音声翻訳ツールの選び方|対面接客・Web会議・出張の用途別タイプと注意点
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- 音声翻訳の始め方と無料アプリの注意点がわかる
- 用途別のタイプと選び方の3ポイントがわかる
- 会議や電話の記録の残し方がわかる
「翻訳 音声」で探している方の多くは、話した言葉をその場で別の言語に訳したい、または訳した結果を声で聞きたい場面にいます。結論から言うと、スマートフォンの翻訳アプリで言語を選んでマイクに向かって話せば、音声翻訳はすぐに始められます。会議や接客など仕事で使うなら、訳せるかどうかに加えて、会話の記録をどこに残し誰と共有するかまで決めておくと、あとで困りません。この記事では、やり方、無料アプリと業務利用の違い、仕組み、用途別のタイプ、選び方、注意点、導入の流れを順に整理します。
あなたの場面に合う音声翻訳の始め方を診断
Q1. 音声翻訳を使いたい場面はどれですか?
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音声翻訳のやり方|スマホ・Web会議・電話の使い分けと記録の残し方
音声翻訳は、スマートフォンの翻訳アプリなら言語を選んでマイクをタップするだけで始められ、Web会議ならライブ字幕、電話なら通話の記録と組み合わせて使い分けます。
| 場面 | 使い方の例 | 記録の残し方で確認すること |
|---|---|---|
| 対面(接客・出張) | スマートフォンの翻訳アプリの会話モードや対面モードで、相手と交互に話す | 画面上の文字が中心。業務の記録にするなら、保存や書き出しができるかを製品ごとに確認する |
| Web会議 | 利用中の会議システムに対応した字幕翻訳を使う。たとえばDeepL Voice for Online Meetingsは、Microsoft Teams、Zoom Meetings、Google Meetのライブ字幕に対応(公式ページ、2026年10月15日確認) | 字幕や議事録の保存方法と保存先を、製品ごとに確認する |
| 電話 | 取引先や顧客との電話は、通話の録音と文字起こしで記録を残すサービスと組み合わせる | 録音や文字起こしを、担当者個人ではなくチームで共有できる形で残せるか |
対面とWeb会議は、音声翻訳ツールそのものの選び方が中心になります。一方、電話は訳す以前に「通話の内容をあとから確認できるか」が課題になりがちです。海外とのやり取りがメールや会議に移っても、国内の取引先や顧客との電話は日々続きます。翻訳した内容の記録と同じ考え方で通話の記録も残しておくと、担当者が替わったときの引き継ぎや、言った言わないの確認の手間が減ります。
電話の記録を組織で残す方法の一例が、株式会社RevCommが提供する「MiiTel Phone」です。商品ページでは、電話番号を1Clickするだけで架電できること、SFA/CRMツールと連携することで情報共有が正確で効率的に届くこと、AIの音声解析でトップ営業の話し方の特徴を分析・可視化できることが紹介されています。公式サイトには、通話の文字起こしを生成AIで要約する議事録生成の機能も案内されています。なお、商品ページと公式の製品ページには、外国語の音声を翻訳する機能の案内は見当たりません。翻訳が必要な会話には音声翻訳ツールを、電話の記録の仕組みには通話を解析するサービスを、と役割を分けて考えるのが現実的です。サポート対応は平日9時から18時までとされているため、夜間や休日の問い合わせが多い場合は、社内の一次対応の体制もあわせて確認しておくと安心です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
株式会社RevComm
MiiTel Phone
株式会社RevComm
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電話解析AIが採点!トーク改善でアポ率・成約率をUPさせたい企業におすすめ
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- 電話番号を1Clickするだけで架電が可能
- SFA/CRMツールと連携することで、情報共有も正確で効率的に届く
- AIの音声解析により、トップ営業の話し方の特徴を分析・可視化できる
気になる…
- サポート対応は平日9時~18時まで
「通話内容を自動で記録し、ダッシュボードを用いて通話データを多角的に分析できる環境を構築」したところ、「月間で約20時間のリソースを新たに創出」したと紹介されています。
