AI検索とは?仕組みと業務活用・LLMO対策をわかりやすく解説
Check!
- AI検索は出典付きの文章で答える
- 数字や固有名詞は原典で確認する
- 自社名の紹介はSEOの基本が出発点
AI検索とは、入力した質問の意図をAIが読み取り、複数のWebページの情報をまとめて、出典リンクを添えた文章で回答する検索の仕組みです。従来の検索がページの一覧を返すのに対し、AI検索は答えそのものを文章で返す点が最大の違いで、PerplexityやChatGPTの検索機能、Google検索のAIによる概要・AIモードなどが代表例です。「回答をそのまま業務で使ってよいのか」「自社の会社名やサービス名は紹介されるのか」「AI検索が広がるとアクセスが減るのか」と迷う方も多いでしょう。この記事では、仕組みと従来の検索との違い、主なサービスと使い分け、業務での使い方、自社名を紹介してもらうための考え方(LLMO)、よくある失敗、効果の確かめ方、社内ルールの作り方までを、業務で使う担当者とWebサイトの運営担当者の両方の目線で整理します。
AI検索で先に読むべき箇所を診断
Q1. AI検索について、あなたの立場に近いのはどちらですか?
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目次
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AI検索とは|仕組みと従来の検索との違い
AI検索とは、Webで集めた情報を生成AIが要約し、出典リンクを添えた文章で答える検索の仕組みです。大規模言語モデル(LLM)が学習済みの知識だけで答える対話型AIと違い、回答のたびに最新のWeb情報を調べて根拠にします。
AI検索が回答を作るまでの4つの段階
多くのAI検索は、次の4つの段階で回答を作っています。この流れを知っておくと、AI検索がどこで間違えやすいのか、Webサイト側が何を整えればよいのかが見えてきます。
- 質問の理解:入力された文章から、何を知りたいのか、どんな条件が付いているのかをAIが読み取る
- 検索と収集:質問をいくつかの検索語に分解し、Webページを検索して関連する情報を集める
- 要約と統合:集めたページの内容を読み込み、質問に合う部分を抜き出して1つの文章にまとめる
- 出典の提示:回答の根拠にしたページへのリンクを添えて表示する
Googleは、AIによる概要やAIモードが、質問を関連する複数のサブトピックに分けて検索し、その結果から回答を組み立てる「クエリ ファンアウト」という手法を使う場合があると説明しています。2番目の「検索と収集」で候補に入らないページは回答に使われず、3番目の「要約と統合」では条件の違う情報が混ざることがあるため、出典の確認が欠かせません。
従来の検索との違い
| 比較項目 | 従来の検索 | AI検索 |
|---|---|---|
| 入力の仕方 | 単語を組み合わせたキーワード | 話し言葉の質問や条件付きの長い文章 |
| 返ってくるもの | 関連するページの一覧(リンク) | 複数のページをまとめた文章の回答と出典リンク |
| 追加の質問 | キーワードを変えて検索し直す | 前の回答を踏まえて会話形式で深掘りできる |
| 誤りのリスク | ページ自体の誤りを利用者が見抜く必要がある | 要約の過程で内容が変わる、もっともらしい誤りが混ざる |
| Webサイト側の目標 | 検索順位を上げてクリックを得る | 回答の出典として選ばれ、引用・リンクされる |
AI検索が広がると、Webサイトの見つけられ方はどう変わるか
AI検索では、利用者が検索結果の一覧からページを選ぶ前に、回答の文章で必要な情報を得られる場面が増えます。NTT東日本のコラムは、回答に満足して参照元のWebサイトを訪れない「ゼロクリックサーチ」が増える懸念を紹介しています。一方でGoogleは、AIによる概要が表示される検索結果ページからのクリックは質が高いことが確認されていると説明しており、影響は一様ではありません。
どちらの見方でも、検索経由の流入だけに頼らず、社名やサービス名を知ってもらう接点を検索以外にも持っておく考え方は有効です。Instagramのような公開された発信は、まだ検索で探していない段階の見込み客に会社を知ってもらう入口になります。
検索以外の接点づくりを外部に任せたい場合の一例が、Instagramの運用代行サービス「トリドリライクス」(運営会社は株式会社トリドリ)です。商品ページでは、アカウントの設計から投稿画像の作成・投稿、分析レポートの作成までをまとめて依頼でき、月に約12回の投稿を行うと案内されています。週3回以上の投稿でGoogleマップ上の情報の更新頻度を保つMEO対策にもつなげられるとされており、店舗や地域のお客さまとの接点づくりに向いています。一方で、AI検索への表示を目的としたサービスではなく、Instagramが自社の顧客層に合うかは事前の検討が必要です。申し込み日から料金が発生する点や、撮影などのオプションは別途費用がかかる点にも注意してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
