AI税務調査とは?国税庁のAI活用とKSK2、納税者側の準備を解説

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  • 国税庁のAI活用の流れとKSK2更改後の変更点がわかる
  • 令和6事務年度の調査実績とAIが想定する不正パターンがわかる
  • 納税者側の4つの備えと記帳の整え方がわかる

AI税務調査とは、国税庁が申告書や集めた資料情報をAIも活用して分析し、申告漏れの可能性が高い納税者を選び出したうえで行う税務調査のことです。AIが担うのは主に「誰を調べるか」を絞り込む段階で、申告内容を確認して誤りを指摘するのは調査官です。国税庁の公表によると、令和6事務年度は所得税の調査等による追徴税額が1,431億円と過去最高になり、法人税・消費税の実地調査による追徴税額も3,407億円と直近10年で最高値になりました。国税システムは令和8年9月24日に更改され、税目をまたぐデータの統合に向けた基盤が動き始めています。この記事では、AIの使われ方、調査実績、狙われやすい処理の特徴、納税者側の備えと日々の記帳の整え方を順に解説します。

AI税務調査への備え、どこから整える?2問で診断

Q1. AI税務調査について、いま一番知りたいのはどれですか?

目次

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  1. AI税務調査とは|選ばれる仕組みと、日々の記帳が備えになる理由
  2. 国税庁の公表資料に見るAI活用の流れ|調査対象の選定から調査まで
  3. 国税システム(KSK2)の更改で何が変わったか|令和8年9月24日に実施
  4. 令和6事務年度の調査実績に見るAI活用の成果
  5. AIの分析で目立ちやすい申告・経費処理の特徴
  6. 納税者側が準備すべき4つのこと
  7. AI税務調査をめぐる今後の論点
  8. 税務調査に強い経理体制を作るには
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ
  11. 参考文献

AI税務調査とは|選ばれる仕組みと、日々の記帳が備えになる理由

AI税務調査とは、AIで申告書や資料情報を分析して調査対象を絞り込み、調査の要否を調査官が最終的に判断する税務調査の流れのことです。AIが担うのは「誰を調べるか」の選定です。

国税庁は令和7年12月に公表した法人税等の調査事績で、AIを活用した予測モデルで調査必要度の高い法人を抽出し、申告書や資料情報とあわせて分析したうえで、調査官が調査の要否を判断していると説明しています。選定の基準そのものは公表されていないため、特定の項目だけを避けるような対策は成り立ちません。

AIの分析に使われるのは、納税者が提出した申告書と、取引先や金融機関などから集まる資料情報です。申告書は帳簿から作られるため、帳簿と証憑が一致し、数字の動きを説明できる状態を日々つくっておくことが、AIの時代にも変わらない備えになります。ただ、経理担当者が1人の会社や、経営者自身が記帳している会社では、毎月の記帳を手作業だけで同じ精度に保ち続けるのは簡単ではありません。

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国税庁の公表資料に見るAI活用の流れ|調査対象の選定から調査まで

国税庁の公表資料では、AIによる抽出から調査官の判断、簡易な接触や実地調査までが一連の流れとして示されています。法人税等の調査事績をもとに整理すると、次の4段階です。

  1. 申告書のほか、あらゆる機会を通じて収集した資料情報等を集める。
  2. AIを活用した予測モデルで、調査必要度の高い法人を抽出し、想定される不正パターンを判定する。
  3. 予測モデルの判定に加え、申告書や資料情報等を併せて分析・検討し、調査官が調査実施の要否を最終的に判断する。
  4. 申告内容の見直しを促す簡易な接触、または職員が訪問する実地調査を行う。

同じ資料には、AIと調査官が想定した不正パターンが的中した事例も紹介されています。不審な原価(外注費)が年々増加していた法人を調べた結果、取引実態のない外注費が見つかったというものです。AIの判定だけで結論が出るのではなく、決算書の分析や資料情報の確認という調査官の作業が組み合わさっている点が読み取れます。

