AIデータセンターとは?従来型との違い・注目の理由・課題を解説

Check!

  • AIデータセンターの仕組みと従来型との電力・冷却の違いがわかる
  • 電力需要・地方分散など注目される4つの理由と国内の動きがわかる
  • AI関連の支出を費用か資産かで判断する手順がわかる

AIデータセンターとは、生成AIの学習や推論といった膨大な計算を行うために、GPUなどの高性能な半導体を大量に搭載し、それを支える大きな電力と冷却の設備を備えた専用のデータセンターのことです。従来型のデータセンターが企業のシステムやWebサイトを安定して動かす施設であるのに対し、AIデータセンターは電力と冷却への要求が桁違いに大きい点が特徴です。生成AIの普及を背景に建設が相次ぎ、日本でも電力需要の見通しを押し上げる要因として、電力関係の機関の資料に登場するほど社会的なテーマになっています。一方で、企業の担当者にとっては「自社に何が関係するのか」が見えにくい話題でもあります。この記事では、仕組みと従来型との違い、注目される理由、国内の取り組み、課題を整理したうえで、AIを使う企業が押さえたいITインフラの選び方とAI関連の支出の経理処理までを解説します。

AIデータセンターについて、まず知りたいことを選んでください

Q1. AIデータセンターについて、一番知りたいのはどれですか?

目次

開く

閉じる

  1. AIデータセンターとは|何をする施設で、企業のAI活用とどうつながるのか
  2. 従来型データセンターとの違い|電力・冷却・ネットワークの4観点
  3. AIデータセンターが注目される4つの理由
  4. 国内の主な取り組み|KDDI・ソフトバンクの例
  5. AIデータセンターの課題|電力消費と持続可能性
  6. AIデータセンターの今後の展望
  7. 企業が見るべきポイント|AIの使い方を4つから選ぶ
  8. AI関連の支出の経理処理|費用か資産かを決める手順
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|AIデータセンターを理解したうえで押さえたい4つのこと
  11. 参考文献

AIデータセンターとは|何をする施設で、企業のAI活用とどうつながるのか

AIデータセンターは、AIの学習と推論に必要な大量の計算を行う専用施設で、企業が使う生成AIサービスの裏側でも動いています。

データセンターは、サーバーやネットワーク機器を安全に設置し、安定した電源と通信回線、空調を提供する施設です。AIデータセンターはそのうち、AIの処理に特化したものを指します。AIの処理は大きく「学習」と「推論」に分かれます。学習は大量のデータからAIのモデルをつくる工程で、非常に大きな計算量を長時間必要とします。推論はできあがったモデルで質問に答えたり画像を生成したりする工程で、利用者が増えるほど処理量が膨らみます。どちらも同じ種類の計算を大量に同時に行うため、並列計算を得意とするGPUなどが使われます。

企業が生成AIのサービスを使うとき、その計算の多くはAIデータセンターで行われています。AI活用が進むと、企業の支出は2つの形で増えます。1つはクラウドの生成AIやGPUの利用料のように毎月費用として発生するもの、もう1つはGPUサーバーやネットワーク機器のように購入して資産になるものです。どちらも請求書や明細が増え、費用にするか資産にするかの判断と帳簿への記録が欠かせなくなります。

AI関連の支出が増えて、仕訳や決算の作業が重くなりそうな場合の一例が、株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウド会計です。インターネットバンキングやクレジットカードなど2,400社以上の金融機関等と連携して取引明細を自動で取り込み、AIが登録済みの仕訳を学習して勘定科目を提案するため、毎月届くAIサービスの利用料のように繰り返し発生する支出の記帳を減らせる仕組みです。入力した仕訳データから、決算書や帳票も自動で作成できます。注意点として、AIが誤った仕訳まで学習する可能性があるため、入力内容の確認は欠かせません。また、固定資産の管理や減価償却は会計とは別のサービスとして提供されているため、機器を購入する場合に必要な範囲は資料で確認してください。料金は事業規模やプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド会計

マネーフォワード クラウド会計
出典:biz.moneyforward.com

株式会社マネーフォワード

マネーフォワード クラウド会計

他システムの移行や機能性重視の方におすすめ!