基本情報

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AI検索の主なサービスと使い分け
AI検索には、専用型のPerplexity、検索エンジン統合型のGoogle AIモード、対話型AIの検索機能型などがあり、調べる目的に合わせて使い分けます。提供の形ごとに、向いている場面が異なります。
| タイプ | 代表例 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| AI検索エンジン型 | Perplexity | 回答と出典リンクを並べて表示し、追加の質問で深掘りできる | テーマの全体像を短時間でつかむ調べもの |
| 検索エンジン統合型 | GoogleのAIによる概要、AIモード | 普段の検索結果の上部などにAIの要約が表示される。AIモードは追加の質問を重ねられる | 日常の検索の延長での確認 |
| 対話AIの検索機能型 | ChatGPTの検索機能、Microsoft Copilotなど | 対話の途中でWeb検索を行い、回答に反映する | 調べた内容をそのまま文章作成につなげる作業 |
| 社内情報検索型 | 社内文書を対象にしたAI検索の仕組み | 公開Webではなく、社内のマニュアルや規程を根拠に答える | 社内ルールや手順の問い合わせ対応 |
このうち、Webサイトの集客に直接関わるのは、公開Webの情報を出典にするAI検索エンジン型と検索エンジン統合型です。対話型AIそのものの違いを詳しく知りたい場合は、ChatGPT・Gemini・Claude・Copilotの比較記事もあわせて参考にしてください。
GoogleのAI検索(AIモード)のやり方と料金の考え方
Googleの検索ヘルプによると、AIモードには次の3つの方法でアクセスできます。
- google.com/ai にアクセスする
- www.google.com の検索バーに質問を入力し、「AIモード」を選ぶ
- Googleアプリのホーム画面にあるAIモードのアイコンを選ぶ
質問はテキストのほか、音声、画像、PDFなどのファイル、ウェブページのURLでも行えます。回答の後に続けて質問すれば、同じトピックを深掘りできます。なお、検索結果の上部に出るAIによる概要は、従来の検索結果に付加価値があるとシステムが判断した場合にのみ表示されるため、すべての検索で表示されるわけではありません。
料金については、ヘルプにAIモードの高性能モデル(Gemini 3 Pro)の利用対象がGoogle AI Plus・Pro・Ultraの定期購入者と書かれています。提供地域・言語・プランの条件は変わるため、使う前にGoogleの最新のヘルプで確認してください。
AI検索のメリットと限界
AI検索のメリットは、次の3点に整理できます。
- 複数のページを開いて読み比べる手間が減り、調べものの入口が短くなる
- 「中小企業が使える補助金を業種別に知りたい」のような条件付きの質問にも、まとまった回答が返る
- 追加の質問を重ねて、同じ話題を会話形式で深掘りできる
一方で、回答の根拠になったページが古い、あるいは信頼性の低いページである可能性は残ります。同じ質問でも回答が毎回同じとは限らず、数字や固有名詞は誤りやすい傾向があります。Googleの検索ヘルプも、AIモードでは正しい結果が得られない場合があるとして、重要な情報は必ず複数の情報源で確認するよう案内しています。AI検索は「調べる時間を短くする道具」であって、「確認する責任を代わりに負ってくれる道具」ではないと捉えておくと、使いどころを誤りにくくなります。
業務でのAI検索活用|市場調査・競合分析
業務でAI検索が特に役立つのは、テーマの全体像を短時間でつかみたい初期の調査です。最終的な判断材料にするのではなく、調べる範囲を絞り込み、読むべき一次情報を見つける入口として使うと効果が出やすくなります。
市場調査での使い方
新しい市場や業界を調べるときは、まずAI検索で「どんな論点があるか」「どんな統計や報告書があるか」を洗い出します。たとえば「国内の中小企業のクラウドサービス利用状況について、公的な統計を出典付きで教えて」と質問すると、関連する白書や調査の名前と要点が返ってきます。ここで得た統計の名前を手がかりに、省庁や公的機関の原典を開いて数字を確認するのが基本の流れです。AI検索の回答に書かれた数字をそのまま資料に転記するのは避け、原典の該当ページと調査年を必ず確かめてください。
競合分析での使い方
