クラウド請求書ソフトの選び方|料金体系・会計連携・移行の注意点を解説
Check!
- クラウド請求書とクラウド請求書Plusを規模・課題別にどう選び分けるかがわかる
- 基本機能と料金体系、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応を確認できる
- 会計連携でよくある失敗と郵送コストの試算、移行の手順がわかる
「マネーフォワード 請求書」と検索する方の多くは、マネーフォワード クラウド請求書の料金や機能を知りたい、あるいは自社にはクラウド請求書と上位サービスのクラウド請求書Plusのどちらが合うのかを確かめたい、という段階にいます。名前が似たサービスがあり、料金も人数や発行方法で変わるため、公式サイトを見ても自社の場合にどうなるのかが分かりにくいのが実情です。
この記事では、請求業務の規模と課題から見た選び方を最初に整理し、そのうえでクラウド請求書の基本機能、料金体系の見方、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応、会計ソフトや販売管理との連携でよくある失敗、郵送コストの試算方法、導入と移行の手順までを、経理担当者や経営者の目線でまとめます。
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マネーフォワードの請求書サービスはどれを選ぶ?規模・課題別の選び方
単発の取引で見積書から請求書、領収書までを手早く作りたいならクラウド請求書、継続契約の期間按分や承認ワークフロー、債権管理まで必要ならクラウド請求書Plusが基本の選び分けです。郵送の枚数が多い場合は、どちらでも郵送代行の使い方が費用を左右します。
マネーフォワードのサポートページでは、2つのサービスの違いを「取引の複雑さ」「内部統制・不正対策の要否」「機能範囲」の観点で説明しています。これを請求業務の現場の状況に置き換えると、次の表のように整理できます。
| 自社の状況 | 検討の中心になるサービス | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 個人事業主、担当者が1名から数名の小規模企業で、取引ごとに請求書を作る | クラウド請求書 | 書類の変換や毎月自動作成で作成時間を減らせるか |
| 毎月同じ内容の請求が多い中小企業 | クラウド請求書 | 自動作成と一括メール送信で締め日の作業をまとめられるか |
| 年間契約やサブスクリプションを期間按分して請求する | クラウド請求書Plus | 契約情報から請求を自動で組み立てる必要があるか |
| 請求書の発行に上長の承認を必須にしたい、債権残高を管理したい | クラウド請求書Plus | 承認ワークフローや債権管理が内部統制上の要件か |
| 取引先の多くが紙の請求書を希望し、郵送枚数が多い | いずれも郵送代行オプションを確認 | メール送付への切り替え余地と、郵送代行の単価との比較 |
判断で迷いやすいのは、「毎月請求している」ことと「継続契約の管理が必要」なことの違いです。毎月同じ金額を同じ取引先に請求するだけなら、クラウド請求書の毎月自動作成で十分対応できます。一方、契約の途中で数量が変わる、日割りや期間按分が発生する、複数回の取引を月次でまとめて請求するといった場合は、契約情報を持って請求を組み立てる仕組みが必要になり、クラウド請求書Plusの領域に近づきます。
もう1つの軸は内部統制です。担当者が作ってそのまま送る運用で問題がない規模なら、承認機能は必須ではありません。上場準備中の企業や、請求金額の誤りが大きな損失につながる業種では、発行前の承認記録を残せることが選定条件になります。このように、自社が小規模で書類作成の手間を減らしたい段階であれば、まずクラウド請求書の資料で機能と料金の条件を確認するのが近道です。
見積書・納品書・請求書・領収書の作成が簡単に行え、ワンクリックでメール送付・郵送が完了するソフトなら、マネーフォワード クラウド請求書の導入がおすすめです。

ここがおすすめ!
