タスク管理とは?やり方・ToDo管理との違いとツールのタイプ別選び方を解説
Check!
- タスク管理の意味とToDoとの違いがわかる
- 優先順位と工数設計を含む基本の進め方がわかる
- Excelやツールの選び方と工数管理連携がわかる
タスク管理とは、仕事を「やるべき作業(タスク)」の単位に分け、担当者・期限・優先順位・進捗をひとつの場所で把握しながら完了まで進めていく管理のことです。個人のやることリストとは異なり、チームで仕事をする場合は「誰が・いつまでに・何を・どこまで進めたか」を全員が同じ情報で確認できる状態をつくることが目的になります。
とはいえ、「手帳やExcelで管理しているが、メンバーの進捗が見えない」「ツールを入れたのに誰も更新しなくなった」「タスクは終わっているのに、案件ごとに何時間かかったのか分からず利益が読めない」といった悩みは多くの職場で起きています。この記事では、タスク管理の意味とToDo(todo)管理・プロジェクト管理との違い、基本のやり方と優先順位・工数設計の考え方、タスク管理がうまい人の特徴、ExcelやToDoアプリで始める方法、ツールのタイプ別の選び方、定着しない原因と対策までを整理します。あわせて、受託開発・コンサルティング・士業事務所のようなプロジェクト型ビジネスで欠かせない「工数管理まで含めたタスク管理」の考え方も解説します。個人やチーム向けのタスク管理アプリを横並びで比べたい方はタスク管理アプリ おすすめ比較|失敗しない選び方と費用相場もご覧ください。
あなたの仕事に合うタスク管理の進め方を診断
Q1. 管理したい単位に一番近いのは?
おすすめ記事
目次
開く
閉じる
開く
閉じる
タスク管理ツールの比較|工数管理まで統合したい企業向け2サービス
案件ごとに作業時間やコストを把握する必要がある企業では、タスクの進捗と工数・原価を同じシステムで扱える「プロジェクト管理一体型」を選ぶと、二重入力をなくせます。一般的なタスク管理ツールは「タスクが終わったか」を見るのは得意ですが、「その案件に誰が何時間使い、利益がいくら残るのか」までは分からないことがほとんどです。ここでは、プロジェクト型ビジネス向けに工数管理を備えた2サービスを比較の一例として紹介します。どちらにも長所と留意点があります。
タスクと工数を一緒に管理できる2サービスの役割の違い
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:ZACは、ガントチャートで工程を可視化し、業務報告の工数が各工程に自動でチャージされます。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:MA-EYESは、予算や企業規模、運用ニーズに合わせて導入でき、分析項目の追加にも対応します。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:MA-EYESは、導入前から導入後までのフルサポート体制を備えています。
資料を無料ダウンロード| サービス | MA-EYES |
|
|---|---|---|
| 運営会社 | 株式会社オロ | 株式会社ビーブレイクシステムズ |
| 向いている会社 | IT・広告・コンサルティングなどのプロジェクト型ビジネスで、案件別の損益までタイムリーに把握したい会社 | 自社に合った柔軟なプロジェクト管理と工数管理を実現したい会社 |
| 特徴 | 個別原価計算の自動化。ガントチャートで工程を可視化し、業務報告の工数が各工程に自動でチャージされる | 予算・企業規模・運用ニーズに合わせて導入できるERP。標準機能のカスタマイズや分析項目の追加に対応 |
| 注意したい点 | 詳しい料金やプランは問い合わせが必要。導入完了までには一定の期間を見込む | 工数管理に特化しているため、工程(ガントチャート等)の管理まで行いたい場合は対応範囲の確認が必要 |
| 資料・詳細 |
表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

ここがおすすめ!
