契約書の収入印紙 金額表【種類別早見表・2025年最新】

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  • 第1号・第2号・第7号文書の印紙税額を種類別早見表で確認できる
  • 業務委託契約書の請負型・準委任型の判断基準がわかる
  • 電子契約で収入印紙を不要にする法的根拠と保管ルールを解説

契約書に貼る収入印紙の金額は、契約の種類と記載金額によって異なります。貼り忘れや金額の誤りは過怠税(本来の印紙税額の3倍)の対象になるため、正確な理解が欠かせません。本記事では、国税庁の印紙税額一覧表をもとに、契約書の種類別・金額別の収入印紙早見表を整理し、業務委託契約書・不動産売買契約書・請負契約書など実務で頻出する書類の判断基準を解説します。また、号文書の判定を誤りやすい理由と、電子契約への切り替えで収入印紙コストをゼロにする方法・法的根拠も説明します。個人事業主から中小企業、中堅企業まで、規模を問わず役立つ内容です。

目次

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  1. 収入印紙とは何か|印紙税の基本と課税文書の定義
  2. 契約書の種類別・金額別 収入印紙早見表【国税庁準拠】
  3. 業務委託契約書の収入印紙:「請負型」か「準委任型」かで判断が変わる
  4. 印紙税の法務・税務確認事項|電子契約法・電子帳簿保存法との関係
  5. 中小企業・個人事業主が知っておくべき収入印紙の節約術
  6. 収入印紙でよくある失敗パターン3つと回避策
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ|今日からできる4つのこと
  9. 参考文献

収入印紙とは何か|印紙税の基本と課税文書の定義

収入印紙とは、印紙税を納付するために国が発行する証票であり、一定の条件を満たす文書(課税文書)に貼付して消印することで納税が完了します。印紙税法第2条・第3条に基づき、課税文書を作成した者に納税義務が発生します。

課税文書は印紙税法別表第一に定められた20種類の文書です。契約書のうち代表的な課税文書は第1号文書(不動産・消費貸借・運送関係)・第2号文書(請負関係)・第7号文書(継続的取引の基本契約書)・第17号文書(受取書・領収書)の4種類です。すべての契約書が課税対象になるわけではなく、書類の内容と記載金額によって課税・非課税の判定が変わります。

契約書・領収書 を作成 印紙税法上の 課税文書か いいえ 非課税・不要 はい 非課税文書に 該当するか はい 非課税・不要 いいえ 金額表で税額を確認し 収入印紙を貼付・消印

図1:課税文書の判定フロー(出典:国税庁「印紙税の手引」令和7年4月現在)

収入印紙を貼り忘れた場合、税務調査で発覚すると本来の印紙税額に加えて2倍の過怠税、合計3倍の金額が課されます。ただし、調査前に自主申告すれば過怠税は1.1倍に軽減されます(印紙税法第20条)。また、電子データで交付された文書は印紙税法上「作成」に該当しないため、課税対象外です(国税庁「印紙税の手引(令和7年4月現在)」、2026年8月6日取得)。

契約書の種類別・金額別 収入印紙早見表【国税庁準拠】

国税庁が公表する「印紙税額の一覧表」に基づき、実務で最もよく使う契約書の種類別に印紙税額を整理しました。自社の契約書がどの号文書に該当するかを確認してからご利用ください。

第1号文書:不動産売買・金銭消費貸借・運送関係

不動産売買契約書・土地賃貸借契約書・金銭消費貸借契約書・運送契約書などが第1号文書に該当します。記載金額が1万円未満の場合は非課税(一部例外あり)です。

記載された契約金額 収入印紙の金額
1万円未満非課税(※)
1万円以上10万円以下200円
10万円を超え50万円以下400円
50万円を超え100万円以下1,000円
100万円を超え500万円以下2,000円
500万円を超え1,000万円以下1万円
1,000万円を超え5,000万円以下2万円
5,000万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下20万円
10億円を超え50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