全体評価
4.2 (14件)

GOOD

ここがおすすめ!

  • 面倒な帳簿・レポート・決算書を自動作成
  • 金融機関の入出金データを自動取得してリアルタイムで数字を共有
  • 他サービスとの連携で勤怠管理やマイナンバー管理が可能
MORE

ここが少し気になる…

  • ある程度の簿記知識が必要な場合も
評価・口コミ(一部抜粋)
4.2
  • "税理士事務所が導入してる関係上でマネーフォワード クラウド会計を利用してますが、会計業務が楽になりました。経費が全て一覧で確認でき、そして自動で経費計算もしてくれる優れたサービスだと思います。 会計業務が追いつかない会社様はこちらのシステムを導入する事で簡単に活会計業務の時間削減ができオススメです。"

  • 銀行のインターネットバンキングやカード会社と連携できるため、1件ずつ仕分けを登録する必要がなくなった。 仕訳帳や現金出納帳などをインポートできるため、1件ずつ仕分けを登録する必要がなくなった。また、エクスポートする事で、データの照合もしやすい。

  • 最も大きく解決された課題は、他システムとのデータ連携における手間の大幅な削減です。給与計算や経費精算、販売管理といった各システムから自動で仕訳データが取り込まれるようになったため、手動での入力作業が不要になり、ヒューマンエラーの削減と業務効率の向上を実感しております。 これにより、月次決算の早期化にも貢献し、経営状況をより迅速に把握できるようになった点も大きなメリットです。

実際に使ってみたレビュー記事はこちら

【レビュー】マネーフォワードクラウド会計を実際に登録して使ってみた【使い方解説】

数ある会計ソフトの中でそのサービスを使ったらいいかわからないという方も多くいると思います。そこで今回は「マネーフォワードクラウド会計」の無料登録から使い方まで、利用経験ゼロの筆者が実況形式でお伝えします。

「月で換算すると、経理にかかる時間は20時間ほど減りました。」

出典:Chatwork株式会社の導入事例(マネーフォワード クラウド会計、2017年7月公開時点の情報)
マネーフォワード クラウド会計

AI関連の支出の仕訳と決算を、手間を減らして進めたい会社に

マネーフォワード クラウド会計の資料を無料でダウンロードできます

無料・30秒で完了 資料を無料ダウンロード

従来型データセンターとの違い|電力・冷却・ネットワークの4観点

従来型のデータセンターとAIデータセンターの違いは、計算を担う半導体、1ラックあたりの電力、冷却、ネットワークの4つで整理すると分かりやすくなります。

観点 従来型データセンター AIデータセンター
主な半導体 CPUが中心で、さまざまな処理を順番にこなす汎用的な使い方 GPUやAI専用の半導体が中心で、同じ計算を大量に同時に行う
1ラックあたりの電力 数kW程度が一般的 数十kWに達し、100kWを超える構成もある
冷却の方式 空調で冷やした空気を送る空冷が主流 空冷だけでは追いつかず、冷却液を使う液冷や、機器を液体に浸す液浸冷却の導入が進む
ネットワーク 利用者とサーバーの間の通信が中心 多数のGPUを1つの計算機のように動かすため、サーバー同士を結ぶ高速・低遅延の通信が重要

とくに大きいのが電力と冷却の違いです。既存のデータセンターは、1ラックあたり数kW程度の機器を空冷で冷やす前提で設計されているものが多く、そこにAI向けのサーバーをそのまま並べると、電源容量や冷却能力が足りなくなることがあります。そのため、既存施設の改修だけで対応するのは難しく、AI向けに新たな施設を建てる動きが広がっています。

AIデータセンターを支える設備

AIデータセンターは、サーバーだけでなく建物の設備まで含めてAIの処理を前提にしています。各社が公開している解説で共通して挙げられている設備は、次のとおりです。

設備 役割 AI向けで求められること
受電・電源設備(受変電設備、UPS、非常用発電機) 電力を安定して供給し、停電時にも機器を止めない 数十kW級のラックを多数動かせる容量が必要で、後から増やしにくいため、計画段階で必要量を見積もる
冷却設備 機器が出す熱を取り除く 空冷に加え、チップに冷却液を当てる直接液冷や、機器ごと液体に浸す液浸冷却を組み合わせる
高密度ラックと建物 GPUサーバーを高密度に載せる 重い機器を支える耐荷重と、配電・冷却の設計を一体で考える必要がある
ネットワーク GPU同士や利用者をつなぐ 大量のデータを高速・低遅延でやり取りできる構成にする
監視・セキュリティ 入退室や機器の状態を管理する 学習データやモデルなど価値の高い情報が集まるため、物理面とサイバー面の両方で守る

