AI展示会とは?参加前の準備・当日の見方・商談後フォローを解説
Check!
- 2026年秋以降の主なAI展示会の日程と会場がわかる
- 参加前の目的設定とブース訪問の優先順位がわかる
- 名刺・リードを放置しないフォローの手順がわかる
AI展示会とは、生成AI、AIエージェント、画像認識などのAI製品・サービスが一堂に集まり、デモを見ながら比較し、出展企業の担当者に直接相談できる展示会のことです。2026年秋は、2026年11月4日(水)から6日(金)に幕張メッセで「AI World 2026 秋 東京」、11月11日(水)から13日(金)に同じ幕張メッセで「NexTech Week 2026【秋】」(AI・人工知能EXPOを含む)が開かれる予定で、2027年1月には東京国際フォーラムで「AI・人工知能EXPO NEO」も予定されています(2026年10月16日に各公式サイトで確認。変更される場合があります)。入場は無料でも事前登録が必要なものが中心ですが、成果を左右するのは当日よりも、参加前の目的設定と、集めた名刺・リードを帰社後にどう扱うかです。本記事では、開催日程の見方から準備、当日の回り方、商談後のフォローまでを順に整理します。
AI展示会のあと、名刺とリードをどう扱う?2問で確認
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AI展示会の成果は名刺・リードの受け皿で決まる|管理サービスの役割比較
AI展示会の成果は、会場で何社と話したかではなく、受け取った名刺と会話メモを帰社後すぐに共有できる形にして、翌営業日からフォローできたかどうかで決まります。
展示会では1日に数十枚の名刺を交換することも珍しくなく、来場者側は出展企業の担当者、出展者側は来場者の名刺が集まります。紙のまま手元に残ると、誰がどの課題に関心を示したかは数日で薄れ、フォローの連絡も後回しになりがちです。表計算ソフトへの手入力で回せる規模もありますが、参加する展示会が増えたり、部署をまたいで共有したくなったりすると、名刺管理サービスが選択肢になります。ここでは、ビジネスコンシェルジュに掲載している名刺管理サービスのうち、役割の異なる3つを比べます。
展示会で集めた名刺の受け皿、3サービスの役割の違い
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:Sansan。名刺に加えてメール署名や営業履歴、企業情報まで一元管理できます。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:ネクスタ・メイシ。機能を絞った画面設計で、スマートフォンから名刺を登録して共有できます。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:名刺管理SKYPCE。スキャナや複合機でまとめて取り込め、オペレーターの確認でデータ化されます。
資料を無料ダウンロード| サービス | Sansan |
ネクスタ・メイシ |
名刺管理SKYPCE |
|---|---|---|---|
| 向いている会社 | 展示会後のメール配信や商談履歴まで、全社で一元管理したい会社 | 機能を絞り、まず名刺の共有と検索から始めたい会社 | 展示会などで受け取った多数の名刺を、スキャナや複合機でまとめて取り込みたい会社 |
| 特徴 | 名刺・メール署名・営業履歴・企業情報を一元管理。メール配信では開封やクリックを確認できる | スマートフォンのアプリで外出先から登録でき、自動名寄せ、タグ、公開・非公開の設定がある | AI-OCRとオペレーターの確認でデータ化。スマートフォン、スキャナ、複合機から取り込め、メール配信もできる |
| 注意したい点 | 機能が幅広く、運用ルールを決めないと定着しにくい。契約期間は通常1年 | オペレーターによる名刺の修正はなく、読み取り内容は自社で確認する。契約は1年で年額一括払い | 利用ユーザー数分のライセンスが必要。契約は1年単位で自動更新される |
| 資料・詳細 |
3サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)
まとめて資料をダウンロード表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
展示会で集めた名刺を、メールや営業履歴、企業情報とあわせて全社で管理したい場合の一例がSansanです。Sansan株式会社が提供する営業DXサービスで、商品ページによると、名刺だけでなくメール署名から取得した顧客情報や商談の履歴も一元管理でき、専用スキャナやスマートフォンアプリで取り込んだ名刺を、AI技術とオペレーターの手入力でデータ化する仕組みです。メール配信機能では、開封率やどのリンクを誰がクリックしたかまで確認できます。一方で、機能が幅広い分、誰がどこまで入力するかを決めずに導入すると使われにくくなる点と、契約期間が通常1年である点は、導入前に確認しておきたいところです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
Sansan株式会社
Sansan
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Sansan
接点管理機能搭載で全社でのつながりを重視したい方におすすめ

おすすめ!
