SaaS営業の年収相場|職種別に解説

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  • 年収相場を読む前提と職種別レンジがわかる
  • 報酬構成要素がわかる
  • 未経験からのキャリアルートがわかる

SaaS営業の年収相場を調べても、「SaaS営業」という単独の公的統計は存在せず、正確な数字をどう捉えればよいか迷うことがあります。近接する職業分類を参照点にすると、実態に近い理解ができます。本記事では、SaaS営業の年収相場を、職種別・未経験ルートとあわせて公的統計から解説します。IS・FS・CSの役割分担や実際の業務内容を詳しく知りたい場合はSaaS営業とはの記事もあわせてご覧ください。

目次

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  1. 年収相場を読む前提
  2. 職種別(IS/FS/CS)の年収レンジ
  3. 報酬構成要素
  4. 未経験からのキャリアルートと年収を伸ばすキャリアパス
  5. 働き方と年収の関係
  6. 年収を上げる転職・キャリアチェンジの考え方
  7. SaaS営業の年収理解でよくある失敗パターン3つ
  8. 求人票の年収表記を読み解くポイント
  9. 企業の成長ステージ別に見る年収の傾向
  10. 業界特化型SaaSと汎用型SaaSでの年収の違い
  11. 年収交渉・条件確認で押さえておきたいポイント
  12. よくある質問(FAQ)
  13. まとめ|今日からできる3つのこと

年収相場を読む前提

「SaaS営業」という単独の公的職業分類は存在しないため、近接する職業分類の統計を参照点として理解する必要があります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)における「コンサルティング営業(IT)」を基準にすると、全国の年収は659.4万円とされています。これはSaaS営業のみの平均ではなく、近接職業の統計である点に注意が必要です。

職種別(IS/FS/CS)の年収レンジ

インサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)という職種によって、担う役割と評価される成果指標が異なります。管理職層の参照として、営業課長相当の年収は966.8万円とされています。

参照分類 年収(参考値)
コンサルティング営業(IT) 659.4万円
営業課長相当(管理職) 966.8万円
図1:厚生労働省job tagの参照職業分類による年収(参考値)

報酬構成要素

基本給、インセンティブ(成果報酬)、諸手当という要素が組み合わさって、SaaS営業の報酬が構成されます。職務内容、成果指標、報酬構成を分離して評価することが、単一の数値だけで比較しないための基本姿勢です。

未経験からのキャリアルートと年収を伸ばすキャリアパス

インサイドセールスから始め、フィールドセールスやカスタマーサクセスへとステップアップしていく経路が、未経験者の一般的なキャリアルートです。成果を積み上げながら管理職を目指すことで、年収を伸ばしていく道筋が描けます。

SaaS営業の実務を理解するには、実際に現場で使われている営業支援ツール(SFA)がどのような機能・比較軸で選ばれているかを見ておくと、入社後の業務イメージがつかみやすくなります。SFAは商談履歴や案件進捗を一元管理するツールで、SaaS営業職の多くが日常的に触れる代表的なツールの一つです。

働き方と年収の関係

インサイドセールスはリモート対応がしやすく、フィールドセールスは対面での商談が必要になる場面があるなど、職種によって働き方の傾向が異なります。働き方の希望と年収の見通しを合わせて検討することが重要です。

年収を上げる転職・キャリアチェンジの考え方

同じSaaS営業の枠組みの中で年収を上げたい場合、社内での昇進を待つだけでなく、より成長段階にある企業や、より専門性の高い職種への転職も選択肢になります。

同じインサイドセールスやフィールドセールスの職種であっても、企業の成長フェーズによって年収水準は変わりやすい傾向があります。急成長中のSaaS企業は、優秀な人材を確保するために比較的高い年収水準やインセンティブ体系を提示することがある一方、安定期に入った企業では、年収水準は落ち着いているものの、福利厚生や働き方の柔軟性が充実しているケースもあります。自分が何を優先したいか(短期的な年収の伸びか、安定した働き方か)を整理したうえで、転職先の成長フェーズを見極めることが重要です。

