看護師転職の履歴書の書き方|注意点や送付時のマナーも解説

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  • 看護師転職の履歴書を作る際は、A4サイズで自分に合ったフォーマットを選ぶと良い
  • 全ての項目を漏れなく記入し、間違えた場合も修正テープは使わないようにする
  • 履歴書を送付する場合は必ず送付状を付け、各書類を正しい順番で封筒に入れる

看護師が転職する際には、適切な履歴書を作成することが大変重要です。どれだけ優れた職歴やスキルがあっても、履歴書次第で不採用になることもあります。この記事では、看護師転職の履歴書の書き方や注意点、送付時のマナーなどを解説します。

目次

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  1. 看護師転職における履歴書の重要性
  2. 看護師転職の履歴書を書く時のポイント
  3. 看護師転職の履歴書作成時の注意点
  4. 履歴書を送付する際のマナー
  5. まとめ

看護師転職における履歴書の重要性

看護師転職において、履歴書は単なる応募書類ではなく、その人の人となりを知るための重要な書類です。どれだけ看護師として優れたスキル・経験を持っていても、履歴書の基本的なルールが守れていない場合は、書類選考の時点で落選することもあります。

本記事では、看護師転職における履歴書の書き方や作成時の注意点を解説します。看護師で転職を検討している場合は、ぜひ最後までご覧ください。

看護師転職の履歴書を書く時のポイント

看護師転職の履歴書には、証明写真・氏名・生年月日・住所など、さまざまな記入事項があります。それぞれのマナーを守って、正確な履歴書を完成させましょう。ここでは、看護師転職の履歴書を書く時のポイントを解説します。

証明写真

証明写真には、その人の印象を視覚的に伝える役割があります。特に看護師転職においては、清潔感・安心感・信頼感を伝えられるように、身なりを整えましょう。男女ともに髪が顔にかからないように整え、服装は襟付きのシャツとジャケットの着用が望ましいです。

撮影に関して、その他の基本的なマナーは次の通りです。

  1. スナップ写真・プリクラは使用しない
  2. カラー写真にする
  3. 正面から撮影する
  4. 帽子・サングラス(大きめのメガネ含む)は外す
  5. シワのない服装
  6. 背景色は白・青・グレーのいずれか1色
  7. 歯が見えない程度に口角を上げる
  8. 背筋を伸す
  9. 自然なメイク
  10. シャツのボタンは全て留める

履歴書の証明写真は、写真館で撮影してもらうのが理想的です。プロの指導を受けられるためミスが起こりにくく、人の目を通すことできれいに仕上げてもらえるのもメリットです。証明写真撮影機を利用する場合は、クオリティ高く仕上げられるものを選びましょう。

証明写真には、撮影時以外にも守るべきマナーがあります。

  1. サイズは縦40mm×横30mm
  2. 応募から3ヶ月以内に撮影したもの
  3. 写真の裏に消えないペンで氏名を書く
  4. 履歴書にはのり付けする

サイズ・撮影時期は必ず守りましょう。写真は履歴書にはのり付けし、剥がれた場合に備えて裏に氏名を書くのがマナーです。

氏名・生年月日・住所

氏名・生年月日・住所を書く際は、次のポイントに注意しましょう。

  1. 戸籍上の氏名を書く
  2. 姓と名の間に少しスペースを空ける
  3. 振仮名は「ふりがな」なら平仮名・「カタカナ」ならカタカナで書く
  4. 算用数字を用いる
  5. 生年月日を含めて「年」は西暦・和暦のどちらかに統一する
  6. 生年月日は履歴書提出時の満年齢を書く
  7. 住所は都道府県名から建物名・部屋番号まで書く

履歴書以外でも書き慣れた項目であるため、それほど戸惑うことはないでしょう。誤字脱字に注意し、建物や部屋番号など細かい部分まで漏らさず書くことが大切です。

学歴・職歴

学歴・職歴は、応募者の教育レベルやスキルを伝えるために重要な事項です。特に職歴は転職においてよくみられる項目であるため、間違いの無いように記入しましょう。

  1. 「年」の西暦・和暦は提出日や生年月日と統一する
  2. 学歴・職歴の順番で書く
  3. 1行目に学歴と書く
  4. 中学は卒業年次のみで高校・大学は入学と卒業年次を書く
  5. 学校名・学部・学科は省略しない
  6. 学歴の1行下を空けて「職歴」と書く
  7. 法人名・病院名・部署名・診療科名は正式名称で書く
  8. 正職員以外は雇用形態も書く
  9. 現職の場合は「現在に至る」・退職している場合は「一身上の都合で退職」と書く
  10. 最終行に「以上」と書く