- 個別原価計算の自動化で業務を効率化できる
- 独自設計で柔軟性を保ちつつ、安価での導入が可能
- タイムリーなプロジェクト管理で利益の着地が可視化できる
ここが少し気になる…
- 詳しい料金やプランを確認するには問い合わせが必要
-
見積発行の際、承認を電子化できる。また、低粗利で提案する際、ユーザーが各上長に直接フェイストゥフェイスでお伺いを立てなくとも、電子的に承認に入れるため、履歴も残り、管理の観点で負担軽減になる。

「紙帳票を中心とした業務フローから、ZACをベースにした業務フローに改めることで、経理業務の効率化、労務費・間接経費も含めた案件損益管理の実現など、様々な業務改善を実現しています。」
出典:株式会社オロ「ZAC導入事例 共同ピーアール株式会社」
選び分けの目安は、「タスクの工程管理と案件の損益管理を1つのシステムで完結させたい」ならZAC、「工数と原価の管理を軸に、自社の運用に合わせたカスタマイズや手厚い導入サポートを重視したい」ならMA-EYESが検討しやすくなります。いずれも基幹業務まで含むシステムのため、個人のToDoや少人数チームのタスク共有だけが目的であれば、よりシンプルなタスク管理ツールのほうが合う場合もあります。この違いは後述の「タスク管理の方法とツールのタイプ別選び方」で整理しています。
タスク管理とは|ToDo管理・プロジェクト管理との違い
タスク管理は、期限と担当者が決まった作業を、優先順位と進捗を見ながら完了まで管理することです。「タスク」は英語で課された仕事を意味し、ビジネスでは「特定の期限までに終わらせる必要がある作業」を指すのが一般的です。似た言葉であるToDo管理・プロジェクト管理・工数管理とは、見ている対象が異なります。
| 管理の種類 | 見ている対象 | 判断の基準 | 主な利用者 |
|---|---|---|---|
| ToDo管理 | やるべきことの一覧 | やったか、やっていないか | 主に個人 |
| タスク管理 | 期限・担当者・優先順位のある作業 | 期限までに終わるか、どこまで進んだか | 個人とチーム |
| プロジェクト管理 | 目標達成までの計画全体(スコープ・スケジュール・予算・品質) | 目的を期限と予算内で達成できるか | プロジェクトマネージャー |
| 工数管理 | 作業にかかった人数と時間 | 見積もりどおりの時間で終わったか、採算が合うか | 管理者・経営層 |
ToDo管理は「メールを返す」「資料を印刷する」のような、期限や担当が明確でなくてもよい小さなやることを一覧にする方法です。一方のタスク管理は、そうした作業に期限・担当者・優先順位・進捗状況という情報を加え、複数人で共有できる形にしたものです。ToDoリストの作り方そのものを知りたい方はtodoリストとは|SaaS型タスク管理の6分類と選び方が参考になります。
ToDoとは|意味とタスク管理との関係
ToDo(todo)とは、英語の「to do(するべきこと)」に由来する言葉で、やるべきことを書き出した一覧や、その1項目を指します。「ToDoリスト」「やることリスト」とも呼ばれ、期限や担当者が決まっていなくても、思いついた順に書き留めてよい点が特徴です。
ToDoを頭の中から取り出して一覧にするだけでも抜け漏れは減りますが、チームで仕事をする場合は「いつまでに」「誰が」「どこまで」が分からないと進捗を共有できません。ToDoに期限・担当者・優先順位・進捗を加えたものがタスクであり、それを完了まで管理する仕組みがタスク管理です。「todoとは」と調べ始めた方も、まずは書き出し(ToDo)から始め、必要に応じて期限と担当を足していく順番で考えると、無理なくタスク管理に移れます。
プロジェクト管理は、タスク管理より一段上の視点です。プロジェクトという「期限と目的のある取り組み」を達成するために、必要なタスクを洗い出し、順序と依存関係を決め、進捗・コスト・品質を管理します。つまりタスク管理はプロジェクト管理を構成する部品であり、タスクがすべて完了していても、予算を超えていたり目的を満たしていなかったりすればプロジェクトは成功とはいえません。
ここで見落とされやすいのが工数管理です。受託開発やコンサルティング、会計事務所・法律事務所のように「人の作業時間」が主な原価になる仕事では、タスクの完了だけでなく、そのタスクに何時間かかったかが利益を直接左右します。タスク管理と工数管理が別々のツール(たとえばタスクはボード、工数はExcelの日報)になっていると、月末に集計し直すまで案件の採算が分からず、赤字に気づくのが遅れます。この「タスクと工数の分断」が、プロジェクト型ビジネスにおけるタスク管理の最大の落とし穴です。
タスク管理が必要とされる背景
