おすすめのローコード開発ツール3選|選ぶ際のポイントも解説

Check!
- ローコード開発ツールは、テンプレートの種類・開発言語・操作のしやすさで選ぶ
- 拡張性やカスタマイズ性、AIによるサポート機能やコストなどのポイントも重要
- ローコード開発ツールは複雑な機能の実装や開発には適していないため注意する
ローコード開発ツールは、最小限のコーディングでアプリケーションを開発できるツールです。開発工数とコストを削減できるため、導入を検討している企業も多いでしょう。この記事ではローコード開発ツールの選び方を交え、おすすめのローコード開発ツールを紹介します。
目次
開く
閉じる
開く
閉じる
ローコード開発ツールでアプリケーション開発を効率化

ローコード開発ツールを使えば、専門的なプログラミング知識がなくても、簡単にアプリケーションを作ることができます。画面上でパーツを選んで組み合わせるような操作で開発できるため、開発スピードが速く、作業にかかる時間を大幅に減らせるのが魅力です。
複雑なコードを書く必要が少ないため、エンジニア以外の社員でもアプリづくりに参加しやすいです。最近では、業務管理アプリや社内システムの開発に活用する企業も増えています。
本記事では、そんなローコード開発ツールのメリットや選び方、そしておすすめのツールについて、初心者にも分かりやすく紹介していきます。

ノーコード開発・ローコード開発とは?違いやメリット・デメリットを解説
ノーコード開発とは、ソースコードの記述やプログラミングの知識不要で開発を行える手法です。対してローコード開発は、必要最低限のソースコードの記述で開発を行う手法です。本記事では、ノーコード開発・ローコード開発のメリット・デメリットや開発ツールの選び方を解説します。
ローコード開発ツールはテンプレートの種類・開発言語・操作感で選ぶ

ローコード開発ツールを選ぶ際は、テンプレートの種類・開発言語の対応・操作のしやすさが重要なポイントになります。これら3つのポイントを押さえておけば、自分たちの目的や環境にぴったり合ったツールを見つけやすくなります。
次の章では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 目的に合ったテンプレートがあるか
- 対応する開発言語の種類を確認
- 直感的に操作できるか
【その他の比較ポイント】
- 拡張性やカスタマイズ性は高いか
- AIの自動生成機能があるか
- コストを確認
- サポートは充実しているか
ローコード開発ツールの選び方で重要な3つのポイント

ローコード開発ツールは、ツールごとに使えるテンプレートの種類、対応する開発言語、操作性などに違いがあります。そのため、目的やスキルに合わないツールを選んでしまうと、かえって使いにくく感じてしまうことがあるでしょう。
これから紹介する3つのポイントをしっかり理解すれば、自分にとって最適なツールが見つけやすくなります。以下ではローコードツールの選び方で重要なポイントを開設します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
ローコード開発ツールの選び方で重要な3つのポイント
目的に合ったテンプレートがあるか
アプリを早く効率よく作るには、自分たちの目的に合ったテンプレートが用意されているローコード開発ツールを選びましょう。
テンプレートとは、あらかじめ基本機能やレイアウトが用意されたひな型のことで、たとえば予約アプリや業務日報アプリなど、よく使われる機能が最初から揃っています。
ゼロから開発する必要がないため、開発時間を大幅に短縮し、初心者でも安心してスタートできます。ただし、ツールによって、用意されているテンプレートの種類や自由度には差があるため、自分たちが作りたいアプリに合うものがあるかを事前に確認しましょう。
対応する開発言語の種類を確認
ローコード開発ツールはコードを書かなくてもアプリが作れるとよく言われますが、実際にはすべてをノーコードで完結できるわけではありません。
画面のレイアウトや基本的な動作はドラッグ&ドロップで作れても、細かいロジックやカスタマイズを追加したい場面では、ある程度のコーディングが必要になります。
そのため、自分がある程度理解している開発言語に対応しているツールを選ぶと、余計な学習コストを抑えて効率的に開発できます。
対応していない言語のツールを選んでしまうと、思ったように機能が実装できず、ストレスを感じるかもしれません。そのため、ツール選びの際は、対応言語のチェックを忘れずに行いましょう。
直感的に操作できるか
ローコードツールの操作性は、開発のしやすさに直結します。複雑な画面構成や分かりにくいメニューでは、せっかくのローコードツールでも使いこなせず、かえって時間がかかってしまうこともあります。
そのため、直感的に操作できるかどうかはとても重要なポイントです。マウス操作だけで画面を組み立てられたり、ボタンを配置するだけで機能を追加できたりするなど、初めて使う人でも分かりやすい設計になっているかをチェックしましょう。
多くのツールでは無料トライアルが用意されているので、実際に触ってみてすぐに使えそうか、画面が見やすいかを確認することをおすすめします。
ローコード開発ツールのその他の比較ポイント

