リファレンスチェックの質問項目は?効果的な作成方法のコツも解説
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- リファレンスチェックにおける質問項目は、応募者の情報を引き出すために重要な要素
- リファレンスチェックの質問項目は、目的や職業によって異なる
- リファレンスチェックの質問項目は、応募者の状況などによりカスタマイズすると良い
リファレンスチェックの質問項目は、応募者の情報を引き出すために非常に重要です。この記事では、リファレンスチェックにおける質問項目の例や作成手順、効果的な質問項目の設定方法、さらにおすすめのリファレンスチェックサービスも紹介します。
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リファレンスチェックでは質問項目が重要

リファレンスチェックを適切に行うためには、質問項目の設計が非常に重要です。どのような質問をするかによって、得られる情報の質や深さが大きく変わります。質問が曖昧だと、表面的な回答しか得られず、調査の精度が下がってしまう可能性があります。
一方で目的に沿った質問項目を用意すれば、応募者の人柄や働きぶりを具体的に把握しやすくなります。
この記事では、リファレンスチェックにおける質問項目の例や作成手順、効果的な質問設計のポイントに加え、おすすめのリファレンスチェックサービスについても紹介します。
そもそもリファレンスチェックとは
リファレンスチェックとは、応募者本人の同意を得たうえで、前職の上司や同僚など第三者に連絡し、応募者の人柄や業務実績、働き方について確認する採用手法です。
履歴書や面接では把握が難しい実務での評価や周囲との関係性、仕事への向き合い方などを客観的に確認できる点が特徴です。
企業は設定した質問項目をもとに、電話やオンライン、アンケート形式などでヒアリングを行い、その結果を採用判断の参考情報として活用します。入社後のミスマッチ防止や、より精度の高い採用を行う目的で、近年リファレンスチェックを導入する企業が増えています。
リファレンスチェックにおける質問の重要性
リファレンスチェックでは、どのような質問をするかが、調査結果の質を左右します。質問項目は、応募者の人柄や強み、課題点を具体的に引き出すための重要な役割を担っています。
質問が抽象的すぎると主観的な回答になりやすく、判断材料として活用しづらくなります。そのため、確認したいポイントを明確にし、業務内容や行動に基づいた質問を設計することが重要です。
あらかじめ質問項目を整理しておくことで、情報のばらつきを防ぎ、公平で精度の高いリファレンスチェックにつながります。
リファレンスチェックの主な質問項目

リファレンスチェックの質問項目は、大きく分けて「基本情報・勤務情報」「人柄・勤務態度」「業務実績・スキル」の3つの領域に分類できます。それぞれ役割が異なるため、いずれかに偏るのではなく、3領域からバランスよく質問を設定することが重要です。
ここからは、リファレンスチェックの主な質問項目について詳しく解説します。
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リファレンスチェックの主な質問項目
基本情報・勤務情報に関する質問
基本情報・勤務情報に関する質問は、応募書類や面接内容と実態に相違がないかなど、事実確認が主な目的です。評価や主観ではなく客観的な情報を把握することで、リファレンスチェック全体の信頼性を高める役割があります。
回答しやすい内容であるため、リファレンス先の負担を抑えやすい点も特徴です。以下は質問の例です。
- 在籍していた期間はいつからいつまででしたか
- 最終的な役職やポジションは何でしたか
- 主に担当していた業務内容を教えてください
- チームや組織の規模はどの程度でしたか
人柄・勤務態度に関する質問
人柄・勤務態度に関する質問は、応募者の人となりや職場での振る舞いを把握するために行うケースが多いです。面接では見えにくい周囲との関係性や仕事への向き合い方を知ることで、組織への適応度を判断しやすくなります。
抽象的になりすぎないよう、具体的な行動をもとに質問することがポイントです。以下は質問の例です。
- 周囲のメンバーとどのようにコミュニケーションを取っていましたか
- チームワークを発揮していたエピソードがあれば教えてください
- 困難な状況に直面した際の対応はどのようなものでしたか
- 勤務態度や仕事への姿勢について、どのような印象でしたか
業務実績・スキルに関する質問
業務実績・スキルに関する質問は、応募者の能力や強みが自社でどのように活かせるかを判断するためのものです。具体的な成果や役割を確認することで、即戦力性や育成の必要性を見極めやすくなります。
評価だけでなく背景を聞くことで、より実態に近い情報を得られるでしょう。以下は、よく用いられる質問の例です。
- 担当業務において、特に評価されていた点は何ですか
- 印象に残っている成果や実績があれば教えてください
- 強みとして感じていたスキルや能力は何ですか
- どのような業務で力を発揮していましたか
目的・職業別リファレンスチェックの質問項目