AIデータセンターが注目される4つの理由

AIデータセンターが注目される理由は、生成AIの普及、電力需要の増加、地方分散と災害への備え、リアルタイム処理の増加の4つです。技術の変化だけでなく、電力や地域の政策まで複数の要因が重なっています。

理由1:生成AIの急速な普及

生成AIは、文章の作成や要約、プログラムの作成支援、画像の生成など、幅広い業務で使われるようになりました。個人向けのサービスだけでなく、企業向けのAIアシスタントや、社内のデータと組み合わせた活用も広がっています。より高性能なモデルを開発するための学習と、日々の利用で発生する推論の両方が増え続けていることが、AI向けの計算設備への需要を押し上げています。生成AIの土台となる大規模言語モデルの仕組みはLLMとは|生成AIとの違いと仕組みで、利用料の目安になるトークンの考え方はAIトークンとは|生成AIの料金と文字数を決める仕組みで解説しています。

企業から見ると、生成AIの多くはクラウドのサービスとして使うため、計算設備を意識することは少ないかもしれません。しかし、機密性の高いデータを社外に出したくない、処理の量が多く利用料がかさむといった理由から、自社専用のGPUサーバーを持つ選択肢を検討する企業もあります。購入した機器は会計上の扱いが利用料とは変わるため、後半の「AI関連の支出の経理処理」で整理します。

理由2:国内の電力需要を押し上げる存在に

日本の電力需要は、人口減少や省エネの進展により、長く横ばいから減少の傾向が続いてきました。ところが、電力広域的運営推進機関が2026年1月に公表した需要想定では、人口減少や節電・省エネによる減少の影響よりも、経済成長とデータセンター・半導体工場の新増設による増加の影響が上回り、全国の電力需要は2035年度にかけて増加すると想定されています。

同じ資料では、データセンターと半導体工場の新増設に伴う需要を個別に計上しています。データセンター分だけを取り出すと、次のとおりです。

想定年度 最大需要電力(データセンター分) 需要電力量(データセンター分)
2026年度 64万kW 48億kWh
2030年度 328万kW 243億kWh
2035年度 661万kW 494億kWh

出典は電力広域的運営推進機関「全国及び供給区域ごとの需要想定(2026年度)」の別添1で、新増設の計画の見直しなどを反映した想定値です。実績ではなく見通しであり、事業者の計画の変更によって今後も更新されます。データセンターは一度稼働すると昼夜を問わず大量の電力を使い続ける施設のため、AIデータセンターの建設が進むことは、発電所や送電網の整備、電気料金のあり方にまで関わるテーマになっています。

理由3:地方分散と災害リスクへの備え

国内のデータセンターは、利用者の多い東京圏と大阪圏に集中しています。経済産業省と総務省の有識者会合の資料では、2023年時点で国内に510棟、サーバー面積で約168万平方メートルのデータセンターがあり、その8割強が東京圏・大阪圏に集中しているとされています(富士キメラ総研の調査に基づく数字で、非公開の情報は含みません)。大規模な地震などの災害が起きたときに、社会を支えるデジタル基盤が一度に止まってしまうおそれがあるほか、大都市圏では大量の電力を新たに確保すること自体が難しくなりつつあります。

こうした状況を受けて、総務省と経済産業省は2025年3月に「ワット・ビット連携官民懇談会」を立ち上げ、同年6月に「取りまとめ1.0」を公表しました。ワット・ビット連携とは、電力(ワット)と通信(ビット)の整備を一体で考え、電力を確保しやすい地域にデータセンターを置き、通信網でつなぐという考え方です。再生可能エネルギーなどの電源に近い地方にデータセンターを分散させることは、災害への備えと電力の有効活用、地域の活性化を同時にねらう取り組みとして位置づけられています。

