Excelで採用管理シートを自作|採用管理システムのメリットも解説

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  • Excelで採用管理シートを自作すれば、採用管理システム導入よりもコストを抑えられる
  • Excelでは運用に手間がかかる点や、選考の進捗を把握しづらくなる点に注意が必要
  • 採用管理システムなら応募者情報や進捗の一元管理が可能となり、業務を効率化できる

採用管理は、Excelでシートを自作して行うこともできます。採用管理システムと比べてコストを抑えられることが大きなメリットですが、運用に手間がかかる点には注意が必要です。この記事では、Excelで採用管理シートを自作するメリット・デメリットなどを解説します。

目次

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  1. 採用管理シートをExcelで自作しよう
  2. Excelで採用管理シートを自作するメリット
  3. Excelで採用管理シートを自作するデメリット
  4. 効率化を実現するなら採用管理システムの導入がおすすめ
  5. まとめ

採用管理シートをExcelで自作しよう

採用管理とは、企業における採用活動の計画・進捗を管理する業務です。具体的には、求人募集から選考、内定、採用、内定後のフォローアップなどの業務が含まれます。

採用管理を行うには、応募者情報や選考の進捗を記録する「採用管理シート」が必要であり、Excelを使えば自社オリジナルのシートを自作できます。ここでは、採用管理シートで採用管理を行う重要性や、自作方法についてみていきましょう。

採用管理が重要な理由

近年は少子化などを背景に労働力が不足し、業界・業種にかかわらず少ない人材を取り合っている状態です。その中で競合他社に先んじて優秀な人材を確保するには、適切な採用管理によって採用力を強化しなければなりません。

例えば採用管理によって、応募状況や応募者毎の選考状況がすぐに分かり面接もスケジュール通りに進めやすくなります。これらの情報をまとめて管理するために、専用の採用管理シートが必要です。

採用管理シートに必要な項目の例

Excelで採用管理シートを作成する際は、次のような項目を設けるのが一般的です。

  1. 応募者氏名
  2. 応募日時
  3. 応募経路
  4. 連絡先(メールアドレス・電話番号)
  5. 志望職種
  6. 選考状況・結果
  7. 面接日程
  8. 担当者名
  9. 備考

記載項目が充実するほど選考の判断材料も増えますが、一方で採用管理シートが見にくくなる恐れがあります。そのため、条件付き書式やフィルター機能などを上手く活用しながら、自社で運用しやすい採用管理シートを作成しましょう。

Excelで採用管理シートを自作するメリット

Excelで自作すると、自社の採用方針や運用体制に適した採用管理シートを低コストで作成できるのが魅力です。ここでは、Excelで採用管理シートを自作するメリットを解説します。

コストを抑えられる

多くのPCはExcelを標準搭載しているため、これを活用すれば、新しい専用システムを導入する必要がありません。例えば、採用管理システムの利用には、初期費用や月額料金などがかかり、金銭的な負担があります。

その点、Excelならば基本無料で利用できるため、年間を通して固定費を抑えられます。Excelが標準搭載されていない場合は、Googleスプレッドシートなど無料で利用できるサービスの代替を検討しましょう。

無料テンプレートを活用できる

Web上では、Excel向けに採用管理シートのテンプレートが数多く提供されています。これらを活用すれば、ゼロから採用管理シートを作成する手間がかからず、作成担当者の業務負荷を軽減できるとともに、大幅な作成時間の短縮も見込めます。

無料で利用できるテンプレートも多いため、コストの面でも安心できるでしょう。なお、より効果的に運用するには、自社に合わせて項目をカスタマイズできるテンプレートがおすすめです。

自由に項目をカスタマイズできる

Excelで採用管理シートを自作する場合は、テンプレートを利用せず、ゼロから作成する方法もあります。テンプレートを利用する場合に比べて時間・手間はかかるものの、自社完全オリジナルの採用管理シートに仕上げられるのが魅力です。

自由に項目の追加もできるため、自社の採用活動に必要な情報を漏らさず一元管理できます。また、フォーマットやデザインも自由にカスタマイズでき、自社にとっての見やすさ・使いやすさに配慮したシートの作成が可能です。

データを可視化しやすい

Excelにはデータ集計やグラフ化など、優れた分析機能が豊富なため、採用活動の可視化にも優れています。例えば、任意の応募期間での応募者数の集計や、応募経路ごとの採用率などのデータも、表・グラフなどで分かりやすく表示できます。

自社における採用上の課題を簡単に把握でき、次回の採用活動の改善にも活かせるでしょう。過去のデータを蓄積しながら採用品質の向上につなげることで、長期的には採用コストの節約にもつなげられます。

Excelで採用管理シートを自作するデメリット

Excelで採用管理シートを自作する場合は、手間がかかる・進捗が把握しづらい・対応の遅れといったデメリットにも留意しなければなりません。ここでは、Excelで採用管理シートを自作するデメリットを見ていきましょう。

作成・運用の手間がかかる

テンプレートを活用して自作する場合でも、項目の設定などにはある程度の手間・時間が生じます。特に分析機能を充実させるには関数の設定が必要であり、担当者に大きな業務負荷がかかりかねません。

また、運用開始後も、手動でのデータ入力や更新などを要します。そのため、入力漏れや転記ミスといった人的ミスが起こりやすく、関数を削除した場合は、さらに修正コストがかかります。

選考の進捗を把握しづらい

Excelの採用管理シートは、基本的に手動でデータを更新する必要があるため、リアルタイムな進捗を把握しづらいのが課題です。例えば、担当者が選考ステータスの変更を忘れ、対応漏れや二重連絡などのトラブルにつながるケースがみられます。