国税庁が公表したAI・データ分析の活用事例のうち、モデルが想定した不正パターンと、調査で把握された手口を整理すると次のとおりです。

想定された不正パターン 調査で把握された手口(要旨) 追徴税額(法人税・消費税)
売上 売上伝票を破棄して現金売上を除外していた。売上代金を代表者の個人口座に入金させ、売上を除外していた 約7千万円、約1億円
原価(外注費) 偽りの請求書で金銭の貸付けを外注費に仮装していた。単価を水増しした請求書で外注費を過大に計上していた 約1億円、約9千万円
経費 偽りの出勤表等で架空の人件費を計上していた。関連会社に偽りの請求書を作らせ、資金援助を支払手数料等に仮装していた 約1億5千万円、約1億3千万円

これらは意図的な不正計算の事例であり、通常の経理処理が直ちに疑われるという意味ではありません。ただ、AIが売上・原価・経費という大きな区分でパターンを見ていること、そして請求書や出勤表といった証憑が調査の入口になっていることは、日々の備えを考えるうえで押さえておきたい点です。なお、AIがどのデータをどのような基準で使っているかの詳細は公表されていません。

国税システム(KSK2)の更改で何が変わったか|令和8年9月24日に実施

国税庁は令和8年9月24日に国税システムを更改しました。国税庁の「国税システムの更改について」のページには、納税者に関わる変更点が載っています。調査の方法そのものの変更ではなく、申告書の様式や通知、電子交付の手続といった、納税者が目にする部分の変更です。

項目 従来のシステム 更改後に確認しておきたい点
データの持ち方 所得税・法人税・消費税・相続税など税目ごとに管理 税目別のデータベース・アプリケーションの統合を掲げて開発(国税庁レポート2024)。法人と経営者個人、親族の情報を横断的に分析しやすくなると専門家が指摘している
事務の進め方 紙の申告書や資料を前提とした処理が残る 紙からデータへ、データ中心の事務処理を目指す。e-Taxの仕様公開では、AI-OCRに適した様式の改訂も案内されている
申告書等の様式 従来の様式 一部の申告書、申請・届出書、法定調書、納付書の様式が新しくなった。申告書の控用はなくなり、配色は原則白黒
税務署からの通知 通知ごとの特定番号なし 通知等に、その通知を特定する「お問い合わせ番号」(13桁)が印字される。問い合わせの際に伝えるとスムーズになる
処分通知等の電子交付 申請等の都度の同意 対象が拡大され、同意方法は原則「事前の一括同意」に変更。希望する場合はe-Taxで一括同意の手続が必要

この表から、納税者側がすぐに対応できる点がわかります。紙で申告している場合は新しい様式で提出すること、電子交付を使いたい場合はe-Taxで一括同意の手続をしておくこと、税務署から通知が届いたらお問い合わせ番号を控えておくことです。国税庁は、e-Taxでの申告を推進するとも案内しています。

一方で、データの統合がどのように調査対象の選定へ反映されるかは、公表されていません。確かなのは、システムの更改によって、申告書と帳簿、外部から集まる資料情報との食い違いが見つかりやすくなる方向へ進んでいるという点です。相続税についても、被相続人の生前の所得や法人との取引などの情報とあわせて確認されやすくなると、税理士などの専門家から指摘されています。具体的な調査の方法は公表されていないため、相続に関わる判断は税理士に相談することをおすすめします。

令和6事務年度の調査実績に見るAI活用の成果

国税庁が令和7年12月に公表した資料から、税目ごとの主な数字を整理します。所得税の発表資料には「選定にAIを活用するなど」、法人税の発表資料には「AIも活用しながら」と書かれており、いずれも調査対象の選定などにAIを活用したことが明記されています(2026年10月15日に国税庁の公表資料で確認)。

