【わかりやすく】AI作曲とは?できること・選び方・著作権まで完全ガイド
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- AI作曲はテキストやメロディの入力から、歌付き楽曲・BGM・コード進行などを数分で生成できる技術
- ツールは「歌付き楽曲生成」「BGM特化」「作曲補助」「DAW連携」の4タイプに大別できる
- 商用利用はサービスの利用規約で可否が決まる。文化庁ガイドラインも合わせて確認
AI(artificial intelligence)に歌詞やイメージを伝えるだけで、ボーカル入りの楽曲やBGM(background music)を数分で生成できるようになりました。とはいえ「どのタイプのツールを選べばよいか」「商用利用しても問題ないのか」と迷うこともありますよね。本記事ではAI作曲(AI music generation)の仕組みからツールの選び方、著作権の考え方、始め方の3ステップまでを編集部視点で整理して解説します。
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AI作曲とは?できること早見表
ひとくちに「AI作曲」と言っても、扱える範囲は4つに分かれます。歌付きの楽曲をまるごと作る使い方、動画用のBGMだけを作る使い方、人間の作曲家のアイデア出しを助ける使い方、既存音源を加工する使い方です。まずはこの4分類で「自分が欲しいのはどれか」を1つに絞ると、ツール選びが一気に楽になります。
そもそも「AI作曲」とは何か
AI作曲とは、機械学習モデルに大量の音楽データを学習させ、テキスト・メロディ・コード進行などの入力から新しい楽曲を生成する技術の総称です。「AI 音楽生成」「AI 曲作り」「AI 歌作成」「AI 曲 作成」といった検索キーワードも、ほぼ同じ意味で使われています。
近年は、文章を生成する大規模言語モデルと同じ流れで、音そのものを生成するモデル(音声生成モデル)が急速に進化しました。短いプロンプト(prompt)を投げるだけで、ボーカル入りの楽曲を数分以内に出力できる水準まで到達しています。
今のAI作曲でできること/苦手なこと
得意なのは、デモ曲・BGM・ジングル(jingle)といった「短くて完結した楽曲」を量産する用途です。動画配信、SNS、ゲーム、店舗BGMなど、用途に合った雰囲気のトラックを短時間で揃えられます。
一方で、人間の演奏が持つ細かなグルーヴ、長尺の物語性のあるアルバム構成、極めて高度なミックス・マスタリングの再現はまだ得意とは言えません。プロ品質を狙う場合は、AI出力を素材として人間が編集する「ハイブリッド運用」が現実的です。
AI作曲ツールの4つのタイプ
AI作曲ツールは、提供形態と得意分野で大きく4タイプに分類できます。タイプ別に「向いている人」と「公開されている代表例」を整理します。なお料金・機能の最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
歌付き楽曲生成型(代表例:Suno、Udio)
プロンプトに歌詞のテーマやジャンルを入力すると、ボーカル入りの楽曲を生成するタイプです。歌詞を自分で書いて流し込む使い方と、テーマだけ与えて歌詞自体もAIに任せる使い方の両方ができます。SNS用のショート楽曲やデモ曲づくりに向いています。
BGM・効果音特化型(代表例:Soundraw、Mubert)
動画・配信・ゲームで使うBGMやループ素材を、ジャンル・尺・雰囲気の指定で生成するタイプです。歌詞や歌唱機能は持たず、インストゥルメンタル(instrumental)に特化しています。動画クリエイターや配信者の用途に合いやすいタイプです。
作曲補助・コード進行型(代表例:AIVA、Boomy)
メロディやコード進行のアイデアを提案する、作曲家の補助に近い使い方ができるタイプです。生成された素材をDAW(digital audio workstation)に取り込んで自分でアレンジする運用に向いています。
DAW連携・モデル提供型(代表例:MusicGenなどのオープンモデル)
研究用に公開されているオープンモデルや、DAWにプラグインとして組み込むタイプです。自前の環境で動かしたい上級者、商用利用条件を自分で詳細に確認したいエンジニアに向いています。
AI作曲ツールを選ぶ5つのポイント
ツール選びの軸は、上の5つに整理できます。それぞれの観点で何を見ればよいかを補足します。
①用途(歌入り/BGM/補助のどれが目的か)
最初に決めたいのが用途です。「歌入りで投稿用の曲が作りたい」のか「動画用のBGMだけ欲しい」のかで、選ぶべきタイプは変わります。複数のタイプを行き来する前提でも、まずは1つの主な用途に絞ったほうが学習コストが下がります。
②商用利用の可否と権利関係
商用利用したい場合は、ツールの利用規約(terms of service)を必ず読みます。確認すべき項目は、商用可否、生成物の権利帰属、クレジット表記の要否、有料プラン契約中のみ商用可なのかなどです。同じサービスでも、無料プランと有料プランで条件が違うケースは少なくありません。
③生成方式(テキスト・メロディ・MIDI入力など)
