主要SaaSサービスの業務領域マップ

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  • メガベンダーと業務特化型SaaSの違いがわかる
  • 主要企業の業務領域マップがわかる
  • 選定時の一次情報チェックポイントがわかる

SaaSの導入を検討する際、AWS・Google・Microsoftのようなメガベンダーと、freee・サイボウズのような業務特化型ベンダーの違いが分からず、どこから比較すればよいか迷うことがあります。本記事では、主要SaaSサービスをAWS・Google・Microsoft・freee・サイボウズの業務領域マップとして整理します。

目次

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  1. クラウドの3層モデルとメガベンダー・業務特化型SaaS
  2. AWS・Google・MicrosoftのSaaS展開
  3. 国内SaaS事業の整理(freee・サイボウズ等)
  4. メガベンダーと業務特化型SaaSの組み合わせ
  5. サービス選定時の一次情報チェックポイント
  6. 企業規模別に見るメガベンダー活用のパターン
  7. 主要SaaSサービス理解でよくある失敗パターン3つ
  8. 乗り換え・併用を検討する際に確認したいこと
  9. 部門別に見る業務特化型SaaSの広がり
  10. SaaS選定プロセスの進め方(要件定義から本導入まで)
  11. セキュリティ・ガバナンス面で確認しておきたい観点
  12. よくある質問(FAQ)
  13. まとめ|今日からできる3つのこと

クラウドの3層モデルとメガベンダー・業務特化型SaaS

NIST基準では、クラウドサービスはIaaS(インフラ)、PaaS(開発基盤)、SaaS(ソフトウェア)という3層で整理されます。AWS・Google・Microsoftのようなメガベンダーはこの3層をすべて提供する一方、freee・サイボウズのような業務特化型ベンダーは、会計や人事といった特定の業務領域に集中しています。

AWS・Google・MicrosoftのSaaS展開

AWS・Google・Microsoftは、インフラ・開発基盤に加えて、SaaS領域にも幅広く展開しています。Google WorkspaceやMicrosoft 365といったサービスは、社内のスケジュール共有やファイル管理を担うグループウェアの機能を含んでおり、業務横断的に活用されています。

国内SaaS事業の整理(freee・サイボウズ等)

freeeは会計・労務領域、サイボウズはグループウェア・業務改善領域を中心に事業を展開する、国内の代表的なSaaS事業者です。いずれも特定の業務領域に強みを持つ形で、メガベンダーとは異なる立ち位置にあります。日本企業のクラウド利用率は2024年時点で80.6%に達しています。

メガベンダーと業務特化型SaaSの組み合わせ

メガベンダーと業務特化型SaaSは競合関係にあるとは限らず、多くの業務特化型SaaSがメガベンダーの基盤上で稼働しているという補完関係にあります。導入検討時は、この関係性を踏まえたうえで組み合わせを考えることが有効です。

サービス選定時の一次情報チェックポイント

ISMAP登録の有無、企業の成長段階に応じた優先領域、既存システムとの連携性という点が、選定時に確認すべき一次情報のチェックポイントです。企業の成長段階によって、どの業務領域を優先すべきかが変わります。

企業規模別に見るメガベンダー活用のパターン

メガベンダーの提供するSaaSは機能範囲が広い分、企業規模によって活用の仕方に違いが見られ、自社の規模に合わせた導入範囲を見極めることが、費用対効果を高めるポイントになります。

個人事業主・小規模事業者では、メガベンダーが提供するグループウェア機能のうち、メール・スケジュール共有・簡易的なファイル保存といった基本機能のみを、比較的安価なプランで利用するケースが多く見られます。多機能なプランを契約しても使いこなせない機能が多く残ってしまうことがあるため、まずは必要最小限の機能から始め、業務が拡大するにつれて上位プランへ移行するという段階的な進め方が現実的です。

中堅・大企業では、メガベンダーのグループウェア機能に加えて、権限管理やセキュリティ設定、他システムとの連携機能まで含めた上位プランを契約し、社内の情報システム部門が運用ルールを整備したうえで全社導入するケースが一般的です。複数の部署・拠点で同じ基盤を使うことで、情報共有のスピードが上がる一方、導入時には既存の業務フローとの整合性を事前に検証しておく必要があります。特に、これまで業務特化型SaaSで個別に運用していた業務をメガベンダーの基盤に統合する場合は、データ移行やAPI連携の可否を事前に確認しておくことが重要です。