タスク管理の重要性が高まっている背景には、働き方の変化があります。厚生労働省は「「働き方改革」の実現に向けて」で、長時間労働の是正や多様で柔軟な働き方の実現を掲げており、時間外労働には上限規制が設けられています(出典:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」)。限られた時間で成果を出すには、誰がどの仕事を抱え、どこで時間がかかっているのかを見える化し、仕事の配分を調整する必要があります。
また、テレワークが広がったことで、隣の席の様子を見て進捗を把握するという方法が使えなくなりました。厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」でも、テレワークでは業務の進め方や労働時間の管理方法を労使であらかじめ話し合ってルール化しておくことの重要性が示されています。タスクの担当・期限・進捗をオンラインで共有する仕組みは、離れて働くチームの共通言語になります。
タスク管理のメリット|個人とチームで得られる効果
タスク管理の効果は、個人で行う場合とチームで行う場合で少し異なります。個人のタスク管理では、やるべきことと期限が一覧になることで、次に何から手を付けるかを迷う時間が減り、対応漏れや期限の見落としを防げます。抱えている仕事の量を客観的に把握できるため、新しい依頼を受ける前に「今週はこれ以上入らない」と判断し、早めに相談や調整ができるようになる点も見逃せません。
チームのタスク管理では、誰がどの仕事をどれだけ抱えているかが見えるため、特定の人への業務の偏りに気づき、担当の振り替えや応援を早い段階で判断できます。管理者が一人ずつ進捗を聞いて回る必要がなくなり、確認や報告のための会議・連絡を減らせることも大きな効果です。また、タスクの内容や経緯が記録として残るため、担当者の休暇や異動の際にも引き継ぎがしやすく、仕事の属人化を防ぐことにもつながります。案件型の仕事では、こうした記録に工数が紐づくことで、後述する見積もりと実績の比較にも活用できます。
タスクの記録と作業時間の記録が別々の場所にあると、案件の採算は月末の集計まで分かりません。タスクに工数を紐づけて管理する仕組みを検討する場合は、サービスの資料で、工数の入力や集計項目をどこまで自社に合わせられるかを確認できます。
タスク管理の基本のやり方|4つのステップ
タスク管理は「洗い出す」「優先順位を付ける」「スケジュールと担当を決める」「進捗を確認して見直す」の4ステップで進めるのが基本です。ツールを使うかどうかにかかわらず、この流れを押さえておくと管理が崩れにくくなります。
ステップ1:タスクを洗い出し、作業単位に分解する
最初に、抱えている仕事をすべて書き出します。このとき「新サービスの提案書を作る」のような大きな単位のままにせず、「競合情報を集める」「構成案を作る」「上長のレビューを受ける」のように、1つずつ着手できて完了が判断できる大きさに分解することが大切です。目安は、半日から1日程度で終わる粒度です。粒度が大きすぎると進捗が「作業中」のまま動かず、小さすぎると登録と更新の手間が増えて続かなくなります。
ステップ2:緊急度と重要度で優先順位を付ける
洗い出したタスクには、緊急度と重要度の2軸で優先順位を付けます。「緊急かつ重要」なものから着手し、「重要だが緊急ではない」ものは計画的に時間を確保します。「緊急だが重要ではない」ものは他の人に任せられないか、「どちらでもない」ものはそもそもやる必要があるかを見直します。
| 分類 | 対応の方針 | タスクの例 |
|---|---|---|
| 緊急かつ重要 | すぐに着手する | 納期直前の成果物、顧客からのクレーム対応 |
| 重要だが緊急ではない | 時間を確保して計画的に進める | 業務改善、人材育成、次の案件の準備 |
| 緊急だが重要ではない | 任せる、まとめて処理する | 定型的な問い合わせ対応、日程調整 |
| 緊急でも重要でもない | やめる、または後回しにする | 目的のはっきりしない資料の作り込み |
チームで優先順位を決める場合は、個人の感覚ではなく「納期」「顧客への影響」「後続タスクへの影響」といった共通の基準を決めておくと、判断がぶれにくくなります。優先順位の考え方をさらに深めたい方はやることリストとは?ビジネス向けタスク管理SaaSの選び方と費用相場もあわせてご覧ください。
ステップ3:期限・担当者・見積もり時間を決める
