マイナンバーの収集とは?注意点や収集におすすめのシステムも解説

Check!

  • マイナンバーを収集する際は、利用目的や収集担当者を明確にしておく必要がある
  • 収集したマイナンバーは適切に管理し、保存期間を過ぎたものは速やかに廃棄する
  • マイナンバーを効率的に収集するには、マイナンバー管理システムの活用がおすすめ

企業は、税金や社会保障に関する手続きのために、従業員のマイナンバーを収集する必要があります。しかし、収集するにあたっては、担当者はさまざまなルールを理解しておかなくてはなりません。この記事では、マイナンバーを収集する際の注意点や収集方法などについて解説します。

目次

開く

閉じる

  1. マイナンバーの収集とは
  2. マイナンバーを収集する際に注意したいポイント
  3. マイナンバーを収集する方法
  4. おすすめのマイナンバー管理システム5選
  5. まとめ

マイナンバーの収集とは

「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」は、マイナンバー制度におけるマイナンバーの収集について、「集める意思を持って自己の占有に置くこと」としています。

例えば、「従業員にマイナンバーの原本や提出を求める」や「番号を聞き取ってメモする」「端末画面に表示された番号をスクリーンショットする」などの行為が該当します。

一方でマイナンバーカードを見たり、番号を聞いたりするだけの行為は収集にはあたりません。「意図的に手元に残す」という行為が収集にあたると認識しましょう。なお、企業は社会保険加入や税金の手続きのために従業員のマイナンバーの収集が必要です。

しかし、ルールを知らずにマイナンバーを収集すると、無用なトラブルや罰則に発展しかねないため、適切な取り扱い方を理解しておく必要があります。

マイナンバーを収集するための条件

マイナンバーは、マイナンバー法第19条で規定されている「限定的に明記された場合」を除き、収集・保管はできません。この「限定的に明記された場合」とは、社会保障制度・税制・災害対策などの行政手続を行う場合を指します。

これらに該当しない場面では、企業は従業員のマイナンバーの収集はできません。

参考:マイナンバー(個人番号)ハンドブック|個人情報保護委員会

参考:行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律|e-Gov 法令検索

マイナンバーを収集する際に注意したいポイント

マイナンバー制度はマイナンバーの取扱い方に細かなルールを定めており、違反した場合は罰則が科される恐れもあります。ここでは、企業がマイナンバーを収集する際に注意すべきポイントを解説します。

収集担当者を明確にしておく

マイナンバーに関するガイドラインでは、マイナンバーの収集担当者を明確に定めるよう定めています。より具体的には、担当者以外がマイナンバーを収集する、つまり「所持している状態」にならないように配慮しましょう。

知識が乏しい人がマイナンバーを収集すると、不注意から紛失・外部漏洩につながりかねません。マイナンバー情報は特定個人情報にあたり、通常の個人情報よりも一段高いレベルでのセキュリティが求められます。

そのため、紛失や漏洩のリスクを防ぐためにも、マイナンバーに精通した担当者以外がマイナンバーを収集することは望ましくありません。例えば、担当者以外がマイナンバーが記載された書類を受け取った場合は、速やかに担当者に引き渡す必要があります。

従業員に利用目的を明示する

マイナンバーを収集する際は従業員に対し、収集したマイナンバーの利用目的をあらかじめ明示する必要があります。これによって、企業としてマイナンバー制度を遵守する姿勢を示しつつ、従業員も安心してマイナンバーを提出できるようになります。

なお、企業の実務でマイナンバーが利用できるのは、健康保険や厚生年金など社会保険加入の手続きや、年末調整における源泉徴収票の作成、扶養家族に関する手続きなどが代表的です。

本人確認の方法を把握しておく

マイナンバーを収集する際は、「番号の確認」に加えて「身元の確認」が必要です。身元確認は、そのマイナンバーが間違いなく本人のものであることを証明するための作業です。マイナンバーカードがある場合は、これ1枚で番号と身元確認まで完了できます。

一方でマイナンバーカードがない場合は、「通知カードまたはマイナンバーが記載された住民票の写し」と「顔写真付き身分証明書」1点の提出を求めましょう。

顔写真付きの身分証明書は、運転免許証やパスポートなどが代表的です。なお、健康保険証や年金手帳といった顔写真が付いていない身分証は、2点の提出が必要です。

収集後の管理を徹底する

収集したマイナンバーは、通常の個人情報よりも厳格な安全管理措置が求められます。例えば、紙ベースでの管理であれば、施錠できるキャビネットや専用質での保管が必要です。