MiiTel 導入事例(株式会社常陽銀行) 出典:導入事例ページ
会議の記録を残して共有する方法は、議事録ツールの比較をまとめた議事録ツールおすすめ比較の記事でも整理しています。
無料で使える音声翻訳|Google 翻訳のやり方と業務で使うときの注意
無料で使える音声翻訳は、Google 翻訳などのスマートフォン向けアプリで始められます。ただし業務で使う場合は、対応する言語と機能、データの扱い、記録の残し方を確認してから決めます。
Google 翻訳アプリで音声翻訳するやり方
Googleの公式ヘルプ(Android版、2026年10月15日確認)では、音声入力による翻訳の手順を次のように案内しています。
- 翻訳アプリを開き、左下で音声入力の言語、右下で翻訳する言語を選ぶ
- マイクのアイコンをタップする。ボタンが無効な場合、その言語は音声入力による翻訳に対応していない
- 「お話しください」と表示されたら、翻訳したい内容を話す
- 設定で、翻訳されたテキストの自動読み上げや読み上げの速度を変更できる
相手と交互に話すときは、ライブ翻訳の「会話」モードを使います。同じヘルプには、リスニング、会話、テキストのみ、カスタム設定の4つのモードと、自分と相手が分割画面で文字起こしと翻訳を確認できる対面モードが案内されています。なお、ウェブ版のGoogle 翻訳では同時に会話と翻訳を行えないため、会話で使うときはスマートフォンやタブレットのアプリを使います。
機能の対応言語は、機能ごとに異なります。Google Playの掲載ページ(2026年10月15日確認)では、会話は70言語、音声文字変換は8言語に対応すると記載されています。使う言語の組み合わせで、必要な機能が使えるかを事前に確かめておきましょう。
スマホでリアルタイム音声翻訳はできる?
できます。Google 翻訳アプリのライブ翻訳のほか、DeepL Voice for In-Person Conversationsもスマートフォンで対面の会話を訳す用途で提供されており、iOS、Android、Web版で利用できると公式ページで案内されています(2026年10月15日確認)。ただし、どの機能も言語や端末によって使える範囲が異なるため、使う端末で試してから業務に取り入れましょう。
無料アプリを業務で使うときに確認すること
| 無料で始められるアプリの例 | 確認できる事実(公式情報) | 業務で使うときの注意 |
|---|---|---|
| Google 翻訳 | App Storeの掲載ページに「無料」と表示。音声入力、会話、音声文字変換の機能を案内している(2026年10月15日確認) | 機能のサポート状況は言語によって異なる。データの扱いはGoogle Playの「データ セーフティ」などで確認する |
| VoiceTra(NICT) | 33言語に対応し、ダウンロードも利用も無料と案内している(2026年10月15日確認) | 個人の旅行者の試用を想定した研究用アプリで、研究目的のサーバーを使用。業務での継続利用は、技術を活用した民間サービスの検討が案内されている |
無料で使えることと、業務に適した条件で使えることは別の話です。確認したいのは、次の3点です。1つ目は、話した内容がどこに送られ、どのように扱われるかです。社外秘の情報や取引条件を話す会議では、保存の有無や学習への利用の有無を確かめます。たとえばDeepL Voiceの公式ページには、言語モデルの訓練に利用者のデータを使用しない旨が記載されています。2つ目は、翻訳した内容を記録として残せるかです。画面に表示されるだけでは、会議の記録や引き継ぎには使えません。3つ目は、利用条件が変わったときの影響です。無料のサービスは条件が変更されることがあるため、業務の中心に据える前に、代わりの手段を決めておきます。
音声翻訳ツールとは|仕組みと通訳との違い
音声翻訳ツールとは、話した言葉を別の言語の文字や音声に変換するツールのことです。内部では大きく3つの処理が順番に行われています。
- 音声認識:話した音声を文字に変換する(文字起こし)
- 機械翻訳:文字になった文章を別の言語に翻訳する
- 音声合成・表示:翻訳結果を読み上げる、または画面に字幕として表示する
どこか1つの処理でつまずくと、最終的な翻訳の質が下がります。たとえば周囲の雑音で音声認識を誤ると、翻訳エンジンが優秀でも的外れな訳が出てきます。音声翻訳の精度を考えるときは「翻訳の精度」だけでなく「聞き取りの精度」もあわせて見ることが大切です。仕組みとビジネスでの活用シーンをさらに詳しく知りたい方は、音声翻訳とは?仕組みとビジネスでの活用シーン・選び方を解説の記事も参考にしてください。
