おすすめのAI-OCR13選|選ぶ際のポイントや注意点も解説

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- AI-OCRを選ぶ際は、読み取れる帳票の種類・手書きと印字への対応・価格を確認する
- 帳票の仕分け機能の有無や、セキュリティ要件なども確認すると選びやすい
- AI-OCRは読み取り精度が高いが、誤認することもあるため目視による確認も必要である
AI-OCRは、AIを活用して画像やPDFから文字データを自動抽出する技術です。効果的に活用して業務を効率化するためには、自社に合ったサービスを選ぶことが重要です。この記事では、AI-OCRを選ぶポイントやおすすめサービスを紹介し、導入時の注意点も解説します。
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AI-OCRを活用してデータ入力作業を効率化

AI-OCRは、AIの技術を活用して、紙の書類やPDF、画像ファイルなどから文字情報を自動で読み取り、デジタルデータに変換する技術です。AI-OCRを活用することで、これまで手作業で行っていた伝票や申込書の入力作業を自動化できます。
手書き文字や複雑な書式にも対応できる高精度な読み取りが可能な点が、従来のOCRと比べた大きなメリットです。AIが学習することで精度も向上するため、使い続けるほど効果が高まります。
導入には、自社の書類の種類や業務フローに合ったサービスを選ぶことが重要です。この記事では、AI-OCRの基本から選び方、おすすめのサービスや導入時の注意点まで解説します。

AI-OCRとは|機能やメリット・デメリット、比較ポイントを解説
AI-OCRは、従来のOCRの仕組みにAI技術を組み合わせたもので、機械学習能力により高い文字認識精度を実現します。本記事では、AI-OCRの概要、導入によるメリット・デメリット、具体的な導入ステップ、さらに製品選定時の比較ポイントについて解説します。
AI-OCRは読み取れる帳票・手書きと印字への対応・価格で選ぶ

AI-OCRを導入する際には、いくつかの重要な比較ポイントがあります。なかでも特に確認すべきなのが「読み取り対象となる帳票に対応しているか」「手書き文字と印字文字のどちらに強いか」「価格設定が自社の予算に合っているか」という3つです。
これらのポイントを押さえることで、自社の業務に合った最適なサービスを見つけやすくなります。次の章では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 対象の帳票に対応しているか
- 手書きが得意か・印字が得意か
- 価格設定は適切か
【その他の比較ポイント】
- 帳票の仕分け機能はあるか
- 読み取り精度の高さを確認
- 自社と取引先のセキュリティ要件を確認
- 多言語に対応しているか
- 外部システムと連携できるか
AI-OCRの選び方で重要な3つのポイント

AI-OCRを選ぶ際には、「どの帳票に対応しているか」「手書き文字と印字文字のどちらに強いか」「料金体系が自社に合っているか」の3点を確認することが大切です。以下では、それぞれのポイントについて詳しく説明します。
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AI-OCRの選び方で重要な3つのポイント
対象の帳票に対応しているか
まず確認すべきは、AI-OCRがどのような帳票形式に対応しているかです。帳票には、定型帳票と非定型帳票の2種類があります。定帳票には、大きく分けて「定型帳票」と「非定型帳票」があります。
定型帳票はレイアウトが決まっており、たとえば税務書類や申請用紙など、どの書類も同じ場所に同じ項目があります。一方で非定型帳票は、請求書や注文書などレイアウトが会社によって異なり、記載位置もバラバラです。
多くの企業では、取引先ごとに違う非定型帳票を扱っているため、非定型帳票への対応力が高いAI-OCRを選ぶと安心です。導入前には、自社で扱う帳票の種類をリストアップし、それらを正確に読み取れるかどうかを事前に確認することが大切です。
手書きが得意か・印字が得意か
AI-OCR製品によって、手書き文字の読み取り精度には大きな差があります。印刷された文字には多くの製品が対応していますが、手書き文字の場合は人によって文字の癖や書き方の違いがあるため、正確に読み取ることが難しいケースもあります。
もし社内で使っている申請書やアンケートなどに手書きが多い場合は、手書き文字の精度が高い製品を選びましょう。一方で請求書や明細書など、印字ばかりの書類を読み取るなら、印字特化型の製品で十分であると考えられます。
用途に応じて、どちらの文字に強いかを見極めることで、AI-OCRの効果を最大限に発揮できます。
価格設定は適切か
AI-OCRの多くは、読み取った枚数や読み取り回数に応じて課金される仕組みを採用しています。そのため、料金を比較する際は、月に何枚読み取るか、どのくらいの精度を求めるかを明確にしましょう。
使用頻度が少ない場合は、従量課金制の方が安くなることもあります。また、毎月多くの書類を読み取る場合は、定額制を選ぶとコストを抑えられるでしょう。無駄な費用を抑えるためにも、実際の利用量に応じたプランを選ぶのがおすすめです。
AI-OCRのその他の比較ポイント