競合分析では、競合企業の公開情報を横断して整理する作業にAI検索が向いています。「〇〇業界で中小企業向けにサービスを提供している企業の特徴を比較して」と聞けば、候補となる企業と特徴の概要が得られます。ただし、AI検索は公開されている情報しか扱えず、古い情報を最新のものとして要約することもあります。料金や機能のように変わりやすい情報は、必ず各社の公式サイトで最新の内容を確認しましょう。また、自社の商品名や社名を入れて質問すると、AI検索が自社をどのように紹介しているかも確認できます。これはWebサイト運営の観点でも重要な点検になります。
質問の仕方で回答の質が変わる
AI検索の回答の質は、質問の書き方に大きく左右されます。業務で使うときは、次の要素を質問に含めると、確認しやすい回答が返ってきやすくなります。
| 含める要素 | 質問の例 | 効果 |
|---|---|---|
| 対象と条件 | 従業員50名以下の製造業を対象に | 一般論ではなく自社に近い情報に絞られる |
| 出典の種類 | 省庁や公的機関の資料を出典にして | 確認しやすく信頼性の高い出典が優先される |
| 時期 | 2025年以降に公表された情報で | 古い情報が混ざるのを減らせる |
| 出力の形 | 表にして、項目ごとに出典を付けて | どの情報がどの出典によるものか確かめやすい |
なお、社外のAI検索に顧客名や未公開の数値などの機密情報を入力するのは避けてください。入力した内容の扱いはサービスごとの利用規約によって異なるため、業務で使う前に社内でルールを決めておくことが大切です。AI活用の全体像は、AI活用とは|業務改善・価値創出の2軸と業務領域別の使い方の記事でも整理しています。
AI検索に自社名・サービス名を紹介してもらう方法|LLMOとSEOの関係
AI検索に自社名やサービス名を紹介してもらうことを保証する方法はなく、出発点は従来のSEOの基本を整えることです。LLMO(大規模言語モデル最適化)とは、AI検索の回答に自社の情報が正しく引用されるように、Webサイトやコンテンツを整える取り組みのことで、GEO(生成エンジン最適化)やAIO(AI最適化)と呼ばれることもあります。
Googleは「特別な最適化は不要」としている
Googleは検索セントラルの公式ドキュメントで、AIによる概要やAIモードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もないと説明しています。サポートリンクとして表示されるには、ページがインデックスに登録され、Google検索でスニペットが表示され、検索の技術的要件を満たしている必要があるとされています。つまり、LLMOを「SEOとは別の新しい施策」と捉えるより、「SEOの土台が整っているかを、AI検索の視点で点検し直すこと」と捉える方が実態に合っています。
紹介されやすくするために確認したい6つのこと
自社名やサービス名を質問したときに正しく紹介されるかどうかは、AI検索が参照できる情報の質で決まります。Googleが示すSEOの基本に沿って、次の6点から確認しましょう。
- 正式な社名・サービス名・事業内容が、公式サイトの会社概要やサービスページにテキストで明記されているか
- 重要なページが robots.txt や noindex で意図せずブロックされておらず、内部リンクからたどれるか
- サービスの特徴や対象を、画像だけでなくテキストで説明しているか
- 構造化データを使う場合、ページに表示されているテキストと一致しているか
- Googleビジネス プロフィールなど外部に出している情報が最新で、公式サイトの内容と食い違っていないか
- 同じテーマのページが社内で重複せず、評価が分散していないか
従来のSEOとLLMOの比較
| 観点 | 従来のSEO | LLMO(AI検索への対応) | 共通する土台 |
|---|---|---|---|
| 目標 | 検索結果で上位に表示されクリックされる | 回答の出典として引用・リンクされる | 検索エンジンにインデックスされていること |
| 文章の書き方 | 検索キーワードに沿った見出しと網羅性 | 見出しの直後に結論を短く書き、単独で意味が通る段落にする | 読者の質問に正面から答える構成 |
| 情報の形 | 読みやすい文章と画像 | 比較は表、手順は番号付きリストなど構造がわかる形 | HTMLの見出し・表・リストを正しく使うこと |
| 効果の測り方 | 順位、クリック数、クリック率 | 引用の有無、AI検索からの流入、ブランド名での検索 | Search Consoleやアクセス解析での継続的な計測 |
いま自社がどう紹介されているかを確かめる
施策の前に、AI検索で自社名やサービス名を質問し、どのように紹介されるかを記録しておきましょう。AI検索の回答は毎回同じとは限らないため、同じ質問を日や時間を変えて数回試し、回答の傾向を見ます。事実と異なる紹介があれば、AIに直接修正を依頼するのではなく、参照元になりそうな自社ページの記載があいまいでないか、古い情報が残っていないかを見直すのが基本です。