入力方式によって、得意な使い方が変わります。テキストプロンプト中心のツールは「言葉でイメージを伝える」のが上手な人と相性がよく、メロディやMIDI入力に対応するツールは「音楽の素養がある人」と相性がよい傾向にあります。
④操作性(日本語UI/プロンプトの粒度)
日本語UI(ユーザーインターフェース)に対応しているか、プロンプトをどの程度細かく書けるか、生成のリトライがスムーズか、といった操作面も実用性に直結します。試用の段階で「同じイメージを伝えるのに何回プロンプトを書き直すか」を体感しておくと、長期的な相性が見えてきます。
⑤料金体系(無料枠・サブスク・買い切りの違い)
料金は無料枠付きのサブスクリプション(subscription)型が一般的ですが、生成回数の上限、商用利用に必要なプラン、ステム書き出しの可否がプランによって異なります。実際の金額は変動するため、各サービスの公式料金ページで最新条件を確認してください。
AI作曲の著作権と商用利用で確認すべき3つのこと
AI作曲と著作権の関係は、ニュースでもよく取り上げられるテーマです。難しく見えますが、押さえるべき論点は次の3つに整理できます。
①学習段階・生成段階・利用段階で論点が異なる
文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月)では、AIと著作物の関係を「学習段階」「生成段階」「利用段階」に分けて整理しています。ユーザーが日常的に意識すべきは主に生成段階(生成物の権利)と利用段階(生成物を実際にどう使うか)です。
出典:文化庁「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日 文化審議会著作権分科会法制度小委員会)
②生成物の権利は「サービスの利用規約」で決まる
AIで生成した楽曲の権利が誰に帰属するか、商用利用が認められるかは、使ったサービスの利用規約によって変わります。「無料プランでは商用不可」「クレジット表記が必要」など条件は様々です。生成前にプランごとの条件表をスクリーンショットで保存しておくと、後から確認しやすくなります。
③既存曲に似てしまった場合の「依拠性」リスク
AIが生成した楽曲が、既存の有名曲と酷似してしまうケースもあります。日本の著作権法では「類似性」と「依拠性」が認められると著作権侵害になり得ます。プロンプトに特定アーティスト名・特定曲名を入れて模倣させる行為はとくにリスクが高くなります。
AI作曲を始める前に知っておきたい2つの落とし穴
AI作曲を始める前に注意しておきたい落とし穴は、大きく2つあります。
①特定アーティストの声・作風を模倣する利用
「○○(実在アーティスト名)風で歌って」といったプロンプトで模倣音源を作る使い方は、声に対する権利・著作隣接権・名誉や肖像の保護といった複数の論点が絡みます。サービスによっては利用規約で禁止されている場合もあります。雰囲気を伝えたいときは、ジャンル・年代・楽器構成・テンポなどの抽象的な特徴で指定するのが安全です。
②利用規約の商用利用条件を読み飛ばす
「とりあえず作って公開してから考えよう」という流れが一番危険です。とくにYouTubeや配信で広告収益が出る場合、利用規約上は商用利用扱いになります。公開前に利用規約の該当箇所を読み、スクリーンショットで保存しておくと、トラブル時にも対応しやすくなります。
AI作曲を始める3ステップ
AI作曲は、上の3ステップで誰でも今日から始められます。最初から有料プランに飛び込むのではなく、無料枠の範囲で操作感を比較してから本格利用に進むのが効率的です。
Step1 目的を1行で決める
「YouTube動画の冒頭BGMを月3本作る」「自分の歌詞で歌入りデモを作る」といった具合に、用途を1行に絞ります。ここが曖昧なまま試すと、どのツールも合っていないように見えてしまうので注意してください。
Step2 無料枠で2〜3ツールを試す
候補を絞ったら、無料枠やトライアルで実際に同じイメージを生成してみます。同じプロンプトでも出力の傾向はツールごとに違うので、2〜3ツールで比較するのがおすすめです。生成した音源は権利関係も含めてフォルダにまとめておくと、後から見返しやすくなります。
Step3 商用利用前に規約と権利を再確認する
公開・販売・広告掲載のいずれかが絡む場合は、再度サービスの利用規約と料金プランを確認します。クレジット表記が必要か、無料枠の生成物に商用制限がないか、ステム書き出しの権利はどうかをチェックしましょう。
まとめ
AI作曲は、用途に合うタイプを選び、利用規約と著作権の論点を押さえれば、個人でも事業でも実務的に使いこなせます。「ai 作曲」「ai 音楽生成」「ai 曲作り」「ai 歌作成」といったキーワードで迷っているなら、まずは本記事の3ステップで「目的を1行に絞る→無料枠で試す→規約を読む」の順で動いてみてください。
本記事の参考一次情報源
- 文化庁「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日 文化審議会著作権分科会法制度小委員会)
- 経済産業省「コンテンツ産業の動向調査」
- 各サービス公式サイトの利用規約・料金ページ(本記事執筆時点。最新条件は各サービスでご確認ください)
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