理由4:リアルタイム処理が必要な領域の増加

工場の不良品検知、自動運転、医療画像の診断のように、判断の遅れが許されない処理は、利用者や機器の近くで行うほうが応答が速く、通信量も抑えられます。そのため、大規模な学習を担う巨大な施設だけでなく、データが生まれる場所の近くに置く中規模のデータセンターやエッジの需要も広がっています。AIの利用が業務の現場に入り込むほど、計算を行う場所の選び方が重要になります。

国内の主な取り組み|KDDI・ソフトバンクの例

国内では、通信事業者が旧工場跡地や北海道で、AI向けの大規模データセンターの稼働と建設を進めています。

事業者 拠点 時期 公表されている特徴
KDDI 大阪堺データセンター(旧シャープ堺工場跡地) 2026年1月下旬に稼働開始 地上4階建て・延床面積は約57,000平方メートル。空冷に直接液冷を組み合わせ、NVIDIA GB200 NVL72など最新のAIサーバーを導入。電力は再生可能エネルギー由来100%。法人向けのGPU提供などに活用する計画
ソフトバンク 北海道苫小牧AIデータセンター 2026年度の開業予定(2026年2月時点) 冷涼な気候で冷却効率が高く、東京圏・大阪圏から離れているため同時被災のリスクが低いと説明。2026年2月時点で全体の6-7割程度まで進んでいると担当者が述べている

出典は各社の発表と公式ニュースで、記載は公表時点の内容です。稼働や開業の状況は変わることがあるため、最新の情報は各社の発表で確認してください。

なお、AIデータセンター事業者を順位づけした公的な統計は確認できませんでした。受電容量や搭載する機器の数、稼働時期、用途が事業者ごとに異なり、一律に並べて比べることが難しいためです。事業者を比べる場合は、立地、電力の調達方法、冷却方式、提供される用途の4点を、各社の公式な発表で確認するとよいでしょう。

AIデータセンターの課題|電力消費と持続可能性

AIデータセンターの主な課題は、電力の確保、冷却と排熱、脱炭素との両立、設備の陳腐化、セキュリティ、人材の不足、設備投資と建設の制約の7つです。

課題 内容 主な対応の方向性
電力の確保 大規模な受電が必要になり、送電網の整備が追いつかない地域もある 電源に近い地域への立地、送電網の計画的な増強
冷却と排熱 高密度の機器が出す熱を空冷だけでは処理しきれない 液冷・液浸冷却の導入、寒冷地への立地、排熱の地域利用
脱炭素との両立 電力使用量が増えるほど、発電に伴う温室効果ガスの排出も増えやすい 再生可能エネルギーの調達、電力効率の高い設備への更新
設備の陳腐化 AI向けの半導体は性能の向上が速く、設備が短期間で見劣りしやすい 更新を見込んだ投資計画、段階的な増設
セキュリティ 学習データやAIのモデルなど価値の高い情報が集まり、サイバー攻撃の標的になりやすい 物理的な入退室管理と通信の監視、利用企業側でのデータの扱いのルール化
人材の不足 高密度の電源や液冷の設備、GPUの基盤を設計・運用できる技術者が限られる 専門事業者との協業、運用の自動化、社内人材の育成
設備投資と建設の制約 重い機器を載せるため、建物の耐荷重や受電容量など、建設の前提条件が従来型より重くなる 電源や冷却の設備を再利用できる工場跡地の活用、既存施設の改修

このうち設備の陳腐化は、データセンターの事業者だけでなく、自社でAI向けのサーバーを持つ企業にも当てはまる課題です。高額な設備を買っても、数年後にはより高性能で電力効率のよい製品が出てくる可能性があります。購入するのか、クラウドやレンタルで使うのかを判断するときは、導入時の費用だけでなく、電気代、保守費、更新の時期までを含めて比べることが大切です。