なお、AI検索に引用されることは、必ずしもクリックにつながるとは限りません。そのため、引用されること自体を目標にするより、「回答を読んだ人が、さらに詳しく知りたくなったときに選ばれるページ」を目指すことが、結果として集客につながります。SEOの基本から整理したい場合は、AIとは|中小企業が知るべき基礎と安全な始め方もあわせてご覧ください。
AI検索の導入でよくある失敗パターン4つ
AI検索の失敗は、ツールの性能よりも「使い方のルール」と「期待のずれ」から生まれることがほとんどです。業務での利用とWebサイト運営の両面で、よくある失敗と改善の方向を整理しました。
| 失敗パターン | Before(よくある状態) | After(改善後) |
|---|---|---|
| 1. 回答をそのまま資料に使う | AI検索の数字を出典を確かめずに社内資料や提案書に転記し、後から誤りが見つかる | 数字・固有名詞・日付は必ず原典で確認し、資料には原典を出典として記載する |
| 2. 入力ルールがない | 担当者ごとに判断が異なり、顧客名や未公開情報を社外サービスに入力してしまう | 入力してよい情報・いけない情報を社内ルールとして明文化し、全員に共有する |
| 3. LLMOを特別な裏技と考える | AI検索向けの小手先の書き方に工数をかけ、インデックスや内部リンクなど基本の不備が放置される | Search Consoleでサイトの現状を把握し、基本の不備から順に直す |
| 4. 効果を測らない | 「AI検索対策をした」ことで満足し、流入や引用が増えたのか誰も確認していない | 施策前後で順位・流入・引用状況を記録し、定期的に比較する |
とくに3番目の失敗は、Webサイトを運営する企業で起こりやすいものです。AI検索の話題が増えると、専用の対策を急いで導入したくなりますが、検索エンジンが自社のページをどう評価しているかを知らないまま手を打っても、効果は判断できません。どのキーワードで表示されているのか、どのページが評価されていないのかを数字で把握することが、引用されやすいコンテンツ作りの出発点になります。
AI検索の効果をどう確認するか
AI検索の効果は、「業務でどれだけ時間が減ったか」と「Webサイトがどれだけ見つけられるようになったか」の2つの軸で確認します。感覚的な評価に頼らず、導入前に基準となる数字を記録しておくことが大切です。
業務活用の効果を測る指標
業務での活用は、調査にかかる時間と、成果物の品質の両面で確認します。時間だけを見ると、確認を省いて早くなったケースを「効果」と誤認するおそれがあるためです。
| 指標 | 測り方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 調査にかかる時間 | 同じ種類の調査について、導入前後の作業時間を記録して比べる | 原典の確認時間も含めて測る |
| 差し戻し・修正の件数 | 上長やレビュー担当者から指摘された事実誤認の数を数える | 増えている場合は確認手順を見直す |
| 利用の定着 | 部署ごとの利用者数や、ルールに沿った利用ができているかを定期的に確認する | 一部の担当者だけに偏っていないかを見る |
Webサイト側の効果を測る指標
Webサイトの観点では、AI検索からの見え方を複数の数字で追いかけます。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されたサイトのデータも、Search Consoleの検索タイプ「ウェブ」のパフォーマンスレポートに含まれると説明しています。そのため、AI機能だけを切り分けて測ることはできませんが、次のような指標を組み合わせると傾向をつかめます。
- Search Consoleの表示回数・クリック数・平均掲載順位の推移(施策前後の比較)
- アクセス解析での、AI検索サービスからの参照流入(参照元にAI検索サービスのドメインが含まれるか)
- 社名やサービス名での検索数の推移(AI検索で名前を知った人の再検索)
- 主要な質問をAI検索に入力したときに、自社ページが出典に含まれるかの定期的な記録
AI検索のモニタリングやツールを導入するときの注意点
最後の項目は手作業だと手間がかかるため、AI検索での表示状況を自動で記録するツールを検討する企業もあります。導入前には、次の点を確認しておくと安心です。
- 対象とするAI検索サービスと、取得方法が各サービスの利用規約に反しないか
- 回答は毎回変わるため、同じ質問を複数回取得して傾向を見られるか
- 入力する質問や取得したデータの保管場所、閲覧権限、ログの扱いなど、社内のセキュリティ基準を満たすか
- 出力が自社の指標(流入や問い合わせ)とどう結びつくか、判断に使える形か
ツールで取れる数字は、あくまで一部のサービス・一部の質問での傾向です。Search Consoleやアクセス解析の数字と併せて見て、ツール導入そのものを目的にしないことが大切です。