特に、Excelは複数人で同時編集できないため、他の人がシートを編集している場合は、作業が終わるまでステータスの変更などができません。この点も、リアルタイムで最新状況を把握できない理由になっています。

応募者への対応が遅れる

上記のように、Excelは運用に手間がかかる点や最新の進捗管理がしづらいことから、採用シートの管理に多くの人員や時間を要することが多いです。採用管理業務が非効率化した結果、応募者があらわれた際に即座に対応できないケースも少なくありません。

ほとんどの応募者は複数社の選考を同時に進めていくため、対応が遅くなるほど自社の応募を辞退するリスクが高まります。また、企業側の対応の遅れは、応募者の不信感を招く要因にもなります。

データが増えると動作が重くなる

Excelはデータが増えるほど動作が重くなり、ページが上手く開かない恐れや、作業途中で画面が固まることが多くなります。処理待ちの時間が長くかかると、その間は次の作業を行えず、人的コストが無駄になるでしょう。

さらに、不具合のたびにExcelの強制終了や再起動をしなければならず、これに伴ってファイルの破損リスクが高まる点にも留意が必要です。特に、たくさんの応募者を高度な関数で管理している場合は、動作の遅延は深刻な問題になりえます。

セキュリティ面での不安がある

Excelは比較的誰でも簡単に閲覧・編集でき、メールやチャットに添付して送信も可能です。採用状況の社内共有はしやすいですが、一方で情報改ざんや不正な持ち出し、誤送信のリスクが高い点には留意しなければなりません。

特に採用管理シートには、大量の応募者の個人情報が集約されるため、情報漏洩した場合に自社が受ける損失は甚大になるでしょう。閲覧や編集権限を制限すれば、ある程度は安全に運用できますが、必要なときにすぐ作業できないなどの不便さが生じます。

効率化を実現するなら採用管理システムの導入がおすすめ

自作の採用管理シートにはメリットの一方デメリットも多いことから、より業務の効率化を図る場合には、採用管理システムの導入がおすすめです。採用管理システムとは、採用に関わる情報をリアルタイムで一元管理し、企業の採用活動の円滑化を手助けするツールです。

自作の採用管理シートに比べるとコスト高になりますが、それ以上に大きな導入効果に期待できるでしょう。ここでは、採用管理の効率化に採用管理システムがおすすめな理由を解説します。

採用管理システムとは?機能やメリット・デメリット、選び方を解説

採用管理システムは、採用業務や採用に関する情報をデータ化して管理するシステムです。面接の設定や自動連絡などで作業を効率化でき、中小企業にもおすすめです。本記事では、採用管理システムをよく知らない方のために、機能やメリット・デメリット、選び方を解説しています。

採用業務を効率化できる

採用管理システムでは、複数の求人メディアを管理し、経路の異なる応募者情報も一元的に管理が可能です。また、面接の日程調整や応募者への連絡メールの送信、各種データの分析なども自動化できるシステムが数多くあります。

これらの機能の活用により、求人票の出稿や応募者情報の転記、個別のメール送信などの作業を削減できるため、採用業務の大幅な効率化につながります。また、担当者は選考やデータ分析など、他の重要な業務に集中できるようになるのもメリットです。

リアルタイムで最新情報を共有できる

多くの採用管理システムは、リアルタイムな応募状況・選考状況の可視化が可能です。具体的には、求人メディア別に応募があった時点で応募者情報が反映され、選考の進捗や対応履歴も常に最新の状態に維持されます。

システムにアクセスすれば即座に選考状況が把握できるため、異なる部署間でも最新情報を共有しやすく、対応漏れや二重連絡の削減にもつながります。また、応募者が集まらないなどの課題が生じた場合でも、迅速に対応できるでしょう。

応募者への迅速な対応ができる

採用管理システムの導入は、応募者への迅速かつ適切な対応にもつながります。これによって応募者の満足度を高めつつ、連絡待ちの間の辞退や他社への流出の防止が見込めます。

例えば、採用管理システムのほとんどは、応募受付完了や面接日程の連絡などのメール送信を自動で行います。また、設定したタイミングで面接や書類提出のリマインドメールを送信できるツールもあり、無断欠席や当日辞退のリスク軽減にも期待できるでしょう。

さらに、個別のメール送信作業を削減できる点もメリットです。大量の応募者がいる企業でも、採用担当者の業務負担を軽減しつつ、スムーズに選考を進められます。

情報流出を防止できる

個人情報を大量に扱う採用管理システムでは、ベンダーが強固なセキュリティ対策を行っている製品が数多くあります。例えば、通信の暗号化やIPアドレス制限、個別のアクセス権限設定などが代表的です。

セキュリティ対策が万全な採用管理システムを導入することで、Excelに比べて簡単かつ安全に機密情報を運用でき、情報流出のリスクも減らせます。情報流出後の補償やサポートを備えたサービスも多く、万が一の事態でも自社ダメージを軽減できる可能性があります。

まとめ

採用管理は企業の円滑な採用活動に欠かせない業務であり、管理シートなどを活用して適切に遂行する必要があります。Excelで採用管理シートを自作すれば、作成コストを押さえつつ、分析機能などの活用によって自社の採用活動の進捗管理がしやすくなります。

一方で、Excelの採用管理シートは作業効率が低下しやすく、情報漏洩のリスクや応募者への対応の遅れにも深刻な懸念があります。このような課題を解決しながら、採用管理業務の効率化を図るには、採用管理システムの導入がおすすめです。

採用管理システムを活用すれば、応募者情報を安全に一元管理しながら、ノンコア業務の削減やリアルタイムな選考状況の可視化も実現できます。効率的な採用管理業務を実現するには、採用管理システムの導入を検討しましょう。

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