ローコード開発ツールを選ぶときは、どれが一番簡単そうかだけで決めてしまうと、あとから後悔することがあります。効率的にアプリを作るには、ツールの特徴や自分の目的に合った機能を見極めることが大切です。
ここからは、この3つのポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
ローコード開発ツールのその他の比較ポイント
拡張性やカスタマイズ性は高いか
アプリを長く使いたいなら、機能追加や外部システムと連携できるといった、拡張性とカスタマイズ性が高いツールを選びましょう。最初はシンプルな業務用アプリでも、会社の成長や業務の変化に合わせて、必要な機能が増えることがあります。
その際にツールが柔軟に対応できないと、アプリを作り直す手間やコストがかかってしまいます。会計システムや顧客管理ツールなど必要なツールと連携できるか、画面レイアウトや動作ルールを自由に設定できるかなどもチェックポイントです。
スプレッドシートやExcelとデータ連携できるツールも
業務でよく使われるスプレッドシートやExcelと連携できるツールを選ぶと、今あるデータをそのまま活用できて便利です。顧客リストや売上データなどがすでにExcelにまとまっている場合、ローコード開発ツールと連携できれば再入力の手間が省けます。
また、普段使い慣れているExcelの形式で、データの出力や更新することも可能です。特に管理系の業務では、スプレッドシートと連携できることで業務フローがスムーズになります。
既存の業務を変えずに導入できるという点で、こうした連携機能があるかどうかは事前にチェックしておくと安心です。
AIの自動生成機能があるか
AIの自動生成機能があるローコードツールなら、初心者でもかんたんにアプリを作ることができます。AIの自動生成機能があれば、やりたいことを入力すると、自動で画面の構成や動作を作ってくれます。
AIの自動生成機能があれば、何から始めればいいかわからない人でも土台を作ってもらえます。また、細かい調整や修正はあとから自分で行えばいいので、効率的にアプリ開発が進みます。
開発経験が少ない学生や新入社員でも使いやすいので、ツールを選ぶときにはAI機能の有無を確認がおすすめです。
コストを確認
ローコード開発ツールを選ぶときは、料金プランをしっかり確認し、予算に合ったものを選ぶことが大切です。ツールによっては月額制や利用人数によって料金が変わるものもあり、使い始めてから「こんなに高いと思わなかった」と後悔するケースもあります。
また、開発に必要な機能が有料プランにしか備わっていないこともあるので、その点も注意が必要です。あらかじめ自分たちが作りたいアプリの規模や利用人数をイメージして、それに合った料金プランかを確認しましょう。
また、導入後の運用コストも考えて、長期的に負担にならないかも大切なポイントです。
無料で利用できるツールもある
費用を抑えたいなら、無料で使えるローコード開発ツールを選ぶのも一つの方法です。多くのローコード開発ツールは無料プランを用意していて、小規模なアプリならお金をかけずに開発が可能です。
ただし、無料プランでは使える機能や容量に制限があることが多いので、「どこまで無料でできるのか」や「有料に切り替えたときの料金」は事前にチェックしておきましょう。まずは無料で試して、必要になったら有料プランに移行するという方法もおすすめです。
サポートは充実しているか
開発中に困ったことがあったとき、すぐに相談できるサポート体制があるかはとても重要です。特に初心者にとっては、エラーの原因がわからなかったり、設定方法が複雑だったりする場面でサポートが頼りになります。
メールやチャット、電話での問い合わせができるか、マニュアルや動画などの学習リソースが豊富かどうかも確認しておきましょう。また、日本語対応のサポートがあるかも大切なポイントです。
スムーズな開発を進めるためには、ただ使えるだけでなく、「使いこなせる環境」が整っているかも重視すべきです。
おすすめのローコード開発ツール3選
サイボウズ株式会社
kintone