社内ルールを決める|役割分担とAI事業者ガイドライン
AI検索を業務に定着させるには、「調べる」「作る」「開く」の3つの役割に分けて、どこまでをAIに任せ、どこからを人が担うかを決めておくことが効果的です。AI検索と従来の検索、対話型AIを1つの道具で済ませようとすると、確認の抜けや使い方のばらつきが起こりやすくなります。
| 役割 | 主に使う道具 | AIに任せる部分 | 人が担う部分 |
|---|---|---|---|
| 調べる | AI検索 | 論点の洗い出し、関連資料の候補探し、全体像の要約 | 調べる範囲の設定、出典の信頼性の判断 |
| 作る | 対話型AI | 確認済みの情報をもとにした文章のたたき台、表の整形 | 事実関係の最終確認、自社の方針や表現への調整 |
| 開く | 従来の検索と原典 | (原則としてAIに任せない) | 省庁の資料や公式サイトを開いて、数字・条件・日付を確かめる |
ポイントは、3番目の「開く」を省略しないことです。AI検索で見つけた資料を、従来の検索で原典にたどり着いて自分の目で確認する工程を残すことで、要約の過程で生じた誤りを防げます。反対に、「調べる」工程では遠慮なくAI検索を使い、候補を広く集めた方が効率的です。
AI事業者ガイドラインを踏まえた社内ルール
経済産業省と総務省が取りまとめたAI事業者ガイドライン(最新は第1.2版)では、AIを業務で利用する事業者(AI利用者)にも、AIの出力を適切に確認することや、個人情報・機密情報の取り扱いに注意することが求められています。AI検索を社内で使う場合も、次のような項目をルールとして定めておくと安心です。
- 業務で使ってよいAI検索サービスと、その利用目的
- 入力してはいけない情報(顧客情報、個人情報、未公開の数値や契約内容など)
- 回答を資料や社外向けの文書に使うときの確認手順
- 誤りに気づいたときの報告先と共有の方法
ガイドラインの考え方や、中小企業での具体的な運用については、AI事業者ガイドラインの解説記事で詳しく紹介しています。なお、個人情報の取り扱いについては、個人情報保護委員会が生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表しています。本記事の法令やガイドラインに関する記述は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。判断に迷う場合は専門家に相談してください。
決めたルールを全員に周知する
ルールは決めただけでは定着しません。入力してよい情報や確認手順は、文書を配るだけでは読まれにくく、担当者が変わるたびに説明し直す手間も生じます。口頭やチャットでの周知に頼っているなら、短い動画にして誰でも見返せる形にする方法もあります。
社内向けの説明動画を撮影なしで作りたい場合の一例が、AI動画制作サービスの「Video Craft」(運営会社は株式会社Stand Technologies)です。PowerPointと同じ感覚でスライドを作り、入力した原稿をAI音声が読み上げて、MP4形式の動画に書き出せます。ナレーション原稿を直すだけで再撮影なしに動画を更新できるため、ガイドラインの改定や社内ルールの見直しに合わせて説明を直したい場面に向いています。一方で、PowerPointの編集データを変換する際は一部に変換に対応していない要素があり、利用できる人数もプランによって異なります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社Stand Technologies
Video Craft
株式会社Stand Technologies
Video Craft
AIで簡単作成!効率的に高品質な動画を作成したい方におすすめ

おすすめ!
- 日本語AIアバターとAI音声により、撮影不要で高品質な動画を作成
- パワーポイントと同じ操作感覚で、研修やeラーニングなどに適した動画作成が可能
- ワンクリックで50ヶ国語に翻訳でき、翻訳作業の効率化を図れる
気になる…
- グループ共有できる人数はプランによって異なる
「ANA成田エアポートサービス株式会社様に一部の社内教育資料・共有資料の動画化を目的として、AI動画制作サービスの「Video Craft」を導入いただいたことをお知らせいたします。」
出典:Video Craft 導入事例「ANA成田エアポートサービス株式会社様」(株式会社Stand Technologies)
ここで、自社のAI検索の使い方とルールの周知が足りているかを、次のセルフチェックで確かめてみてください。
AI検索の社内利用、今の運用は大丈夫?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
よくある質問(FAQ)
Q1. AI検索とは何ですか?AIで検索できますか?