AIデータセンターの今後の展望

AIデータセンターは今後、グリーン化と分散化の2つの方向で進化すると見られています。

1つ目はグリーン化です。再生可能エネルギーによる電力の調達や、液冷による冷却効率の向上、排熱を周辺の施設や農業に生かす取り組みなど、電力を多く使う施設だからこそ、環境への負荷を抑える工夫が競争力の一部になりつつあります。前述のワット・ビット連携も、電源に近い場所に計算設備を置くことで、この流れを後押しするものです。2つ目は分散化です。大規模な学習は巨大な施設に集約される一方で、推論の処理は利用者の近くで行うほうが応答が速く、通信量も抑えられます。そのため、工場や店舗、地方の拠点など、データが生まれる場所の近くで処理するエッジAIと、中規模のデータセンターを組み合わせる形が広がると考えられています。企業にとっては、すべてをクラウドに任せるか自社で持つかの二択ではなく、処理の内容に応じて置き場所を使い分ける時代になっていくといえます。

企業が見るべきポイント|AIの使い方を4つから選ぶ

AIデータセンターそのものを建てる企業は限られますが、AIを使う企業はいずれかの形でその計算資源を利用します。使い方は、生成AIのクラウドサービスの利用、クラウドのGPUの借用、データセンターのラックの借用、自社拠点への設置の4つに分けて考えると整理しやすくなります。

使い方 向いているケース 確認したいポイント 会計上の扱いの目安
生成AIのクラウドサービスを利用 まず業務でAIを試したい、利用量がまだ読めない 入力したデータの取り扱い、利用料の上限設定 利用料として費用処理するのが一般的
クラウドのGPUを借りる 独自のAIを開発・調整したいが、設備は持ちたくない データを保管する地域、長期利用時の総額 利用料として費用処理するのが一般的
データセンターのラックを借りて自社機器を置く 機器は自社で管理したいが、電源や冷却は任せたい AI向けの電力・冷却に対応しているか、立地と災害リスク ラック料金は費用、購入した機器は取得価額に応じて処理
自社拠点にGPUサーバーを設置 機密データを社外に出せない、常に大量の処理がある 建物の電源容量と空調、電気代、更新の計画 購入した機器やソフトウェアは取得価額に応じて処理

どの使い方を選ぶかは、データの機密性、利用量の見通し、電気代や保守費を含めた総額、立地と災害への備えの4つで決まります。いずれの場合も、利用料や機器代、設置工事の費用が帳簿に載るため、支出の種類ごとに処理の方針を決めておくと、あとから慌てずに済みます。クラウド側のAI基盤の選び方はAIクラウドとは|AWS・Azure・GCPの選び方もあわせてご覧ください。

マネーフォワード クラウド会計

AIサービスの利用料や機器代を、どの勘定科目で処理するか迷っていませんか?

こんな会社に向いています

毎月届くクラウドやAIサービスの利用料の記帳を減らしたい会社

金融機関やカードの明細を自動で取り込み、仕訳の候補を確認する形にしたい会社

マネーフォワード クラウド会計の資料を無料で見る

AI関連の支出の経理処理|費用か資産かを決める手順

AI関連の支出は、利用料などの費用になるものと、購入して資産になるものに分け、購入分は取得価額で処理を判断します。以下は一般的な整理であり、個別の税務上の判断を保証するものではありません。判断に迷う場合は、国税庁の案内を確認し、税理士などの専門家に相談してください。

  1. 支出を種類で分ける。クラウドの生成AIやGPUの利用料、ラックの利用料は利用料として費用になるのが一般的で、サーバーやネットワーク機器、ソフトウェアの購入は資産になる可能性がある購入に分ける。
  2. 購入したものは、取得価額で処理を判断する。取得価額は、購入代価に加えて、据付費や調整試運転費など、使えるようにするために直接かかった費用も含めて考える。
  3. 取得価額ごとの扱いを確認する(下の表)。
  4. 請求書や契約書、見積書などの書類をそろえ、仕訳として帳簿に記録する。請求書などをメールやクラウド上で受け取った場合は、電子帳簿保存法に沿って電子データのまま保存する必要があるかを確認する。
取得価額などの条件 主な扱い 根拠
使用可能期間が1年未満、または取得価額が10万円未満 事業の用に供した事業年度に、取得価額の全額を損金経理すれば損金の額に算入できる(少額の減価償却資産) 国税庁 タックスアンサーNo.5403
取得価額が20万円未満 各事業年度ごとに、その合計額を3年間で償却する一括償却資産の規定を選択できる 国税庁 タックスアンサーNo.5403
取得価額が40万円未満で、中小企業者等が青色申告書を提出している場合 一定の要件のもとで取得価額の全額を損金の額に算入できる特例がある(事業年度の合計額は300万円まで。令和8年4月1日現在の案内) 国税庁 タックスアンサーNo.5408
上記に当てはまらない高額な機器 減価償却資産として資産に計上し、耐用年数にわたって費用にしていく 国税庁 タックスアンサー(減価償却)