- フォームに沿って入力するだけで簡単に帳票を作成できる
- インボイス制度にも対応
- 入金ステータスが一目で分かるので、請求の抜け漏れ防止にも効果的
ここが少し気になる…
- 請求書発行に特化しているものの、「入金消込」を利用するには「マネーフォワード クラウド請求書Plus」の契約が必要

なお、マネーフォワード以外の請求書発行システムとも比べたい場合は、請求書発行システムおすすめ15選(全34選)を徹底比較で、機能や対応範囲の異なるサービスを一覧できます。
マネーフォワード クラウド請求書とは|基本機能
マネーフォワード クラウド請求書は、見積書・納品書・請求書・領収書の作成から送付、入金状況の管理までをクラウド上で一元管理できる請求書作成サービスです。主な対象は個人事業主から中小企業で、ブラウザから利用します。
ビジネスコンシェルジュの商品ページでは、特徴として書類作成の簡単さ、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応、ワンクリックでのメール送付・郵送の3点が挙げられています。ここでは、実務でよく使われる機能を3つのまとまりに分けて見ていきます。
書類の作成・変換と一括作成・送付
テンプレートを選び、あらかじめ登録した取引先と品目を選択するだけで書類が完成します。品目を選ぶと単価や数量が補完されるため、毎回の入力が少なくて済みます。作成した見積書は納品書や請求書へ、請求書は領収書へと変換できるため、同じ内容を何度も入力し直す必要がありません。複数の納品書をまとめて1枚の請求書にする合算請求にも対応しています。
取引件数が多い場合に役立つのが一括操作です。会計ソフトや営業管理ツールから出力したCSVファイルを取り込んで請求書を一括作成し、宛先を確認してまとめてメール送信したり、一括で郵送を依頼したりできます。定期的に発生する請求は毎月自動作成を設定しておくと、締め日に作成を忘れるリスクを減らせます。
ステータス管理と権限設定による内部統制
作成した書類には、下書き・送付済み・入金済みなどのステータスが付き、一覧画面で状況を確認できます。支払期限を過ぎても入金がない請求書は未入金として把握できるため、回収漏れの防止につながります。書類にはタグを付けて検索できるので、部署別やプロジェクト別の管理にも使えます。
複数人で利用する場合は、機能ごとに閲覧や編集の権限を設定できます。請求業務の担当者、営業担当者、経営者で見られる範囲を分けておくと、誤操作や情報の持ち出しを防ぎやすくなります。ただし、発行前に上長の承認を必須にするような承認ワークフローが必要な場合は、クラウド請求書Plusの機能範囲も確認してください。
会計連携とインボイス制度・電子帳簿保存法への対応
同じシリーズのマネーフォワード クラウド会計を使っている場合、作成した請求書の情報を会計側に反映させ、仕訳の登録までつなげられます。会計側で入金を確認すると請求書側のステータスが入金済みになるため、売掛金の消込作業も減らせます。SFAやCRMとの連携や、開発者向けのAPIも用意されています。
法令面では、適格請求書発行事業者の登録番号を設定し、インボイス制度の記載事項を満たした請求書を発行できます。国税庁のインボイス制度特設サイトでは、適格請求書には登録番号や適用税率、税率ごとに区分した消費税額などの記載が必要とされています。また、電子帳簿保存法の保存要件にも対応しており、メールで送った請求書のデータをシステム上で保管できます。ただし、電子取引データの保存要件を満たすには、システムの機能だけでなく、社内での保存ルールや検索できる状態の維持も必要です。詳しくは国税庁の電子帳簿保存法関係のページで確認してください。
料金プラン|クラウド請求書とクラウド請求書Plusの違い
クラウド請求書の料金は、利用人数に応じた基本料金に、追加ユーザーの従量課金と郵送代行などのオプション料金を加える体系です。クラウド請求書Plusは個別契約で、料金は資料請求や問い合わせで確認する形になっています。
マネーフォワードの公式の料金ページ(2026年9月24日確認)では、法人向けに1名で使うプラン、少人数向けのプラン、4名以上を想定したプランの3つが用意され、それぞれ年払いと月払いで料金が異なります。年払いのほうが月あたりの負担は小さくなります。ビジネスプラン相当の機能を1か月無料で試せるトライアルもあり、クレジットカードの登録なしで始められ、自動で有料に切り替わらないと案内されています。具体的な金額は改定される場合があるため、検討時点の公式ページで確認してください。
| 比較項目 | クラウド請求書 | クラウド請求書Plus |
|---|---|---|
| 主な対象 | 個人事業主から中小企業 | 取引が複雑な中堅企業以上、内部統制を重視する企業 |
| 作成できる書類 | 見積書・納品書・請求書・領収書など | 見積書・請求書が中心 |
| 得意なこと | 書類の変換、毎月自動作成、手早い発行 | 分割請求、期間按分、承認、請求残高・債権残高の管理 |
| 料金の考え方 | 人数別の基本料金+追加ユーザーの従量課金+オプション。料金は公式サイトに掲載 | 個別契約。資料請求や問い合わせで確認 |
| 確認しておきたい点 | 承認ワークフローや債権管理を重視する場合は機能範囲が合うか | 小規模な利用では機能が過剰になり、費用対効果が合わない場合がある |
※各サービスの情報は、マネーフォワード公式サイト・サポートページおよびビジネスコンシェルジュの商品ページの公開情報(2026年9月24日確認)をもとにしています。料金や機能は変更される場合があります。
料金を見積もるときに見落としやすいのが、郵送代行の費用です。郵送代行は1通ごとの従量課金のオプションで、郵送が多い企業では基本料金よりも郵送代行の費用のほうが大きくなることもあります。メールで受け取れる取引先には電子送付に切り替え、紙を希望する取引先だけ郵送代行を使うと、費用を抑えやすくなります。この試算は後半のシミュレーターで確認できます。
