SaaSとは何か?「サース/サーズ」の読み方とSaaS関連用語を一気に整理
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- SaaSは「Software as a Service」の略でクラウドサービスの一形態(NIST SP 800-145)
- 読み方は「サース/サーズ」両方が併用・公的指定なし
- 2024年の日本企業のクラウド利用率は80.6%(総務省・令和7年版情報通信白書)
「SaaS」という言葉を業務で耳にする機会は増えたものの、読み方が「サース」と「サーズ」のどちらなのか、SaaS企業・SaaS型・SaaS業界といった派生語が何を指すのかは曖昧なまま、という方は少なくないはずです。2024年の日本企業のクラウドサービス利用率は80.6%にのぼり、約10年でほぼ倍増しています(総務省・令和7年版 情報通信白書)。利用が当たり前になったからこそ、用語の理解が曖昧なままだと、社内の意思疎通やベンダーとの打ち合わせで認識のずれが生まれます。本記事では、米国NIST(国立標準技術研究所)の公式定義「SP 800-145」に基づき、SaaSの意味・読み方・関連用語・業界職種を、個人事業主から中小企業、中堅・大企業まで規模ニュートラルに整理します。SaaSの基礎・全体像を網羅的に知りたい方は、まずSaaSとは|基礎と全体像もあわせてご確認ください。
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SaaSとは|「Software as a Service」の正式名称と意味
SaaSとは「Software as a Service」の頭文字をとった略称で、日本語では「サービスとしてのソフトウェア」と訳されます。従来のように、利用者がパッケージソフトを購入して自分のパソコンや社内サーバーへインストールするのではなく、提供事業者側のサーバーで稼働しているソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして利用する形態を指します。
米国の標準化機関であるNIST(国立標準技術研究所)が2011年9月に公表した「SP 800-145:The NIST Definition of Cloud Computing」では、SaaSはクラウドコンピューティングの3つのサービスモデルの1つとして明確に定義されています。同文書では、クラウドコンピューティング全体を「5つの本質的特性」「3つのサービスモデル(SaaS/PaaS/IaaS)」「4つの展開モデル(プライベート/コミュニティ/パブリック/ハイブリッド)」の3軸で整理しており、現在も国際的に最も広く参照されるクラウドの公式定義となっています。AWS・Microsoft Azure・Google Cloudといった主要クラウド事業者の用語定義も、このNIST定義を共通の出発点としています。
個人事業主にとってのSaaSは「月額数百円から始められる業務ツール」、中小企業にとっては「サーバー運用なしで導入できる業務システム」、中堅・大企業にとっては「全社で共通利用するクラウド型基幹サービス」という捉え方になり、規模を問わず使い方が広がっています。
出典:National Institute of Standards and Technology「The NIST Definition of Cloud Computing(SP 800-145)」(Authors: Peter Mell, Tim Grance)2011年9月、https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/145/final(2026年5月30日取得)
SaaSの読み方|「サース」と「サーズ」どちらが正しいか
SaaSの読み方は「サース」と「サーズ」の両方が用いられており、公的機関による公式な指定はありません。業界の用法としては「サース」と発音する例が多く見られ、「サーズ」と濁って発音する用例も併存しています。「s」の最後の発音をどう扱うかの違いで、英語の発音記号でも両方が許容される範囲にあります。
業界の解説記事では、「サース」が優位となっている理由として、2002〜2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)と発音が同じになる「サーズ」を避けて「サース」を使う傾向があった、という説が複数紹介されています。ただし、これは業界内の慣習にとどまる説明であり、JIS(日本工業規格)や省庁による正式な発音指定があるわけではありません。
