SaaSをわかりやすく|正体と身近な例
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- SaaSをひとことで説明できるようになる
- パッケージソフトとの違いがわかる
- 「SaaSを使う」の具体的な内容がわかる
「SaaSを使う」と言われても、具体的に何をすることなのか、パッケージソフトを買うことと何が違うのか、イメージしづらいことがあります。本記事では、「インターネット越しに使うソフト」の正体と身近な例を、NIST準拠の定義に沿ってわかりやすく解説します。実際に自社で選ぶ際の判断基準や導入コストまで知りたい場合はSaaSとは|意味・読み方・選び方の記事もあわせてご覧ください。
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SaaSをひとことで説明すると
SaaSとは、インターネット越しにアプリケーションソフトウェアを使う仕組みを指します。NIST SP 800-145にもこの定義が示されており、ソフトを「自分のパソコンにインストールする」のではなく、「インターネットの向こう側にあるソフトにアクセスして使う」というイメージで捉えると理解しやすくなります。
パッケージソフトとSaaSの違い
パッケージソフトは購入して自分のパソコンにインストールして使うのに対し、SaaSはブラウザ経由でアクセスするだけで、インストール作業が不要な点が大きな違いです。更新作業もサービス提供者側が行うため、利用者は常に最新版を使い続けられます。
| 項目 | パッケージソフト | SaaS |
|---|---|---|
| 導入方法 | 購入してインストール | ブラウザでアクセス |
| 更新 | 利用者が対応 | 提供者側が対応 |
「SaaSを使う」とは具体的に何をすること?
ブラウザでサービスのサイトにアクセスし、アカウントを作成してログインし、必要な機能を選んで操作するという流れが、「SaaSを使う」の具体的な内容です。専用のソフトを手元にインストールする必要がなく、パソコンやスマートフォンなど複数の端末から同じデータにアクセスできます。
身近な例として、社内のスケジュール共有やファイル管理をブラウザ経由で行うグループウェアがあります。「SaaSを使う」がどういうことかを実感するには、こうした日常的なサービスに触れてみるのが分かりやすい方法です。
実際に触ってみるとどんな画面・操作になるのか
SaaSを初めて使う際の一般的な流れは、サービスのWebサイトでメールアドレスを登録し、届いた確認メールのリンクをクリックして本登録を済ませ、ログイン後に表示されるダッシュボード(操作画面)から必要な機能を選んでいく、というものです。専用ソフトのインストールディスクを用意したり、パソコンの空き容量を気にしたりする必要がないため、思い立ってからすぐに使い始められる手軽さが特徴です。
多くのSaaSでは、登録直後に簡単なチュートリアル(操作案内)が表示され、主要な機能の使い方を順番に説明してくれます。パッケージソフトのように分厚いマニュアルを最初から読み込む必要はなく、実際に触りながら操作方法を覚えていくスタイルが一般的です。分からない点があれば、画面内のヘルプボタンやチャットサポートを通じてその場で質問できるサービスも多く、初めてでも迷いにくい設計になっていることがほとんどです。
操作画面はパソコンのブラウザだけでなく、スマートフォンやタブレットのアプリからも同じアカウントでログインできるサービスが多く、外出先で確認したい情報がある場合にも便利です。パソコンで入力したデータがそのままスマートフォンでも見られる点は、パッケージソフトにはあまり見られない、SaaSならではの利便性といえます。
SaaSの理解でよくある失敗パターン3つ
インストールが必要だと思い込む、パッケージソフトと同じ買い切り感覚で捉える、更新作業を自分で行うものだと誤解するという3つが、SaaSの理解でよく見られる失敗の典型です。
失敗パターン1:インストールが必要だと思い込む。導入前に不要な作業を心配してしまうケースです。ブラウザからのアクセスだけで使える点を理解することが回避策になります。
失敗パターン2:パッケージソフトと同じ買い切り感覚で捉える。継続課金の仕組みを想定せず、費用感を見誤るケースです。サブスクリプション型の課金であることを理解することが回避策になります。
失敗パターン3:更新作業を自分で行うものだと誤解する。不要な社内対応を検討してしまうケースです。更新は提供者側が行う点を理解することが回避策になります。
無料で試せるSaaSと有料SaaSの違い
多くのSaaSには無料で使える範囲(無料プランや無料トライアル期間)が用意されており、いきなり有料契約をしなくても、実際の操作感を確認してから導入を判断できる仕組みが一般的です。
無料プランは、利用できる機能や保存できるデータ量に制限を設けたうえで、無期限に使い続けられる形態です。個人利用や小規模なチームであれば、無料プランの範囲だけで十分なケースもあります。一方、無料トライアル期間は、一定期間(2週間や30日間など)に限り、有料プランと同じ機能をすべて試せる形態で、期間終了後は有料契約に移行するか利用を止めるかを選ぶ仕組みになっています。
有料プランでは、利用できる機能の幅が広がるほか、保存できるデータ量の上限が引き上げられたり、複数人での同時利用に対応したりする点が主な違いです。また、有料プランのほうが、問い合わせ対応の優先度が高い、電話でのサポートを受けられるなど、サポート面で手厚い扱いを受けられることも一般的です。まずは無料の範囲で使い勝手を確認し、業務に定着しそうであれば有料プランへ移行する、という進め方であれば、いきなり大きな費用をかけずにSaaSを試すことができます。
SaaS利用時に気をつけたいセキュリティの考え方
SaaSはデータをサービス提供者側のサーバーに預ける仕組みであるため、パッケージソフトを使う場合とはセキュリティ上の注意点が異なります。自社のパソコンの中だけで完結する作業ではなく、インターネット経由で外部のサーバーとデータをやり取りする以上、通信の暗号化やアクセス権限の管理など、利用者側でも意識しておきたい点がいくつかあります。