また、同じ営業職の中でも、専門性の高い業界特化型SaaS(医療、金融、製造業向け等)を扱う企業では、業界知識を持つ人材が評価されやすく、未経験の一般的なSaaS営業経験者よりも高い年収を提示されるケースがあります。前職での業界経験や専門知識を、SaaS営業のスキルと掛け合わせてアピールできると、転職市場での評価を高めやすくなります。転職を検討する際は、単純な年収の数字だけでなく、インセンティブの支給条件や達成難易度、昇給・昇格の基準が明確かどうかも、あわせて確認しておくことをおすすめします。

SaaS営業の年収理解でよくある失敗パターン3つ

単一の数値をSaaS営業全体の平均と誤解する、報酬構成を分けずに比較する、職種による働き方の違いを確認しないという3つが、SaaS営業の年収理解でよく見られる失敗の典型です。

失敗パターン1:単一の数値をSaaS営業全体の平均と誤解する。近接職業の統計をそのまま自分の状況に当てはめてしまうケースです。参照分類の性質を理解することが回避策になります。

失敗パターン2:報酬構成を分けずに比較する。基本給とインセンティブを合算した総額だけで比較し、実態を見誤るケースです。構成要素を分けて評価することが回避策になります。

失敗パターン3:職種による働き方の違いを確認しない。希望する働き方と職種の実態がずれ、入社後にギャップを感じるケースです。事前に働き方の傾向を確認することが回避策になります。

求人票の年収表記を読み解くポイント

SaaS営業の求人票に記載されている年収は、基本給とインセンティブを合算した「想定年収」として提示されているケースが多く、内訳を確認せずに数字だけを比較すると、実際の収入とのギャップに気づきにくくなります。

「想定年収500万円から800万円」といった幅のある表記は、下限が基本給に近い水準、上限がインセンティブを最大限達成した場合の水準を示していることが一般的です。面接や条件確認の場では、この幅のうち、実際に多くの社員が到達している水準はどのあたりか、インセンティブの達成条件や達成率の実績はどの程度かを具体的に質問することをおすすめします。入社してみたら基本給が想定より低く、インセンティブを高い水準で達成しない限り提示された年収に届かないというケースも見られるため、内訳を事前に把握しておくことが重要です。

また、固定残業代(みなし残業代)が基本給に含まれている場合、その時間数を超えて残業した際に追加で支給されるのかどうかも確認しておきたいポイントです。求人票の年収表記だけで判断せず、内訳・達成条件・実績データを含めて総合的に比較検討することが、入社後のミスマッチを防ぐことにつながります。

企業の成長ステージ別に見る年収の傾向

SaaS企業は創業期・急成長期・安定期という成長ステージによって、営業職に求められる役割と提示される報酬の設計が大きく変わります。同じ「SaaS営業」という肩書きでも、どの成長ステージの企業に所属しているかによって、年収の伸び方や構成比が異なる点を理解しておくことが、転職や職種選択の判断材料になります。

創業期からシリーズA・B前後の企業では、営業組織自体がまだ整っておらず、一人の営業担当がIS・FS・CSの役割を兼務するケースが少なくありません。基本給は業界平均よりやや低めに設定される一方、ストックオプション(株式報酬)や高めのインセンティブ比率で報いる設計を採用している企業もあります。将来的な株式価値の上昇に期待する働き方であり、確実な年収の高さよりも、事業成長に賭ける側面が強い点は理解しておく必要があります。

急成長期(シリーズC以降、上場準備期)に入ると、営業組織の分業化が進み、IS・FS・CSそれぞれの役割と評価指標が明確化されます。この時期は採用競争も激化するため、他社水準を上回る年収を提示して優秀な人材を確保しようとする傾向が見られます。インセンティブの達成条件も比較的明確に設計されていることが多く、成果を出しやすい環境と捉えることもできます。

上場後の安定期に入った企業では、年収水準そのものは急成長期ほどの伸びしろが小さくなる一方、賞与・福利厚生・住宅手当などの諸手当が制度として整備され、収入の予測可能性が高まる傾向があります。腰を据えて長期的にキャリアを積みたい場合と、短期間で年収を大きく伸ばしたい場合とで、どの成長ステージの企業を選ぶかという判断軸が変わってくる点は、転職活動の初期段階で意識しておきたいポイントです。

