名刺を作る前に:ドメイン(URL)取得から入稿までわかりやすく説明

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本稿は「名刺作成」「名刺 URL 表記」「名刺 QR サイズ」「名刺 入稿 チェック」の4つの観点を、実務の手順に沿って整理したガイドです。まずは取得したドメインの表記の統一と名刺作成の前提整備を終え、次にQRコードのサイズと配置、最後に入稿データの要件を確認する順で進めます。

まずは検索!ドメインは早い者勝ち

名刺作成の進め方(全体像)

最初に、名刺に載せる連絡先を“同綴り”で揃えます。URL・メール・SNSハンドルの綴りを統一し、wwwの有無や大小文字、末尾スラッシュの扱いまで社内でルール化します。次に、スマートフォンでの読み取りを想定してQRコードのサイズと余白を決め、原寸でのテストを行います。最後に、印刷所の入稿条件に合わせてPDF/X-1aで書き出し、塗り足しやフォントの扱いを確認します。

名刺に載せる ドメイン(URL) 表記の正解

URLは小文字で統一し、読み上げやすさを優先します。サイトは常時httpsを前提に構築しますが、名刺の印字では「https://」を省いても問題ありません。wwwの有無はどちらでも構いませんが、サーバー側で301リダイレクトを設定し、名刺・Web・メール署名の表記を必ず一致させます。末尾スラッシュは基本的に省略し、特定の下層ページへ誘導する場合のみ「/service」などの短いパスを使います。
URLが長くなると誤読の原因になるため、必要であれば名刺専用の短いパスを用意します(例:「/card」)。このパスは後から移設しても、サーバー側の転送で運用を変えられるため、印刷物のやり直しを防げます。

ドメインとメールの前提整備

ドメインは自動更新を有効化し、失効リスクをなくします。メールはSPF・DKIM・DMARCを設定し、名刺交換直後の往復メールが迷惑判定されないよう準備します。これらの設定が整っていないと、せっかくの到達口が機能せず、機会損失につながります。
なお、ドメイン取得は難しくありません。候補名の英字綴りを決めたら、空き状況を検索してTLD(.jp など)を選びます。ドメイン取得の流れ

QRコードのサイズと配置の基準

読み取りの再現性を優先し、QRコードは原寸で16mm以上を目安にします。印字密度が高い場合やロゴを合成する場合は、18〜20mmに拡大すると安心です。四辺には2mm以上の余白(クワイエットゾーン)を確保してください。誤り訂正レベルは、ロゴ合成や小サイズ運用ではH、通常運用でもQ以上が無難です。
配置は裏面の右下に置くと扱いやすく、周囲3mm程度は他要素を避けると読み取りやすくなります。背景は十分なコントラストを取り、濃色地では白縁取りのQRを用います。念のため、文字URLも併記すると、読み取り不能時の保険になります。
必ず原寸でテストプリントし、iOSとAndroidの標準カメラで読み取りを確認します。距離や角度を変えて再現性を確かめ、リンク先のhttps化、タイトルやOG画像の表示まで合わせて確認しておくと、配布後の問い合わせが減ります。

入稿データの作り方と最終チェック

入稿データはPDF/X-1aで書き出し、透明効果をフラット化します。カラーモードはCMYK、画像は300〜350dpiを目安とし、塗り足しは3mmを確保します。フォントは必ずアウトライン化し、リンク画像は埋め込みにします。黒文字はK100、広いベタ面を使う場合はリッチブラックの扱いを印刷所と事前に揃えておくと安全です。


最終チェックでは、URL表記(wwwの有無、大小文字、末尾スラッシュ)の統一、QRのサイズと余白、実機での読み取り、社名・氏名・肩書・連絡先の表記ゆれや誤字を第三者に確認してもらいます。ロゴの最小サイズとクリアスペースの基準を満たしているかも、合わせて見直してください。

よくある失敗と回避策

URLを小文字で統一せずに表記ゆれが起きるケースや、wwwの有無が名刺とWebで食い違うケースはよく見られます。必ず片方に統一し、サーバー側の301リダイレクトで整合を取ります。また、QRが小さすぎて読み取りに失敗する事例も後を絶ちません。迷ったらサイズを18mm、余白を2〜3mmに広げ、実機テストで確認してください。フォントのアウトライン化忘れやRGB画像の混在は、印刷事故の主因です。書き出し直前にも必ず点検しましょう。

まとめ

名刺の品質は、表記の一貫性と読み取りの再現性で決まります。まずはURL・メール・SNSの綴りを揃え、QRは原寸でのテストを前提にサイズと余白を決めます。入稿ではPDF/X-1a、塗り足し、アウトライン化を徹底し、小さな不一致を残さないことが刷り直しを防ぐ最短ルートです。
いまの候補名で空きを確認:お名前.com ドメイン検索 で同綴りを確保しましょう。

まずは検索!ドメインは早い者勝ち

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このサイトのライター
逢坂 秀範

ウェブメディアやメールマガジンのコンテンツ制作のプロ。
豊富な経験と知識でwebの作成や運用、用語などを分かりやすく解説します!

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