ウェビナーツールとは?導入のメリットや比較のポイントも解説

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  • ウェビナーツールは、インターネット上でセミナーのライブ配信・録画配信を行うツール
  • 参加者は気軽な視聴、運営側はコストをかけない開催ができるなど双方のメリットがある
  • 同時接続が可能な人数は何人かなど、実際のウェビナーの進行を考えた選定が重要

ウェビナーツールとは、Webとセミナーを合わせた造語である「ウェビナー」を配信するツールです。この記事では、ウェビナーツールの配信方式や機能、導入のメリット・デメリットだけでなく、ツールを選定する際の比較ポイントなどについても詳しく解説していきます。

目次

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  1. ウェビナーツールとは
  2. ウェビナーの配信方式
  3. ウェビナーツールの機能
  4. ウェビナーツールのメリット
  5. セキュリティ診断サービスのデメリット
  6. ウェビナーツールを選ぶ際の比較ポイント
  7. まとめ

ウェビナーツールとは

ウェビナーツールとは、インターネット回線を使用し、映像配信にてセミナーを行うツールです。参加者はインターネット環境があれば、どこからでも参加できます。また、参加者はマイク・カメラ共にミュート状態なので、身なりや背景に配慮する必要がありません。

配信する主催者は、生放送のリアルタイム配信・収録映像を配信するオンデマンド配信いずれかの方法でセミナーを配信できます。リアルタイム配信は参加者の顔が見えないため、一方的になりますが、チャット機能などを活用しコミュニケーションを取ることが可能です。

一方のオンデマンド配信は、参加者は好きなときにどこからでも視聴できるため、気軽にセミナー参加しやすいです。主催者も録画した映像を編集や加工を加えられるため、より質も良いセミナーを配信し、映像資産として残すことができます。

ウェビナーとは

そもそもウェビナーとは、「ウェブ」と「セミナー」を合わせた造語であり、インターネット上で行うオンラインセミナーを意味します。ウェビナーツールを使用せずにセミナーを行う場合は、参加者・主催者ともに会場に出向く必要があります。

そのため、会場への移動費や宿泊費などのコストや、会場の準備や設営など、手間や時間がかかってしまうのが、セミナー開催の課題です。オンラインセミナーの場合、WEBミーティングツールでは、接続可能人数も少ない傾向にあるため、大規模なセミナーの開催は難しくなります。

ウェビナーとセミナー・ミーティングの違い

ウェビナーとは、インターネット上で参加者に映像配信して、一方的に情報を提供するオンラインセミナーを指します。また、セミナーとは、決められた日時に会場へ出向き、講師の話から情報を得る形式です。セミナーも規模により一方的になるケースがあります。

一方、ミーティングとは双方向でのコミュニケーションを取り、複数で集まって話し合いを行う会合を指します。オンラインミーティングの場合は、お互いの顔を見ながら、リアルタイムで双方からの意見交換が可能です。

ウェビナーの配信方式

ウェビナーの配信方式にはリアルタイム配信とオンデマンド配信の2種類があります。それぞれの特徴をメリット・デメリットを交えながら解説します。

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配信方式概要
リアルタイム配信決まった日時に、録画撮影をしながらライブ形式でセミナーを配信する方式
オンデマンド配信事前に録画撮影したセミナーを、配信期間中ならいつでも視聴できる方式

リアルタイム配信

リアルタイム配信は決められた日時に、いわゆる生放送にてセミナーをライブ配信する方式です。ライブ感を求められるイベント・オンラインセミナー・株主総会などに向いています。参加者とチャット機能を通じて、双方向でコミュニケーションを取ることも可能です。

そのため、臨場感があり音楽ライブ配信に利用するケースも増えています。ライブ配信の内容は録画ができるため、後日セミナーの内容を確認したり、配信を見逃した方に向けて後日配信することも可能です。

しかし、生放送であるため、失敗できない点がデメリットになります。映ってはいけないものが映りこんだり、通信トラブルが発生したり、予期せぬトラブルにも対応できる事前の入念な準備が必要です。

また、受講者の顔が見えないため、離脱防止に飽きさせない内容のプログラム設計も大切なポイントになります。

オンデマンド配信

オンデマンド配信は、あらかじめ録画した映像をクラウド上にアップし、視聴登録を行っている参加者へ配信する方式です。参加者は、配信期間中ならいつでも好きな時間に動画ファイルにアクセスして視聴できます。