A. 入力した質問の意図をAIが読み取り、複数のWebページの情報をまとめて、出典リンク付きの文章で回答する検索の仕組みです。PerplexityのようなAI検索エンジンや、Google検索のAIによる概要・AIモード、対話型AIの検索機能などで、AIを使って検索できます。
Q2. AI検索と従来の検索は何が違いますか?
A. 従来の検索は関連するページの一覧を返し、利用者がページを開いて比べます。AI検索は複数のページをAIが要約し、回答として文章で返します。調べる手間は減りますが、要約の過程で誤りが混ざることがあるため、出典の確認が必要です。
Q3. GoogleのAI検索のやり方は?無料で使えますか?
A. AIモードは、google.com/ai にアクセスする、Google検索の検索バーから「AIモード」を選ぶ、Googleアプリのアイコンを選ぶ、の3つの方法で使えます。AIモードの高性能モデル(Gemini 3 Pro)はGoogle AIの定期購入者向けとヘルプに記載されており、提供条件は変わるため最新のヘルプで確認してください。
Q4. AI検索のどこがいいのですか?
A. 複数のページを読み比べる手間が減り、条件付きの質問にもまとまった回答が返ること、追加の質問で深掘りできることが主なメリットです。ただし数字や固有名詞は誤りやすいため、重要な情報は原典で確認することが前提です。
Q5. AI検索に自社の企業名やサービス名を紹介してもらう方法はありますか?
A. 紹介を保証する方法はありません。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるための特別な最適化は不要で、SEOの基本が当てはまると説明しています。公式サイトに正式な社名・事業内容をテキストで明記し、インデックスや内部リンクなど基本の不備がないかを点検することが出発点です。
Q6. AI検索の回答は業務でそのまま使えますか?
A. そのまま使うのは避けた方が安全です。特に数字・固有名詞・日付は誤りやすいため、出典として示されたページや、省庁・公式サイトなどの原典を開いて確認してから資料に使いましょう。社外のサービスに機密情報を入力しないルールもあわせて決めておくと安心です。
まとめ|AI検索と上手に付き合うための5つのこと
AI検索は、Webページの情報をAIが要約して回答する新しい検索の形です。業務では調べものの入口を短くし、Webサイト運営では「出典として選ばれる」という新しい目標をもたらしています。最後に、今日から取り組めることを整理します。
- AI検索の回答は調べものの入口として使い、数字や固有名詞は原典を開いて確認する
- Perplexity、Google AIモードなど、サービスの特徴を知って目的に合わせて使い分ける
- LLMOを特別な裏技と考えず、公式サイトの記載やインデックスなどSEOの基本を点検し、検索以外の接点づくりが必要なら外部サービスの資料も取り寄せて検討する
- 入力してはいけない情報と確認手順を社内ルールにし、周知の手段(説明動画など)が必要なら資料を取り寄せて比べる
- Search Consoleや参照流入の推移を記録し、施策の前後で効果を比べる
AI検索の仕組みやサービスは変化が速い分野ですが、「信頼できる情報を、確認しながら使う」「読者の質問に正面から答えるページを作る」という基本は変わりません。まずは身近な調べものでAI検索を試し、あわせて自社サイトが検索エンジンからどう見えているかを確認するところから始めてみましょう。なお、本記事の法令やガイドラインに関する記述は一般的な情報提供を目的としたもので、法的助言ではありません。
参考文献
- 経済産業省「AI事業者ガイドライン」(第1.2版) https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/20260331_report.html
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(令和5年6月2日) https://www.ppc.go.jp/news/press/2023/230602kouhou
- Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features?hl=ja
- Google 検索ヘルプ「Google 検索の AI モードで AI による回答を取得する」 https://support.google.com/websearch/answer/16011537?hl=ja
- NTT東日本 BizDriveコラム「GoogleもMicrosoftも参入。「生成AI検索」は何が凄いのか」 https://business.ntt-east.co.jp/column/bizdrive/generative-ai-search-benefits.html