- 電話・メール・面会などの接触履歴を残せ、名刺データを活かして有益な営業活動が行える
- 人事異動情報・ニュース配信といった機能を搭載し、常に相手企業の最新の情報を把握できる
気になる…
- 顧客フォロー機能が少なく、名刺管理がある程度完了すると利用頻度が減る場合も
-
名刺の紛失・探す手間の解消、営業チーム全体での人脈共有、過去の商談履歴の可視化、アプローチすべき企業の発見、名刺交換後のフォローアップ漏れ防止が実現できます。
-
名刺情報が即時データベース化され全社で共有可能になり、属人的だった人脈管理が組織知へ転換。最新の企業・拠点情報が自動付与されるためリード探索の精度が向上し、営業先の重複アプローチや機会損失を防げる。
-
今までは営業担当が名刺情報を基にして営業活動を行う際に過去接触したクライアントやリードの追跡が困難になったり、手動で管理をしていて追跡漏れが起きたりしていたのですが。Sansanを導入してから顧客管理機能やSalesforceとの連携ができるようになったので、効率的な営業活動ができるようになりました。
スキャンした翌日には、データベースができあがっているので、展示会後のフォローメールも素早く配信できるようになりました。
出典:Sansan導入事例 マツ六株式会社(2017年12月時点の情報。同社は年に大小4回ほど展示会に出展)
AI展示会とは|種類と参加の目的
AI展示会とは、AIに関連する製品、サービス、研究成果、導入支援、データ基盤などが一堂に集まり、来場者が実物のデモを見ながら比較・相談できるイベントです。Webサイトや資料では分からない操作感や応答の速さを自分の目で確かめられ、その場で担当者に自社の業務に当てはめた質問ができる点が最大の特徴です。
形式はさまざまで、AI全般を扱う大規模な専門展示会、製造・医療・物流など業界ごとの技術展の中に設けられたAIゾーン、DXや営業・マーケティングをテーマにした展示会の一部としてAI製品が並ぶもの、特定の企業が自社の顧客向けに開くプライベートショーなどがあります。大規模な展示会では出展社数が数百社規模になることもあり、限られた時間ですべてを見ることは現実的ではありません。自社がどの種類の展示会に参加するのかを把握したうえで、見る範囲を絞り込むことが準備の第一歩になります。
| 展示会の種類 | 向いている目的 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| AI全般の大規模専門展示会 | 市場の全体像をつかむ、複数の候補を一度に比較する | 出展社が多く、事前に見る分野を絞らないと回り切れない |
| 業界別の技術展のAIゾーン | 自社の業界での具体的な導入例を知る | AI関連の出展は一部に限られ、選択肢が偏ることがある |
| DX・営業マーケティング系の展示会 | 既存の業務ツールにAIを組み込んだ製品を探す | AIの機能がどこまで独自のものかを見極める必要がある |
| 企業主催のプライベートショー | 特定の製品を深く知る、担当者とじっくり話す | 比較対象がなく、主催企業の製品に情報が偏る |
AI展示会に参加するメリット
AI展示会に足を運ぶ価値は、大きく3つあります。1つ目は、生成AIの業務活用やAIエージェント、AI-OCRなど、変化の速い分野の動向を1日でまとめて把握できることです。Web検索では自分が知っている言葉でしか調べられませんが、会場では想定していなかった製品や使い方に出会えることがあります。2つ目は、出展企業の担当者に自社の業務やデータの条件を伝え、その場で「できること・できないこと」を直接確認できることです。3つ目は、同じ課題を持つ他社の担当者や、導入を支援する企業との接点が生まれ、帰社後の比較検討や社内提案の材料が増えることです。一方で、得られる成果は準備とフォローの質に大きく左右されます。
2026年秋から2027年の主なAI展示会|開催日程・会場・入場の確認
2026年秋以降の主なAI展示会は、2026年11月に幕張メッセで開かれる2つの展示会と、2027年1月から6月に東京で開かれるAI・人工知能EXPO系の展示会です。下の表は2026年10月16日に各公式サイトで確認した内容で、会期や会場は変更される場合があります。
| 展示会 | 会期 | 会場 | 特徴と向く目的 |
|---|---|---|---|
| AI World 2026 秋 東京 | 2026年11月4日(水)から6日(金) 各日10:00-17:00 | 幕張メッセ 1-3ホール | ビジネス変革・業務効率化のAIソリューションが集まる展示会。AI業務改革EXPO、AI開発技術展、AI人材育成EXPO、AIセキュリティ・ガバナンスEXPOで構成。参加費は無料で事前登録制。主催はAI World実行委員会(エバーリッジ株式会社内) |