運営側も録画した映像を必要に応じて編集や加工ができるため、テロップや効果音など加えることにより、さらに質の高い映像を配信できます。配信時間も考慮し、セミナーの内容を抜粋できるのもポイントです。

また、アップロードした動画ファイルは長期間使用できるため、会社や団体のホームページなどでPR動画として配信したり、教育現場での学習資料として配信したり、さまざまな方向で活用できる映像資産になります。

しかし、リアルタイム配信では使用できるチャット機能や、アンケート機能がオンデマンド配信では使用できないため、参加者とコミュニケーションを取れない点がデメリットです。また、配信する動画の編集などにより、手間をかける時間とコストがかかります。

ウェビナーツールの機能

ウェビナーツールには、ライブ配信機能・録画機能のほかにも便利な機能があります。配信側と視聴者側の双方がコミュニケーションを取り、充実した映像配信ができる機能などについて、詳しく解説します。

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ライブ配信機能

ウェビナーツールのライブ配信は、決められた日時に生放送でのリアルタイム配信を行う機能です。リアルタイムの映像を視聴できるため、臨場感やバーチャル性を求められるイベントやセミナーなどの中継に向いています。

そのため、セミナーでのディスカッションや、音楽ライブイベントや無観客イベント・株主総会など、会場へ出向かなくても参加できるため、移動にかかる時間やコストが抑えられます。

録画機能

ウェビナーツールの録画機能は、セミナーやイベントの映像を録画して配信する機能です。あらかじめ録画した映像は、必要に応じて編集や加工を加えられます。編集することにより、さらに質の高い映像資産の作成が可能です。

また、リアルタイム配信の場合も配信と同時に録画機能を使用できます。リアルタイム配信を見逃してしまった方へ、動画ファイルで共有して視聴してもらうことも可能です。録画しておけば、議事録代わりにもなるため議事録作成の手間が省けます。

参加管理・アンケート機能

ウェビナーツールには参加者の管理と、視聴後の反響を把握できるアンケート機能もあります。ウェビナーは、配信側から一方通行での配信になり、参加者の顔が見えないため、配信側にとっては、どれくらいの参加者がいるのか、また反応も気になります。

しかしウェビナーには、配信側で参加者の出席状況を一覧で確認ができ、配信後に出席者レポートを確認することも可能です。出席者レポートには、参加者の登録情報・入退出時間などが集計されているため、参加者管理も行いやすくなっています。

また、配信終了後にはアンケートへ誘導することにより、参加者の興味・関心についてタイムリーな反響を収集できます。アンケートは視聴終了後に回答してもらう方法と、ウェビナー配信中の投票による方法により収集が可能です。

決済機能

ウェビナーツールには、参加費などの徴収が可能な決済機能が搭載されたサービスもあります。参加費がかかる有料セミナーなどを開催する場合、ほかの決済システムを利用しなくても、配信中のウェビナー上で決済ができるためスムーズです。

決済方法は、クレジットカードやQRコード決済などさまざまな決済方法が選択できます。QRコード決済なら、画面上にQRコードを表示できるため、参加者も簡単に決済を行うことが可能です。ウェビナーを収益ツールとして活用したい方は、決済機能に注目すると良いでしょう。

画面共有機能

ウェビナーツールは、配信中の画面上に資料や画像・映像をスライドのように表示できる画面共有機能があります。セミナーなどで表やグラフを表示したり、画像を表示して説明をしやすくしたり、画面を共有することにより、セミナーを質の高い内容にできます。

講師が一方的に話しているケースの多いセミナーは、画面に講師の姿だけでなく、資料や映像を表示し、進行にメリハリを加えることにより、参加者も飽きずに視聴できる効果もあります。

チャット・コメント機能

ウェビナーツールでリアルタイム配信を行う場合、参加者とコミュニケーションが取れるチャット・コメント機能が利用できます。ウェビナー配信では、参加者のマイク・カメラはオフ状態なので、配信側は一方的にセミナーを進行する形です。

そのため、参加者の反応がわかりずらいというデメリットが発生しますが、チャットで質問を受け付けたり、リアクションを許可したり、参加者からのアクションを受け取りコミュニケーションが取れます。

チャットの公開範囲は、非公開や公開する範囲を指定できるため、参加者も気軽に質問やディスカッションができる配慮も可能です。ただし、オンデマンド配信の場合は使用できない機能になるため、リアルタイム配信でのタイムテーブルに組み込む必要があります。

