインの載せ替え」です。ただし、作業手順を誤れば効果が出ないどころか逆効果になる危険もあります。
- 旧サイトを徹底的に整理し、インデックスから削除する
- 新しい中古ドメインを用意してWordPressをセットアップする
- プラグインを使ってデータを移行する
- 301リダイレクトは設定しない
- 品質の高い中古ドメインを選ぶ
これらを実行すれば、ペナルティの影響を断ち切り、新しいスタートを切ることが可能です。
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