| NexTech Week 2026【秋】 | 2026年11月11日(水)から13日(金) | 幕張メッセ 1-3ホール | AI・人工知能EXPOなど複数の先端技術展を横断で比較したい方向け。主催はRX Japan合同会社。入場無料だが事前の来場登録が必要で、登録期限後は有料に切り替わると公式サイトに記載 |
| AI・人工知能EXPO NEO 2027 | 2027年1月7日(木)から8日(金) | 東京国際フォーラム | AIに特化して深く検討・商談したい方向けと公式サイトで案内 |
| NexTech Week 2027【春】 | 2027年4月21日(水)から23日(金) | 東京ビッグサイト | 複数技術を横断して比較したい方向け |
| AI・人工知能EXPO Vertical 2027 | 2027年6月16日(水)から18日(金) | 東京ビッグサイト | NexTech Weekの開催概要ページに会期が掲載されている展示会 |
| AI博覧会 Summer 2026(終了) | 2026年8月26日(水)から27日(木) | 新宿住友ビル 三角広場 | 展示ブース、カンファレンス、事前予約制の商談で構成。出展は100社、200製品以上、講演は40以上と公式サイトに記載。主催は株式会社アイスマイリー |
| AI NATIVE EXPO 2026(終了) | 2026年6月10日(水)から12日(金) | 幕張メッセ | AIの開発・実装・運用・統制を扱う専門展。会期はすべて終了と公式サイトに記載 |
このほか、製造業の開発・設計に特化したTECHNO-FRONTIER 2027の開発・設計生成AI展や、生成AIやAIエージェントを扱うJapan DX & AX Week内のAI・業務自動化展など、特定の業務や業界に絞った展示会もあります。会期は各公式サイトで確認してください。AI・人工知能EXPOの見どころや出展・来場の目的設定を詳しく知りたい場合は、AI・人工知能EXPOとは|出展・来場の目的設定と見どころ整理も参考になります。
AI EXPOの開催場所は年や開催回によって異なり、表のとおり2026年11月は幕張メッセ、2027年1月は東京国際フォーラム、2027年4月と6月は東京ビッグサイトの予定です。
展示会を選ぶ3つの軸
どの展示会に行くかは、次の3つの軸で選ぶと判断しやすくなります。まず「テーマの専門性」で、AI全般を広く見たいのか、自社の業界や特定の業務に絞りたいのかを決めます。次に「開催規模」で、大規模な展示会は候補を一度に比較できる反面、事前に見る範囲を絞らないと回り切れません。最後に「開催エリアと日程」で、移動時間や参加できる人数、同時開催のセミナーや講演の予定まで含めて検討します。セミナーや講演は事前予約が必要なものも多いため、候補の展示会を決めた段階でプログラムも確認しておくと、当日の予定が組みやすくなります。
来場登録のルールは展示会ごとに違う
公式サイトのよくある質問によると、AI World 2026 秋 東京は事前登録制で、登録後に来場者バッジを印刷して持参し、名刺の提出は不要とされています。2026年8月に開かれたAI博覧会では、事前登録が必要で、来場する全員の登録が必要、1つのメールアドレスで複数名は登録できないとされていました。NexTech Week 2026【秋】は、無料で登録できる期間が過ぎると有料に切り替わる旨が掲載されています。名刺の枚数だけでなく、来場バッジの印刷、登録に使うメールアドレス、無料登録の期限は、前日までに確認しておきましょう。
AI展示会に参加する前の準備|目的と質問を明確にする
AI展示会の準備で最も大切なのは、参加の目的を業務課題と持ち帰る成果物の形で一文にすることです。目的が曖昧なまま参加すると、目立つブースや話題の生成AIのデモに引き寄せられ、帰社後に「結局何を検討すべきか」が整理できないまま終わってしまいます。
目的を業務課題から一文で書く
目的は「AIの最新動向を知る」ではなく、「問い合わせ対応の一次回答をAIで自動化できる製品を3社まで絞る」「社内文書を検索できる仕組みの費用感をつかむ」のように、業務課題と持ち帰る成果物の形で書くのがおすすめです。こうしておくと、公式サイトの出展者一覧を見たときに、どのカテゴリのブースを優先すべきかが自然に決まります。優先して見る分野は3つから5つ程度に絞ると、当日に時間が足りなくなるのを防げます。
質問リストを立場ごとに作る