優先順位が決まったら、各タスクに期限と担当者を設定します。このとき、あわせて「何時間かかりそうか」という見積もり時間も入れておくのがポイントです。見積もり時間があると、1人のメンバーに作業が集中していないか、期限までに物理的に終わる量なのかを判断できます。予期しない差し込み作業に備えて、スケジュールには余白を残しておきましょう。前後関係のあるタスクは、どのタスクが終わらないと次に進めないのかという依存関係も明確にしておきます。
補足:優先順位と工数設計をセットで考える
工数設計とは、各タスクにかかる作業時間(工数)を見積もり、担当者が使える時間に収まるように配分を決めることです。優先順位だけで着手順を決めると、「重要なタスクが多すぎて期限までに物理的に終わらない」ことに直前まで気づけません。優先順位を付けたら、その順に見積もり時間を並べ、担当者が使える時間と照らし合わせます。
| 確認する項目 | 数値の例(説明用の仮の数値) | 見方 |
|---|---|---|
| 担当者の1週間の作業可能時間 | 30時間(1日6時間を5日分。会議や問い合わせ対応を除いた想定) | 労働時間そのものではなく、タスクに使える時間で考える |
| 今週のタスクの見積もり合計 | 38時間 | 作業可能時間を8時間超えているので、全部は終わらない |
| 調整の例 | 優先度の低いタスク8時間分を来週へ回す、または他のメンバーに依頼する | 優先順位の低いものから外し、期限の近い重要なものを守る |
上の数値は考え方を説明するための仮の例で、実在の調査結果ではありません。実際の作業可能時間は、会議や割り込み作業の量によって職場ごとに異なります。見積もり時間と実績時間を記録しておくと、次回の見積もり精度が上がります。
ステップ4:進捗を確認し、実績と見積もりの差を振り返る
タスク管理は登録して終わりではありません。朝会や週次ミーティングなど、決まったタイミングで進捗を確認し、遅れているタスクの原因と対策を話し合います。完了したタスクは、見積もり時間と実際にかかった時間を比べてみてください。この差を振り返ることで、次回からの見積もり精度が上がり、無理のないスケジュールを組めるようになります。案件型の仕事では、この「実績時間」が次の見積もりや請求の根拠になるため、特に重要なデータです。
タスク管理がうまい人の特徴|共通する5つの習慣
タスク管理がうまい人は、タスクを書き出して見える形にし、優先順位と所要時間を決めて、予定に余白を残しています。特別な才能ではなく、前節の4ステップを習慣にしているかどうかの違いです。
| 特徴 | 具体的な行動 | できていないときの兆候 |
|---|---|---|
| タスクを見える形にしている | 頭の中のやることをすべて書き出し、1か所に集める | 依頼を受けたあとに、やり忘れに気づく |
| 優先順位を決めている | 緊急度と重要度で着手順を決め、チームでは判断基準を共有する | 声の大きい依頼から順に対応してしまう |
| 所要時間を見積もっている | タスクごとに作業時間を見積もり、実績と比べる | 期限の直前に、間に合わないと気づく |
| 予定に余白を残している | 差し込み作業に備えて、予定を詰め込みすぎない | 1つの遅れが全体の遅れに連鎖する |
| 他の人のタスクも考慮している | 自分の遅れが後続の担当者に与える影響を意識し、早めに共有する | 前のタスクが終わらず、次の担当者が待たされる |
個人でこれらができていても、チームで共有できていなければ、仕事全体の遅れは防げません。担当・期限・進捗を全員が同じ画面で確認できる状態にして、はじめてチームとしてのタスク管理になります。予定の組み方そのものはスケジュール管理とは?ツールの選び方と費用相場を解説もあわせてご覧ください。
タスク管理の方法とツールのタイプ別選び方
タスク管理の方法は、紙・手帳、Excel、タスク管理ツールの3つに分かれ、ツールはさらにタスク特化型・カンバン方式・オールインワン型・プロジェクト管理一体型に分類できます。自社に合うタイプは、管理したい単位(個人・チーム・案件)と、工数まで管理する必要があるかで決まります。
| 方法・タイプ | 特徴 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 紙・手帳 | すぐに始められ、書くことで頭が整理される | 個人のToDo管理 | 共有できず、履歴の検索や集計ができない |
| Excel・スプレッドシート | 項目を自由に設計でき、追加費用がかからない | 少人数チームで管理項目が少ない | 同時編集や更新漏れ、作った人しか仕組みが分からない属人化が起きやすい |
| タスク特化型ツール | タスクの登録・期限・担当・通知に機能を絞っている | チームのタスク共有を手軽に始めたい | 工数や原価までは管理できないことが多い |