システム上で管理する場合は、通信の暗号化やIPアドレス制限など第三者による不正アクセスを防止する手段を講じなければなりません。以下のガイドラインを参考に、収集後のマイナンバー法令を遵守しながら管理しましょう。

参考:(別添)特定個人情報の適正な取扱いに関する安全管理措置|個人情報保護委員会

保存期間を過ぎた書類は速やかに廃棄する

マイナンバーが記載されている書類で、保存期間を過ぎたものは速やかな廃棄が必要です。例えば、税務関連書類の法定保管期限は7年、雇用保険関連書類は2〜4年であるため、法定保管期間を満了したしたらすぐに関連書類は廃棄しましょう。

また、保管条件を満たしていないものについても迅速な廃棄が求められます。なお、マイナンバーは、復元できない廃棄方法を取らなければなりません。具体的には、紙書類はシュレッダー処理や焼却、専門業者による熔解処理が妥当です。

デジタルデータで管理している場合は、データ削除専用ソフトウェアを用いるか、USBなどの記録媒体を物理的に破壊する方法もあります。OS上のごみ箱に入れるだけでは完全に廃棄したことにならないため注意しましょう。

扶養家族のマイナンバーは収集可能

基本的に、従業員の扶養家族のマイナンバー収集に関しては、前出のマイナンバー法第19条に該当しなくても問題ありません。

例えば、扶養控除の申告に必要な扶養家族のマイナンバー収集は従業員本人が行えます。企業の担当者が直接扶養家族のもとまでマイナンバー情報を取りに行く必要はありません。

提出を拒否された場合は記録を残す

従業員のマイナンバー提出は義務ではないため、拒否される可能性もゼロではありません。一方で企業には、年末調整など行政機関への提出書類に各従業員のマイナンバーを記載することが義務付けられています。

また、企業が故意にマイナンバーを収集しなかった場合は、法令違反と見なされる恐れもあります。そのため、マイナンバーの提出を拒否された場合は、その経緯を詳細に記録しておくことがおすすめです。

例えば、音声の記録や、マイナンバー提出に関するメールのやり取りを保存する方法が代表的です。提出を求めた日時や拒否された回数なども書き残すことで、企業が意図してマイナンバー収集を怠ったわけではないと証明でき、法令違反を回避できる可能性があります。

マイナンバーを収集する方法

マイナンバーの収集方法は、大きく分けて「紙」「データ」「マイナンバー管理システム」の3つがあります。ここからは、それぞれの特徴や注意点を解説します。

紙で提出してもらう

紙でのマイナンバー提出では、番号を記載した書類と本人確認書類を郵送や手渡しで提出してもらいます。最もシンプルな方法で、どのような企業でも取り組みやすいでしょう。

なお、郵送で提出する場合は、郵送途中の紛失を防ぐために特定記録など追跡ができる手段が望ましいです。また、収集後の紙書類の管理は厳格に行いましょう。紛失・盗難・改ざん防止のために、施錠できる場所で保管し、担当者以外は立ち入らないようにしましょう。

データで提出してもらう

データで提出する場合は、書類の画像データをメールで送信するなどの方法が代表的です。ただし、マイナンバーをデジタル上で取り扱う場合は、ガイドラインで定められた「技術的安全管理措置」を講じる必要があります。

「技術的安全管理措置」とは端的にいえば、マイナンバーを不正アクセスや外部漏洩から守るために講じるべきITセキュリティ対策です。例えば、フリーのメールシステムは外部漏洩の危険性が高いため、マイナンバー画像の送信には適していません。

アクセス制御ができる専用メーラーなど、安全にマイナンバーをやり取りできる環境を整えましょう。また、メールの誤送信などの単純なミスにも留意しなければなりません。

マイナンバー管理システムを利用する

マイナンバー管理システムとは、マイナンバー法に準拠しながらマイナンバー関連業務を一元管理するツールです。パソコンやスマートフォンなどを活用し、高セキュリティな環境下でマイナンバーの安全な収集から廃棄までまとめて管理できます。

また、従業員それぞれがマイナンバーを登録できるため、担当者は個別に書類・メールを確認する手間がかかりません。提出状況も一目で把握でき、マイナンバー収集作業の大幅な効率化を図れます。

安全かつ簡単にマイナンバーを収集したい場合は、マイナンバー管理システムの導入を検討しましょう。

マイナンバー管理システムとは?メリット・デメリット、選び方を解説

マイナンバー管理システムとは、従業員のマイナンバーの収集から廃棄までを一元管理できるシステムです。本記事では、マイナンバー管理システムをよく知らない方や導入を検討している方のために、マイナンバー管理システムのメリット・デメリットや機能、導入する際の選び方を解説しています。

