【節税ポイント付】アフィリエイト収益の確定申告方法

アフィリエイトで得た利益にも、当然、税金はかかってきます。
一定の金額を超えた場合には、確定申告によって自分で税務署に申告し、利益に応じた額の税金を支払わなければなりません。
今回はアフィリエイトと税金について解説します。
この記事で分かること
- アフィリエイトで得た収益の納税方法
- 経費にできるアフィリエイトの支出
記事の目次
アフィリエイトにも税金はかかる

アフィリエイトで発生した収入の税金は、どのように納税すればいいのでしょうか。
私たちが働いて得た収入には所得税が課せられます。
会社の従業員として働いている場合は、会社が所得税を引いた後の給料を支払っているため(源泉徴収)、税の存在を意識することは少ないかもしれませんが、アフィリエイトで収入を得た場合は、自分でその売上から経費を引いた後の利益を算出し、その記録を税務署に提出した上で納税しなければなりません。
これを「確定申告」と呼びます。
確定申告が必要になるのは、会社の従業員の場合は年間20万円以上、会社に所属していない場合は年間48万円以上の利益を得た場合です。
なお、この金額は「収入」ではない点に注意が必要です。
詳しくは後述しますが、アフィリエイトの場合は、ASPから金融機関に振り込まれた金額から経費を引いた後の「利益」が、年間20万円あるいは48万円以上ということです。
確定申告とは、簡単に言ってしまえば、1月1日から12月31日までの間に発生した収入と経費と利益を全て記録して、2月16日から3月15日までの間に税務署に提出する作業です。
アフィリエイトの場合は、ASPから毎月振り込まれた収入と、サイト運営にかかった諸経費(ドメイン代やサーバー代など)の詳細を、税務署の申告用紙に記入します。
前者の収入から後者の経費を引いて、残った金額が利益となり、この利益に応じてその年の所得税が算出されます。
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アフィリエイトにおける経費

毎年2月から3月にかけて、フリーランスで働いている人が「確定申告が大変」とぼやいているのを見たことがある人もいると思います。
先ほども説明したように、確定申告は前年の収入と経費を税務署に申告する作業です。
そのうち収入の把握は簡単です。
アフィリエイトの場合は、ASPから銀行口座に毎月振り込まれている収入を、12ヶ月分、合算すればいいだけです。
大変なのは出ていくお金、経費の計算です。
アフィリエイトサイトの経費は、サイトを運営していく過程で発生した、あらゆる支出が該当します。
例としては、以下のような支出です。
- ドメイン代
- サーバー代
- サイト制作費(外注した場合)
- ソフト代(Microsoft Office、AdobeCCなど)
- 有料画像素材の費用
- フォント代(MORISAWA PASSPORTなど)
- 通信費(スマホやモバイルも含む)
- パソコン本体代
- 作業用の机や椅子の費用
- 勉強用の書籍代
このほかにも、サイトのテーマに関連した出費は経費に計上できます。
例えば、ヘルスケア関連のサイトであれば健康グッズ、映画レビューサイトであれば映画のチケットなど、サイトの運営に必要であると説明できるものは全て経費で落とすことができます。
これらの費用は経費として計上すると、収益から差し引かれて、後に残った利益を小さくします。
所得税は利益に応じて算出されるため、利益が小さいと請求される税金(所得税や所得税に応じて決められる住民税)が小さくなります。
そのためサイトに関連した支出は、できる限り経費として報告した方が得になりますが、そうなると、ありとあらゆる買い物の記録を、全て領収書やレシートの形で証拠を残して、帳簿の上で合算しなければなりません。
もしこれをアナログで行うなら、1年分の領収書やレシートを山のように積んで、その支払いをひとつひとつ帳簿に手作業で入力していくということになります。
さらに、経費は「勘定科目」という基準に沿って分類する必要があります。(これを「仕分け」と呼びます)。
筆記用具なら事務用品費、電話料金なら通信費といった具合に、それぞれの支出の名目を明らかにしなければなりません。
確定申告が大変と言われるのは、この支出の計算と仕分けがあるためです。
単純な足し算と分類ではありますが、1年間のサイトに関連する全ての支出が対象になるため、数が非常に多く金額も膨らみがち。
時間がかかるし神経も使います。
数字が苦手な人にとっては煩わしい作業でしょう。
とはいえ、経費を増やせばその分、後で請求される税金が小さくなるために、わずかな支出でもサイトに関連したものなら全て経費に加えようと、頑張らざるをえないわけです。
アフィリエイトの確定申告の方法