| カンバン方式 | 「未着手・作業中・完了」などの列にカードを並べ、進捗を直感的に見られる | 進捗の見える化を重視するチーム | 長期のスケジュールや依存関係は見えにくい |
| オールインワン型 | タスクに加えてチャット・文書・カレンダーなどを統合 | 情報共有の場を1つにまとめたい | 機能が多く、定着までの教育が必要 |
| プロジェクト管理一体型(工数管理連携) | タスク・工程・工数・原価・売上を1つのデータで管理 | 受託開発・コンサル・士業などの案件型ビジネス | 導入に一定の期間と設計が必要で、料金は問い合わせのものが多い |
Excel・スプレッドシートで作るタスク管理表(タスクシート)の項目例
タスク管理表(タスクシート)とは、タスクを1行ずつ並べ、期限・担当者・状態などを列にした表のことで、Excelやスプレッドシートで作れます。最初から項目を増やしすぎると更新が続かなくなるため、次の項目から始め、必要になったら足すのが現実的です。
| 列の名前 | 入れる内容 | 入れる理由 |
|---|---|---|
| タスク名 | 着手できる大きさに分けた作業名 | 完了の判断ができるようにする |
| 担当者 | タスクを進める人の名前 | 責任の所在をはっきりさせる |
| 期限 | 完了させる日付 | 期限が近い順に並べ替えられるようにする |
| 優先度 | 高・中・低など | 緊急度と重要度で決めた着手順を残す |
| 状態 | 未着手・作業中・完了 | 進捗を一覧で確認できるようにする |
| 見積もり時間・実績時間 | 予定していた作業時間と、実際にかかった時間 | 工数設計と振り返りに使う |
見積もり時間と実績時間の列があると、前述の工数設計の振り返りにそのまま使えます。一方で、複数人が同時に編集して内容が食い違う、更新漏れに気づけない、集計に手間がかかるといった課題が出てきたら、専用ツールへの切り替えを考える時期です。
パソコンでToDoアプリを使って始める方法
パソコンでタスク管理を始めるなら、ブラウザで使えるToDoアプリに、タスクと期限を登録するところから始めるのが手軽です。たとえばGoogle ToDo リストは、同じGoogleアカウントでログインすれば、パソコン・スマートフォン・タブレットの間でタスクとリストが同期され、日付を設定したタスクはGoogleカレンダーに表示されます。Gmailのメールをタスクに変換したり、大きなタスクをサブタスクに分けたりすることもできます(出典:Google Workspace「Google ToDo リスト」、2026年10月16日確認。料金や利用条件は公式サイトで確認してください)。
手順は、洗い出したタスクを登録する、期限を設定する、大きなタスクはサブタスクに分ける、毎朝その日のタスクを確認する、の4つです。個人のToDoにはこうしたアプリで足りることも多く、担当者・工数・原価までチームで管理したくなった段階で、次に説明するタイプ別のツールを検討しましょう。
タスク特化型・カンバン方式・オールインワン型の選び方
社内業務や定常業務が中心で、目的が「チームの仕事の抜け漏れをなくすこと」なら、タスク特化型かカンバン方式から検討するのが現実的です。選ぶときは、メンバー全員が迷わず操作できるか、スマートフォンからも更新できるか、期限前の通知があるか、今使っているチャットツールと連携できるかを確認しましょう。社内の情報共有の場を1つにまとめたい場合は、オールインワン型も候補になりますが、機能が多いほど定着に時間がかかる点に注意が必要です。複数のツールを幅広く比べたい方はプロジェクト管理ツールおすすめ17選(全47選)を徹底比較も参考になります。
どのタイプでも、無料トライアルや無料プランで、実際の業務のタスクを1、2週間分登録して試すのが確実です。そのとき、管理者だけでなく、日々タスクを更新する現場のメンバーにも使ってもらい、「更新が面倒でないか」を確かめてください。
プロジェクト型ビジネスにおける工数管理連携の必要性
受託開発・システムインテグレーション・コンサルティング・士業事務所のように、案件単位で売上が立ち、原価の大部分が人件費になる業態では、タスク管理ツールだけでは経営に必要な情報が揃いません。たとえば、見積もりでは40時間と想定していた設計作業に実際は70時間かかっていても、タスク管理ツール上では「完了」と表示されるだけです。工数をExcelの日報で別に集めていると、案件の赤字が判明するのは月次の集計後になり、手を打てるタイミングを逃してしまいます。
