脆弱性診断ツールおすすめ10選|選び方や注意点も解説

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- 脆弱性診断ツール選びでは、診断範囲、価格と診断頻度の柔軟性、実績の比較が重要
- 自動診断のみのツールなのか、手動診断による精度の高い検出があるかも確認すべき
- 定期的な診断が必要であるため、継続運用のための社内体制なども必要となる
脆弱性診断ツールとは、Webサイトやアプリケーション、ネットワークなどにおけるセキュリティ上の脆弱性を自動的に検出するためのツールです。システムに潜むリスクを効率的に洗い出すことができます。本記事では、脆弱性診断ツールのおすすめや選び方などを解説します。
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脆弱性診断ツールで安心なWeb運用を実現

脆弱性診断ツールとは、Webサイトやアプリケーション上のセキュリティ上の弱点を自動的に検出するためのツールです。サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高い現代において、自社のセキュリティリスクを必要最小限に抑えるための必須ツールといえます。
脆弱性診断ツールでは短時間で広範な脆弱性を検知できるため、手作業での脆弱性診断よりコストを抑えて実施でき、網羅性が高いのも魅力です。本記事では、脆弱性診断ツールの選び方のポイントやおすすめの製品を解説します。
脆弱性診断ツールは診断範囲・価格・実績で選ぶ

脆弱性診断ツールを選ぶ際は、「診断できる対象・項目」「価格と診断頻度の柔軟性」「診断実績」に注目するのがおすすめです。これにより、最小限のコストで自社が必要とするレベルの脆弱性診断を実施できます。
あわせて、手動診断サービスの有無や提供形態、操作性・サポート体制にも注目すると、ツールの導入効果をさらに高められます。それぞれのポイントについて、次の章から解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 診断できる対象と診断項目
- 価格と診断頻度の柔軟性
- 診断実績は豊富か
【その他の比較ポイント】
- 手動診断サービスもあるか
- クラウド型かソフトウェア型か
- 操作性やサポート体制の充実度
脆弱性診断ツールの選び方で重要な3つのポイント

脆弱性診断ツールによって、診断できる対象や項目、価格、診断頻度が異なります。自社が求める診断を行えるかに注目しながら、診断実績も考慮することで、費用対効果の高いツールを導入できます。
ここでは、脆弱性診断ツールの選び方で重要な3つのポイントについて解説していきます。
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脆弱性診断ツールの選び方で重要な3つのポイント
診断できる対象と診断項目
脆弱性診断ツールによって、Webアプリ・ネットワーク・モバイルアプリ・クラウド環境など、診断できる対象が異なります。これに伴って、診断項目にも違いが出るため、自社が特に強化したい分野に対応したツールであるかを確認しましょう。
例えば、Webアプリケーション分野においては、「クロスサイトスクリプティング」「SQLインジェクション」「OSコマンドインジェクション」などの診断項目が代表的です。
これらにより、外部化からの不正な操作やデータ閲覧を防ぎ、マルウェア感染や情報漏洩のリスクを減らします。
また、サーバーやネットワーク機器といったプラットフォーム系を診断する場合は、「ポートスキャン」「脆弱性検査」「ホスト情報収集」などの診断項目が必要です。一般的に診断項目が多いほど費用も高額なため、予算とのバランスも考慮しましょう。
拡張性やアップデート頻度も確認
セキュリティ面における脅威は次々に誕生しているのが実情です。新たな脅威にも即座に対応できるように、脆弱性診断ツールは拡張性やアップデート頻度にも注目して選びましょう。
例えば、拡張性に優れているツールは、自社の環境の変化やビジネスの成長にあわせて段階的にセキュリティ範囲を広げることができ、コスト面でも節約につなげやすいです。
また、提供元で定期的にアップデートが行われるツールであれば、常に最新のセキュリティ体制を維持でき、新しい攻撃手法や脆弱性に伴うリスクを減らせます。
価格と診断頻度の柔軟性
脆弱性診断ツールにはさまざまな価格帯のものがあるため、料金体系を確認して自社の予算に収まるものを選びましょう。価格とあわせて、診断頻度にも注目するのがおすすめです。
例えば、半年や四半期に1度の定期診断に加えて、任意のタイミングでスポット診断ができるかを確認しましょう。システム変更時にもすぐに脆弱性を判断できるため、セキュリティリスクを必要最小限に抑えられます。
診断実績は豊富か
導入実績の豊富なツールは、診断精度に一定の信頼が置けます。特に、自社と同じ業界・業種での実績が豊富であれば、業界特有のセキュリティリスクなどへの対応力が高いと判断できるでしょう。
導入実績は、提供元のHPなどに掲載されている場合がほとんどです。また、SNSや口コミサイトなどで実際の利用者の意見をチェックしてみるのもおすすめです。
脆弱性診断ツールのその他の比較ポイント