リファレンスチェックの質問項目は、すべての候補者に同じ内容を聞けばよいわけではありません。確認したい目的や、候補者の職種・役職によって適切な質問は異なります。
画一的な質問では、必要な情報を十分に引き出せない可能性があるため、目的や職業に応じて質問項目を設計しましょう。状況に応じて質問をカスタマイズすることで、より精度の高いリファレンスチェックにつながります。
ここでは、目的・職業別リファレンスチェックの質問項目について解説します。
目的別の質問
リファレンスチェックの質問は、候補者の状況や応募ポジションに応じて目的別に整理すると、設計しやすくなります。すべての候補者に同じ質問を行うのではなく、確認したいポイントに応じて質問をカスタマイズすることで、より有益な情報を引き出しやすくなります。
リファレンスチェックの質問は、主に「勤務態度」「人物像」「スキル・実績」の3種類に分けられます。それぞれの目的に応じて質問内容を調整することで、候補者の実態をバランスよく把握できます。以下では、それぞれの目的別の質問について詳しく解説します。
勤務態度
勤務態度に関する質問は、応募者が職場でどのような姿勢で仕事に取り組んでいたかを確認することが目的です。勤怠や責任感、周囲との協調性などを把握することで、入社後の働き方をイメージしやすくなります。
以下は、一般的によく用いられる質問の例です。
- 勤務態度や仕事への取り組み姿勢はどのような印象でしたか
- 期限やルールを守って業務を進めていましたか
- 遅刻や欠勤の頻度に問題はありませんでしたか
- 困難な業務に対して、どのように対応していましたか
人物像
リファレンスチェックにおける人物像に関する質問は、応募者の性格や価値観、周囲との関係性を把握するためのものです。応募者が組織の文化や価値観とどの程度親和性があるか、また新しい環境やチームに円滑に適応できるかを見極める上で重要な判断材料となります。
以下は、人物像を把握するための具体的な質問の例です。
- 周囲のメンバーとはどのような関係性を築いていましたか
- チーム内でどのような役割を担っていましたか
- ストレスがかかる場面での振る舞いはどうでしたか
- どのような強みや人柄が印象に残っていますか
スキル・実績
スキル・実績に関する質問は、応募者の能力や成果を把握し、自社でどのように活かせるかを判断することが目的です。具体的な業務内容や成果を確認することで、応募者のより詳しいスキルや即戦力性をより正確に判断できます。
以下は、スキル・実績を把握するための具体的な質問の例です。
- 担当業務において、特に評価されていた点は何ですか
- 具体的な成果や実績があれば教えてください
- 強みとして感じていたスキルは何でしたか
- 難易度の高い業務をどのように乗り越えていましたか
職業別の質問
リファレンスチェックでは、候補者の職種や役職に応じて質問項目を変えることも重要です。求められる役割や成果が異なるため、職業別にポイントを押さえた質問を用意することで、より実態に即した情報を得られます。
質問は、主に以下の4つに分類して考えると整理しやすくなります。
管理職・マネージャー
管理職・マネージャーに対するリファレンスチェックでは、個人としての成果だけでなく、マネジメント力や意思決定力、組織への影響力といった観点が重要になります。
部下をどのように育成していたか、チーム全体の成果にどのように貢献していたかなど、リーダーとしての行動や考え方を確認することがポイントです。そのため、部下育成や組織運営に関する質問が重要です。以下は、よく用いられる質問の例です。
- 部下のマネジメントや育成において、どのような役割を果たしていましたか
- チームの成果にどのように貢献していましたか
- トラブル発生時の判断力や対応力はどうでしたか
- リーダーとしての強みは何だと感じましたか
営業職・コンサルタント
営業職・コンサルタントに対するリファレンスチェックでは、成果創出力だけでなく、顧客対応力や課題解決力、信頼関係の構築力といった点が重要な評価ポイントになります。
数字としての実績に加え、どのような工夫や判断で成果を上げていたのか、顧客や社内関係者とどのように関わっていたのかを確認することで、実務での再現性を見極めやすくなります。
また、プレッシャーのかかる場面での対応力や、粘り強さも重要な観点です。以下は質問の例です。
- 担当していた顧客や案件の特徴と、主な役割を教えてください
- 数値目標や成果をどのような工夫で達成していましたか
- 顧客からの評価や、信頼関係の築き方について印象を教えてください
- 課題やトラブルが発生した際、どのように対応していましたか
- プレッシャーの大きい状況や厳しい交渉場面での姿勢や粘り強さはいかがでしたか
事務職・バックオフィス
事務職・バックオフィスのリファレンスチェックでは、正確性・継続力・業務遂行力といった点が重要な評価ポイントとなります。
日々の業務を安定して回せるか、ミスを防ぐ意識を持って取り組めているか、ルールや期限を守れるかといった基本的な姿勢が組織全体の業務品質に大きく影響します。以下は、事務職・バックオフィスにおける質問の例です。
- 日常業務の正確性やミスの少なさについて、どのように評価していますか
- 業務の優先順位や期限遵守の姿勢はどうでしたか
- ルールや手順を守って業務に取り組めていましたか
- 繁忙期や業務量が多い状況での対応力はどうでしたか
エンジニア・技術職
エンジニア・技術職のリファレンスチェックでは、技術力だけでなく、課題解決力や継続的な学習姿勢が重要な評価ポイントとなります。単にスキルを保有しているかではなく、実務の中でどのように技術を活用し、課題に向き合ってきたかを確認することが大切です。
以下は、エンジニア・技術職に対する質問の例です。
- 候補者の技術的な問題解決能力についてどう評価していますか
- 新しい技術や知識の習得に対する姿勢はどうでしたか
- 業務上の課題に対して、どのように解決策を考えていましたか
- チーム内での技術的な共有やサポートの姿勢はありましたか
リファレンスチェックにおける質問項目を作る手順