もう1つの注意点は支払方法と動作環境です。商品ページでは、マネーフォワード クラウドシリーズの利用料金の支払方法は原則クレジットカードで、利用者数が一定以上の企業は請求書払いも選べると説明されています。また、推奨環境はWindowsとmacOSのブラウザとされているため、スマートフォンやタブレットで請求書を作る運用を想定している場合は、トライアル期間中に操作感を確かめておきましょう。
導入時によくある連携失敗パターン
請求書システムの導入でつまずきやすいのは、作成画面そのものよりも、会計ソフトや受発注・販売管理システムとのデータの受け渡しです。連携を設計しないまま始めると、請求書と会計に同じ内容を二重入力する状態が残ります。スイッチを切り替えると、失敗例と改善後の状態を見比べられます。
失敗パターン1:会計ソフトに手で入力し直している。請求書はシステムで作るようになったが、他社の会計ソフトへの取り込み方法を決めておらず、売上仕訳を毎月手入力している。
失敗パターン2:販売管理とマスタがずれている。取引先名や品目コードが販売管理システムと請求書システムで別々に登録され、CSV取り込みのたびにエラーや名寄せ作業が発生する。
失敗パターン3:入金消込が二重管理になっている。会計側で入金を確認しても請求書側のステータスを手で更新しており、どちらが最新か分からなくなる。
3つの失敗に共通するのは、「どのシステムのデータを正とするか」を決めないまま使い始めていることです。請求書システムは、受注情報を受け取って書類を作り、その結果を会計に渡す中継点にあたります。上流の販売管理と下流の会計の両方との受け渡しを決めておかないと、請求書の作成は速くなっても、前後の工程で手作業が残ります。
特に他社の会計ソフトを使っている場合は、CSVの項目と会計ソフトの取り込み形式が合うかを、トライアル期間中に実際のデータで確認しておくことが大切です。勘定科目や税区分、部門の対応が合わないと、インボイス制度のもとで税率ごとの消費税額を正しく集計できなくなるおそれもあります。個人事業主の方で会計ソフト選びから見直したい場合は、個人事業主向け会計ソフトおすすめ7選(全12選)を比較も参考になります。
請求書発行コストを数値で確認する
請求書を紙で郵送する場合のコストは、切手代だけでなく、印刷・封入の作業時間と用紙・封筒代を含めて考える必要があります。月間の発行枚数と、そのうちメールに切り替えられる割合を入れると、年間でどの程度の差が出るかの目安をつかめます。
請求書の郵送コスト簡易シミュレーター
現在の年間コスト(郵送費+作業時間):0円
切り替え後の年間郵送代行費:0円
年間の削減額の目安:0円
削減できる作業時間:年間0時間
※入力値に基づく簡易計算です。システムの基本料金は含めていません。初期値は計算例であり、特定のサービスの料金を示すものではありません。実際の郵送代行料金や郵便料金は、公式情報や見積もりで確認した値を入力してください。
数値を動かしてみると、削減額に最も効くのはメール送付に切り替えられる割合だと分かります。郵送代行は自社で印刷・封入するよりも作業時間をなくせる一方、1通ごとに費用がかかるため、郵送が残る枚数が多いほど負担が増えます。反対に、取引先の多くがメールでの受け取りに応じてくれれば、郵送費と作業時間の両方が小さくなります。
取引先へ電子送付をお願いするときは、一方的に切り替えるのではなく、事前に案内して了承を得ることが大切です。受け取る側でも、電子で受け取った請求書は電子帳簿保存法の電子取引データとして保存する必要があり、取引先の経理体制によっては紙を希望されることもあります。紙を希望する取引先を無理に切り替えず、郵送代行で対応する部分を残す前提で試算しておくと、導入後に想定と実績がずれにくくなります。
導入の流れ・移行時の注意点
請求書システムへの移行は、無料トライアルで実データを使った検証を行い、請求の締め日をまたがない時期に本番へ切り替えるのが基本です。おおまかには次の5つのステップで進めます。
- 現状の請求業務を洗い出す(月間の発行枚数、郵送とメールの割合、承認の有無、使っている会計・販売管理システム)
- 取引先と品目のマスタを整理し、コード体系と名称をそろえる
- 無料トライアルで、実際の請求書を数件作成し、会計ソフトへの連携やCSV取り込みまで試す
- 請求書のテンプレートにインボイス制度の記載事項(登録番号など)が正しく表示されるか確認する
- 取引先へ送付方法の変更を案内し、締め日の直後から本番運用を始める
移行で注意したいのは、過去に発行した請求書の扱いです。Excelなどで作成していた過去の請求書は、新しいシステムに自動で移るわけではありません。電子で送付した請求書の控えは、電子帳簿保存法の保存要件に沿って保存を続ける必要があるため、移行前のデータをどこにどう保管するかを決めておきましょう。国税庁は、電子取引データの保存について、検索できる状態で保存することなどを求めています。
また、移行初月は旧来の方法と新しいシステムを並行して使い、金額や宛先に差がないかを照合すると安心です。担当者が1人しかいない小規模企業では、その担当者が休んだときにも請求が止まらないよう、操作手順を簡単なメモにまとめ、もう1人がログインできる権限を用意しておくと、クラウド化のメリットを活かせます。
なお、インボイス制度や電子帳簿保存法の具体的な対応方法は、事業の状況によって異なります。本記事の内容は一般的な情報の整理であり、個別の税務判断に関する助言ではありません。判断に迷う点は、税理士や所轄の税務署にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. マネーフォワード クラウド請求書でできることは何ですか?