工数管理まで統合したタスク管理では、メンバーがタスクごとに作業時間を入力し、その時間に人件費単価を掛けた原価が案件ごとに自動で集計されます。これにより、進行中の案件でも「予算に対してどれだけ工数を使ったか」「このままだと利益はどこに着地するか」を月の途中で確認できます。さらに、過去案件の実績工数が蓄積されることで、次の見積もりの精度も上がります。
なお、作業時間の記録は、勤怠管理で記録する労働時間とも関係します。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、使用者が労働日ごとの始業・終業時刻を客観的な方法で確認・記録することが求められています。工数の合計が勤怠上の労働時間を大きく上回っていたり下回っていたりする場合は、記録の実態を確認するきっかけになります。勤怠管理の基本は勤怠管理とは?法律上の義務・システムの選び方で解説しています。
工数管理を軸にしながら、自社の運用や分析したい項目に合わせてシステムを組み立てたい場合は、MA-EYESのように予算や企業規模に合わせて導入でき、導入前後のサポート体制を備えたサービスが候補になります。一方で、工程(ガントチャート)の管理まで一体で行いたい場合は、対応範囲を事前に確認しておきましょう。

ここがおすすめ!
- 予算や企業規模、運用ニーズに合わせて導入できるオールラウンドなERPシステム
- 導入前から導入後まで充実したフルサポート体制を完備
- クラウドでありながら標準機能へのカスタマイズも柔軟で、分析設定にも独自の項目追加が可能
ここが少し気になる…
- 工数管理に特化しているため、工程管理には対応していなそう
「プロジェクトに関する情報が一元化され、プロジェクト毎の売上/原価の予実進捗状況を把握できるようになりました。」
出典:株式会社ビーブレイクシステムズ「MA-EYES導入事例 株式会社久保田情報技研」
タスク管理が定着しない要因とよくある失敗パターン
タスク管理がうまくいかない原因の多くは、ツールの機能ではなく「運用ルールがない」「更新の手間が大きい」「管理する目的が共有されていない」という3点にあります。スイッチを切り替えると、それぞれの回避策を確認できます。
失敗パターン1:ツールを入れただけで運用ルールを決めなかった。登録する人としない人が分かれ、ツールの情報が信用されなくなった。
失敗パターン2:管理項目を細かくしすぎた。入力の手間が大きく、更新が後回しになって進捗が実態とずれた。
失敗パターン3:タスクと工数を別々に管理した。タスクは完了していたが、月末の集計で案件の赤字が判明した。
3つの失敗に共通しているのは、タスク管理を「管理者が状況を把握するための仕組み」としか捉えていないことです。現場のメンバーにとって更新する意味が感じられないと、入力は後回しになります。担当者自身が「今日やるべきことが分かる」「抱えている仕事量を上司に説明しやすくなる」といったメリットを実感できる設計にすることが、定着の近道です。
もう1つのコツは、導入を小さく始めることです。全社一斉に切り替えるのではなく、1つのチームや1つの案件で試し、運用ルールを固めてから対象を広げると、現場の混乱を抑えられます。既存のExcel管理から移行する場合は、移行期間中に二重管理にならないよう、切り替え日を決めてから一気に移すのが安全です。
タスク管理にかかる時間コストを数値で確認する
タスクの共有や進捗確認にかかる時間は、「メンバー数と1人あたりの確認時間の掛け算」で見積もることができます。口頭やメール、Excelの転記で進捗を集めている職場では、この時間が見えないコストになっています。以下のシミュレーターで、自社の状況を入力して削減できる時間の目安を試算してみてください。
簡易シミュレーター:タスク共有・進捗確認の時間を試算
ツールで一元管理すると、毎月約20時間、年間で約240時間の削減が見込めます。
※1か月の稼働日を20日とした簡易計算です。実際の効果は業務内容や運用方法によって異なります。
試算で出た時間は、そのままメンバーが本来の業務に使えるはずだった時間です。ツールの利用料だけを比べるのではなく、こうした見えない時間コストと比べて判断すると、導入の妥当性を社内で説明しやすくなります。案件型の業務であれば、進捗確認の時間に加えて、月末に工数を集計し直す管理者の時間や、赤字案件の発見が遅れることによる損失も含めて考えると、工数管理まで統合する意味がより明確になります。
試算した時間のうち、月末の工数集計や案件別の原価計算に使っている分は、タスクと工数を同じデータで扱うことで減らせる可能性があります。個別原価計算の自動化や、利益の着地の可視化に関心がある場合は、資料で機能を確認してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. タスク管理とはどういう意味ですか?