主要SaaSサービス理解でよくある失敗パターン3つ

メガベンダーと業務特化型を競合関係と誤解する、ISMAP登録の有無だけで判断する、成長段階に関わらず同じ優先順位で選ぶという3つが、主要SaaSサービス理解でよく見られる失敗の典型です。

失敗パターン1:メガベンダーと業務特化型を競合関係と誤解する。両者は補完関係にあることが多いにもかかわらず、二択で選ぼうとするケースです。組み合わせの視点を持つことが回避策になります。

失敗パターン2:ISMAP登録の有無だけで判断する。登録の有無以外の要素を確認せず、選定の精度が落ちるケースです。一次情報を総合的に確認することが回避策になります。

失敗パターン3:成長段階に関わらず同じ優先順位で選ぶ。創業初期と拡大期で必要な機能が異なることを見落とすケースです。自社の成長段階に応じた優先領域を見直すことが回避策になります。

乗り換え・併用を検討する際に確認したいこと

メガベンダーの提供するサービスから業務特化型SaaSへ、あるいはその逆へ乗り換える場合、データの移行方法と既存の運用ルールとの整合性を事前に確認しておくことが、移行時のトラブルを防ぐポイントです。

まず確認したいのが、現在利用しているサービスから新しいサービスへ、データをどのような形式でエクスポート・インポートできるかという点です。ファイル形式が対応していない場合、手作業でのデータ移行が必要になり、想定以上に工数がかかることがあります。特に複数年分の履歴データを保有している場合は、移行にかかる作業量を事前に見積もっておくことが重要です。

次に、乗り換えではなく併用する場合は、両方のサービスに同じ情報を二重に入力する手間が発生しないよう、API連携などでデータを同期できるかを確認しておく必要があります。たとえば、メガベンダーのグループウェアと業務特化型の会計SaaSを併用する場合、担当者情報や取引先情報を両方のシステムで別々に管理すると、更新漏れや情報の不一致が起きやすくなります。乗り換え・併用のどちらを選ぶ場合でも、契約前に無料トライアル期間を活用して、実際のデータでの移行・連携テストを行っておくと、本格導入後のトラブルを減らしやすくなります。

部門別に見る業務特化型SaaSの広がり

会計・労務・営業・マーケティングといった業務領域ごとに、どのようなSaaSが使われているかを把握しておくと、自社に必要な組み合わせを判断しやすくなります。ここでは代表的な部門別の利用実態を整理します。

会計・経理領域では、freeeのような会計特化型SaaSが、日々の記帳や請求書発行、決算書類の作成といった業務を支援する形で導入されています。銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳の候補を提示する機能を持つサービスが多く、経理担当者の手作業を減らす目的で使われることが一般的です。一方で、メガベンダーの会計SaaSと連携させて、経費精算や勤怠管理のデータを一元的に扱う運用を取る企業も見られます。

人事・労務領域では、勤怠管理、給与計算、社会保険手続きといった定型業務を効率化するための業務特化型SaaSが広く使われています。従業員数が増えるほど、勤怠データと給与計算データを別々のシステムで手作業により突き合わせる負担が大きくなるため、両者を連携できるサービスを選ぶことが重要になります。サイボウズのようなグループウェア型のサービスでは、勤怠管理と社内の情報共有機能をあわせて提供している場合もあり、部門をまたいだ運用のしやすさが選定のポイントの一つです。

営業・マーケティング領域では、顧客管理(CRM)や案件管理を担うSaaSが、業務特化型ベンダーからもメガベンダーからも提供されています。既存の顧客データベースやメール配信システムとの連携性、営業担当者が日常的に使うグループウェアとの操作感の統一性を確認したうえで選ぶことが、現場への定着を左右します。部門ごとに異なるサービスを個別に契約すると、顧客情報が分散し、全社的な状況把握が難しくなる点にも注意が必要です。

SaaS選定プロセスの進め方(要件定義から本導入まで)