国内では、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が音声翻訳の研究開発を進めており、研究用アプリ「VoiceTra(ボイストラ)」を公開しています。同機構の技術は民間企業にも技術移転され、さまざまな製品に使われています。総務省は「グローバルコミュニケーション計画2025」で、短い文を1文ずつ訳す逐次翻訳から、会議や商談にも対応できる同時通訳の実現へと研究開発を進める方針を示しています(参考:総務省「グローバルコミュニケーション計画2025」)。なお、VoiceTraは個人の旅行者の試用を想定した研究用アプリとされているため、業務での継続利用には、同機構の技術を活用した民間サービスなどを検討するのが適切です(参考:NICT「VoiceTra」)。
「音声入力」「音声読み上げ」「音声翻訳」の違い
「翻訳 音声」という言葉は、実は複数の機能をまとめて指しています。探している機能がどれかによって、使うツールが変わります。
| 言葉 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 音声入力 | 話した言葉を文字に変えて入力する | 翻訳アプリのマイクのアイコンから話しかける |
| 音声読み上げ | 文字の内容を声で読み上げる。言語によっては、翻訳結果が音声で出力される | 翻訳アプリの読み上げ設定。自治体のWebサイトでも、機械翻訳した内容を読み上げる機能を提供している例がある(札幌市) |
| 音声翻訳 | 音声入力、翻訳、読み上げを組み合わせ、会話をその場で別の言語に訳す | 対面の会話、Web会議の字幕翻訳 |
人の通訳との違い
| 比較項目 | 音声翻訳ツール | 人の通訳 |
|---|---|---|
| 手配 | その場ですぐに使える | 事前の予約・打ち合わせが必要 |
| 費用 | 無料から月額制の製品まであり、比較的抑えやすい | 拘束時間に応じて費用がかかる |
| ニュアンス | 言外の意図や遠回しな表現、冗談は伝わりにくい | 文化的背景や場の空気を踏まえて訳せる |
| 専門用語 | 用語登録の機能がなければ誤訳しやすい | 事前準備で業界用語に対応できる |
| 記録 | 原文と訳文の文字記録を残しやすい | 別途議事録の担当が必要 |
つまり、音声翻訳ツールは人の通訳の完全な代わりではなく、「通訳を手配するほどではない場面」を広くカバーする道具と考えると判断しやすくなります。日常的な打ち合わせや接客はツール、重要な交渉や式典は人の通訳、という使い分けが一般的です。
用途別のおすすめタイプ|対面接客・Web会議・出張同行
音声翻訳ツールは、使う場面によって向いている形がまったく異なります。製品名から探す前に、まず自社の用途に合うタイプを絞り込みましょう。
| タイプ | 向いている場面 | 強み | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 専用端末型 | 店頭・窓口の接客、ホテルのフロント | ボタンを押して話すだけで使え、端末を相手と共有しやすい | 端末の購入費と通信の契約が必要。台数分の管理が発生する |
| スマートフォンアプリ型 | 少人数の接客、出張先での簡単なやり取り | 手持ちのスマートフォンですぐ始められ、費用を抑えやすい | 無料版は入力データの扱いに注意が必要。業務端末の管理ルールとの整合も確認する |
| Web会議連携型 | 海外拠点・取引先とのオンライン会議 | 発言を字幕で表示し、多言語の議事録も残せる製品が多い | 利用しているWeb会議システムに対応しているか、参加者全員の環境で動くかを確認する |
| イヤホン・ウェアラブル型 | 現場作業、移動しながらの会話、出張同行 | 両手がふさがった状態でも使える | 相手にも機器を着けてもらう必要がある製品もあり、使える場面が限られる |
対面接客
店頭での道案内や商品説明、会計のやり取りなど、1回の会話が短く、内容がある程度決まっている場面です。専用端末型やアプリ型が向いています。よく使う説明はあらかじめ定型文として登録できる製品を選ぶと、毎回話すより正確で速く伝えられます。スタッフが交代で使う場合は、誰でも迷わず操作できるかどうかも重要です。
Web会議