基本的に、職歴は短期間で離職したものも含めてすべて記載します。

免許・資格

看護師転職における免許・資格を記載する際の注意点は次の通りです。

  1. 取得した順に書く
  2. 資格名は正式名称で書く
  3. 「○○資格 取得」と書く
  4. 現在取得に向けて勉強している資格は「○○資格 取得予定」と書く
  5. 「年」は西暦・和暦で統一する

取得した資格は全て記載するのが基本ですが、趣味の認定資格やスポーツに関する資格は省略します。

志望動機

応募先が最も重視するのが志望動機であるため、なぜその職場で働きたいのかという熱意が伝わるような内容を心がけましょう。押さえるべきポイントには次があります。

  1. これから看護師としてどのような経験を積みたいか
  2. 応募先に関心を持った理由
  3. 自分の強みを活かしてどう働きたいか
  4. 前職・現職へのネガティブな意見(人間関係が悪いなど)は書かない
  5. 給与・福利厚生といった待遇面を志望動機にしない

志望動機は面接時に詳しく聞かれることが多いため、履歴書ではそれほど具体的に書く必要はありません。一方で、短すぎると応募先への興味が薄いと判断される恐れがあります。読みやすい大きさの文字で、200文字〜300文字に収めるのが適切です。

自己PR

志望動機と並んで重視されるのが自己PRです。志望動機と連動させる形で、転職後に自分がどのように応募先に貢献できるのかが伝わるように書くのがポイントです。また、次のようなマナーを守りましょう。

  1. 冒頭で自分の強みを簡潔に書く
  2. その理由・根拠となるエピソードを述べる
  3. アピールしたいスキル・実務経験を自然に織り込む
  4. 短所を簡潔に書き、その改善策・対応策も一緒に書く
  5. 仕事に直結する短所は書かない(体調を崩しやすいなど)

自己PRではネガティブな情報を書くべきでないと思われがちですが、基本的には短所も書くのがおすすめです。これによって、自分を客観視できる人物という印象を与えられます。

ただし、たくさん羅列すると応募先にネガティブな印象を与えるため、多くとも2つ程度に留めましょう。また、その短所を補うために努力していることを書き添えれば、困難な事柄も自力で解決しようとする姿勢をアピールできます。

趣味・特技

趣味・特技は、看護師の仕事に役立つようなものを書くのがおすすめです。例えば、スポーツであれば「体力がある」という自己アピールにつながります。また、長年続けている特技・趣味は、忍耐力や持久力などをアピールできます。

なお、趣味・特技は、2文構成で書くのが基本です。例えば上段には「ピアノ」と名称を書き、その下には「どれくらい続けているか」「コンクールなどの実績」などを簡潔に書きましょう。記載する際は、次のようなポイントに注意しましょう。

  1. 嘘・誇張はしない
  2. ギャンブル・犯罪などネガティブな印象を与えるものは書かない

複数の趣味・特技を書く場合は、それぞれ間隔を開けて見やすくなるように整理しましょう。

本人希望欄

履歴書の本人希望欄とは、入職にあたって譲れない条件を書く場所です。「○○科で働きたい」「○○業務を担当したい」のような働き方の希望があれば書きましょう。

本人希望欄は必ずしも詳しく書く必要はないため、希望がなければ「貴院の規定に従います」と書きましょう。特に、転職サイトやエージェントの仲介を受けている場合は、そちら経由で応募者の希望が伝えられるため、履歴書に詳しく書く必要はありません。

その他にも、次のようなポイントを守って記載しましょう。

  1. 給与・待遇面には触れない
  2. 空欄にはしない
  3. 希望は箇条書きで簡潔に書く

希望の勤務条件を書く場所ではありますが、給与や役職などの待遇面について踏み込むと、応募先に悪い印象を持たれる恐れがあります。また、履歴書は空欄を作らないのが基本的なマナーであるため、何も書くことがなくても空欄にするのは止めましょう。