ウェビナーツールのメリット

ウェビナーツールにはさまざまなメリットがあります。ツールを利用することによって、さまざまな場所からでも気軽に参加ができるため、効率のいい集客とコスト削減などが期待できますが、どんなメリットがあるのか事前に確認しておきましょう。

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オンラインセミナーでどこからでも参加しやすい(参加者)

ウェビナーツールでのセミナーは、オンラインで行われるためわざわざ会場に出向くことなく、離れた場所からでも気軽に参加ができます。移動にかかる費用や時間も節約できるため、参加しやすいのがメリットです。

また、オンデマンド配信の場合は、いつでもどこからでも好きな時間に、じっくりと内容を繰り返し再生や停止などを行いながら、自分のペースで視聴できます。普段忙しくてなかなか研修などに参加できない方でも、自宅などから参加できるのがポイントです。

講師に質問がしやすい(参加者)

ウェビナーでのセミナーやイベントは、リアルタイム配信で行われる場合、配信側の講師や主催者に質問ができるチャット機能があります。ウェビナーは、参加者の顔や音声を配信側からは見えない状態で、主催者の一方的な配信になるのが通常です。

しかし、ウェビナーツールのチャット機能を利用すれば、講師に質問やコメントを送ることができ、講師からの回答をその場で受け取れる可能性も高いです。また、コメントすることで、リアルな声を配信側に届けられるためディスカッションにも役立ちます。

集客しやすい(主催者)

ウェビナーツールを利用すれば、オンラインでセミナーやイベントを開催できるため集客しやすいのがメリットです。限られた地域だけでなく、オンラインなら離れた地域からの集客も望めます

集客する際は、できるだけ簡単な手段で参加できる形態をとり、ウェビナーの仕組みを伝えて興味を持たせるのもポイントです。また、有料で開催するセミナーでも、ウェビナーの決済機能で簡単に決済できる点も、集客へのアピールになります。

コストを削減できる(主催者)

ウェビナーツールを利用したセミナーは、オンラインで行われるため、会場費・設営費・交通費や宿泊費などさまざまなコスト削減に繋がります。わざわざ会場に出向かなくても、セミナーを開催できるため、スケジュールの調整もしやすいです。

確度の高いリードにアプローチできる(主催者)

ウェビナーはビジネスにおいても、便利に活用できるツールです。リアルで開催するセミナーやイベントでは、会場の規模や地域により参加する人数も限られますが、オンラインの場合、どこからでも参加できるため、参加者の幅も大きく広がります

ウェビナーに参加するには、事前に氏名やメールアドレスなどの情報が必要です。そのため、主催者は見込み客の情報を獲得し、アプローチを望めます。また、参加後のアンケートにより、参加者の意思や興味・関心が確認できるため、確度の高いリードを得やすいです。

録画や議事録で簡単に振り返りが可能(主催者)

ウェビナーツールを利用した映像の配信は、リアルタイムで行えますが、配信と同時に録画も可能です。録画した映像は、動画ファイルとして残し、議事録代わりにも使用できます。議事録を作成する場合にも、簡単に振り返りができるため内容の充実した議事録作成が可能です。

また、再度議論したい場面があった場合にも、録画を資料として再生することでミーティングの質を高めるツールにもなります。

セキュリティ診断サービスのデメリット

以上のように、ウェビナーツールにはさまざまなメリットがありますが、一方で利用の仕方によりデメリットが発生する場合もあります。ツールを利用する際には、これらの事項にも注意しなければなりません。

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設備・通信トラブルが起こる可能性がある

ウェビナーツールを利用するには、基本的にインターネット環境と、PCやスマホなどのデバイスがあれば配信可能です。しかし、質の高い映像を配信するには、機材やネット環境も整えておく必要があります。

インターネット回線は、専用回線ではないことがほとんどなので通信状況により、映像の乱れや回線切断などのトラブルが起こる可能性があります。また、外部カメラやマイクの設備にも不具合が発生するとセミナーの進行に遅延が発生するため、事前に入念なチェックが必要です。

参加者の反応がわかりにくい

ウェビナーでセミナーを配信する際、参加者のマイク・カメラはミュート状態です。そのため、参加者の顔が見えず、配信側は一方的な発信になります。顔が見えないことで、参加者がどれほど真剣に視聴しているのか、また表情も見えず反応がわかりにくいです。