A. 見積書・納品書・請求書・領収書の作成と相互の変換、メール送付や郵送代行、入金などのステータス管理ができます。毎月自動作成やCSVでの一括作成、マネーフォワード クラウド会計との連携にも対応しています。
Q. クラウド請求書とクラウド請求書Plusの違いは何ですか?
A. クラウド請求書は多様な帳票の作成・送付に特化し、小規模な事業者でも手早く使えるサービスです。クラウド請求書Plusは、分割請求や期間按分、承認ワークフロー、債権管理まで対応し、取引が複雑な企業や内部統制を重視する企業に向いています。
Q. 料金はどのように決まりますか?
A. 利用人数に応じた基本料金に、追加ユーザーの従量課金と郵送代行などのオプション料金を加える体系で、年払いと月払いで料金が異なります。1か月の無料トライアルもあります。料金は改定される場合があるため、公式サイトで最新情報を確認してください。
Q. インボイス制度や電子帳簿保存法には対応していますか?
A. 適格請求書発行事業者の登録番号を設定し、インボイス制度の記載事項を満たした請求書を発行できます。電子帳簿保存法の保存要件にも対応していますが、要件を満たすには社内の保存ルールづくりもあわせて必要です。
Q. 他社の会計ソフトを使っていても導入できますか?
A. CSVの出力・取り込みやAPIを使って他社システムとデータをやり取りできます。ただし、勘定科目や税区分、取引先マスタの対応を事前に決めないと二重入力が残るため、無料トライアル中に実データで連携を試すことをおすすめします。
Q. 請求書をメールで送っても問題ありませんか?
A. 請求書をメールで送ること自体に問題はありませんが、取引先に事前に案内して了承を得るのが望ましいです。電子で送受信した請求書は電子帳簿保存法の電子取引データとして保存が必要になるため、送る側・受け取る側とも保存方法を決めておきましょう。
まとめ
マネーフォワードの請求書サービスは、書類作成を手早く済ませたいならクラウド請求書、契約管理や承認、債権管理まで必要ならクラウド請求書Plusという選び分けが基本です。導入効果を出すためには、機能や料金だけでなく、前後のシステムとの連携と郵送の扱いまで設計しておくことが大切です。検討時は次の4点を確認しましょう。
- 取引の複雑さと承認の要否から、クラウド請求書とクラウド請求書Plusのどちらが合うかを決める
- 人数別の基本料金に加え、追加ユーザーと郵送代行の費用まで含めて年間コストを試算する
- 会計ソフトや販売管理とのデータの受け渡し方法とマスタの正を決める
- 無料トライアルで実データを使い、インボイス制度の記載事項と連携を確認してから本番に移る
小規模な事業者で、まずは請求書の作成と送付の手間を減らしたい場合は、クラウド請求書の機能と料金の条件を資料で確かめるところから始めてみてください。
見積書・納品書・請求書・領収書の作成が簡単に行え、ワンクリックでメール送付・郵送が完了するソフトなら、マネーフォワード クラウド請求書の導入がおすすめです。

ここがおすすめ!
- フォームに沿って入力するだけで簡単に帳票を作成できる
- インボイス制度にも対応
- 入金ステータスが一目で分かるので、請求の抜け漏れ防止にも効果的
ここが少し気になる…
- 請求書発行に特化しているものの、「入金消込」を利用するには「マネーフォワード クラウド請求書Plus」の契約が必要

参考文献
- 国税庁「特集 インボイス制度」、2026年9月24日確認
- 国税庁「電子帳簿保存法関係」、2026年9月24日確認
- 株式会社マネーフォワード「中小企業向け料金プラン マネーフォワード クラウド請求書」、2026年9月24日確認
- 株式会社マネーフォワード「「マネーフォワード クラウド請求書」との違いを教えてください。」、2026年9月24日確認