1台あたりの金額が大きいAI向けの機器は、多くの場合、最後の行に当てはまります。取得価額は通常1単位として取引される単位ごとに判定するため、サーバー本体と付属機器を一式で購入するときは、どこまでを1単位とみるかも確認が必要です。AI向けの機器は更新の周期も短くなりがちです。どの機器を、いつ、いくらで取得し、いつまで使うのかを一覧にしておくと、減価償却の計算や決算、機器の入れ替えの判断がしやすくなります。

AI関連の支出の経理処理、今のやり方で大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

よくある質問(FAQ)

Q1. AIデータセンターは何をするところですか?

A. 生成AIの学習や推論といった膨大な計算を行う専用の施設です。GPUなどの高性能な半導体を大量に搭載し、それを支える電力と冷却の設備を備えています。企業が生成AIのクラウドサービスを使うときも、その計算の多くはこうした施設で行われています。

Q2. 従来のデータセンターとの一番の違いは何ですか?

A. 電力と冷却です。従来型は1ラックあたり数kW程度を空冷で冷やす前提が一般的ですが、AIデータセンターは数十kWに達することもあり、液冷や液浸冷却といった方式の導入が進んでいます。

Q3. なぜAIデータセンターは電力を多く使うのですか?

A. AIの学習や推論では、多数のGPUが同じ計算を大量に同時に行うためです。機器そのものの消費電力が大きいうえ、発生する熱を冷やすための電力も必要になります。

Q4. 日本にAIデータセンターはいくつありますか?

A. AIデータセンターだけを数えた公的な統計は確認できませんでした。データセンター全体では、経済産業省と総務省の有識者会合の資料に、2023年時点で国内に510棟、そのうち8割強が東京圏・大阪圏に集中していると示されています。

Q5. AIデータセンターの企業ランキングはありますか?

A. 事業者を順位づけした公的な統計は確認できませんでした。規模や稼働時期、用途が事業者ごとに異なるためです。国内ではKDDIが2026年1月に大阪堺データセンターを稼働させ、ソフトバンクが北海道苫小牧で2026年度の開業を予定しているなど、取り組みが公表されています。

Q6. 自社でAI向けのサーバーを購入した場合、会計上はどう扱いますか?

A. 取得価額によって扱いが変わります。10万円未満などの少額のものは事業年度に全額を損金経理でき、20万円未満は一括償却資産を選べます。それを超える高額な機器は、減価償却資産として資産に計上し、耐用年数にわたって費用にします。判断に迷う場合は専門家に相談しましょう。

まとめ|AIデータセンターを理解したうえで押さえたい4つのこと

AIデータセンターは、生成AIの学習や推論を支えるために、GPUと大容量の電力、高度な冷却を備えた専用の施設です。生成AIの普及、国内の電力需要の見通し、データセンターの地方分散という国の方針が重なり、社会的に大きなテーマになっています。企業としては、次の4点を押さえておくと、自社のAI活用やITインフラの計画に生かしやすくなります。

  1. 従来型との違いは、GPU中心の計算、1ラックあたりの大きな電力、液冷などの冷却方式にあることを理解する。
  2. クラウドの利用、GPUの借用、ラックの借用、自社設置という選択肢を、データの扱いや総額、更新の時期まで含めて比べる。
  3. AI関連の支出を利用料と購入に分け、購入したものは取得価額で費用か資産かを判断する。
  4. 支出が増えて手作業の記帳に限界を感じたら、明細の自動取得や勘定科目の提案ができる会計ソフトの資料を取り寄せ、自社に合うかを確かめる。

参考文献

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top