おすすめのマイナンバー管理システム5選

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウドマイナンバー

マネーフォワード クラウドマイナンバー
出典:biz.moneyforward.com

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウドマイナンバー

取得・収集から廃棄まで可!マイナンバー管理のみ必要な方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • スマホで撮影したものをアップロードするだけで提出完了
  • 収集方式は「ID・パスワード」か「ワンタイムURL」かどちらの方式かを選べる
  • 一括収集機能や従業員情報との紐づけなど、管理に便利な機能を多数搭載
MORE

ここが少し気になる…

  • 保管や廃棄の一部機能は現在開発中(2024年9月現在)

株式会社SmartHR

SmartHR労務管理

SmartHR労務管理
出典:smarthr.jp

株式会社SmartHR

SmartHR労務管理

シンプルで直感的な操作が魅力◎目的にあわせてプラン選択したい方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 直感的で誰でも扱いやすいシンプルなインターフェースでスマホでも使える
  • 登録したマイナンバーは年末調整やその他の書類手続きにも利用可能
  • 招待と同時に提供依頼が行え、家族のマイナンバー提供にも対応
MORE

ここが少し気になる…

  • 労務管理システムの中の一部の機能のため、機能詳細については問い合わせで確認

フリー株式会社

freee人事労務

freee人事労務
出典:www.freee.co.jp

フリー株式会社

freee人事労務

スムーズに収集可能!freee製品と連携して使いたい方におすすめ

全体評価
4.5 (20件)
GOOD

ここがおすすめ!

  • 収集から保管・利用・破棄までクラウド上で完結でき、物理的リスクも軽減
  • 「金融機関並み」の通信と暗号化により、安全に保管できる
  • 「freee会計」や「freee人事労務」と連動でき、必要書類に自動反映
MORE

ここが少し気になる…

  • 各プランに最小人数が設けられていて、全プランとも5名から利用できる
評価・口コミ(一部抜粋)
4.5
  • 社員の事務手続系タスクを一元管理しやすくなったと思います。 処理ミスや申請漏れに関してもアラートのようになるためミスがわかりやすく軽減したように感じます。 年末調整も社員が各自で行うため、管理側のタスク量も大幅削減ができていました。

  • 給与計算、勤怠管理、年末調整、社会保険手続きなどをクラウド上で一括管理できる為、複雑な作業が簡単になった。勤怠管理の自動化により、月末の集計作業時間が減少した。

  • 年末調整のDX化と給与計算の内製化

株式会社オービックビジネスコンサルタント

奉行Edge マイナンバークラウド

奉行Edge マイナンバークラウド
出典:www.obc.co.jp

株式会社オービックビジネスコンサルタント

奉行Edge マイナンバークラウド

手間なく安全に使える!奉行シリーズを導入している方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • 従業員と個人支払先に対応しており、スマホやタブレットからでも提出できる
  • メールテンプレートや一括メール機能を搭載し、作業効率も向上
  • 基幹システムやAPIはもちろん、奉行シリーズとは自動で連携
MORE

ここが少し気になる…

  • 労務管理システムの中の一部の機能のため、機能詳細については問い合わせで確認

株式会社フリーウェイジャパン

フリーウェイマイナンバー

フリーウェイマイナンバー
出典:freeway-japan.com

株式会社フリーウェイジャパン

フリーウェイマイナンバー

低コストで導入可能!フリーウェイ給与計算を利用中の方におすすめ

GOOD

ここがおすすめ!

  • フリーウェイ給与計算の従業員マスタを利用することで手早く収集できる
  • 「廃棄予定日」と「アラート」の設定が行え、うっかりミスを防止
  • AWSを採用し、権限付与された管理者のみが情報を閲覧できる
MORE

ここが少し気になる…

  • フリーウェイ給与計算との連携が前提

まとめ

マイナンバー制度におけるマイナンバーの収集とは、意図的にマイナンバー情報を手元に保管する状態です。企業には従業員のマイナンバー収集が義務付けられており、ガイドラインに準拠した安全な管理が求められます。

マイナンバー管理システムを用いると、安全な収集から廃棄までマイナンバー関連プロセスを効率的かつ安全に行えます。その結果、担当者の業務負荷のみならず心的ストレスの軽減も図れます。

自社の運用に適したマイナンバー管理システムを導入し、適切なマイナンバー管理につなげましょう。

Share

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top