前述のように「貴院の規定に従います」と書くか、「特になし」と書くのがルールです。希望がある場合は簡潔に書きましょう。

看護師転職の履歴書作成時の注意点

看護師転職の履歴書を作成する際は、書き方以外にも注意すべき点が複数あります。いずれも応募先が見ているポイントであるため、心証を悪くしないためにも、次のようなポイントを押さえることが大切です。

ここからは、看護師転職における履歴書作成時の注意点をみていきましょう。

サイズはA4

履歴書にはA4サイズとB5サイズがありますが、応募先から指定がない限りはA4サイズ(見開きA3)を用いるのが一般的です。

多くの職場において業務に利用する書類はA4サイズのため、履歴書もA4サイズにすることで、採用担当者が管理しやすくなるメリットがあります。また、A4よりも小さい履歴書は、書く文字も自然と小さくなるため、視認性を向上させる狙いもあります。

一方、A4サイズ以上の履歴書は封筒に入らない恐れがあります。基本的に履歴書は、読みやすさを保つために二つ折りで郵送するため、三つ折り以上しなければならないサイズの履歴書は避けましょう。

書きやすいフォーマットの履歴書を選ぶ

履歴書のフォーマットは、「一般用」と「アルバイト用」に大別できます。看護師転職においては、一般用のフォーマットを利用しましょう。アルバイト用の場合、職歴・志望動機などの欄が小さい傾向があり、伝えるべき情報を十分に伝えられない恐れがあるためです。

一般用の履歴書に関しては、さまざまなフォーマットが異なるため、自分が使いやすいものを選ぶのがおすすめです。

例えば、記載すべき職歴がたくさんある場合は、職歴欄が多いものが書きやすいでしょう。志望動機をたくさん書きたい際は、十分なスペースが確保されているかを確認する必要があります。

手書き・パソコンどちらでも良い

履歴書は、手書き・パソコンのどちらで作成してもかまいません。ただし、応募先から指定されている場合は、そちらに従う必要があります。一方で手書きの際は、黒のボールペンが望ましいです。

パソコンで作成する際は、文字サイズを統一するよう注意しましょう。また、手書きよりも誤字・脱字を見落としやすいため、印刷前に入念な確認が必要です。

全ての項目に記入する

基本的に履歴書には空欄を作りません。全ての項目に記入し、特にない場合は「特になし」と書きましょう。履歴書全体を見たときに、全ての欄が埋まっている状態が理想的です。

反対に、隙間なくびっしり書くのも控えましょう。採用担当者の読みやすさに配慮しながら、適切な文字サイズ・分量での記載を心がけることが重要です。

修正液・修正テープは使わない

看護師転職において、履歴書には修正液・修正テープは使用しないのがマナーです。丁寧さや熱意に欠けるとして、悪い印象を持たれる恐れがあります。書き間違った場合は、必ず新しい履歴書を一から作成しましょう。

なお、摩擦で消えるタイプのボールペンは修正時に便利ですが、履歴書には使用できません。郵送中などにこすれて文字が消える恐れがあるためです。履歴書は公文書の一種であることを念頭に置いて、通常インクの黒のボールペンを使いましょう。

適切な文章の長さ・文字の大きさで書く

先にも触れたように、履歴書は採用担当者の読みやすさに配慮して作成することが大切です。例えば、小さな文字で埋め尽くされた履歴書からは、熱意は伝わるものの読みにくいという点で悪い印象を持たれる恐れがあります。

誰でも読みやすい文字サイズと、適切な文章の長さを心がけましょう。明確なルールはありませんが、一般的には一文の長さは60文字程度が読みやすいです。

持参する際も封筒に入れる

履歴書を直接応募先に持参する場合は、封筒に入れたうえクリアファイルに入れて持ち運びましょう。履歴書が折れ曲がったり、汚れたりするのを防ぐとともに、応募先に丁寧な印象を与えることができます。

手渡しの場合は、封筒の表面に応募先の宛名を記載する必要はありません。ただし、その他については郵送する場合と同じように記載しましょう。具体的には、表面の左下には赤文字で「履歴書在中」と書きます。裏面の左下には、応募者の住所・氏名を記載しましょう。

手渡しするタイミングは、面接官に求められたときです。面接官がすぐに目を通せるように、クリアファイルと封筒から出したうえで、先方が読める方向に向けて両手で渡しましょう。現地ですぐに取り出せるように、封筒ののり付けはいりません。