(※)第1号文書と第3縲・7号文書に重複該当して第1号文書に所属が決定された場合は、1万円未満でも非課税にはなりません。不動産の譲渡に関する契約書は、令和9年3月31日までに作成されるものについて軽減措置が適用されています(国税庁「No.7140 印紙税額の一覧表(その1)」、2026年8月6日取得)。不動産売買契約書を作成する際は軽減措置の適用条件を国税庁サイトで必ず確認してください。

第2号文書:請負契約書(工事・業務委託・広告等)

工事請負契約書・物品加工注文請書・広告契約書などが第2号文書です。業務委託契約書のうち、成果物の納品を伴う「請負型」はこちらに分類されます。

記載された契約金額 収入印紙の金額
1万円未満非課税(※)
1万円以上100万円以下200円
100万円を超え200万円以下400円
200万円を超え300万円以下1,000円
300万円を超え500万円以下2,000円
500万円を超え1,000万円以下1万円
1,000万円を超え5,000万円以下2万円
5,000万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下20万円
10億円を超え50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

建設工事の請負契約書は令和9年3月31日までに作成されるものについて軽減措置があります。建設業以外の請負(広告・IT開発等)は軽減措置の対象外です(国税庁「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)」、2026年8月6日取得)。

第7号文書:継続的取引の基本契約書(業務委託・代理店・取引基本契約)

売買取引基本契約書・特約店契約書・代理店契約書・業務委託契約書(準委任型)・銀行取引約定書などが第7号文書に該当します。契約金額にかかわらず一律4,000円です。ただし、契約期間が3か月以内で更新の定めがないものは除外されます。

文書の種類 収入印紙の金額 備考
継続的取引の基本契約書(第7号文書)4,000円契約金額に関係なく一律。3か月以内の単発は除外
第5号文書(合併契約書・吸収分割契約書等)4万円会社法・保険業法上の合併契約に限る
第6号文書(定款)4万円設立時の原本のみ

業務委託契約書の収入印紙:「請負型」か「準委任型」かで判断が変わる

業務委託契約書は同じ名称でも、法律上の性質(請負か準委任か)によって該当する号文書が異なります。中小企業・個人事業主が最もよく誤るポイントです。

契約の種類 該当号文書 収入印紙 判断の目安
業務委託(請負型)第2号文書金額によって異なる(200円縲・0万円)成果物の完成・引渡しを約束する契約(システム開発・建設・デザイン制作等)
業務委託(準委任型)第7号文書(継続の場合)または非課税継続なら4,000円、単発・3か月以内なら非課税作業・役務の提供を約束する契約(コンサルティング・事務代行・研修講師等)
雇用契約書非課税不要労働基準法上の雇用関係

業務委託か雇用かの判断に誤ると、偽装請負・違法な業務委託として労働基準法違反のリスクが生じます。契約の実態(指揮命令関係・時間的拘束・専属性)で判断されるため、内容が曖昧な契約書は社会保険労務士・弁護士への相談を推奨します。

業務委託契約書 を作成 成果物の完成・引渡しを 約束しているか はい 第2号文書(請負型) 200円縲・0万円 いいえ(準委任) 3か月超・継続の定めが あるか はい 第7号文書 一律4,000円 いいえ 3か月以内・更新なし →非課税(不要)

図2:業務委託契約書の号文書判定ツリー(出典:国税庁「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)」令和7年4月現在)

号文書の判定は、業種によって迷いやすいポイントが異なります。システム開発・IT業では、要件定義や保守運用のように役務提供が中心の工程は準委任型、成果物としてのシステム納品を約束する工程は請負型に分かれるため、1つの契約書に両方の性質が混在しやすく、条項ごとの切り分けが必要です。建設業では請負契約が基本ですが、軽減措置の対象工事か否かで税額が変わるため、工事内容の記載精度が問われます。コンサルティング業では、成果物の納品を伴わない助言・分析業務は準委任型に整理されることが多い一方、報告書という「成果物」の作成を契約書に明記してしまうと請負型と判定されるおそれがあります。

このように号文書の誤判定は、契約書の条項が「成果物の完成」を約束しているのか「役務の提供」を約束しているのかが曖昧なまま作成されているケースで起こりやすくなります。印紙税の判定だけを個別に確認するのではなく、契約条項そのものの記載内容を専門家がチェックする「契約書レビュー」を利用すれば、号文書判定の根拠となる条項を明確化できるだけでなく、偽装請負リスクや責任範囲の不備といった契約書全体の法務リスクも同時に洗い出せます。