脆弱性診断ツールを選ぶ際は、上記のポイントに加えて、手動診断サービスの有無・提供形態・使いやすさにも注目するのがおすすめです。ここでは、脆弱性診断ツールのその他の比較ポイントを解説します。
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脆弱性診断ツールのその他の比較ポイント
手動診断サービスもあるか
より精度の高い診断を求める場合は、自動診断と手動診断の併用ができるツールを検討しましょう。基本的に脆弱性診断ツールは、既知の脆弱性パターンに基づいて診断を行うため、パターンが共有されていない脆弱性や攻撃手法への対応はできません。
手動診断を備えたサービスであれば、セキュリティのプロが一つずつセキュリティ要件をチェックするため、自動ツールが見逃すような弱点も拾い上げられる可能性があります。
サービスによってはレポートでの報告や対策法の提案も行っており、より強固なセキュリティ体制の構築につなげられます。
クラウド型かソフトウェア型か
脆弱性診断ツールは、「クラウド型」と「ソフトウェア型」の2種に大別できます。クラウド型はインターネット経由で利用する形態で、初期費用や運用管理コストが安く、自社でのアップデート不要で最新の脆弱性情報に対応できるのが魅力です。
一方で利用にはインターネット環境が必須であり、細かい設計やセキュリティポリシーはサービス提供元に依存しやすい点に留意が必要です。自社基準に合致したセキュリティレベルと維持しているサービスを選びましょう。
ソフトウェア型は、自社のサーバーやパソコンに診断用プログラムをインストールして利用する形態です。オフライン環境でも利用でき、自社基準に合わせた柔軟なカスタマイズが可能な点が大きな魅力です。
しかし、サーバーの設置やシステム構築は自社で行うため、莫大な初期費用がかかります。また、運用保守管理やアップデートも自社で責任を持たなければなりません。自社の予算やリソースを考慮しながら、最適な提供形態のツールを導入しましょう。
操作性やサポート体制の充実度
自社内に専門人材が不足している場合、専門知識なしでも利用できるかどうかは、ツール選定の上で重要なポイントです。具体的には、画面が見やすく、誰でも直感的に操作できるツールの導入が望ましいでしょう。合わせて基本操作のサポートがあれば安心です。
また、サービスによっては、リスク検知時の対応方法や定期的なレポート作成などもサポートしてくれます。このようなサービスを活用すれば、自社リソースが少ない企業でも運用直後からツールの導入効果を最大化できる可能性があります。
脆弱性診断ツールおすすめ10選
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【自動診断のみ】脆弱性診断ツールおすすめ6選
GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社
GMOサイバー攻撃ネットde診断ASM
ここがおすすめ!
- IT資産を可視化することで、組織全体の脆弱性対策が可能
- 「国産」ならではの分かりやすさと使いやすさがある
- 1サイト3,000円から診断が行え、コストの大幅削減に貢献
ここが少し気になる…
- 各プランの詳細な価格は問い合わせで確認
ここがおすすめ!
- セキュリティ専門技術者も認める高度な品質と独自の機能
- 情報漏えい事故や悪意ある攻撃リスクを未然に防げる徹底したサポート
- 検査機能が充実しており、豊富な脆弱性検査項目に対応
ここが少し気になる…
- 費用やセキュリティ対策などは問い合わせで確認
株式会社エーアイセキュリティラボ
AeyeScan

ここがおすすめ!
- サイト数や利用期間などから選べる2つのプランを提供
- オプションを利用することで、より効率よく診断が行える
- データの保護や通信の暗号化など、セキュリティ対策も万全
ここが少し気になる…
- 2つのプランやオプションの費用は問い合わせで確認
ここがおすすめ!
- 低コストの基本プランと、手動脆弱性診断付きプランの提供
- 直感的な操作や、複数ユーザーでの診断実施が可能
- 専用環境の準備が不要で使え、テレワークや複数環境にも対応
ここが少し気になる…
- 最低利用期間の縛りがあり、プランや契約ごとに支払い方法の指定
株式会社スリーシェイク
Securify
Securify
ここがおすすめ!
- 「強力なASM」と「脆弱性診断」を組み合わせた診断を実現
- 資産把握からリスク検知まですべて自動化し、コストを大幅に削減
- 充実のサポート体制やFreeプランの提供など、初心者でも導入しやすい
ここが少し気になる…
- 契約は年間のみで、ASM planは問い合わせで確認
株式会社未来研究所
イージスEW
イージスEW
ここがおすすめ!
- 円グラフで深刻度の割合が一目で認識できる使いやすいGUI
- あらゆる範囲にわたる「脆弱性診断」に対応
- すべてのプラットフォーム脆弱性診断は共通GUIで管理可能
ここが少し気になる…
- プランや有料サポートの費用などは問い合わせで確認
【手動診断+自動診断】脆弱性診断ツールおすすめ4選
NTTセキュリティ・ジャパン株式会社
NTTセキュリティ・ジャパンの脆弱性診断サービス
ここがおすすめ!
- 「専門のセキュリティエンジニア」による評価と結果
- 顧客自身で脆弱性診断が行える環境の提供
- あらゆる視点で評価し、最適な対策を提案が可能
ここが少し気になる…
- 費用や具体的なサービスは問い合わせで確認
ペンタセキュリティ株式会社
Cloudbric 脆弱性診断

