マイナンバー管理システムの比較ポイント|おすすめツールも紹介
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- マイナンバーとは、国が個人を識別するために付与する番号のことで、適切な管理が必要
- マイナンバー管理システムは、導入形態や機能のタイプ、コストなどを比較して選ぶ
- あらかじめ自社の課題を明確にし、レビューや事例も参考にすると選びやすくなる
マイナンバー管理システムは、法令に沿ってマイナンバーの収集・保管・利用・破棄までカバーできるシステムです。しかし、選択肢は多数あるため、よく比較して自社に合うシステムを選ぶ必要があります。本記事では、マイナンバー管理システムの比較ポイントを詳しく解説します。
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マイナンバー管理システムはしっかり比較して選ぼう

マイナンバー管理システムとは、法令に沿ってマイナンバーの収集・保管・利用・破棄までを一元的に管理できるシステムです。
手作業を減らし、漏えいリスクや管理ミスを防ぐうえでも有効ですが、ベンダーやサービスは多数あり、機能や料金、サポート内容はそれぞれ異なります。そのため、自社の企業規模や導入目的、予算に合わせて比較し、最適なシステムを選ぶことが大切です。
自社に合わないシステムを導入すると、運用が定着しなかったり、必要な管理レベルを満たせなかったりする恐れもあります。
本記事では、マイナンバー管理システムを選ぶ際に確認したい比較ポイントを、分かりやすく解説します。
そもそもマイナンバー管理とは
マイナンバー管理とは、国が定めたマイナンバー制度に基づき、企業が従業員や扶養家族のマイナンバーを適切に取り扱い、管理することを指します。
マイナンバー制度は、社会保障・税・災害対策分野で個人を正確に識別するための仕組みで、企業では主に税務手続きや社会保険の届出などで利用されます。
一方で、マイナンバーは特定個人情報として厳格な管理が求められており、漏洩や紛失、不正利用が起きた場合には、企業に大きなリスクが生じます。そのため、取得から保管、利用、廃棄までをルールに沿って管理することが重要です。
参考:マイナンバー(個人番号)ハンドブック|個人情報保護委員会
マイナンバー管理システムの導入が求められる理由
マイナンバー管理システムの導入が求められる主な理由として、紙やExcelによる管理に限界があることが挙げられます。紙での保管は紛失や盗難のリスクが高く、Excel管理もパスワード設定やアクセス制限が不十分だと情報漏洩につながる恐れがあります。
また、マイナンバーは厳格な法令対応が求められる特定個人情報であり、取得・保管・利用・廃棄の各段階で適切な管理が必要です。これらを手作業で行うと担当者の負担が増え、ヒューマンエラーも起こりやすくなります。
マイナンバー管理システムを導入すれば、セキュリティを確保しつつ法令に沿った運用がしやすくなり、管理業務の効率化にもつながります。

マイナンバー管理システムとは?メリット・デメリット、選び方を解説
マイナンバー管理システムとは、従業員のマイナンバーの収集から廃棄までを一元管理できるシステムです。本記事では、マイナンバー管理システムをよく知らない方や導入を検討している方のために、マイナンバー管理システムのメリット・デメリットや機能、導入する際の選び方を解説しています。
マイナンバー管理システムの比較ポイント

マイナンバー管理システムは、法令に沿って特定個人情報を安全に取り扱うために欠かせないツールです。しかし、製品ごとに導入形態や機能、セキュリティ水準、コストなどが大きく異なるため、自社に適しているかをしっかりと確認しましょう。
例えば、価格や知名度だけで選んでしまうと、必要な機能が不足していたり、自社の運用に合わなかったりする可能性があります。そのため、自社の企業規模や管理体制、導入目的を整理したうえで、複数の観点から比較検討することが重要です。
ここでは、マイナンバー管理システムを選ぶ際に押さえておきたい主な比較ポイントを解説します。
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マイナンバー管理システムの比較ポイント
導入形態
マイナンバー管理システムは、導入形態によって運用方法やコストなどが異なります。自社のIT体制や管理方針に合わない形態を選ぶと、運用負荷が増したり、想定以上のコストがかかったりする可能性もあるでしょう。
導入形態の違いが実務にどのような影響を与えるのかを理解したうえで選定することが重要です。ここからは、マイナンバーシステムの導入形態について詳しく解説します。
クラウド型