印紙税の法務・税務確認事項|電子契約法・電子帳簿保存法との関係

収入印紙コストを削減する最も有効な手段が電子契約への移行です。移行に際しては電子署名法・電子帳簿保存法との整合を確認する必要があります。法的根拠と実務上の注意点を整理します。

電子契約は本当に印紙不要か

国税庁の見解では、電磁的記録として作成された契約書は印紙税法上の課税文書に該当しないとされています(印紙税法基本通達第44条)。電子メールの添付ファイルやクラウド上で締結する電子契約は、紙文書の「作成」に当たらないため収入印紙の貼付義務はありません。ただし、電子契約書をプリントアウトして署名・押印した場合は紙文書とみなされ課税対象になります。

電子契約に電子署名は必要か

電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)第3条は、電子署名が行われた電磁的記録は真正に成立したものと推定すると規定します。法的効力を担保するには電子署名法に適合した電子署名(当事者型または立会人型)の使用が推奨されます(総務省「電子署名法について」、2026年8月6日取得)。

電子契約書の保管方法(電子帳簿保存法)

電子取引における書類は電子データのままで保存する義務があります(電子帳簿保存法第10条)。メールで受け取った電子契約書をプリントアウトして紙保存することは認められません。保存要件として「真実性の確保」(改ざん防止)と「可視性の確保」(検索可能性)の両方を満たすシステムの整備が必要です(国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」2024年改訂版、2026年8月6日取得)。

※本記事の法令・税務に関する記述は、公開情報に基づく一般的な整理であり、個別事案への法的助言を目的としたものではありません。号文書の判定や電子契約への移行の実務対応については、税務署への事前照会や税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。

中小企業・個人事業主が知っておくべき収入印紙の節約術

収入印紙のコストは契約数が多い企業ほど積み上がります。印紙税の正確な知識を持つことがコスト最適化の第一歩です。合法的な節約方法を3つ解説します。

節約法1:電子契約への移行

最も根本的な解決策です。電子契約サービスを導入すると収入印紙が不要になります。月額の利用料はかかりますが、契約業務の効率化・保管コストの削減・締結スピードの向上という副次的メリットも得られます。

節約法2:契約書を原本1通+コピーで管理する

契約書の正本(原本)を1通だけ作成し、もう一方の当事者にはコピーを渡す方法です。印紙税は「課税文書の作成者」に課されるため、コピーには課税されません。ただし、コピーに署名・押印すると「新たな課税文書の作成」と判断されるため、コピーには一切の追記・押印を行わないことが条件です。

節約法3:契約金額を記載しない

第1号・第2号文書は「契約金額の記載のないもの」は一律200円です。高額取引で金額を記載せず別の価格表等を参照する形式にすると、印紙代を抑えられる場合があります。ただし税務署に「金額が記載されているか否か」の実態を確認されることがあるため、契約の実態に合った設計が必要です。導入前に税理士・顧問弁護士へ相談してください。

収入印紙でよくある失敗パターン3つと回避策

実務で頻繁に起きる印紙税の誤りを3つ挙げます。いずれも「知らなかった」では通用せず、過怠税の対象になります。

失敗パターン1:号文書の誤判定による過剰・過少貼付

業務委託契約書を「第7号文書(4,000円)」と判断していたが、実態は請負型で「第2号文書(金額に応じた税額)」に該当していたケースです。逆に過剰に貼付した場合も還付請求が必要になります。回避策は、契約書の内容(成果物の有無・指揮命令関係)を確認して号文書を判定することです。判断に迷う場合は最寄りの税務署に事前照会することができます。

失敗パターン2:消印のし忘れ・不正な消印

収入印紙を貼付しても消印がない場合、過怠税の対象になります(印紙税法第8条第2項)。消印は「印紙と書類にまたがるように判子または署名をする」必要があります。スタンプ式の社印やシャチハタを使用する場合、彩紋(印影の紋様)が印紙にかかっていれば有効です。回避策は消印確認をチェックリスト化し、契約書送付前の必須チェック項目にすることです。

失敗パターン3:電子化が不完全で二重コストが発生

電子契約サービスを導入したが、一部の取引先との契約は紙のまま継続し、収入印紙コストが残った状態になるケースです。全社的な電子契約移行の徹底と取引先への説明ができないと、印紙コストと電子契約コストが二重に発生します。回避策は取引先の電子契約対応可否を事前調査し、移行ロードマップを策定したうえで段階的に導入することです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 収入印紙はどこで買えますか?