まず基本になるのが、ログイン時のパスワード管理です。単純な文字列を使い回すと、他のサービスから情報が漏れた場合に不正ログインのリスクが高まります。多くのSaaSでは、パスワードに加えてスマートフォンアプリや確認コードを使う二段階認証(二要素認証)が用意されているため、これを有効にしておくと、パスワードだけが第三者に知られてしまった場合でも不正なログインを防ぎやすくなります。
また、SaaSのセキュリティは「提供者側が担う部分」と「利用者側が担う部分」に分かれているのが一般的な考え方です。サーバーの物理的な保護やソフトウェアの脆弱性対応は提供者側の責任範囲であることが多い一方、社内の誰にどの機能へのアクセス権を与えるか、退職者のアカウントを速やかに削除するかといった運用面の管理は、利用者側の責任として扱われるのが一般的です。導入時には、この役割分担がサービスごとにどう定められているか、利用規約やヘルプページで確認しておくと安心です。
データのバックアップについても、提供者側が定期的にバックアップを取っているサービスが多いものの、誤って削除したデータを利用者自身で復元できる範囲はサービスによって差があります。重要なデータを扱う場合は、バックアップの仕組みや保存期間について事前に確認しておくと、万が一の操作ミスの際にも落ち着いて対応しやすくなります。
SaaSを選ぶ際に確認しておきたいチェックポイント
数あるSaaSの中から自社に合うものを選ぶ際は、価格や機能の一覧だけでなく、実際の運用に関わるいくつかの観点を確認しておくと、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
1つ目は、データを他の形式で書き出せるかどうかです。SaaSに入力・蓄積したデータを、表計算ソフトで扱える形式などで手元にダウンロードできる機能があると、将来サービスを乗り換える場合や、社内で別の用途にデータを活用したい場合にも対応しやすくなります。長く使うことを前提にするサービスほど、この書き出し機能の有無を事前に確認しておく価値があります。
2つ目は、他のサービスとの連携機能です。すでに社内で使っているメールソフトやカレンダー、会計ソフトなどと連携できると、同じ情報を複数のサービスに二重で入力する手間を減らせます。連携できるサービスの一覧は、多くの場合サービスの公式サイトに掲載されているため、導入前に自社で使っているツールと組み合わせられるかを確認しておくとよいでしょう。
3つ目は、サポート体制と契約条件です。操作方法が分からないときに問い合わせできる窓口があるか、対応時間はどの程度か、また契約を途中で解約する場合の条件はどうなっているかは、無料トライアルの段階では見落としがちな点です。特に解約条件については、最低利用期間の有無や、解約の申し出から実際に停止するまでの期間などをあらかじめ確認しておくと、必要なくなった際にもスムーズに手続きを進められます。
複数の部署でSaaSを使う場合に起きやすい課題
SaaSは1人でも簡単に契約を始められる手軽さがある一方、会社全体で見ると、部署ごとに個別のSaaSを契約していく中で、把握しきれないほどの数のサービスが社内に存在してしまうという課題が起きやすくなります。担当者の異動や退職によって、誰が何のサービスを契約していたのか分からなくなり、使われていないのに料金だけが発生し続けるサービスが残ってしまうケースも少なくありません。
こうした状態は、情報システム部門の許可を得ずに現場の判断で契約されたSaaSが積み重なることから生じやすく、シャドーIT(会社が把握していないITツールの利用)と呼ばれることがあります。個々の契約自体は業務効率化を目的とした前向きな判断であることが多いものの、会社全体として見ると、どのサービスにどのようなデータを保存しているかを把握できず、セキュリティ管理やコスト管理が難しくなるという副作用を伴います。
この課題への対処としては、社内で契約しているSaaSを一覧化し、利用部署・利用目的・契約金額・更新時期などを定期的に棚卸しする仕組みを設けることが有効とされています。新しくSaaSを契約する際には情報システム部門などに一報を入れるルールを設けておくと、後から利用状況を追いやすくなります。すでに数多くのSaaSが社内に散らばっている場合は、一度にすべてを把握しようとせず、利用頻度の低いサービスや、契約更新のタイミングが近いサービスから優先的に確認していくと、無理なく整理を進めやすくなります。
棚卸しの際は、契約者本人だけでなく、実際にそのサービスを日常的に使っている現場のメンバーにも利用状況を確認すると、資料上は稼働しているように見えても実態としてはほとんど使われていないサービスを見つけやすくなります。棚卸しを一度きりで終わらせず、半年や1年など決まった周期で見直す運用にしておくと、社内のSaaS利用状況を継続的に把握しやすい体制につながります。
よくある質問(FAQ)
Q1. SaaSとは何ですか?
A. インターネット越しにアプリケーションソフトウェアを使う仕組みです。
Q2. インストールは必要ですか?
A. 多くのSaaSはブラウザ経由で利用でき、インストール作業は不要です。
Q3. パッケージソフトとの違いは何ですか?
A. パッケージソフトは購入してインストールするのに対し、SaaSはブラウザでアクセスするだけで使える点が異なります。
Q4. 「SaaSを使う」とは具体的に何をすることですか?
A. サイトにアクセスしてアカウントを作成・ログインし、必要な機能を選んで操作することです。
Q5. 更新はどのように行われますか?
A. サービス提供者側が行うため、利用者は常に最新版を使い続けられます。
Q6. 身近なSaaSの例はありますか?
A. 社内のスケジュール共有やファイル管理をブラウザ経由で行うグループウェアなどがあります。
まとめ|今日からできる3つのこと
- インストール不要と理解する:不要な心配をしません。
- 継続課金の仕組みを理解する:買い切りと混同しません。
- 更新は提供者側と理解する:自分で対応しません。