クラウド型マイナンバー管理システムは、インターネットを通じて利用する導入形態で、自社でサーバーを構築・管理する必要がありません。そのため、初期費用を抑えやすく、短期間で導入できる点が大きな特徴です。
また、システムの保守やアップデート、法令改正への対応、セキュリティ対策などはベンダー側が行うケースが多いです。そのため、専門的なIT人材がいない企業でも運用しやすい点は大きなメリットといえます。
さらに、インターネット環境が整っていれば場所を問わず利用できるため、テレワークや複数拠点での利用にも適しています。
一方で、機密性の高いマイナンバー情報を外部サーバーで管理するため、セキュリティ体制を事前にしっかり確認する必要があります。利便性と安全性のバランスを見極めたうえで選定することが重要です。
オンプレミス型
オンプレミス型マイナンバー管理システムは、自社内のサーバーにシステムを構築し、社内ネットワーク上で運用する形態です。マイナンバー情報を外部に預ける必要がなく、データを自社で完全に管理できるため、情報漏洩リスクを最小限に抑えたい企業に向いています。
そのため、特に厳格なセキュリティポリシーを持つ企業や、外部クラウドの利用が難しい業種では大きな安心材料となるでしょう。
ただし、サーバーの導入やシステム構築には高額な初期費用がかかる場合が多く、運用開始後も保守・管理・セキュリティ対策を自社で継続的に行う必要があります。
セキュリティ面に強みがある反面、運用負荷やコストが大きくなりやすいため、運用体制や予算を事前に確認した上で導入を検討するのがおすすめです。
機能のタイプ
マイナンバー管理システムは、搭載されている機能によって大きく2つのタイプに分けられます。そのためmどこまでをシステムで管理したいのかを明確にし、自社に合ったタイプを選ぶことが重要です。
ここからは、マイナンバーシステムの機能のタイプについて詳しく解説します。
マイナンバー管理特化型
マイナンバー管理特化型は、マイナンバーの収集・保管・利用・廃棄といった一連の管理業務に特化したシステムです。人事評価や勤怠管理などの機能は含まず、マイナンバー管理に必要な機能だけを備えているため、シンプルで扱いやすい点が大きな特徴です。
管理対象が限定されている分、導入や運用にかかる負担を抑えやすく、初めてマイナンバー管理システムを導入する企業でも扱いやすい傾向があります。また、人事・労務システムとも併用しやすいため、既存システムを運用している企業にもおすすめです。
例えば、現在使用している給与計算ソフトや人事システムを変更せず、マイナンバー管理だけを安全に切り分けて運用できます。そのため、システムの入れ替えに抵抗がある企業や、最低限の法令対応を効率良く行いたい中小企業に特に向いています。
人事・労務システム一体型
人事・労務システム一体型は、マイナンバー管理機能が人事・労務管理システムと一体化しているタイプのシステムです。
従業員情報の管理、給与計算、社会保険・年末調整の手続きなどとマイナンバー管理を同じシステム上で行えるため、情報の二重入力を防ぎ、業務全体の効率化につながります。そのため、マイナンバーを利用する手続きが多い企業ほど、導入効果を実感しやすいでしょう。
一方で機能が多岐にわたる分、月額費用や初期費用が高くなる傾向があります。自社にとって不要な機能まで含まれていないか、費用対効果を十分に検討することが重要です。
マイナンバーの収集方法
マイナンバーの収集方法には、主に以下の3つがあります。どの方法を選ぶかによって、従業員の入力負担や情報漏えいリスク、管理のしやすさが大きく変わるため、自社の運用体制に合った方式を選びましょう。
| 方法 | 詳細 |
|---|---|
| アップロード・画面入力方式 | 従業員が画面上で番号を入力、 または書類画像をアップロードして収集 |
| ID・パスワード方式 | 従業員にIDとパスワードを付与し、 直接システムにログインして収集 |
| ワンタイムURL方式 | アカウント作成不要で、一度限り有効な URLからアクセスして収集 |
対象の企業規模
マイナンバー管理システムは、想定している企業規模によって設計や料金体系が大きく異なります。中小企業・中堅企業・大企業では、必要となる機能や管理体制、運用負荷に違いが出るため、自社の規模に合ったシステムを選ぶことが重要です。
例えば、中小企業向けのシステムは、初期費用や月額料金を抑えたシンプルな設計が多く、利用人数も数十名程度までを想定しているケースが一般的です。マイナンバーの収集・保管といった最低限の機能に絞られており、専門知識がなくても扱いやすいでしょう。
一方で中堅〜大企業向けのシステムは、数百〜数千人規模の従業員情報を管理できるよう、高度なアクセス制御や監査ログ、他システムとの連携機能などが充実しています。
その分、料金は利用人数に応じた従量課金制や高めの定額制となることが多く、導入・運用体制も考慮する必要があります。現在の従業員数だけでなく、将来的な事業拡大や人員増加も見据えたうえで、無理なく使い続けられるシステムを選ぶことが大切です。