「saas 読み方」「saas 呼び方」で検索される方が3,900件超/月いる事実(社内集計のサジェスト規模)からも、この点で迷う方が一定数いることがわかります。実務上は、社内・取引先・契約書のいずれでも、どちらの読み方でも誤りではありません。一方で、社内文書を統一する観点では、いずれか一方に揃えておくと意思疎通の誤解を防げます。書き言葉としての表記は「SaaS」(先頭のみ小文字、後半は大文字)で統一するのが、国際的にも国内の業界資料でも一般的です。「Saas」「SAAS」「サース型ソフトウェア」などの表記揺れは、検索や社内ナレッジ管理の障害になり得るため避けるのが望ましいでしょう。
出典:National Institute of Standards and Technology「The NIST Definition of Cloud Computing(SP 800-145)」2011年9月、https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/145/final(2026年5月30日取得)/総務省「令和7年版 情報通信白書」2025年、https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111210.html(2026年5月30日取得)
SaaSの呼び方|「SaaS型」「SaaSサービス」「SaaS企業」などの整理
「SaaS」に派生する呼び方として「SaaS型」「SaaSサービス」「SaaS企業」「SaaS業界」「SaaS事業」などがあり、それぞれが指す対象は異なります。意味のずれをそろえておくことで、社内議論やベンダー選定の際の認識違いを防げます。
主な派生語は以下のように整理できます。
| 呼び方 | 指す対象 | 用例 |
|---|---|---|
| SaaS | クラウドで提供されるソフトウェア/その提供形態 | 「このシステムはSaaSです」 |
| SaaS型 | SaaSの形態をとっていることを示す形容詞的な用法 | 「SaaS型の顧客管理ツール」 |
| SaaSサービス | SaaSとして提供されている個別のサービス(製品名を伴うこともある) | 「複数のSaaSサービスを比較する」 |
| SaaS企業 | SaaSを開発・提供している企業(事業者) | 「SaaS企業の業界動向」 |
| SaaS業界 | SaaS企業や関連プレイヤーで構成される産業の集合 | 「SaaS業界の市場動向」 |
| SaaS事業 | 企業の事業のうちSaaSを提供する事業セグメント | 「同社のSaaS事業は成長中」 |
このうち「SaaS企業」については、業界の動向・代表的なプレイヤー・ビジネスモデルの理解を深めたい方は別記事の「SaaS企業の定義と業界動向」(公開後にURL追加)で詳しく整理する予定です。本記事では「SaaS企業=SaaSを開発・提供している事業者」という最小限の定義整理にとどめます。
派生語の使い分けは、文脈によって自然に切り替わります。たとえば「自社にSaaSを導入する」と書けば「サービスとしてのソフトウェアを使う」意味になり、「自社がSaaSを提供する」と書けば「SaaS事業者になる」意味に変わります。混同しやすい場面では、文脈に応じて「SaaS型システム」「SaaS提供事業者」のように補足語を添えると誤解が減ります。
出典:National Institute of Standards and Technology「The NIST Definition of Cloud Computing(SP 800-145)」2011年9月、https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/145/final(2026年5月30日取得)/総務省「令和7年版 情報通信白書」2025年、https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111210.html(2026年5月30日取得)
SaaSの位置づけ|クラウドサービスの3階層(SaaS/PaaS/IaaS)
SaaSは、NIST SP 800-145が定義する「クラウドコンピューティングの3つのサービスモデル」のうち、もっとも利用者から見える層に位置しています。3つのモデルは、提供される領域の広さによって以下の順に並びます。
- IaaS(Infrastructure as a Service):サーバー・ストレージ・ネットワークなど、ITインフラそのものをサービスとして提供する層。利用者はOS・ミドルウェア・アプリを自分で構築・運用する
- PaaS(Platform as a Service):IaaSに加えて、OSやミドルウェア、アプリ開発のためのプラットフォームまでをサービスとして提供する層。利用者はアプリの開発・運用に専念する
- SaaS(Software as a Service):完成したアプリケーションそのものを、インターネット経由でサービスとして提供する層。利用者はアプリを設定して使うだけで済む