質問リストは、社内の立場ごとに分けて作ると漏れが減ります。現場の担当者は「毎日の作業がどれだけ楽になるか」、情報システム担当者は「既存システムとの連携やデータの保存先」、経営層や予算を決める責任者は「費用と効果の見込み」をそれぞれ気にします。参加者が1人の場合でも、事前に社内の関係者から聞きたいことを集めておくと、会場での会話が具体的になり、持ち帰る情報の質が上がります。
名刺とメモの記録ルールを先に決める
見落とされがちなのが、当日に受け取る名刺と会話メモを「どこに、どの項目で」記録するかを事前に決めておくことです。例えば、関心度(高・中・低)、相手の役割(営業・技術・責任者)、話した課題、次に約束したこと、の4項目をメモの型として決めておけば、帰社後の整理にかかる時間が大きく変わります。名刺管理サービスを使う場合は、名刺を読み取った後にメモ欄やタグを付ける運用を、参加者全員で揃えておくと共有しやすくなります。
名刺と会話メモを同じ場所に残す運用を、機能を絞って始めたい場合の一例がネクスタ・メイシです。商品ページでは、スマートフォンのアプリで登録した名刺をクラウド上で共有でき、同じ相手の名刺を自動でまとめる名寄せ、階層化できるタグ、1枚の名刺に複数人が書き込めるメモ機能が紹介されています。無料トライアルも用意されています。一方で、オペレーターによる名刺の修正はなく、読み取った内容は自社で確認する必要があり、契約は1年で利用料金は年額一括の先払いです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
東日印刷株式会社
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高い技術力が魅力◎月600円から使えてコスパ重視の企業におすすめ

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- 月々600円からスタートできる手軽さとコストパフォーマンスの高さ
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- 原則5ユーザーからの利用で、一部オプション対応の機能がある
機能の詳細や利用イメージは
「サービス詳細はこちら」をクリック
イベントやセミナーでは、登録時にイベント名や日付でタグを付けておくと後からお礼メールをまとめて送ることができ、CSVで書き出せるため、導入前は数日かけていた来場者リストの作成が数分で済むようになりました。
出典:SUCCESS STORY AWARD 2026 Autumn 営業DX部門 受賞事例ページ(ホーチキ株式会社の導入事例の紹介文)
事前準備のチェックリスト
- 参加の目的を業務課題と成果物の形で一文にまとめたか
- 公式サイトで開催日時、会場、事前登録の方法と無料登録の期限を確認したか
- 出展者一覧から優先して見る分野を3つから5つに絞ったか
- 社内の立場ごとに質問リストを作ったか
- 名刺を十分な枚数用意したか(名刺の提出が不要な展示会もあるため、公式サイトで確認)
- 名刺と会話メモの記録方法、記録する項目を参加者で揃えたか
- 帰社後に誰が、いつまでに情報を整理して共有するかを決めたか
準備にかかる時間は企業ごとに差がありますが、目的の整理から質問リストの作成、社内の役割分担まで済ませるには、開催の1週間から2週間前には着手しておくと余裕を持って進められます。
当日の効率的な回り方|ブース訪問の優先順位付け
当日は、事前に決めた優先順位に沿ってブースを回ることが基本です。大規模な展示会では、会場内の移動や人気ブースの待ち時間だけで想像以上に時間を使うため、すべてのブースを均等に見るのではなく、自社の課題に近い分野に時間を寄せる判断が求められます。
| 優先度 | 対象 | 当日の動き方 |
|---|---|---|
| 高 | 事前に候補として挙げた企業のブース | 混雑しにくい開場直後に訪問し、デモと質問に十分な時間を取る |
| 中 | 優先分野に含まれるが事前に調べていない企業 | 高優先のブースを回った後に、説明を短く聞いて資料を受け取る |
| 低 | 優先分野以外で気になった企業 | 時間が余った場合のみ立ち寄り、名刺交換と資料の受け取りにとどめる |
| 別枠 | セミナー、講演、個別相談の枠 | 事前予約が必要なものは先に予約し、その時間を基準に他の予定を組む |
デモは「自社の業務で使うと何が変わるか」で見る