業界特化型SaaSと汎用型SaaSでの年収の違い

SaaS営業が扱う製品は、業界を問わず幅広い企業が導入する汎用型(ホリゾンタル)SaaSと、特定の業界・業務に特化した業界特化型(バーティカル)SaaSに大別され、この違いも年収水準に影響します。

汎用型SaaSは対象となる見込み顧客の母数が多く、営業活動の型がある程度標準化されているため、未経験者でも比較的参入しやすい領域です。一方で競合となる製品やベンダーも多く、価格競争や機能比較にさらされやすいという側面もあります。営業担当個人のスキルよりも、組織としての営業プロセスの完成度が成果に直結しやすい傾向があります。

業界特化型SaaSは、医療・金融・製造業・建設業など、特定の業界特有の業務課題や法規制を理解したうえで提案する必要があり、参入障壁が高い分、業界知識を持つ人材の価値が評価されやすくなります。前職でその業界に携わった経験がある人が転職する場合、未経験からSaaS営業に入る一般的なケースよりも高い年収でのオファーを受けやすい傾向があります。逆に、業界知識のない状態から特化型SaaSの営業に挑戦する場合は、立ち上がりに時間がかかることも想定しておく必要があります。

自分のこれまでの職務経験や業界知識を棚卸ししたうえで、それを活かせる業界特化型SaaSを狙うのか、幅広い経験を積める汎用型SaaSでキャリアの基礎を固めるのかを検討することが、年収と働きがいの両方を満たすキャリア選択につながります。

年収交渉・条件確認で押さえておきたいポイント

SaaS営業の転職活動では、内定後の条件面談の段階で、提示された年収の内訳や評価制度の詳細を確認しておくことが、入社後のミスマッチを防ぐうえで重要です。特にインセンティブの比率が高い報酬設計の企業では、基本給だけを見て他社と比較すると、実際の手取り収入の見通しを誤りやすくなります。

確認しておきたい代表的なポイントとしては、インセンティブの計算方法(個人目標に対する達成率で算出されるのか、チーム目標との連動があるのかなど)、評価の査定サイクル(月次・四半期・半期のいずれか)、昇給・昇格の判断基準が制度として明文化されているかどうかが挙げられます。これらが口頭説明のみで、就業規則や賃金規程に明記されていない場合は、入社後に運用が変わるリスクがある点も念頭に置いておく必要があります。

また、前職の年収実績を伝える際は、基本給・インセンティブ・賞与を分けて説明できるようにしておくと、企業側も適正な条件を提示しやすくなります。複数社から内定を得ている場合は、各社の報酬構成を同じ軸(基本給・インセンティブ達成条件・想定年収レンジ)で整理して比較することで、単純な提示金額の大小だけでなく、実際に達成可能な水準かどうかを見極めた意思決定ができます。年収交渉の場では、希望額を提示するだけでなく、その根拠となる自身の実績やスキルを具体的に説明できるよう準備しておくことも、納得感のある条件合意につながります。

よくある質問(FAQ)

Q1. SaaS営業の年収相場はいくらですか?

A. 単独の公的統計はなく、近接職業「コンサルティング営業(IT)」の全国年収659.4万円が参考値になります。

Q2. 管理職の年収はどれくらいですか?

A. 営業課長相当の参照値として966.8万円とされています。

Q3. 報酬はどのような要素で構成されますか?

A. 基本給、インセンティブ、諸手当という要素で構成されます。

Q4. 未経験からのキャリアルートはどうなっていますか?

A. インサイドセールスから始め、フィールドセールスやカスタマーサクセスへとステップアップする経路が一般的です。

Q5. 職種によって働き方は変わりますか?

A. 変わります。インサイドセールスはリモート対応がしやすい傾向があります。

Q6. 年収を伸ばすにはどうすればよいですか?

A. 成果を積み上げながら管理職を目指すキャリアパスが一つの道筋です。

まとめ|今日からできる3つのこと

  1. 参照分類の性質を理解する:単一数値を平均と誤解しません。
  2. 報酬構成要素を分けて見る:総額だけで比較しません。
  3. 働き方の傾向を事前に確認する:入社後にギャップを生みません。

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