セキュリティ機能
マイナンバー管理では、強固なセキュリティ対策が不可欠です。マイナンバーは特定個人情報に該当するため、情報漏洩が起きた場合のリスクは非常に大きく、システム選定時にはセキュリティ機能を重点的に確認する必要があります。
システムに求められる主要なセキュリティ機能は以下のとおりです。
- データの暗号化
- アクセス権限の細かな設定
- 操作履歴を残す監査ログ
- 二要素認証などの認証強化
初期費用やランニングコスト
マイナンバー管理システムを導入する際は、初期費用とランニングコストの両方を確認しておきましょう。初期費用には、システムの導入設定費用や初期登録作業、場合によっては操作説明や導入支援にかかる費用などが含まれます。
クラウド型の場合は初期費用が無料、または比較的低額に抑えられているケースも多いです。対してオンプレミス型ではサーバー構築費用などが発生し、高額になりやすい点に注意が必要です。
ランニングコストは、月額または年額の利用料が発生するのが一般的であり、料金は利用人数や管理対象人数に応じて変動する場合が多いです。短期的な安さだけでなく、長期運用を見据えた総コストで比較・検討しましょう。
サポート体制
マイナンバー管理システムは、一度導入して終わりではなく、運用開始後も継続的なサポートが欠かせません。例えば、初期設定や運用フロー構築を支援してくれる導入支援があるかどうかで、大きく変わります。
また、運用中に操作方法が分からなくなった場合やトラブルが発生した際、すぐに相談できる問い合わせ窓口が用意されているかも重要な比較ポイントです。
さらに、マイナンバー制度は法令改正が発生する可能性もあるため、制度変更に合わせたアップデートや情報提供を行ってくれるかどうかも確認しておくと安心です。
サポート内容や対応時間、連絡手段などを事前に比較し、長期的に安心して運用できるベンダーを選びましょう。
おすすめのマイナンバー管理システム5選
株式会社マネーフォワード
マネーフォワード クラウドマイナンバー
ここがおすすめ!
- スマホで撮影したものをアップロードするだけで提出完了
- 収集方式は「ID・パスワード」か「ワンタイムURL」かどちらの方式かを選べる
- 一括収集機能や従業員情報との紐づけなど、管理に便利な機能を多数搭載
ここが少し気になる…
- 保管や廃棄の一部機能は現在開発中(2024年9月現在)
株式会社SmartHR
SmartHR労務管理
ここがおすすめ!
- 直感的で誰でも扱いやすいシンプルなインターフェースでスマホでも使える
- 登録したマイナンバーは年末調整やその他の書類手続きにも利用可能
- 招待と同時に提供依頼が行え、家族のマイナンバー提供にも対応
ここが少し気になる…
- 労務管理システムの中の一部の機能のため、機能詳細については問い合わせで確認
フリー株式会社
freee人事労務
ここがおすすめ!
- 収集から保管・利用・破棄までクラウド上で完結でき、物理的リスクも軽減
- 「金融機関並み」の通信と暗号化により、安全に保管できる
- 「freee会計」や「freee人事労務」と連動でき、必要書類に自動反映
ここが少し気になる…
- 各プランに最小人数が設けられていて、全プランとも5名から利用できる
-
人事労務freeeに従業員情報を入力することにより、他の会計ソフト・勤怠管理ソフトに連携をすることができるため、入力の手間が大幅に削減できた。導入時にもともと使用していたKintoneでの入力項目をほとんど再現してもらったため、インターフェイスの変更も担当者がスムーズに対応することができた。
-
社員も給与明細をサービス上で確認できるため、ペーパーレス化でき手軽に確認できるのもいいと思います。年末調整や、勤怠管理、税金、保険料の計算も自動化できるため、人事の労力も減り計算ミスなども起こらないため非常に使いやすいサービスだと思います。
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給料手当支給に伴う年金、社会保険料の算出にあたり、都道府県毎で違う料率をサービス側で把握しているため、計算、検算が不要で自動処理でき、月例の面倒な事務が軽減できた。
株式会社オービックビジネスコンサルタント
奉行Edge マイナンバークラウド
ここがおすすめ!
- 従業員と個人支払先に対応しており、スマホやタブレットからでも提出できる
- メールテンプレートや一括メール機能を搭載し、作業効率も向上
- 基幹システムやAPIはもちろん、奉行シリーズとは自動で連携
ここが少し気になる…
- 労務管理システムの中の一部の機能のため、機能詳細については問い合わせで確認
株式会社フリーウェイジャパン
フリーウェイマイナンバー
ここがおすすめ!