展示会のデモは、見栄えの良い条件でうまく動くように準備されていることが多く、自社のデータや業務の流れで同じように動くとは限りません。デモを見るときは、画面の派手さよりも、入力から出力までの流れ、誤った結果が出たときの対応、管理者側の設定画面、自社の既存システムとの連携の範囲を確認します。担当者に「当社の業務に当てはめると、導入前に何を準備する必要がありますか」と聞くと、導入までの手間や社内の負担が具体的に見えてきます。
データの扱いは必ずその場で質問する
AI製品ならではの確認点として、入力したデータがどこに保存されるのか、AIの学習に使われるのか、社内の機密情報や個人情報を扱っても問題ないのか、という点は必ず質問しておきましょう。経済産業省・総務省の「AI事業者ガイドライン」(2026年3月公表の第1.2版)でも、AIを利用する事業者に対して、安全性やプライバシー保護、セキュリティ確保への配慮が求められています。展示会の場で明確な回答が得られない場合は、「後日、資料で確認させてください」と伝え、次の連絡のきっかけにするとよいでしょう。
名刺交換の直後に30秒でメモを残す
ブースを離れた直後に、名刺の裏やスマートフォンに、事前に決めた4項目(関心度、相手の役割、話した課題、次の約束)を30秒程度で書き残します。「後でまとめて書こう」と考えると、10社を超えたあたりで記憶が混ざり始めるため、1社ごとにその場で記録するのが確実です。その場でスマートフォンから名刺を撮影して登録する運用にするなら、外出先からの登録に対応したアプリ型のサービスも選択肢になり、帰社後の整理をほとんど減らせます。
商談後フォローが重要な理由|リードは放置されやすい
展示会で得た名刺やリードは、適切にフォローしなければ成果につながらないまま時間とともに価値が下がっていきます。民間企業のコラムなどでは「展示会で獲得したリードの多くが一度もフォローされていない」と指摘されることもありますが、調査元が明示されていないものも多いため、数字そのものより「放置が起こりやすい構造がある」ことに目を向けるのが実務的です。
フォローが止まる原因は、担当者のやる気の問題ではなく、仕組みの問題であることがほとんどです。典型的なのは次の4つです。
- 名刺が紙のまま参加者個人の手元に残り、社内の誰も存在を把握していない
- 名刺はデータ化したが、関心度や会話の内容が記録されておらず、どこから連絡すべきか判断できない
- フォローを誰が担当するのか決まっておらず、参加者も営業部門もお互いに相手が連絡すると考えている
- 通常業務に戻った後、フォローが後回しになり、連絡したときには相手が展示会で話した内容を覚えていない
来場者としては、比較検討したい候補の担当者と連絡が途切れれば、集めた情報を社内提案に活かせません。出展者としては、関心を示してくれた見込み客に連絡しないまま競合に先を越されることになります。フォローの成否は、名刺を一か所に集め、優先度を付け、担当者を決めるという3点を仕組みとして持っているかどうかで決まります。展示会ごとにタグを付けておけば、「どの展示会でどれだけの接点が生まれ、そのうち何件が次の商談につながったか」を後から振り返ることもできます。
フォローのスピード|翌日から1週間以内が鍵
展示会後のフォローは、早いほど効果が出やすいとされています。展示会の数日後には、相手はすでに通常業務に戻り、会場で話した内容の記憶も薄れていきます。お礼の連絡は翌営業日までに、具体的な資料送付や打ち合わせの提案は1週間以内に行うのが一つの目安です。
| タイミング | 主な行動 | ポイント |
|---|---|---|
| 展示会当日の夜 | 名刺をデータ化し、関心度とメモを入力する | 記憶が新しいうちに記録し、翌日の作業を減らす |
| 翌営業日 | お礼の連絡を送り、社内で担当者を割り当てる | 会場で話した内容に一言触れ、定型文だけで終わらせない |
| 3日以内 | 関心度の高い相手に資料送付や打ち合わせを提案する | 会場で約束したことを最優先で実行する |
| 1週間以内 | 社内で比較表をまとめ、次の検討段階に進める候補を決める | 関心度が中程度の相手にも情報提供の連絡をする |
| 1か月後 | 反応のなかった相手や時期未定の相手に改めて連絡する | 相手の検討時期に合わせ、無理に商談を急がない |
このタイムラインを守るうえで障害になりやすいのが、最初の「名刺のデータ化」です。100枚を超える名刺を手入力すると、それだけで1日以上かかることもあり、お礼の連絡が数日遅れる原因になります。データ化の作業を当日の夜か翌朝までに終わらせられる体制があるかどうかが、スピードの差として表れます。
フォローアップの具体的ステップ
展示会後のフォローを実際に進める手順は、来場者・出展者のどちらの立場でも次の6ステップで整理できます。
| ステップ | 内容 | 成果物 |
|---|---|---|