1年間の収入と経費を計算し、経費の勘定科目への仕分けが完了したら、後はそれを確定申告用紙に記入して税務署へと提出します。
確定申告用紙は年明け頃に郵送されてくるか、あるいは税務署の窓口でも入手できます。
確定申告には白色申告と青色申告の2種類があり、それぞれ書式が違います。
最初の年は簡単な白色申告で行うといいでしょう。
白色申告は簡易式の申告方法で、税務署に事前に青色申告の届け出を行わなかった場合は、自動的に白色申告になります。
提出書類は確定申告書と、勘定科目ごとの金額が記載された収支内訳書さえあればOK。
経費を何に使ったかまでは記載しなくてよく、最終的な金額の収支さえ合っていれば認められます(ただし税務調査が入った際には、申告の根拠となる帳簿の提出が求められます)。
一方、青色申告をする場合は、青色申告承認申請書の事前の提出が必要です。
青色申告には記帳義務があり、簡易簿記あるいは複式簿記による損益計算書の提出が必要となります。
納税者の作業的な負担は大きくなりますが、その分、青色申告では65万円の特別控除が設けられていたり(複式簿記の帳簿の場合のみ)、赤字が出た年には純損失の繰越控除が行えるといったメリットがあります。
提出書類が用意できたら、2月16日〜3月15日の期間内に税務署に行って提出するか、郵送での提出、あるいはe-Taxでのオンライン申告を行います(e-Taxでの申告は1月上旬から前倒しで行えます)。
申告期間中は税務署によっては混み合うことがあり、特に期日ギリギリになると窓口に行列ができて、長時間待たされることもあります。
申告は余裕を持って行いましょう。
なお、国税局ではオンライン申告を推進しており、特に青色申告の65万円の特別控除は、オンラインの申告に限り認められています(税務署に直接提出した場合は55万円になります)。
e-Taxによるオンライン申請で必要となるのは、マイナンバーカードとICカードリーダーライタです。
マイナンバーカードは地方自治体に申請して取得しましょう。
ICカードリーダーライタは家電量販店などで2000円程度で販売されています。
もし規定以上の所得があったにも関わらず、確定申告を行っていなかったり、申告の内容を偽っていた場合にはどうなるのでしょうか。
これらは罰則の対象となり、本来の納税額に加算税と延滞税を追加されて、より多くの税金を払うことになります。
加算税は、未納のケースによって異なります。
確定申告自体を行っていなかった場合は、無申告加算税が課せられ、未納額に応じて15%から20%が加算されます。
確定申告は行っていたものの、申告額が本来の金額よりも少ない、いわゆる「申告漏れ」の場合には、過少申告加算税として、10%から15%の追徴となります。
一方、確定申告の申告内容に意図的な虚偽があった、「所得隠し」や「脱税」に該当する場合には、重加算税が加わり、35%から40%という高額な追徴を課されます。
さらに悪質とされた場合には刑事罰の対象となり、最大で10年以上の懲役もしくは1000万円以下の罰金が課せられることもあります。
確定申告の期限が過ぎた後でも、税務署の指摘を受ける前に自主的に申告した場合には、無申告加算税が免除あるいは減免される可能性があります。
もし確定申告をしていなかったことに気付いたら、すぐに税務署に相談に行きましょう。
クラウド会計ソフトを利用して省力化

近年は高度なクラウド会計ソフトが登場したことで、確定申告の作業が大幅に省力化されました。
クレジットカードと銀行口座のお金の動きを、クラウド会計ソフトが全て把握して、収入と支出を取りまとめてくれるため、以前のように領収書やレシートの内容を、表計算ソフトに入力する手間は不要になっています。
例えば、クラウド会計ソフトの「freee」では、登録したクレジットカードからの支出を全て記録して、勘定科目に自動的に分類。
1年間の収支の記録を帳簿にまとめて、そこから確定申告書や収支報告書を作成することができます。
青色申告で必要になる複式簿記による損益計算書は、簿記の経験がないと作るのは難しいと言われていましたが、freeeを利用すれば、会計の専門的知識がない人でも、申請に必要な書を作成できるようになります。
もちろん、e-Taxによるオンライン申告にも対応していて、国税局のサイトに移動しなくても、freee上から作成した申告書をe-Taxでそのまま申告することが可能です。
従来の確定申告では、青色申告は税理士に依頼するのが一般的で、簡単と言われる白色申告でも、膨大な作業が発生するため本業が圧迫されるのが当たり前でした。
しかし、クラウド会計ソフトが登場してからは、事情は大きく変わっています。
クラウド会計ソフトとe-Taxによるオンライン申告を使いこなせるようになれば、アフィリエイトサイトの確定申告にともなう負荷は大幅に軽減されます。
今後、フリーランスの税務処理には欠かせないスキルとなるのは間違いないので、アフィリエイトでの収益を見込んでいる人は、ぜひとも使い方をマスターしておきましょう。
まとめ
今回はアフィリエイトと税金について解説しました。
アフィリエイトに限らず、仕事上で発生する収益とは切っても切り離せないのが税金。
ビジネスの規模が大きくなるほど、税金に関わる作業は複雑化し、支払う額も多くなっていきます。
そこで求められるのが、納税に関する正しい知識です。
それさえあれば、税金を最小限に抑え、そこで得られた分を事業の成長のための投資に回すことができるようになります。
お金は増やすだけでなく、無駄に減らさないためのノウハウも大事です。
税金について詳しくなることは、アフィリエイトの知識を増やすのと同じくらい、重要な意味を持ちます。
サイト運営にばかり目が向いて、税金対策がおざなりにならないよう、しっかりと知識を深めておきましょう。
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