SaaS選定は、要件定義、比較検討、試験導入、本導入という段階を踏んで進めることで、導入後のミスマッチを減らせます。各段階で確認すべき内容を整理します。

最初の要件定義の段階では、現状のどの業務に課題を感じているか、その業務を担当している部署はどこか、既存のどのシステムと連携させる必要があるかを洗い出します。この段階で要件を曖昧にしたまま比較検討に進むと、機能の多さだけでサービスを選んでしまい、実際の業務に必要のない機能にコストを払う結果になりやすいため、担当者へのヒアリングを行い、業務フロー上のどこに時間がかかっているかを具体的に把握しておくことが重要です。

比較検討の段階では、洗い出した要件をもとに、メガベンダーの提供するサービスと業務特化型SaaSの双方を候補に挙げ、料金体系・サポート体制・セキュリティ評価といった観点で一次情報を確認します。この際、営業資料や比較サイトの情報だけで判断せず、各社の公式サイトに掲載されている仕様や利用規約を確認することで、後から想定外の制約に気づくリスクを減らせます。

試験導入の段階では、一部の部署や少人数のチームで実際にサービスを使い、業務フローに無理なく組み込めるかを検証します。無料トライアル期間がある場合は、その期間内に実際の業務データに近い形でテストを行い、既存システムとの連携や、日常業務での操作性に問題がないかを確認しておくと、本導入後の手戻りを防ぎやすくなります。試験導入で見えた課題を踏まえたうえで、対象範囲を段階的に広げながら本導入へ進める進め方が、社内の混乱を抑えるうえで有効です。

セキュリティ・ガバナンス面で確認しておきたい観点

SaaSを業務で利用する際は、機能面だけでなく、データの取り扱いやアクセス権限の管理方法についても事前に確認しておくことが望ましいです。特に複数の部署をまたいで利用する場合、この観点を後回しにすると、運用開始後に見直しの負担が大きくなります。

アクセス権限の設定については、部署や役職に応じて閲覧・編集できる範囲を細かく制御できるかを確認します。メガベンダーの提供するサービスでは、組織全体の権限を一元管理する機能が用意されていることが多く、情報システム部門がまとめて設定・監視しやすい一方、設定項目が多く、初期設定に一定の知識が必要になる場合があります。業務特化型SaaSでは、対象業務に絞った権限設定になっていることが多く、設定自体はシンプルですが、他システムとまたがった権限管理は別途検討する必要があります。

データの保管場所やバックアップ体制についても、契約前に公式情報で確認しておく事項の一つです。国内でのデータ保管を求める業種・業務がある場合は、各サービスの公式サイトやサポート窓口に、データセンターの所在地やバックアップの頻度を確認しておくと安心です。また、退職者や異動者が出た際にアカウントをどのように無効化するか、権限の見直しをどのような頻度で行うかといった運用ルールも、導入前の段階であわせて決めておくと、日々の管理負担を抑えやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q1. AWSとfreeeはどう違いますか?

A. AWSはIaaS・PaaS・SaaSの3層を幅広く提供し、freeeは会計・労務領域に特化したSaaSを提供する点が異なります。

Q2. Microsoft 365とGoogle Workspaceはどう選べばよいですか?

A. 既存システムとの連携性や操作性の好みなど、自社の業務環境に合わせて選ぶことが望ましいです。

Q3. ISMAP登録は必須ですか?

A. 必須ではありませんが、セキュリティ評価の一つの参考情報として活用できます。

Q4. 企業の成長段階によって優先すべき領域は変わりますか?

A. 変わります。成長段階に応じて優先すべき業務ソリューションを見直すことが有効です。

Q5. メガベンダーと業務特化型SaaSは競合していますか?

A. 競合というより補完関係にあることが多く、業務特化型SaaSがメガベンダーの基盤上で稼働している場合もあります。

Q6. サイボウズはどのような領域に強みがありますか?

A. グループウェア・業務改善領域を中心に事業を展開しています。

まとめ|今日からできる3つのこと

  1. 補完関係の視点を持つ:競合関係と決めつけません。
  2. 一次情報を総合的に確認する:ISMAP登録だけで判断しません。
  3. 成長段階に応じて見直す:優先順位を固定しません。

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