| 1. データ化 | 名刺と会話メモを一か所にまとめ、展示会名のタグを付ける | 検索・共有できる接点リスト |
| 2. 優先度付け | 関心度、検討時期、相手の役割をもとにA・B・Cの3段階に分ける | 優先度付きのリスト |
| 3. 担当割り当て | 誰がどの相手に連絡するか、期限とあわせて決める | 担当者と期限の一覧 |
| 4. 個別の連絡 | 会場での会話内容に触れたお礼と、次の提案を送る | 送信記録と相手の反応 |
| 5. 社内共有 | 来場者側は候補の比較表、出展者側は商談化の状況を報告する | 比較表または進捗レポート |
| 6. 振り返り | 接点数、商談化数、次回の改善点を記録する | 次回参加の判断材料 |
優先度はA・B・Cの3段階で十分
優先度を細かく分けすぎると、判断に迷って手が止まります。例えば、Aは「具体的な課題があり、打ち合わせや資料送付を約束した相手」、Bは「関心はあるが検討時期が未定の相手」、Cは「情報収集段階で、名刺交換のみの相手」という3段階で十分です。Aには個別の連絡を最優先で行い、Bには情報提供を中心に定期的に連絡し、Cには展示会のお礼と資料の案内にとどめる、というように対応の濃さを変えると、限られた人手でも抜け漏れを防げます。
来場者側は比較表で社内提案につなげる
来場者として参加した場合、フォローのゴールは「社内で次の検討段階に進めるかどうかを判断できる状態」をつくることです。候補の企業ごとに、対象業務、主な機能、既存システムとの連携、費用の考え方、データの扱い、サポート体制を同じ項目で並べた比較表を作ると、社内での議論が具体的になります。展示会で確認しきれなかった点は、フォローの連絡の中で質問し、比較表の空欄を埋めていきます。
メールで案内を送るときの注意
なお、本記事のうち個人情報や広告メールに関する記述は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案に対する法的助言ではありません。具体的な判断が必要な場合は、弁護士等の専門家にご相談ください。
展示会で交換した名刺のアドレスに、自社の製品やセミナーの案内などの広告・宣伝メールを送る場合は、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(特定電子メール法)のルールを確認しておく必要があります。同法第3条は、広告・宣伝を目的とするメールを送れる相手として、あらかじめ送信に同意した者のほか、総務省令・内閣府令で定める方法で自己のメールアドレスを通知した者、取引関係にある者などを挙げています。名刺交換でアドレスを渡した相手がこれに当たる場合もありますが、送信者の氏名や名称、受信拒否の連絡先などの表示は必要で、受信を拒否する通知を受けた後は送れません。個別の運用に迷う場合は、総務省の案内を確認したうえで、必要に応じて専門家に相談してください。
展示会後の名刺・リード管理、今のやり方で大丈夫?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
AI活用によるフォローの効率化と注意点
展示会後のフォローの流れの中には、AIを使うと手間を減らせる作業がいくつもあります。名刺の読み取り、会話メモの要約、お礼メールの下書き作成などが代表例です。
| 作業 | AIで効率化できること | 人が確認・判断すること |
|---|---|---|
| 名刺のデータ化 | 文字認識で氏名、会社名、役職、連絡先を読み取る | 読み取りの誤り、特に氏名の漢字や部署名を確認する |
| 会話メモの整理 | 音声メモや箇条書きのメモを要約し、課題と次の約束を抜き出す | 要約で意味が変わっていないか、約束の内容が正しいかを確認する |
| お礼メールの作成 | 会話メモをもとに、相手ごとの下書きを作る | 事実と異なる記述や、約束していない内容が入っていないかを確認する |
| 優先度付け | メモの内容から関心度の候補を提示する | 最終的な優先度と担当者は人が決める |
展示会で見つけたAI製品を自社の活用に進めるには
展示会で気に入ったAI製品を、自社の業務で活用するところまで進めるには、次の順に進めると判断を誤りにくくなります。
- 課題を1つに絞り、「どの作業を、どの状態にしたいか」を一文で決める
- 試用やトライアルの有無、対象範囲を出展企業に確認し、小さな業務から試す
- 入力するデータの範囲と保存場所、AIの学習への利用の有無を確認する
- 社内の利用ルールと担当者を決めてから、対象の部署を広げる
展示会の場で契約まで進めず、候補を持ち帰って比較してから判断するのが基本の流れです。