AI-OCRを選ぶときは、帳票の種類や読み取り精度、セキュリティ面などにも注目することが大切です。自社で使う帳票の形式が多い、外国語の文書がある、機密情報を扱うといった場合は、製品ごとに対応状況が異なるため注意が必要です。
また、導入後に他の業務システムと連携して使うケースも多いため、連携のしやすさも比較ポイントになります。それぞれの業務に合った機能があるか、事前にしっかり確認しましょう。ここからは、その他の比較ポイントについて詳しく解説します。
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AI-OCRのその他の比較ポイント
帳票の仕分け機能はあるか
帳票の種類が多い企業では、AI-OCRに帳票仕分け機能があると便利です。帳票仕分け機能とは、請求書・納品書・注文書など、複数の帳票をまとめてスキャンした際に、書類の中のキーワードやレイアウトをAIが自動で判別し、帳票の種類ごとに分類してくれる機能です。
仕分け機能があれば、人が1枚ずつ目で見て仕分ける必要がなくなります。特に、月に何百枚もの帳票を扱う企業や、さまざまな帳票を一度に処理したいと考えている部門には非常に有効です。
読み取り精度の高さを確認
AI-OCRは製品によって文字の読み取り精度に違いがあります。特に文字のフォント、サイズ、特殊記号、手書き文字などの認識力には差が出やすく、業務に支障が出ることもあります。そのため、実際に使って確認することが重要です。
多くのサービスでは無料トライアルが用意されているので、自社で使っている帳票を読み込ませてみて、読み取り精度を比較しましょう。導入前の確認が、失敗のリスクを減らすポイントです。
自社と取引先のセキュリティ要件を確認
AI-OCRを導入する前に自社と取引先のセキュリティ要件を必ず確認することが大切です。
AI-OCRの多くはクラウド型サービスで、インターネット上で帳票を読み取り・データ化する仕組みですが、扱う書類に個人情報や機密情報が含まれている場合は注意が必要です。
社内のセキュリティ規定や取引先との契約内容によっては、クラウドの利用が難しい場合があります。このようなケースでは、クラウド型ではなく、社内のパソコンやサーバーに直接インストールして導入するオンプレミス型のAI-OCRがおすすめです。
また、クラウド型でも通信の暗号化やデータ保管の厳重な管理体制が整っている製品を選べば、一定の安全性を保てます。導入時には「どの程度のセキュリティが求められているか」を整理し、それに対応できるサービスかどうかを見極めることが重要です。
多言語に対応しているか
海外の拠点があったり、外国人従業員が多い企業では、AI-OCRが多言語に対応しているかどうかも重要です。多くのAI-OCRは日本語に最適化されていますが、英語や中国語、ベトナム語などに対応している製品もあります。
もし日本語以外の帳票を読み取る必要があるなら、対応言語の種類を事前に確認しましょう。多言語対応のAI-OCRを導入すれば、業務の幅が広がり、海外拠点との連携もしやすくなります。
外部システムと連携できるか
AI-OCRは、外部システムと連携できるかが非常に重要なポイントです。AI-OCRで文字を読み取っても、そのデータを手作業で他のシステムに転記する場合は、効率化の効果が薄れてしまいます。
たとえば、読み取った請求書のデータを会計ソフトにそのまま取り込めれば、入力の手間を減らせます。また、勤怠管理や給与計算システムと連動できると、人事関連の処理もスムーズになります。
ただし、製品によってはCSV形式での出力しかできず、他システムへの連携が難しいものもあります。そのため、導入前に自社で使っているソフトとスムーズに連携できるかを必ず確認しましょう。
おすすめのAI-OCR13選
株式会社EduLab
DEEP READ
ここがおすすめ!
- 「業界最高水準」の高精度で手書き文字のデジタル化を実現
- 文字認識結果を画面上で確認でき、修正も簡単に行える
- クラウド・オンプレミスどちらにも対応し、セキュリティも万全
ここが少し気になる…
- 1度のアップロードは500MBまでで、読み取り項目数により料金が変動
関西ビジネスインフォメーション株式会社
AI-OCRらくスルー