複数人が交互に話し、話題も専門的になりやすい場面です。発言をリアルタイムで字幕表示できるWeb会議連携型が向いています。字幕を目で追いながら話を聞けるため、聞き取りに不安がある参加者の理解を助ける効果もあります。会議後に原文と訳文の記録をそのまま議事録として使える製品であれば、共有の手間も減らせます。選ぶときは、利用中の会議システムに対応しているか、専門用語を登録できるかを確認しましょう。
出張同行
移動中や工場見学、会食など、場所も話題も変わる場面です。通信が不安定な場所でも使えるオフライン翻訳の有無や、雑音の多い環境での聞き取り性能が選ぶ決め手になります。Googleの公式ヘルプ(2026年10月15日確認)では、オフラインで使うライブ翻訳の言語ダウンロードは、現在Google Pixel 9、10、11でのみ利用できると案内されています。端末によって使える機能が異なるため、出張前に実際の端末で確認しておくと安心です。海外で使う場合は、現地での通信手段(端末に付属する通信、モバイルルーターなど)もあわせて準備しておきましょう。
導入前に確認したい選び方の3ポイント
用途に合うタイプを決めたら、具体的な製品を次の3つの観点で比べます。多くの製品に無料プランや試用期間があるため、実際の会議や接客に近い条件で試してから決めるのが確実です。
3ポイントの前に絞り込む基本条件|対応言語・料金体系・対応端末
3つのポイントで比べる前に、そもそも自社の条件に合わない製品を候補から外しておくと、試用の手間を減らせます。確認するのは、対応言語、料金体系、対応端末の3つの基本条件です。どれも製品の公式サイトで確認でき、ここで合わない製品は精度が高くても業務では使えません。
| 基本条件 | 確認すること | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 対応言語 | 取引先や来店客が話す言語に対応しているか。英語以外に必要な言語を先に洗い出す | 対応言語の数が多くても、製品によっては音声での入力や読み上げに対応する言語が一部に限られる。文字の翻訳だけ対応という言語がないかを確認する |
| 料金体系 | 無料、月額制、利用時間に応じた従量制、端末の買い切りのどれに当たるか。利用人数と利用時間から総額を見積もる | 無料プランや下位プランは、翻訳できる時間、参加人数、用語登録、議事録の保存などに制限があることが多い。料金は改定されるため、最新の公式情報で確認する |
| 対応端末 | スマートフォン、パソコン、ブラウザ、専用端末のどれで使えるか。社内で配布している端末で動くか | 相手側にもアプリの導入が必要な製品がある。社外の相手と使う場合は、相手の準備なしで使えるかを確認する |
このほか、会議で使う場合は文字起こしや要約の機能があるか、出張で使う場合は通信のない場所でも使えるオフライン翻訳に対応しているかも、候補を絞る段階で見ておくと判断が早くなります。基本条件で2から3製品まで絞り込めたら、次の3つのポイントを実際の業務に近い条件で試して比べましょう。
1. 翻訳精度(聞き取りと訳の両方)
自社で実際に使う言葉で試すことが大切です。製品名、業界用語、社内の略語などを含む文章を話してみて、聞き取りと訳の両方が正しいかを確認します。専門用語を登録できる辞書機能があるかどうかは、業務での実用性を大きく左右します。使う言語の組み合わせによって精度に差がある製品もあるため、英語だけでなく、実際に使う予定の言語で試しましょう。
2. リアルタイム性(訳が出るまでの速さ)
話し終えてから訳が出るまでの時間が長いと、会話のテンポが崩れ、相手を待たせてしまいます。1文ずつ区切って訳す製品と、話している途中から訳を出していく製品があり、会議では後者のほうが自然に進めやすくなります。社内のネットワーク環境や端末の性能でも速さは変わるため、本番と同じ環境で確認しましょう。
3. Web会議・社内システムとの連携
Web会議で使う場合は、社内で使っている会議システムに対応しているか、参加者に追加のインストールを求めずに使えるかを確認します。あわせて見落としやすいのが、翻訳した記録を会議後にどこへ残すかです。字幕や議事録をダウンロードできても、それを海外メンバーが読める形で共有できなければ、会議の成果は社内に広がりません。
記録の残し方は、場面ごとに置き場所を決めておくと運用しやすくなります。会議の記録は議事録の保存先、電話の記録は通話の録音や文字起こしを共有できるサービス、というように分けておけば、担当者が替わっても引き継げます。ツール全般の選定観点は、DXツールの選び方|業務領域別マップと5つの選定観点でも整理しています。
MiiTel Phone
電話の内容が、担当者の個人のスマホやパソコンにしか残っていませんか?