個人事業主や中小企業の業務担当者が「クラウド」と呼ぶときに想像するのは、ほとんどの場合この最上層のSaaSです。会計ソフト、顧客管理ツール、勤怠管理、Web会議システム、ファイル共有サービスなどは、すべてSaaSに分類されます。一方、中堅・大企業の情報システム部門では、IaaSとPaaSを組み合わせて自社専用のアプリケーション基盤を構築し、その上でSaaSを業務領域別に併用するという複層的な使い方が一般化しています。
3階層それぞれの違い、選び分けの基準、代表的なサービスをさらに詳しく知りたい方は、別記事のSaaS/PaaS/IaaSの違いを詳しく解説もあわせてご確認ください。
出典:National Institute of Standards and Technology「The NIST Definition of Cloud Computing(SP 800-145)」2011年9月、https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/145/final(2026年5月30日取得)/総務省「令和7年版 情報通信白書」2025年、https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111210.html(2026年5月30日取得)
SaaSの基本特徴|オンプレ・パッケージ型との違い
SaaSの最大の特徴は、利用者がソフトウェアを「所有する」のではなく「利用する」点にあります。NIST SP 800-145ではクラウドの本質的特性として、オンデマンドセルフサービス・広範なネットワークアクセス・リソースプーリング・迅速な弾力性・計測可能なサービスの5つを挙げており、SaaSはこの特性をアプリケーション層で体現するモデルです。
従来のソフトウェア提供形態と比較すると、SaaSは次の点で大きく異なります。
| 観点 | オンプレミス | パッケージ型 | SaaS |
|---|---|---|---|
| 導入方法 | 自社サーバーへ構築・設置 | 媒体購入+自端末へインストール | アカウント発行のみ/インストール原則不要 |
| 初期費用 | サーバー含め大きな投資 | パッケージ購入費用 | ほぼなし〜小規模 |
| 料金体系 | 初期投資+保守費用 | 買い切り+アップデート費 | 月額または年額の継続課金が中心 |
| アップデート | 自社主導で計画的に | 都度購入または更新 | 提供事業者側で随時実施 |
| 利用場所 | 自社ネットワーク内中心 | インストール端末のみ | インターネット接続があればどこからでも |
| 運用責任 | 自社で全領域を負担 | 自社(端末・データ管理) | 提供事業者(基盤)と利用者(利用者管理)の分担 |
なお、SaaSとよく比較される旧概念に「ASP(Application Service Provider)」があります。ASPは1990年代後半から2000年代前半にネットワーク経由でソフトウェアを提供する事業者・モデルを指す言葉として使われていました。現在では、SaaSとほぼ同義で用いられる場合と、シングルテナント(顧客ごとに専用環境を割り当てる)の旧来モデルを指して用いられる場合があり、業界によって解釈が分かれています。新規にサービスを導入する文脈では「SaaS」、過去の業界文書を読む文脈では「ASP」と捉えると整理しやすいでしょう。
個人事業主にとっては「インストールせずに使える」「初期費用がほぼ不要」が最大の利点になります。中小企業にとっては「サーバー構築・運用が不要で導入スピードが速い」「複数拠点・在宅勤務でも同じ画面で利用できる」点が評価されます。中堅・大企業では「アップデートが自動で行われるためメンテナンス工数を社内のシステム部門で抱えなくてよい」「複数のSaaSを統合してID管理・コスト管理する仕組みづくり」が論点になります。
出典:National Institute of Standards and Technology「The NIST Definition of Cloud Computing(SP 800-145)」2011年9月、https://csrc.nist.gov/pubs/sp/800/145/final(2026年5月30日取得)/総務省「令和7年版 情報通信白書」2025年、https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111210.html(2026年5月30日取得)
SaaS業界の主な職種|カスタマーサクセス/プロダクトマネージャーほか
SaaSを提供する事業者(SaaS企業)には、従来のソフトウェア開発・販売とは異なる固有の職種が存在します。継続利用を前提とした事業構造のため、契約後の利用継続を支える役割が重視されるのが特徴です。
主な職種を整理すると、次のようになります。