A. 仕事を作業単位のタスクに分け、担当者・期限・優先順位・進捗を把握しながら完了まで進める管理のことです。タスクは「期限までに終わらせる必要がある作業」を指し、個人だけでなくチームで「誰が・いつまでに・何を・どこまで進めたか」を同じ情報で共有できる状態をつくることが目的です。
Q2. タスク管理とToDo管理の違いは何ですか?
A. ToDo(todo)とは「やるべきことの一覧」を指し、やったかどうかを確認する方法で、主に個人で使います。タスク管理は、そのやるべきことに期限・担当者・優先順位・進捗状況を加えて管理する方法で、チームでの共有や、期限までに終わるかどうかの判断に向いています。
Q3. タスク管理がうまい人の特徴は?
A. タスクを書き出して見える形にし、緊急度と重要度で優先順位を決め、作業時間を見積もって予定に余白を残しています。自分の遅れが他の人のタスクに与える影響も考え、早めに共有する点も共通しています。
Q4. パソコンでタスク管理をするにはどうしたらよいですか?
A. Excelやスプレッドシートにタスク名・担当者・期限・状態の列を作るか、ブラウザで使えるToDoアプリにタスクと期限を登録するところから始められます。チームで使う場合は、完了したらその日のうちに更新するなど、更新のルールを決めておくと続けやすくなります。
Q5. Excelでのタスク管理から、ツールに切り替えるべきタイミングは?
A. 複数人が同時に更新して内容が食い違う、最新版がどれか分からない、進捗を集めるための転記や確認に時間がかかっている、といった状況が目安です。案件ごとの作業時間を別のファイルで集計している場合も、タスクと工数を一体で扱えるツールへの切り替えを検討するとよいでしょう。
Q6. 受託開発やコンサルティング会社では、どのようなタスク管理ツールが向いていますか?
A. 案件ごとの作業時間が原価と利益を左右するため、タスクの進捗だけでなく、工数の入力と案件別の原価・損益の集計まで行えるプロジェクト管理一体型が向いています。導入には一定の期間と設計が必要なため、トライアルやデモで自社の案件管理の流れに合うかを確認してから選びましょう。
まとめ|今日からできる5つのこと
タスク管理とは、作業に期限・担当者・優先順位・進捗を加えて完了まで管理することであり、チームで同じ情報を共有できる状態をつくることが目的です。ToDo管理より一歩進んだ管理であり、案件型の仕事ではさらに工数管理と組み合わせることで、はじめて採算まで見える化できます。まずは次の5つから始めてみてください。
- 今抱えているタスクを洗い出して分解する:半日から1日で終わる粒度に分け、完了が判断できる形にします。
- 緊急度と重要度で優先順位を付ける:チームでは共通の判断基準を決めておきます。
- 管理したい単位を決めてツールのタイプを選ぶ:個人のToDo、チームの進捗、案件の工数と損益のどれを管理したいかで、タスク特化型・カンバン方式・オールインワン型・プロジェクト管理一体型から選びます。
- 小さく試して運用ルールを固める:1つのチームや案件でトライアルし、更新のルールと確認の場を決めてから展開します。
- 工数まで管理したい場合は、資料でサービスを比べる:案件型の仕事でタスクと工数を別々に集めているなら、ZACやMA-EYESのように工数管理を備えたサービスの資料を取り寄せ、自社の運用に合うかを確認します。
タスク管理は、仕事の抜け漏れを防ぐだけでなく、限られた時間の中でチームが成果を出すための土台です。自社の業態と管理したい単位に合った方法を選び、無理なく続けられる仕組みをつくっていきましょう。
参考文献
- 厚生労働省「「働き方改革」の実現に向けて」、2026年10月16日確認
- 厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」、2026年10月16日確認
- 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」、2026年10月16日確認
- 厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」、2026年10月16日確認
- Google Workspace「Google ToDo リスト」、2026年10月16日確認