こんな会社に向いています
取引先や顧客との電話の内容を、チームで確認・共有したい会社
通話のあとの議事録づくりやCRMへの記録に手間がかかっている会社
契約交渉・医療現場などで音声翻訳ツールを使う際の注意点
音声翻訳ツールの精度は大きく向上していますが、言葉のニュアンスや文脈を取り違えることは今もあります。誤訳が大きな損失や事故につながる場面では、ツールだけに頼らない判断が必要です。
| 場面 | 起こりやすいリスク | 対策の例 |
|---|---|---|
| 契約交渉・価格交渉 | 条件や否定表現の取り違えで、合意内容の認識がずれる | 重要な交渉は人の通訳を手配し、合意内容は必ず書面で確認する |
| 医療・健康に関わる説明 | 症状や服薬の説明の誤訳が健康被害につながる | 医療通訳の手配や、医療分野に対応した製品・書面の併用を検討する |
| 安全に関わる作業指示 | 手順の誤解が事故につながる | 重要な指示は翻訳済みのマニュアルや図と併用し、復唱で理解を確認する |
| 苦情・トラブル対応 | 言い回しのきつさが増幅され、相手の感情を損ねる | 短く平易な文で話し、訳文の表示を相手と一緒に確認する |
会話データの取り扱いにも注意する
音声翻訳ツールは、話した内容をサーバーに送って処理するものが多くあります。無料のツールの中には、入力した音声や文章をサービス改善に使うと規約で定めているものもあるため、社外秘の情報や取引条件を話す会議で使う前に、データの保存場所、保存期間、学習への利用の有無を確認しましょう。
また、会話の中に顧客の氏名や連絡先などの個人情報が含まれる場合、その取扱いは個人情報保護法の対象になります。外部サービスで個人データを扱う際の考え方は、個人情報保護委員会が公開しているガイドラインやQ&Aで確認できます(参考:個人情報保護委員会「法令・ガイドライン等」)。個別の判断が必要な場合は、社内の法務担当や専門家に相談してください。本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法的な助言ではありません。
音声翻訳ツールの導入でよくある失敗パターン
音声翻訳ツールの導入がうまくいかない原因は、ツールの性能よりも、使い方の準備や運用ルールの不足であることが多くあります。よくある失敗と改善策をまとめます。
| 失敗パターン | よくある状態(Before) | 改善後の状態(After) |
|---|---|---|
| 1. 用途を決めずに選ぶ | 評判の端末を買ったが、実際に必要だったのはWeb会議の字幕だった | 使う場面と頻度を洗い出し、タイプを決めてから製品を比べる |
| 2. 社内用語を登録しない | 製品名や略語が毎回おかしな訳になり、使われなくなる | よく使う用語を辞書に登録し、試用段階で訳を確認する |
| 3. 長い文で話す | 一文が長く主語があいまいで、誤訳が増える | 短い文で区切り、主語と結論をはっきり話すルールを共有する |
| 4. 無料版を業務で使い続ける | 会議の内容が学習に使われる規約のまま、社外秘の話をしている | データの扱いを確認し、業務用は法人向けプランに切り替える |
| 5. 会議や通話の記録の残し方を考えていない | 翻訳した議事録や通話の内容が個人のパソコンやスマートフォンに残り、チームに届かない | 記録の保存先と共有の方法を決め、担当者が替わっても引き継げる場所に置く |
5つのうち最後の失敗は、翻訳ツールの選定段階では見落とされがちです。しかし海外拠点や取引先とのやり取りでは、決まったことを全員が同じ理解で実行できるかどうかが成果を左右します。会議の記録の作り方は、前述の議事録ツールの記事も参考になります。
導入から運用開始までの流れ
音声翻訳ツールを社内に導入する一般的な流れは次のとおりです。
- 用途の洗い出し:どの部署が、どんな場面で、どの言語を、どれくらいの頻度で使うかを整理する
- タイプの決定:専用端末型、アプリ型、Web会議連携型などから用途に合うものを選ぶ
- 候補の比較・試用:2から3製品に絞り、実際の会議や接客に近い条件で試す
- データの扱いの確認:保存場所、保存期間、学習への利用の有無、社内規程との整合を確認する
- 用語登録と使い方のルール化:社内用語を登録し、短い文で話すなどの使い方を共有する
- 記録の保存先と共有方法の決定:会議や通話の記録をどこに残し、誰が見られるようにするかを決める
- 運用開始と見直し:利用状況や誤訳の傾向を定期的に確認し、用語辞書や運用ルールを更新する
最初から全社に広げるより、海外とのやり取りが多い部署で小さく始め、使い方のコツを社内に共有しながら範囲を広げていくほうが定着しやすくなります。試用の段階で「この場面ではツールで十分」「この場面は人の通訳が必要」という線引きを社内で決めておくと、現場の迷いも減らせます。
流れのうち、後回しになりやすいのが6番目の記録の残し方です。次のチェックで、いまの会議や電話の記録の残し方を確認してみてください。
会議や電話の記録の残し方、今のやり方で大丈夫?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
よくある質問(FAQ)
Q1. スマホでリアルタイム音声翻訳はできますか?