- プロダクトマネージャー(PdM):プロダクトの方向性・ロードマップを決める役割。顧客の声と事業戦略を踏まえて、開発の優先順位を意思決定する
- エンジニア(プロダクト開発):SaaSのアプリケーション・基盤・データ処理を設計・実装する技術職。マルチテナント設計や継続的デプロイなど、SaaS特有の技術領域を担う
- セールス(インサイドセールス/フィールドセールス):見込み顧客の発掘から契約までを担う営業職。SaaSではマーケティングからの引き渡し(リード)を起点に商談化する分業体制が一般的
- カスタマーサクセス(CS):契約後の顧客が継続して成果を出せるよう、活用支援・運用相談・追加導入提案を行う職種。SaaSで重視される独自職種
- カスタマーサポート:個別の操作・トラブル対応を担う窓口職種。カスタマーサクセスとは目的が異なる(後者は成果支援、前者は問題解決)
- マーケティング:見込み顧客との接点づくりを担う職種。コンテンツ・広告・イベントなど多様な手段を組み合わせる
これらの職種は、SaaSを「提供する側」の役割です。SaaSを「利用する側」では、規模に応じて担当が異なります。個人事業主では基本的に経営者本人が選定・契約・運用までを担います。中小企業では情報システム担当または管理部門の兼任者が、複数のSaaSを横断管理することが一般的です。中堅・大企業ではIT部門・情報システム部門に加えて、各事業部のSaaS導入推進担当が個別に動くケースが増えています。経済産業省のDXレポート2.2では、企業のデジタル化を進めるうえで、SaaS等のクラウドサービスの活用と、それを使いこなす人材の育成が両輪であることが繰り返し指摘されています。
SaaS企業の業界構造・代表的なプレイヤーをより詳しく知りたい方は、「SaaS企業の定義と業界動向」(公開後にURL追加)で別途整理する予定です。
出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」2025年、https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111210.html(2026年5月30日取得)/経済産業省「DXレポート2.2(概要)」2022年7月、https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dgc/dgc.html(2026年5月30日取得)
規模別に見るSaaS|個人事業主・中小・中堅大企業それぞれの使い分け
SaaSの基本構造は規模を問わず同じですが、利用の前提条件・運用負担・統制要件は規模によって大きく異なります。総務省・令和7年版情報通信白書によれば、2024年時点で全社利用と一部利用を合わせた企業のクラウド利用率は80.6%にまで達しており、利用率は約10年で倍増しています。導入の判断軸も、規模に応じて重点が異なる段階に入っています。
| 規模 | SaaSの主な使い方 | 導入時の重点 | 運用上の論点 |
|---|---|---|---|
| 個人事業主・フリーランス | 1人で1〜数本のSaaSを利用 (会計・顧客管理・スケジュールなど) | 月額コスト/無料プランの範囲 | 確定申告・取引先との書類管理/個人での操作習熟 |
| 中小企業(〜300名) | 複数SaaSを業務領域別に併用 | 導入スピード/無料トライアル/既存業務との接続 | SaaS横断のID管理/退職時の権限剥奪/重複機能の整理 |
| 中堅・大企業(300名〜) | 全社統合のSaaS基盤と部門個別SaaSを併用 | セキュリティ要件/IDフェデレーション/監査ログ/内部統制 | シャドーIT防止/コスト最適化/既存システムとの連携 |
令和7年版 情報通信白書で示された企業のクラウド利用領域も、規模を問わず「ファイル保管・データ共有」「社内情報共有・ポータル」「電子メール」「給与、財務会計、人事」「スケジュール共有」の利用率が高くなっています。日々の業務基盤の多くが、既にSaaSに置き換わっていることが読み取れます。中堅・大企業ではこれに加えて「経営情報の可視化」「データ分析」「業務自動化(ワークフロー)」など、複数のSaaSを連携させた仕組みづくりが進みつつあります。
近年は、SaaSの提供形態そのものが生成AIの普及や業務エージェントの登場で変化しつつあり、業界では「SaaSの死」議論まで語られるようになりました。この議論をどう読むかは、別記事の「SaaSは死んだ」議論をどう読むかで整理しています。あわせて、AIとクラウドの組み合わせ動向についてはクラウドとAIの組み合わせ動向もご参照ください。
出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」2025年、https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111210.html(2026年5月30日取得)
よくある質問(FAQ)