生成AIに名刺情報を入力するときの注意
注意したいのは、名刺の情報や会話メモには個人情報が含まれるという点です。一般向けの生成AIサービスに名刺の画像や相手の氏名、連絡先をそのまま入力すると、そのデータがサービス提供者の環境に保存されたり、設定によってはAIの学習に使われたりする可能性があります。お礼メールの下書きをAIで作る場合は、社内で利用が認められたサービスを使う、氏名や連絡先を伏せて入力する、といった社内ルールを決めておくことが大切です。
また、名刺を検索できる形でデータベースにした時点で、その情報は個人情報保護法上の「個人データ」として安全管理措置の対象になると考えられています。個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」では、組織的、人的、物理的、技術的な安全管理措置として、取扱い担当者の明確化、アクセス制御、従業者の教育などが示されています。展示会で集めた名刺を社内で共有する場合は、誰が閲覧・編集できるのかをあらかじめ決めておきましょう。
データ化の正確さと、情報の持ち出しを防ぐ設定の両方を重視する場合の一例が名刺管理SKYPCEです。商品ページでは、AI-OCRとオペレーターの確認でデータ化し、その作業はすべて国内で行われること、スマートフォンのほかスキャナや複合機でまとめて取り込めること、許可したIPアドレスからのみアクセスを許可できる設定があることが紹介されています。一方で、利用するユーザー数分のライセンス契約が必要で、契約は1年単位で自動更新されます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
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名刺管理SKYPCE
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名刺管理を効率化!顧客情報を効率的に集約・共有し営業活動に活かしたい方におすすめ

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「SKYPCE」導入後は、展示会でいただいた名刺をまとめてスキャンし、名刺データを活用して「SKYPCE」からご来場御礼メールを配信しています。
出典:SKYPCE導入事例 ウェブスペース株式会社(同社は小規模なものも含め年間10回以上、展示会やイベントに出展)
AI展示会でよくある失敗パターン
AI展示会で起こりやすい失敗と、その対策をまとめます。いずれも、準備・当日・フォローのどこかで仕組みが欠けていることが原因です。
| 失敗パターン | 起こる理由 | 対策 |
|---|---|---|
| 目的がないまま参加し、話題のブースを見て終わる | 業務課題と成果物を決めずに参加している | 目的を一文で書き、優先して見る分野を絞る |
| 登録や持ち物の確認が漏れ、入場に手間取る | 来場登録や来場者バッジのルールが展示会ごとに違う | 公式サイトで登録方法と無料登録の期限を前日までに確認する |
| デモの印象だけで導入に前向きになる | デモは条件の良い環境で動くよう準備されている | 自社のデータ、業務の流れ、データの扱いで確認し直す |
| 名刺が個人の手元に残り、社内で共有されない | 記録と共有の方法が決まっていない | 当日中にデータ化し、展示会名のタグを付けて共有する |
| お礼の連絡が遅れ、相手が内容を覚えていない | データ化に時間がかかり、フォローが後回しになる | 翌営業日までにお礼を送れるよう、データ化の手段を用意する |
| 生成AIに名刺情報をそのまま入力してしまう | 個人情報の取扱いルールが共有されていない | 利用するサービスと入力してよい情報の範囲を社内で決める |
AI展示会で得た情報を、営業活動の中で継続的に管理していきたい場合は、SFA(営業支援ツール)おすすめ比較やCRMツールおすすめ比較もあわせて確認すると、名刺管理から商談管理までの全体像をつかみやすくなります。自社でAIセミナーやイベントを主催する側に回る場合は、イベント管理システムの選び方も参考になります。
失敗の多くは、名刺が個人の手元に残ることと、お礼の連絡が遅れることに集まっています。展示会後のメール配信や商談履歴まで、全社で同じ場所に管理しておきたい場合は、前述のSansanのようなサービスで受け皿をそろえる方法があります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 2026年にAI展示会は開催されますか?