ここがおすすめ!
- 「専門家」による手動での詳細診断かつ網羅的なチェック
- 最新の脆弱性と攻撃手法を網羅した診断項目を提供
- ニーズにあわせて段階的・包括的なプランが選択できる
ここが少し気になる…
- 各プランの費用や詳細は問い合わせで確認
株式会社スリーシェイク
Securify
Securify
ここがおすすめ!
- 「強力なASM」と「脆弱性診断」を組み合わせた診断を実現
- 資産把握からリスク検知まですべて自動化し、コストを大幅に削減
- 充実のサポート体制やFreeプランの提供など、初心者でも導入しやすい
ここが少し気になる…
- 契約は年間のみで、ASM planは問い合わせで確認
株式会社レイ・イージス・ジャパン
レイ・イージス・ジャパンの脆弱性診断
レイ・イージス・ジャパンの脆弱性診断
ここがおすすめ!
- 全ページ診断「定額制料金」で、最短3営業日での診断を実現
- 全世界350名以上いる「有資格者」による、最適なプランの提案
- 診断後の「サポート機能」を備え、導入後も安心して使える
ここが少し気になる…
- プランにより診断項目やページ数の制限が異なる
脆弱性診断ツールを利用する際の注意点

脆弱性診断ツールを効果的に運用するには、ツール運用の課題を踏まえたうえで、診断方法の明確化や運用体制の構築を行うことが重要です。ここでは、脆弱性診断ツールを利用する際の注意点を解説していきます。
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脆弱性診断ツールを利用する際の注意点
事前に診断対象と実行タイミングを調整する
脆弱性診断ツールの中には、疑似攻撃を行うことで脆弱性を検知するタイプがあります。そのため、本番環境で診断すると本システムが疑似攻撃によってダウンし、業務の完全停止やサービス停止につながりかねません。
このような事態を回避するには、診断対象と実行タイミングを調整する必要があります。例えば、システムの稼働率が最も高い時間帯は避ける・実施範囲を制限する・営業時間外に行うなどを検討しましょう。また、診断前に本番環境のバックアップを取ることも重要です。
最新の脆弱性には対応できないケースがある
すべての脆弱性診断ツールが最新の脆弱性に対応しているとは限りません。検出対象外の脆弱性の検出は不可のため、「問題なし」と結果が出ても、実際にはセキュリティリスクが潜んでいる可能性があります。
一般的にクラウド型ツールは、サービス提供元が定期的なアップデートを行うため、常に最新情報に対応できるものが多いです。また、手動診断が可能なサービスは、人の目でチェックを行うため、ツールが検出できないリスクの早期発見につなげやすいです。
継続運用ができる体制を整えておく
脆弱性診断は最低年1回をめどに定期的に行う必要があります。社内SEや情報システム部門、開発部門などと連携し、ツールを継続運用できる体制を整備しておきましょう。
また、担当者に関わらず一定の診断精度を維持するために、診断対象・ツール・頻度・対応手順などをまとめたガイドラインやマニュアルの策定も重要です。あわせて、脆弱性を検知した際の対応方法や報告フローも明確にしておきましょう。
まとめ

脆弱性診断ツールとは、企業のネットワークやシステムにおける脆弱性を自動で検知するツールです。診断できる対象や項目はツールによって異なるため、自社が求める範囲をカバーしたものを導入しましょう。
特に診断頻度は重要な選定ポイントであり、定期診断に加えてスポット診断が可能なツールは利便性が高いです。どのツールを導入すべきか迷ったときは、自社の業界・業種での導入実績の豊富さに注目するのも選択肢の1つです。
本記事を参考に、自社の求める診断精度を備えた脆弱性診断ツールを導入し、サイバー攻撃や情報漏洩のリスク軽減につなげましょう。