A. 全国の郵便局で全種類(31種類、1円縲・0万円)購入できます。コンビニエンスストアでも200円・400円など一部の額面を購入可能ですが、高額面は郵便局のみの取り扱いになります。

Q2. 収入印紙を間違って貼った場合はどうすればよいですか?

A. 未使用の収入印紙は郵便局で別の額面と交換できます(手数料5円/枚)。貼付後・消印前の状態でも郵便局での交換が可能です。消印済みの場合は税務署への還付請求が必要です(印紙税法第14条)。過剰貼付は5年以内であれば還付申請できます。

Q3. 領収書(受取書)の収入印紙は何円から必要ですか?

A. 第17号文書(売上代金の受取書)は、記載金額が5万円以上の場合に200円の収入印紙が必要です。5万円未満は非課税です。クレジットカード払いの領収書は「信用取引」として非課税扱いになります。

Q4. 個人事業主でも収入印紙は必要ですか?

A. 法人・個人の区別なく、課税文書を「作成した者」が納税義務者になります。フリーランスや個人事業主が請負契約書・業務委託契約書を作成する場合も収入印紙の貼付義務があります。雇用契約書は非課税です。

Q5. 電子契約の収入印紙はどうなりますか?

A. 電磁的記録として作成・送付された電子契約書は印紙税の課税対象外です(印紙税法基本通達第44条)。電子契約サービスを使って締結した契約書に収入印紙を貼る必要はありません。ただし、プリントアウトして署名・押印すると紙文書とみなされ課税対象となります。

Q6. 収入印紙を貼らなかったらどうなりますか?

A. 税務調査で発覚した場合、本来の印紙税額の3倍(過怠税)が課されます。ただし、調査前に自主申告すれば過怠税は1.1倍に軽減されます(印紙税法第20条)。なお、収入印紙未貼付は契約の効力には影響しません(契約は有効に成立します)。

Q7. 印紙税の号文書判定だけでなく、契約書の内容そのものも確認すべきですか?

A. はい。号文書の誤判定は、契約条項が「成果物の完成」と「役務の提供」のどちらを約束しているか曖昧な場合に起こりやすく、印紙税だけの問題ではなく契約書全体の記載精度に関わります。契約書レビュー(リーガルチェック)を利用すれば、印紙税判定の根拠となる条項の明確化に加えて、責任範囲や偽装請負リスクといった契約書全体の法務面も合わせて確認できます。

まとめ|今日からできる4つのこと

収入印紙は「貼れば終わり」ではなく、号文書の正確な判定・消印の実施・電子帳簿保存法対応まで一連の業務として管理することが重要です。誤った運用は過怠税のリスクだけでなく、電子化が不完全なままコストが二重になる事態も招きます。

  1. 自社でよく使う契約書の種類(第1号・第2号・第7号)を確認し、金額別の印紙税額を社内で共有する
  2. 業務委託契約書が請負型か準委任型かを洗い出し、号文書の誤判定がないかチェックする
  3. 電子契約への移行を検討し、収入印紙コストの削減シミュレーションを行う(取引先の対応可否も確認)
  4. 号文書判定の根拠が曖昧な契約書は、契約書レビュー(リーガルチェック)で条項の妥当性と法務リスクを確認する

まずは自社の契約書一覧を棚卸しし、印紙税対象となる書類を特定することから始めましょう。個別の課税判断に迷う場合は最寄りの税務署への照会や税理士への相談が、契約条項の妥当性に迷う場合は弁護士への契約書レビュー依頼が、それぞれ確実な方法です。

参考文献

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