- フリーウェイ給与計算の従業員マスタを利用することで手早く収集できる
- 「廃棄予定日」と「アラート」の設定が行え、うっかりミスを防止
- AWSを採用し、権限付与された管理者のみが情報を閲覧できる
ここが少し気になる…
- フリーウェイ給与計算との連携が前提
マイナンバー管理システムを選びやすくするポイント

マイナンバー管理システムは機能や価格帯が幅広く、比較せずに選ぶと使いこなせない可能性があります。そこで重要なのが、事前に選定の軸を整理しておくことです。
自社の課題や必要な機能を明確にしたうえで、複数のシステムを比較すれば、導入後の失敗を防ぎやすくなります。ここでは、マイナンバー管理システムを選びやすくするために意識したいポイントを解説します。
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マイナンバー管理システムを選びやすくするポイント
自社の課題を洗い出しておく
マイナンバー管理システムを選ぶ際は、まず自社が抱えている課題や導入目的を明確にすることが重要です。例えば、「紙やExcelによる管理で情報漏えいが不安」「従業員数が増え、管理工数が限界」「法令対応に不安がある」といった課題が考えられます。
課題や目的が曖昧なままシステムを選ぶと、必要以上に高機能なものを選んでしまったり、反対に必要な機能が不足していたりする恐れがあります。そのため、自社の現状を整理したうえで、課題解決につながるシステムを選ぶことが大切です。
共通する主な機能を把握しておく
マイナンバー管理システムに共通する主な機能を把握しておくことで、各システムの細かな違いや強みを比較しやすくなります。基本機能を理解しておけば、「どこまで標準対応か」「どの部分が強化されているか」を把握できます。
また、その中から自社にとって特に必要な機能を洗い出しておくことで、選定の判断軸が明確になります。以下では、マイナンバー管理システムの主な機能を紹介します。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 収集機能 | 従業員からマイナンバーを安全に回収する機能 |
| 利用・提供機能 | 法令で定められた範囲で利用・提供を管理する機能 |
| 保管・破棄機能 | 暗号化して保管し、不要時に適切に廃棄する機能 |
| セキュリティ対策機能 | 不正アクセス防止や情報漏えい対策などの セキュリティ機能 |
| アクセス権の制御機能 | 担当者ごとに閲覧・操作権限を設定する機能 |
| ログ管理・監査対応機能 | 操作履歴を記録し、監査や内部統制に対応する機能 |
| 帳票の自動反映機能 | 年末調整や法定調書などの帳票にデータを 自動反映する機能 |
| 連携機能(給与・勤怠・年末調整) | 給与・勤怠・年末調整システムと連携する機能 |
レビューや事例を参考にする
システムを選定する際は、公式サイトに掲載されている機能説明や料金情報だけでなく、実際の利用者によるレビューや導入事例も積極的に参考にすることが重要です。
レビューからは、操作のしやすさや画面の分かりやすさ、問い合わせ時のサポート対応の速さ・丁寧さなど、資料だけでは見えにくい実態を把握できます。
また、導入事例を見ることで、導入前の課題や導入後の効果、運用時の工夫などを具体的にイメージしやすくなります。
無料トライアルを利用する
マイナンバー管理システムの中には、一定期間無料で利用できるトライアルを提供しているサービスもあります。実際に操作することで、画面の見やすさや操作手順の分かりやすさ、日常業務に組み込んだ際の運用イメージを具体的に確認できます。
導入前に資料だけではわかりにくい使い勝手を把握でき、実務を担当する人事・労務担当者に試してもらうことも可能です。そのため、導入後のギャップや現場の負担を防ぎやすくなるでしょう。このように比較検討の段階では、無料トライアルの活用がおすすめです。
マイナンバー管理システムを導入する際の注意点

マイナンバー管理システムは、導入すれば自動的に安全な管理が実現するわけではありません。システム導入とあわせて、現状の管理フローや運用ルールを見直すことで、運用が形骸化したり、かえって管理ミスや情報漏えいのリスク防止に繋がります。
例えば、誰がどの業務を担当するのか、どのタイミングで収集・利用・廃棄を行うのかといった点を整理する必要があります。
また、担当者や従業員に対する社内教育も欠かせません。操作方法だけでなく、マイナンバーの取り扱いに関するルールや情報漏えい時のリスクを理解してもらうことが重要です。
さらに、システム利用によって新たに発生しうるリスクを想定し、トラブル時の対応フローや責任範囲を事前に決めておくことで、より安全で適切な運用につながります。
まとめ

マイナンバー管理システムは、法令に沿ってマイナンバーの収集・保管・利用・破棄までを一元的に管理できる仕組みです。紙やExcelでの管理と比べて、情報漏えいリスクの低減や業務効率化が期待できます。
一方で、クラウド型・オンプレミス型、機能のタイプやコスト、セキュリティ、サポート体制など、システムごとに特徴はさまざまです。そのため、自社の企業規模や管理体制、導入目的を明確にしたうえで、複数のシステムを比較・検討することが重要です。
本記事を参考に、自社に最適なマイナンバー管理システムの導入を検討してみましょう。
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