税目 主な数字(令和6事務年度) ポイント
所得税 調査等の件数73万6千件(前事務年度60万5千件)、追徴税額1,431億円(同1,398億円)。実地調査1件当たりの追徴税額241万円(同224万円) 追徴税額の総額は過去最高。簡易な接触が68万9千件(同55万8千件)と大きく増加
消費税(個人事業者) 調査等の件数18万5千件(同12万件)、追徴税額421億円(同423億円) 簡易な接触が15万7千件(同9万4千件)に増え、調査等の件数は前年の約1.5倍
法人税・消費税(法人) 実地調査5万4千件、追徴税額3,407億円(同3,197億円)。1件当たり634万2千円 実地調査の件数は前年比7.4%減だが、追徴税額は直近10年で最高値。簡易な接触は8万5千件(前年比13.4%増)

この表から読み取れるのは、「調査の件数を増やす」のではなく「調べるべき相手を絞り込む」方向へ進んでいることです。法人の実地調査は件数が減った一方で、追徴税額と1件当たりの金額は増えました。また、所得税や個人事業者の消費税では、訪問しない簡易な接触が大きく増えています。文書や電話での問い合わせは、申告内容と資料情報の食い違いを確認する手段として使われており、個人事業主や小規模な会社にとっても、税務署から連絡が来る可能性は決して低くありません。

AIの分析で目立ちやすい申告・経費処理の特徴

AIの選定基準は公表されていませんが、税務調査で問題になりやすい処理は以前から知られています。データの分析で目立ちやすいのは、次のような「数字の不自然さ」や「資料との食い違い」です。

目立ちやすい特徴 具体例 日頃の対策
売上や利益率の急な変化 売上は伸びているのに利益がほとんど増えていない、同業他社と比べて利益率が極端に低い 変動の理由を説明できる資料(取引の内容、原価の増加要因など)を残す
特定の経費の突出 交際費、外注費、旅費交通費、消耗品費が前年や売上に比べて大きく増えている 事業との関係がわかるよう、相手先や目的を記録し、証憑と紐づける
外部の資料との食い違い 取引先が提出した支払調書や、金融機関の情報と申告の金額が合わない 売上の計上漏れを防ぐため、入金と請求書を毎月照合する
期末の処理の偏り 決算月だけ経費が急に増える、売上の計上時期が翌期にずれている 発生した月に記帳し、期ずれが起きない締めのルールを決める
公私の区分があいまい 家族への給与や、私的な支出と区別しにくい車両費・通信費が経費に入っている 業務の実態と按分の根拠を記録し、説明できる状態にする
同業の平均や自社の過去との乖離 税理士の解説では、同じ業種の平均や過去の自社の申告との差が確認されるとされる(国税庁は基準を公表していない) 前期比や月次の推移を見て、差が出た理由をメモに残す

注意したいのは、これらは不正をしていなくても起こりうるという点です。記帳をまとめて後回しにした結果、期ずれや科目の誤りが生じ、意図せず不自然な数字になってしまうケースは少なくありません。AIが相手だからといって特別な対策があるわけではなく、「毎月、正しく、同じルールで記帳する」という経理の基本が、そのまま最大の防御になります。

この基本を人の頑張りだけで守ろうとすると、繁忙期や担当者の不在時に崩れやすくなります。記帳の締め日やチェックの手順を決め、取引明細の取り込みなど機械的にできる部分は仕組みに任せておくと、経理の正確性を保ちやすくなります。

納税者側が準備すべき4つのこと

AI税務調査の時代に、中小企業や個人事業主が準備しておきたいことは、大きく次の4つに整理できます。

1. 帳簿と証憑を一致させ、電子で保存する

領収書や請求書などの証憑と、帳簿の金額・日付・相手先が一致していることが、すべての出発点です。電子帳簿保存法により、メールやWebで受け取った請求書などの電子取引データは、電子のまま保存することが求められています。検索できる状態で保存しておけば、税務署から問い合わせがあった際もすぐに根拠を示せます。保存の考え方はDXペーパーレスの進め方、電子の領収書とインボイスの注意点は領収書テンプレートの選び方の記事で整理しています。