ここがおすすめ!
- 自分達で業務に必要なアプリが簡単に作れ、現場の業務にフィット
- 申し込み後すぐに作成可能かつ、改善もノーコードで素早く完了
- 豊富なプラグイン連携により、自社に必要な機能を柔軟に追加できる
ここが少し気になる…
- プランにより一部の機能やオプションに制限がある
-
導入時に様々な業務アプリのテンプレートが公開されているので、ある程度はそのテンプレートを選択すればすぐに使えるようになっています。定型業務については必要十分な機能が備わっているかと思います。顧客情報や社内規定など、あれどこだったっけと思うものはだいたいkintonteのアプリにある状態でした。
-
部署ごとに異なる申請・報告フローを一元化し、進捗可視化が一目瞭然になりました。 ノーコードで画面・項目を自在にカスタマイズでき、開発依頼不要で運用変更にも即対応できる点も魅力です。データ集計やレポート出力も自動化でき、業務スピードと透明性が大幅に向上しました。
住友電工情報システム株式会社
楽々Framework3
ここがおすすめ!
- ブラウザでのマウス操作で誰でも簡単にシステム開発ができる
- 基幹業務システムでそのまま使える900以上のパターン部品の提供
- 保守切れなしで長期運用可能な安心のサポート体制
ここが少し気になる…
- ノーコードではないため、最小限のコーディングは必要
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート
Accel-Mart Quick

ここがおすすめ!
- 開発初心者は「ノーコード」上級者は「ローコード」で開発できる
- 「カスタマーサクセス支援」の提供で、人材育成にも効果的
- 初期環境構築やインフラの運用の負担がなく、コスト削減が可能
ここが少し気になる…
- 利用人数の目安があり、大規模になる場合は事前相談が必要
ローコード開発ツールを導入する際の注意点

ローコード開発ツールは、誰でも手軽にアプリを作れる便利な仕組みですが、すべての課題を解決できるわけではありません。
特に複雑な機能や大規模なシステムには向いていないことや、ツール自体に依存しすぎるリスク、さらにはセキュリティ面の対策など、事前に理解しておくべきポイントがあります。
ここでは、ローコードツール導入時に注意したい代表的な3つのポイントについて解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
ローコード開発ツールを導入する際の注意点
複雑な機能の実装や開発は難しい
ローコード開発ツールは、すでに用意された機能や部品を組み合わせてアプリを作る仕組みです。そのため、複雑なアルゴリズムや細かい処理を追加したい場合、自由度が足りずに対応できないことがあります。
また、大規模な業務システムや、特定の企業向けにカスタマイズされたシステムを作る場合には、逆に時間や手間がかかってしまうこともあります。便利なツールですが、できることとできないことの範囲を理解して、無理のない用途で使うことが大切です。
プラットフォームへの依存度が高い
ローコードツールに頼りすぎると、別のツールやシステムに移行しにくくなります。多くのローコード開発ツールは、独自の操作画面や仕組みを持っています。
最初は便利でも、そのツールだけに頼って開発を進めると、後で他のツールに切り替えたくなった際にデータや機能の移行がとても大変になる可能性があります。
これをベンダーロックインと言い、一度そのプラットフォームに依存すると抜け出せなくなるリスクがあります。ベンダーロックイン状態になってしまうと、導入したベンダーに依存し、他社への乗り換えが難しくなってしまいます。
長期的に安定して使えるか、将来の移行も視野に入れて検討しましょう。
セキュリティ対策が必須になる
手軽にアプリが作れるローコードツールでも、扱うのはユーザーの個人情報や会社の機密データといった大切な情報です。ログイン機能が甘かったり、誰でも簡単にアクセスできてしまうような作りになっていると、情報が外部に漏れてしまう危険があります。
特にクラウド型のツールを使う場合、インターネットを通じたデータのやりとりが増えるため、不正アクセスやウイルス感染のリスクも高まります。
そのため、ユーザー認証やアクセス制限などの基本的なセキュリティ機能を必ず設定する必要があります。また、パスワード管理や通信の暗号化も重要です。ローコードで簡単に開発できるからこそ、安全な設計を最初から意識して、安心して使えるアプリを作りましょう。
まとめ

ローコード開発ツールは、プログラミングの専門知識がなくてもアプリが作れるという大きなメリットがあります。ただし、どんな開発にも向いているわけではありません。複雑な機能の実装には限界があり、ツールの仕様に縛られやすいというデメリットもあります。
また、セキュリティ対策が不十分なままだと、大切な情報が漏れるリスクもあるため、注意が必要です。
本記事で紹介した「テンプレートの充実度」「対応言語」「操作のしやすさ」などのポイントをもとに、自分の目的やスキルに合ったツールを選び、安全に使いこなすことが大切です。