リファレンスチェックの精度を高めるためには、事前に質問項目をしっかり設計しておくことが重要です。質問項目が曖昧なままリファレンスチェックを行うと、聞き漏れや情報の偏りが生じ、採用判断に活かしづらくなります。
そのため、あらかじめ手順に沿って質問項目を整理しておくことで、リファレンス先から必要な情報を効率よく引き出せるでしょう。ここでは、リファレンスチェックにおける質問設計の基本的な手順を解説します。
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リファレンスチェックにおける質問項目を作る手順
評価したい項目を明確にする
まず最初に行うべきは、リファレンスチェックを通じて何を評価したいのかを明確にすることです。例えば、「協調性」「積極性」「コミュニケーション能力」「責任感」「主体性」など、採用ポジションに求める要素を具体的に洗い出しましょう。
評価軸が曖昧なままでは、質問内容も散漫になり、得られた情報を判断材料として活用しにくくなります。そのため、あらかじめ評価したい項目を整理しておくことで、質問の方向性が定まり、目的に沿ったリファレンスチェックを行いやすくなるでしょう。
質問項目の配分を決める
評価項目が明確になったら、次に質問数の配分を決めます。リファレンスチェックでは、在籍期間や役職、担当業務などの事実確認と、協調性や積極性といった評価項目の両方を確認する必要があります。そのため、どちらかに偏らないようバランスを取ることが重要です。
例えば、事実確認に関する質問や全社共通の質問を数問行い、評価項目に関する質問を中心に構成するなど、全体の構成を意識して配分を決めましょう。全体の流れを意識しながら適切な配分にすることで、限られた時間でも効率的に情報を収集できます。
質問文を作成する
最後に、具体的な質問文を作成します。質問はできるだけ端的で分かりやすく、抽象的な表現を避けましょう。
例えば、「どう思いますか」といった曖昧な聞き方は、主観的で判断しにくい回答になりがちです。そのため、「どのような場面でどのような行動を取っていましたか」など、具体的な行動や事実を引き出せる質問を意識しましょう。
具体性のある質問文を用意することで回答の質が高まり、リファレンスチェックの精度向上につながります。
リファレンスチェックの質問項目を作る際の注意点