2. 数字の変化を説明できるようにしておく

売上や経費が大きく変わること自体は問題ではありません。問題になるのは、その理由を説明できないことです。大口の取引、設備投資、外注の増加など、数字が動いた理由を月次でメモしておくと、簡易な接触で問い合わせを受けたときにも落ち着いて回答できます。

3. 税務の相談先を決め、書面添付制度も確認する

記帳を担う人と、申告や税務調査の対応を相談できる税理士を、あらかじめ決めておきましょう。税務署から連絡が来てから相談先を探すと、準備の時間が足りなくなります。

税理士に申告書の作成を依頼する場合は、書面添付制度も確認しておくとよいでしょう。国税庁の税理士制度のQ&Aによると、税理士が作成した計算事項等記載書面を申告書に添付して提出した場合、税務調査の日時場所をあらかじめ通知するときには、その通知の前に、税理士が書面の記載事項について意見を述べる機会が与えられます。この意見聴取で疑問点が解消すれば、結果として調査に至らないこともありえますが、同じQ&Aには、書面は調査の省略を前提としているものではないとも書かれています。添付の可否や費用は税理士によって異なるため、依頼するときに相談してください。

4. 毎月の記帳を、人の頑張りに頼らない仕組みにする

備えの土台は毎月の記帳です。担当者の記憶や手作業に頼る部分が多いほど、繁忙期に入力が遅れ、科目がばらつきます。月次で次の流れを回せるようにすると、帳簿と証憑のずれを早い段階で見つけられます。

  1. 銀行口座やクレジットカードの取引明細を、毎月決まった日にまとめて取り込む。
  2. 明細ごとに、請求書や領収書などの証憑と照合し、電子で保存する。
  3. 勘定科目と金額を確認し、前月や前年同月と比べて大きく動いた項目の理由をメモする。
  4. 気になる取引は、決算を待たずに税理士へ相談する。

1と3の機械的な部分を支えるのが、冒頭で紹介したような会計ソフトの役割です。ただし、仕訳の内容の確認や、数字が動いた理由の記録は人が行う部分で、ソフトを入れただけで備えが完了するわけではありません。次のチェックで、いまの記帳の流れのどこに手作業が残っているかを確認してみましょう。

税務調査への備え、いまの記帳の流れで足りている?セルフチェック

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AI税務調査をめぐる今後の論点

AIによる調査対象の選定は効率的な一方で、納税者の立場から気になる点もあります。

  • 選定の基準が公表されていないため、納税者は「なぜ自分が選ばれたのか」を知ることができません。そのため、特定の基準を狙った対策より、帳簿全体の正確さを高めることが現実的な対応になります。
  • 税目をまたいだデータの統合が進むことで、大量の個人情報や企業情報が1つのシステムで扱われるようになります。情報の適切な管理は国税当局の責任ですが、納税者側も、自社が提出する資料の内容を正確に把握しておく必要があります。
  • 簡易な接触が増えることで、実地調査に比べて小さな金額の誤りでも確認の連絡が来る可能性があります。文書や電話での連絡は、多くの場合、調査ではなく申告内容の見直しを促す行政指導として行われます。この段階で誤りに気づいて自ら修正申告すれば、税務調査の通知を受けた後に修正する場合と比べて加算税の負担が軽くなるのが原則です。反対に、問い合わせを放置すると実地調査に移る可能性が高まるため、軽い連絡でも期限内に回答し、判断に迷う場合は税理士に相談しましょう。
  • AIが選ぶのは調査の対象で、最終的な判断は調査官が行います。記帳の根拠や事業の実態を丁寧に説明できれば、選ばれたこと自体を過度に恐れる必要はありません。