履歴書を送付する際のマナー

履歴書を送付する封筒は白色が望ましいです。茶色は白色封筒に比べるとカジュアルな印象になるため、白色の封筒を準備しましょう。また、履歴書を送付する際は、宛名の書き方や書類を入れる順番などにも気を付ける必要があります。

ここでは、履歴書を送付する際のマナーについてみていきましょう。

封筒の宛名は正しく書く

封筒の表面には、応募先の宛名を記載します。次のポイントを押さえて書きましょう。

  1. 縦書きが一般的
  2. 郵便番号の先頭に「〒」マークをつけない
  3. 郵便番号は算用数字・番地や建物番号は漢数字
  4. 事業者名は住所よりも大きいサイズで書く
  5. 個人宛は「○○様」・企業や部署宛は「○○御中」と書く
  6. 左下に赤ペンで「履歴書在中」と書き、四角で囲む

また、封筒の裏面には応募者の氏名や住所を書きます。注意点は次の通りです。

  1. 左下に縦書き
  2. 宛名の書き方・数字の使い方は表面と同様
  3. 封筒の左上(氏名・住所の上)に投函日を漢数字で書く
  4. のり付け
  5. 「〆」マークの封じを書く

表面・裏面ともに黒のボールペンまたは黒マジックを使用しましょう。書き損じた場合は修正液・修正テープは使わず、新しい封筒を使用します。

書類の順番にも注意

履歴書の他にも提出書類がある場合は、封筒に入れる順番を守りましょう。上から見たときに、次のような順番になるように入れます。

  1. 添え状(送付状)
  2. 履歴書
  3. 職務経歴書
  4. その他の応募書類

折れ曲がり・水濡れを防ぐために、上記の書類はクリアファイルに挟んだうえで封筒にいれましょう。

送付状を付ける

履歴書を送付する際は、送付状を添えるのが基本的なビジネスマナーです。送付状には、「誰が」「何のために」「どんな書類を」送ったのかを知らせる役割があります。

送付状を履歴書に通すことで、日々大量の書類に目を通している採用担当者でも、どのような書類かがすぐに分かります。確認の手間が省けるとともに、丁寧な応募者という印象を与えることにもつながります。

送付状の注意点は次の通りです。

  1. 白い無地の便せん
  2. 宛名(法人名・病院名・「採用担当者様」)
  3. 「拝啓」と「敬具」を使う
  4. 時候の挨拶を書く
  5. 同封書類の目的を簡潔に書く
  6. 同封書類の種類を箇条書きで書く
  7. 最後に投函日と自分の氏名を書く

送付状は簡潔に書くのが基本ですが、定型文のみだと味気ない印象になります。面接への意気込みなどを簡単な文章でまとめると、熱意をアピールするとともに、他の応募者との差別化も図れます。

履歴書が二つ折りの状態で入る封筒を使う

前述のように、履歴書は二つ折りの状態で送付するのが基本です。三つ折り以上になると、履歴書に折り目がつき、採用担当者が読みにくくなる恐れがあるためです。

これを考慮すると、履歴書を送付する封筒のサイズは「角形2号」または「角形A4号」が適切です。また、履歴書には個人情報を記すため、採用担当者以外の目に触れるのを防ぐために、中身が透けない程度に厚みがあるものを選びましょう。

期限内に届くように送付する

履歴書は応募受付期間中に応募先に届くように投函しましょう。「当日消印有効」と記載されている場合は、そちらに合わせても問題ありません。しかし、遅い時間に投函すると、次の日の消印に回される恐れがあります。

ポストの回収時間などを確認し、確実に応募期限の消印がつくように早めに投函しましょう。また、送付前にコピーを取っておくと、面接前に何を書いたかを見返すことができます。

コピーは必ず自分の確認用にし、応募先には原本を提出しましょう。コピーの履歴書を提出すると使い回しを疑われたり、転職意欲が低いと判断されてしまうため、不採用になる恐れがあります。

まとめ

看護師転職において履歴書は、その人の人となり・社会人としてのマナーを応募先に伝える役割を果たします。どれほど優秀な人材でも、履歴書が間違っていると選考に落ちる可能性があるため、丁寧かつ正確に作成する必要があります。

今回ご紹介した注意点を参考に、正しい履歴書の書き方・送り方を守って、看護師の転職活動を成功させましょう。

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