A. はい。2026年10月16日に公式サイトで確認した範囲では、2026年11月4日(水)から6日(金)にAI World 2026 秋 東京、11月11日(水)から13日(金)にNexTech Week 2026【秋】が、いずれも幕張メッセで開かれる予定です。会期や会場は変更される場合があるため、参加前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
Q2. AI EXPOはどこで開催されますか?
A. 開催回によって異なります。NexTech Weekの開催概要では、2026年11月の秋展が幕張メッセ、2027年1月のAI・人工知能EXPO NEOが東京国際フォーラム、2027年4月の春展と6月のAI・人工知能EXPO Verticalが東京ビッグサイトの予定です。
Q3. 参加前に何を準備すればよいですか?
A. 参加の目的、優先して見る分野、立場ごとの質問リスト、名刺、名刺と会話メモの記録方法を準備します。開催日時、会場、事前登録の方法と無料登録の期限、来場者バッジの印刷の要否は、主催者の公式サイトで確認してください。
Q4. 展示会でAIを活用するには、どうすればよいですか?
A. 展示会では、課題を1つに絞ってデモを見て、自社のデータでの動作や入力データの扱いを担当者に質問します。帰社後は、試用やトライアルの有無を確認して小さな業務から試し、社内の利用ルールを決めてから広げるのが基本です。フォローの作業自体にも、名刺の読み取りやメモの要約などでAIを使えます。
Q5. 展示会後のフォローはいつまでに行うべきですか?
A. お礼の連絡は翌営業日まで、資料送付や打ち合わせの提案は1週間以内が一つの目安です。時間がたつほど相手の記憶が薄れるため、名刺のデータ化を当日の夜か翌朝までに終わらせておくと、スムーズに連絡できます。
Q6. 展示会で名刺交換した相手に案内メールを送っても問題ありませんか?
A. 広告・宣伝を目的としたメールには特定電子メール法のルールが関わります。同法第3条は、送信に同意した者のほか、総務省令・内閣府令で定める方法でメールアドレスを通知した者や取引関係にある者などを送信できる相手としていますが、送信者情報や受信拒否の連絡先の表示は必要で、拒否の通知を受けた後は送れません。詳しくは総務省の迷惑メール対策のページや条文を確認してください。
まとめ
AI展示会を情報収集で終わらせず成果につなげるためのポイントは、次の5つです。
- 参加する展示会は、公式サイトで日程・会場・来場登録のルールを確認して絞る
- 参加の目的を業務課題と成果物の形で一文にまとめ、見る分野を絞る
- 当日は優先順位に沿って回り、デモは自社の業務とデータの扱いで確認する
- 名刺と会話メモは当日中にデータ化し、優先度と担当者を決めて翌営業日からフォローする。名刺情報は個人情報として扱い、生成AIへの入力や社内共有のルールを決めておく
- 展示会に継続的に参加する予定があるなら、名刺管理サービスの資料を取り寄せ、役割の違いで比較検討する
特に4つ目のフォローは、名刺の枚数が増えるほど人手だけでは回しにくくなります。次の展示会から成果を出しやすくするために、名刺の受け皿を先に整えておくことを検討してみてください。
参考文献
- 経済産業省・総務省「AI事業者ガイドライン」 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/20260331_report.html
- 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」 https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/
- e-Gov法令検索「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0100000026
- 総務省「迷惑メール対策」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/m_mail.html
- AI World 2026 秋 東京(公式サイト) https://www.bizcrew.jp/expo/ai-tokyo
- NexTech Week 開催概要(公式サイト) https://www.nextech-week.jp/hub/ja-jp/about.html
- AI博覧会 Summer 2026(公式サイト) https://aismiley.co.jp/ai_hakurankai/summer-2026/
- AI NATIVE EXPO 2026(公式サイト) https://www.ainative-expo.jp/