リファレンスチェックの質問項目は、内容だけでなく「聞き方」や「数」にも注意が必要です。質問設計を誤ると、リファレンス先に過度な負担をかけてしまったり、法令やコンプライアンス上の問題が生じたりする恐れがあります。
適切な質問項目を用意することで、調査の精度を高めながら、トラブルの防止を図れます。ここでは、リファレンスチェックの質問項目を作成する際に押さえておきたい注意点を解説します。
質問項目数に過不足がないようにする
リファレンスチェックでは、質問項目の数を適切に設定することが重要です。質問が多すぎると回答に時間がかかり、リファレンス先の負担が大きくなってしまいます。その結果、回答の簡略化や協力を断られる可能性もあります。
ただし、質問数が少なすぎると必要な情報を十分に引き出せず、調査の精度が下がってしまいます。そのため、回答にかかる時間を考慮し、短時間でも要点を把握できる質問数に絞ることが大切です。
また、事実確認と評価項目の質問をバランスよく配置し、無駄のない構成を意識することで、効率的なリファレンスチェックにつながります。
聞いてはいけない質問項目もある
リファレンスチェックでは、どのような質問でもしてよいわけではありません。法令や人権への配慮の観点から、聞いてはいけない質問項目が存在します。
例えば、厚生労働省では「就職差別につながるおそれがある事項」として、本籍・出生地、家族に関することや思想・生活信条、宗教、支持政党などに関する質問は避けるべきとされています。
これらの内容は、採用判断に直接関係しないだけでなく、差別やプライバシー侵害につながるリスクがあります。そのため、リファレンスチェックにおいても、業務や勤務態度、実績に関する内容に限定し、個人の属性や私生活に踏み込まないことが重要です。
参考:採用選考時の基本的な考え方・公正な採用選考の基本|厚生労働省
効果的な質問項目を作成するポイント

リファレンスチェックの効果を高めるためには、単に質問を用意するだけでなくどのように質問項目を設計するかが重要です。質問内容次第で、得られる情報の具体性や信頼性は大きく変わります。
応募者の実態を正しく把握し、採用判断に活かすためには、状況に応じた柔軟な設計や、効率的に質問を準備できる仕組みを取り入れることがポイントです。ここでは、効果的な質問項目を作成するための考え方を解説します。
応募者ごとに質問項目をカスタマイズする
リファレンスチェックでは、質問の大まかな方針や評価軸は統一しつつも、応募者の経歴や応募ポジション、募集背景に応じて質問項目を柔軟に変えることが有効です。
例えば、即戦力を求めるポジションであれば実績や専門性に関する質問を増やし、ポテンシャル採用の場合は人物像や成長意欲に重点を置くなど、重点項目を調整します。画一的な質問だけでは把握しきれない情報を補うことで、より実態に即した評価が可能になります。
リファレンスチェックサービスを利用する
リファレンスチェックの質問項目設計に不安がある場合は、専用のリファレンスチェックサービスを利用するのも有効な方法です。多くのサービスでは、営業職やエンジニア、管理職など、職種や役職に応じた質問テンプレートがあらかじめ用意されています。
そのため、自社で一から質問内容を考える必要がなく、確認したいポイントに沿った質問設定の効率化が可能です。また、質問内容は法令やコンプライアンスに配慮して設計されている場合も多く、不適切な質問をしてしまうリスクも抑えられるでしょう。

リファレンスチェックサービスとは?メリット・デメリット、選び方を解説
リファレンスチェックサービスとは、採用候補者の人柄や実績などを現職・前職の関係者に対して、確認・ヒアリングするサービスです。本記事では、リファレンスチェックの導入に向けて、サービス導入のメリット・デメリット、選び方からチェックの流れまでを詳しく解説します。
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まとめ

リファレンスチェックの質問項目は、応募者の人柄やスキル、勤務実態を正確に把握するための重要な要素です。評価したい項目を明確にし、目的や職種に応じて質問を設計することで、調査の精度を高められます。
また、質問数や内容に配慮し、法令やコンプライアンスを意識した運用も欠かせません。本記事を参考に、自社に合った質問項目を整備し、採用のミスマッチ防止につなげていきましょう。