Q. SaaSの読み方は「サース」と「サーズ」のどちらが正解ですか?
A. どちらも誤りではなく、両方の読み方が業界で併用されています。公的機関による正式な発音指定はありません。業界での用法としては「サース」を使う例が比較的多く見られますが、「サーズ」を使う用例もあります。社内文書を統一する観点では、いずれか一方に揃えておくと意思疎通の誤解を防げます。表記は国際的にも国内でも「SaaS」が一般的です。
Q. SaaSとPaaS・IaaSの違いは何ですか?
A. 提供される領域の広さが異なります。IaaSはサーバー・ネットワークなどのインフラ層、PaaSはアプリ開発の基盤層、SaaSは完成したソフトウェアそのものを提供します。利用者の負担は IaaS が最も大きく、SaaS が最も小さくなります。本記事の「SaaSの位置づけ|クラウドサービスの3階層」を参照してください。詳しい比較は別記事のSaaS/PaaS/IaaSの違いを詳しく解説で扱っています。
Q. SaaS企業とSaaS型サービスは何が違いますか?
A. SaaS企業は「SaaSを開発・提供している事業者そのもの」を指します。SaaS型サービスは「SaaSの形態をとっているサービス」を指す表現で、製品やシステムを修飾する形容詞的な使い方です。「SaaS企業は、SaaS型のサービスを提供している」と言い換えると関係が整理できます。SaaS企業の業界構造についての深掘りは、別記事の「SaaS企業の定義と業界動向」(公開後にURL追加)で扱う予定です。
Q. 個人事業主でもSaaSは使えますか?
A. はい。多くのSaaSは1ユーザーからの契約に対応しており、無料プランや個人向け料金プランを用意しているサービスも多くあります。会計、顧客管理、請求書発行、スケジュール管理、ファイル共有など、業務の中核となる領域はすでにSaaSで完結できる範囲が広がっています。ただし、契約時のデータ取り扱い・解約時のデータ移行については、提供事業者の利用規約・プライバシーポリシーを事前に確認することが重要です。
Q. SaaS業界の職種で、未経験者でも転職しやすいのはどれですか?
A. 一般的にはカスタマーサクセス・インサイドセールス・カスタマーサポートが、未経験からの参入事例が比較的多く見られる職種です。とはいえ、企業ごとの採用要件は大きく異なり、業務経験・顧客対応経験・SaaS製品の習熟度などが評価軸になります。職種固有の専門スキル(プロダクトマネージャー・エンジニアなど)は経験者採用が中心です。具体的な求人傾向は、各企業の採用ページ・厚生労働省の労働統計などをご確認ください。
Q. SaaSとAIエージェント・チャットボットは別物ですか?
A. 概念のレイヤーが異なります。SaaSは「ソフトウェアの提供形態」を指す言葉で、AIエージェントやチャットボットは「機能・用途」を指す言葉です。AIエージェント機能をもつアプリケーションがSaaSとして提供されることもあれば、オンプレミスで提供されることもあります。AIチャットボットの業務導入の方法については、別記事のAIチャットボットの業務導入もご参照ください。
まとめ
SaaS(Software as a Service)は、米国NIST SP 800-145が定義するクラウドコンピューティングの3つのサービスモデルの1つで、完成したソフトウェアをインターネット経由でサービスとして提供する形態を指します。読み方は「サース」「サーズ」の両方が業界で併用されており、公的な発音指定はありません。「SaaS型」「SaaSサービス」「SaaS企業」「SaaS業界」「SaaS事業」といった派生語は、それぞれが指す対象(形態・個別サービス・事業者・産業・事業セグメント)が異なります。
2024年時点の日本企業のクラウドサービス利用率は80.6%にのぼり(総務省・令和7年版 情報通信白書)、SaaSは規模を問わず業務基盤の中核として浸透しています。個人事業主は単独利用での低コスト運用、中小企業は複数SaaSの併用とID管理、中堅・大企業は全社統制とコスト最適化が論点になります。本記事を入口として、SaaS/PaaS/IaaSの違いの深掘りやSaaS企業の業界動向、AI時代のSaaSの議論といった関連テーマも、隣接記事で引き続きご確認ください。
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