チャット機能を用いて、参加者からの質問やコメントを受け付けできますが一部の意見しか見えません。セミナー終了後に配信するアンケートは、反応がわかりやすいアンケート内容にすると良いでしょう。

ウェビナーツールを選ぶ際の比較ポイント

以上でウェビナーのメリット・デメリットを解説しましたが、メリットだけでなくデメリットも踏まえたうえで、ウェビナーツールを選ぶことが重要です。ツールの利用が無駄にならないように、求める要素が備わっているかどうか、比較ポイントを確認しましょう。

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接続可能人数は何人か

ウェビナーは、接続可能な人数がWEBミーティングでは上限100〜500人ほどに対し、10,000人規模での接続が可能です。参加人数が多く見込まれるセミナーやイベントを開催するなら、接続可能人数はツールを選ぶ際に必ずチェックしておく必要があります。

配信以外の付随機能や有料・無料の違いはあるか

ウェビナーは無料で使用できるサービスも多数存在します。しかし、無料のサービスは、実際のウェビナーの進行を考えると、欲しい付随機能が有料オプションであるケースがほとんどです。ウェビナー配信の録画や画面共有も、一部サービスでは有料オプションになります。

初めから、有料でも進行に欲しい機能が備わっているサービスは、共有画面資料のダウンロードや、そのほかSNSとの連携機能など、配信以外の付随機能が充実している場合もあるので、どんな機能を求めるのか見当しておく必要があります。

参加者が使いやすいか

ウェビナーでのセミナーは、多くの方が参加できるように、参加者が使いやすいツールを選ぶ必要があります。ウェビナーの入り口であるアプリのダウンロードや、参加登録など事前の準備が複雑だと、面倒に感じてしまい、離脱にも繋がりかねません。

また、視聴中のコメントやチャット機能も、できるだけシンプルで操作方法がわかりやすい表示であるかどうか、チェックしておくべき事項です。主催者は参加者側の目線でツールを選ぶことが、セミナーの質を高めるポイントになります。

サポート体制が充実しているか

ウェビナーツールを利用するにあたり、設定方法や操作方法などをサポートしてくれるサービスがあるのか、また、トラブルや不具合が発生した場合、サポート体制はどの程度整っているのか事前に確認しておくと安心です。

特に、まだウェビナーの経験が浅い場合や、準備期間が足りない場合はサポートが必要になるシーンが多くなるため、できるだけサポート体制が充実したツールがおすすめです。また、休日のサポートに対応可能かどうかも把握しておきましょう。

自社に適した料金プランか

ウェビナーツールの料金プランには大きく「月額固定制」と「従量課金制」の2種類があります。自社が提供するサービスや利用状況に応じて適したプランを選択しましょう。

「月額固定制」は、定額を支払うことでサービスを利用できる仕組みです。利用頻度や使用量に関わらず、どれだけ利用しても料金が一定ですが、実際の利用量が少ない場合にも固定された料金が発生します。「従量課金制」は実際の利用量に応じて料金が発生します。

「月額固定制」は予算の安定性がありますが、無駄な支出となる可能性があり、「従量課金制」は柔軟性がありますが、利用量による支出の変動があるのが特徴です。

無料トライアル・デモ体験はあるか

ウェビナーツールの無料トライアルやデモ体験があれば、実際に使用してみることで、そのツールの機能や使いやすさを直接体験でき、自社のニーズやビジネスに適したかどうかを評価できます。

機能やインターフェース、カスタマーサポートの質などを実際に確認することで、導入のリスクを避け、導入・運用の成功に繋げることができます。

まとめ

ウェビナーツールは、参加者がマイクとカメラをミュート状態で、インターネット環境がある場所なら離れた地域や、どんな場所でも身なりや背景を気にすることなく、オンラインセミナーに参加できる便利なツールです。

配信を行う主催者側は、リアルタイムでチャット機能を活用して参加者とのコミュニケーションを取りながら、臨場感のある配信をしたり、あらかじめ録画したセミナーを、参加者が好きなときに視聴できるよう、動画ファイルをクラウドにアップして配信したりできます。

ウェビナーツールを利用したセミナーは、会場準備など手間が省けるうえに、交通費や宿泊費などが不要になるためコストの削減にも繋がるのが最大のメリットです。しかし、一方的な配信になるため、参加者の反応がわかりにくいデメリットもあります。

ウェビナーツールの導入を検討する際は、利用するツールの選定や準備を行い、効率化やコスト削減といったメリットを実感できる環境を作りましょう。

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