なお、この記事は公表資料をもとにした一般的な解説であり、法的助言や個別の税務判断ではありません。個別の事情に基づく判断は、税理士などの専門家に相談してください。

税務調査に強い経理体制を作るには

税務調査に強い経理体制とは、特定の担当者の記憶に頼らず、誰が見ても取引の流れと根拠がたどれる体制のことです。ポイントを整理すると次のとおりです。

よくある状態(Before) 整えた状態(After)
決算前にまとめて記帳している 毎月決まった日に記帳を締め、月次の数字を確認している
領収書が紙と電子で散らばっている 証憑を電子で一元管理し、帳簿と紐づけて検索できる
経理を1人の担当者や経営者だけが把握している 処理のルールが文書化され、第三者がチェックしている
税理士には決算の時だけ資料を渡している 月次の数字を共有し、気になる取引は早めに相談している

この状態を社内の人手だけでつくるのが難しい場合、記帳の流れを会計ソフトで仕組みにする方法があります。マネーフォワード クラウド会計の商品ページには、経理と税理士がクラウド上で同じデータを共有でき、権限を細かく管理できると書かれています。紙の印刷やUSBメモリでのやり取りが不要になり、税理士に月次の数字を渡しやすくなるのは、上の表の最後の行を実現する助けになります。一方で、仕訳の確認や変動理由の記録は人が行う必要があり、申告と調査対応は税理士の業務です。自社の取引量や、税理士と共有したい範囲を整理したうえで、資料で機能や対応範囲を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. AI税務調査とは何ですか?

A. 国税庁が申告書や資料情報をAIも活用して分析し、申告漏れの可能性が高い納税者を選んだうえで行う税務調査のことです。AIが担うのは主に調査対象の選定で、調査実施の要否を最終的に判断するのは調査官です。

Q2. 税務調査へのAI活用はいつからですか?KSK2はいつ更改されましたか?

A. 国税庁は、令和6事務年度(令和6年7月から令和7年6月に処理を終えた調査)の公表資料で、調査対象の選定などにAIを活用したと明記しています。AI活用の開始時期そのものは、確認した公表資料からは特定できません。国税システムの更改(KSK2)は、令和8年9月24日に実施されました。

Q3. 令和6事務年度の税務調査ではどのくらい追徴されましたか?

A. 国税庁の公表によると、所得税の調査等による追徴税額は1,431億円で過去最高、法人税・消費税の実地調査による追徴税額は3,407億円で直近10年の最高値でした。いずれも調査対象の選定などにAIを活用したとされています。

Q4. 個人事業主や小さな会社にも、税務署から連絡は来ますか?

A. 規模にかかわらず対象になりえます。所得税の簡易な接触は68万9千件(前事務年度55万8千件)、個人事業者の消費税の簡易な接触は15万7千件(同9万4千件)と、文書や電話で申告内容を確認する件数が大きく増えています。連絡が来る確率そのものは公表されていません。

Q5. AI税務調査への一番の対策は何ですか?

A. 毎月、正しく、同じルールで記帳し、帳簿と証憑を一致させておくことです。数字が大きく動いた理由を記録し、税理士などの相談先を決めておくと、問い合わせを受けた際にも落ち着いて対応できます。

Q6. 会計ソフトを使えば、AI税務調査に備えられますか?

A. 会計ソフトは、取引明細の自動取得や仕訳候補の提案などで、記帳の遅れやばらつきを減らす手段になります。ただし、入力内容の確認は人が行う必要があり、税務申告や税務調査の立ち会いは税理士の業務です。ソフトの導入と税理士への相談を組み合わせて備えましょう。

まとめ

国税庁はAIも活用して調査対象を絞り込み、令和6事務年度には所得税で過去最高、法人税・消費税で直近10年の最高値となる追徴税額を記録しました。国税システムは令和8年9月24日に更改され、申告書と資料情報の食い違いは今後さらに見つかりやすくなると考えられます。備えとして押さえておきたいのは次の4点です。

  1. 帳簿と証憑を一致させ、電子取引のデータは電子のまま検索できるように保存する。
  2. 売上や経費が大きく動いた理由を月次で記録し、説明できる状態にしておく。
  3. 申告や調査対応を相談する税理士を決め、書面添付制度についても確認する。
  4. 毎月の記帳を人の頑張りに頼らない仕組みにするため、会計ソフトの活用を検討する。

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