ここがおすすめ!
- 高精度な文字認識技術を搭載
- 多様な書類フォーマットに対応可能
- クラウド型で手軽に導入・運用
ここが少し気になる…
- クラウド型のため通信障害時は利用が困難
株式会社 Cogent Labs
SmartRead
ここがおすすめ!
- AIによる高精度な文字認識により幅広い業務で活用できる
- ノーコードで帳票定義を簡単に設定が可能
- クラウド型で手軽に導入でき、段階的な運用開始にも最適
ここが少し気になる…
- 最低導入コストが30万円以上のため、費用面の備えが求められる
ここがおすすめ!
- 高精度な文字認識により幅広い文字種に対応
- データ入力作業時間をトータル79%短縮可能
- オンプレミス型で、安心・安全のセキュリティ
ここが少し気になる…
- オンプレミス型で高機能な分、費用がやや高め
ここがおすすめ!
- AIによる高精度な文字認識で多種多様な帳票に対応
- AIエージェントによるタスク自動実行で業務効率化を実現
- 自動仕分け・分類機能で業務負荷を大幅削減
ここが少し気になる…
- 大量処理時のコスト増加の可能性
株式会社ショーケース
ProTech AI-OCR
ここがおすすめ!
- 複数種類の書類に1つのサービスで対応可能
- 帳票の初期設定が不要でスピーディーに導入可能
- マスキング処理や要件に応じた追加処理に対応
ここが少し気になる…
- 料金を確認するには問い合わせが必要
ここがおすすめ!
- AI技術で手書きや複雑な帳票も高精度に読み取れる
- 請求書や申請書など多様な帳票形式に柔軟に対応可能
- 導入から運用まで充実したサポート体制を提供
ここが少し気になる…
- 価格がやや高め
株式会社ハンモック
AnyForm OCR

ここがおすすめ!
- 自動レイアウト判定とAI学習で初期設定不要
- 高精度な文字認識で多様な帳票に対応
- API連携やクラウド・オンプレ両対応で柔軟な運用が可能
ここが少し気になる…
- 料金を確認するには問い合わせが必要
株式会社モルフォAIソリューションズ
FROG AI-OCR

ここがおすすめ!
- 歴史的資料・書籍に対応しており、90%以上の認識精度を誇る
- PDF化・校正まで一括で処理可能
- クラウド型でチーム作業に最適
ここが少し気になる…
- 料金を確認するには問い合わせが必要
ここがおすすめ!
- 多様で複雑な帳票もスピーディーにデータ化できる
- 高精度の文字認識で入力ミスを削減
- 帳票読み取りからシステム連携まで一気通貫で効率化
ここが少し気になる…
- 導入初期の設定やカスタマイズに時間と工数がかかる場合がある
ウイングアーク1st株式会社
invoiceAgent
ここがおすすめ!
- 帳票の「集約・配信・最適化」をワンストップで実現
- 読み取りデータの自動仕分けと分類で業務負荷軽減
- システム連携により帳票データを即時活用可能
ここが少し気になる…
- クラウド環境に依存するためネットワーク状況の影響を受けやすい
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
CaptureBrain
CaptureBrain
ここがおすすめ!
- 非定型帳票の自動読み取り対応により業務効率が向上
- RPA・業務システムとのスムーズな連携により、入力作業の自動化・省力化を実現
- クラウド型でスピーディーに導入でき、企業向けのセキュリティ対策も万全
ここが少し気になる…
- インターネット接続が前提
ここがおすすめ!
- 帳票や申請業務のペーパーレス化を強力に支援
- 読み取ったデータの自動仕分けと連携で業務効率化
- 精度向上のための学習機能で継続的な改善が可能
ここが少し気になる…
- 操作画面や機能が多機能なため、慣れるまでに学習コストが必要
AI-OCRを導入する際の注意点

AI-OCRは便利なツールですが、導入すればすぐにすべてがうまくいくというわけではありません。高性能なAIを使っていても、読み取りミスが起きることや、処理量によって費用対効果が大きく変わることがあります。
ここでは導入時に気をつけるべき2つのポイントを紹介します。
精度が高くても完璧ではない
AI-OCRは、非常に高い精度で文字を読み取ることができますが、100%正確というわけではありません。文字がかすれていたり、手書きが読みづらかったりすると、間違った情報として読み取られる恐れがあります。
そのため、最終的には人が目でチェックする目視確認が必要になることに留意しましょう。中には、AIが読み取ったデータを専門のスタッフが確認してくれるサービスもあるので、誤認識が心配な場合はそのようなサポート付きのサービスを選ぶと安心です。
少数帳票では費用対効果が低い
AI-OCRは、大量の帳票を効率よく処理することでその効果を発揮します。毎月数百枚〜数千枚といった量を扱う場合には大きな時間短縮につながりますが、帳票の量が少ない企業では、そのメリットがあまり感じられない点に注意しましょう。
少数の帳票であれば、手作業で入力した方がコストがかからない場合もあります。導入前に、処理する帳票の量とAI-OCRにかかる費用を比べて、本当に導入する価値があるかをよく検討することが重要です。
まとめ

AI-OCRは、紙の帳票やPDFのデータ入力を自動化し、大幅に業務を効率化できる便利な技術です。しかし、読み取り精度には限界があり、完全に人の手を離れるわけではないという点に注意が必要です。
また、帳票の数が少ない企業では、導入してもコストが高くついてしまう可能性があります。導入を成功させるには、自社の業務量や必要な精度をしっかりと見極めることが大切です。本記事を参考にAI-OCRの特性を理解したうえで、上手に活用しましょう。