A. できます。Google 翻訳アプリのライブ翻訳には、交互に話す会話モードや、画面を分割して相手と見られる対面モードがあります。DeepL Voice for In-Person Conversationsも、iOS、Android、Web版で利用できると公式ページで案内されています。対応言語や端末は機能ごとに異なるため、使う端末で試してから業務に取り入れましょう。
Q2. Google 翻訳で音声翻訳は無料ですか?
A. App Storeの掲載ページでは、Google 翻訳アプリは「無料」と表示され、音声入力や会話などの機能が案内されています(2026年10月15日確認)。ただし、機能のサポート状況は言語によって異なります。業務で使う場合は、データの扱いや記録の残し方も確認しましょう。
Q3. 音声翻訳ツールは人の通訳の代わりになりますか?
A. 日常的な打ち合わせや接客など、通訳を手配するほどではない場面では十分に役立ちます。一方で言外のニュアンスや文化的な背景は伝わりにくいため、重要な交渉や式典では人の通訳と使い分けるのが一般的です。
Q4. 無料の音声翻訳アプリを仕事で使っても大丈夫ですか?
A. 無料のアプリには、入力した音声や文章をサービス改善に使うと規約で定めているものがあります。社外秘の情報や個人情報を話す場面では、データの扱いを確認し、法人向けのプランを検討しましょう。
Q5. Web会議で音声翻訳を使うときに確認することは何ですか?
A. 社内で使っている会議システムに対応しているか、参加者に追加のインストールが必要か、訳が出るまでの速さ、専門用語を登録できるかを確認します。あわせて、翻訳した議事録を会議後にどこで共有するかも決めておきましょう。
Q6. 会議や電話の内容は、どのように記録して共有すればよいですか?
A. 個人のパソコンやスマートフォンに残さず、関係者全員が閲覧できる一か所に保存するのが基本です。会議は議事録の保存先を決め、電話は通話の録音や文字起こしをチームで共有できるサービスの利用も検討しましょう。
まとめ
音声翻訳のやり方から、無料アプリと業務利用の違い、選び方、注意点までを解説しました。ポイントは次の5つです。
- 音声翻訳は、スマートフォンの翻訳アプリなら言語を選んでマイクをタップするだけで始められる。Web会議や電話は、場面に合う仕組みと組み合わせる
- 無料アプリは手軽だが、対応言語、データの扱い、記録の残し方を確認し、業務では法人向けも検討する
- 対面接客、Web会議、出張同行など、使う場面によって向いているタイプが異なる。翻訳精度、リアルタイム性、連携の3つを、実際に近い条件で試して比べる
- 契約交渉や医療など誤訳の影響が大きい場面は人の通訳と使い分け、会話データの扱いを確認する
- 会議や電話の記録の残し方を決め、電話の記録を共有したい場合は通話を記録・解析するサービス(MiiTel Phoneなど)の資料を取り寄せて検討する
音声翻訳ツールは、言葉の壁を下げて海外とのやり取りの回数を増やしてくれる道具です。用途に合ったツールを選び、会議や電話の記録の残し方まで含めて整えることで、海外の取引先や拠点との仕事をより円滑に進めていきましょう。
参考文献
- 総務省「グローバルコミュニケーション計画2025」、2026年9月30日確認
- 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)「VoiceTra」、2026年10月15日確認
- 個人情報保護委員会「法令・ガイドライン等」、2026年9月30日確認
- Google Translate ヘルプ「音声入力で翻訳する」「ライブ翻訳で音声翻訳をリアルタイムで聞く」、2026年10月15日確認
- Google Play「Google 翻訳」、App Store「Google 翻訳アプリ」、2026年10月15日確認
- DeepL「DeepL Voice」、2026年10月15日確認
- 札幌市「自動翻訳機能・音声読み上げ機能の利用方法」、2026年10月15日確認
- MiiTel「MiiTel Phone」「導入事例(株式会社常陽銀行)」、2026年10月15日確認