SEO分析の方法とツール選び|無料・有料の使い分けと改善への落とし込み方【実務ガイド】
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- SEO分析の5つのステップがわかる
- 無料と有料ツールの使い分けがわかる
- 分析結果を4タイプで改善に変えられる
SEO分析とは、検索エンジン経由の集客について自社サイトの現状をデータで把握し、どのページをどの順番で直すかを決める作業です。無料のGoogle Search ConsoleとGA4で自社の現状をつかみ、上位ページの読み比べや競合分析ツールで差を確かめ、効果と工数で優先順位を付けて実行するのが基本の流れです。ただ、Search Consoleを開いても数字が多くて何から見ればよいかわからない、ツールを入れたのにレポートを眺めて終わっている、という声も少なくありません。この記事では、5つのステップの手順、内部SEO分析と外部SEO分析の違い、無料ツールと有料ツールの使い分け、よくある失敗、分析結果を改善に落とし込む方法を解説します。
あなたのSEO分析、どこから手を付ける?2問で診断
Q1. いまのSEO分析は、5つのステップのどこで止まりがちですか?
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SEO分析とは|現状をデータで把握し、直すところまで決める作業
SEO分析とは、検索結果での見え方とサイト内での行動をデータで確認し、「どのページの、何を、どの順番で直すか」を決める作業です。「SEO解析」と呼ばれることもありますが、指す作業は同じです。順位を眺めることが目的ではなく、打ち手を決めるところまでが分析に含まれます。
Googleの「SEOスターターガイド」では、SEOの目的は、検索エンジンがコンテンツを理解できるようにし、ユーザーが検索からサイトを訪れるべきか判断しやすくすることだと説明されています。SEO分析は、この2点がどこまでできているかを、検索結果での見え方(表示回数、順位、クリック率)とサイト内での行動(滞在、回遊、コンバージョン)の両面から確かめる作業だと考えるとわかりやすくなります。
SEO分析で見る代表的な指標
| 段階 | 主な指標 | わかること |
|---|---|---|
| 検索結果での露出 | 表示回数、平均掲載順位 | そもそも検索結果に出ているか、どのキーワードで評価されているか |
| 検索結果からの流入 | クリック数、クリック率 | タイトルや説明文が検索ユーザーに選ばれているか |
| サイト内での行動 | エンゲージメント率、スクロール、回遊 | 訪問したユーザーの疑問に本文が答えられているか |
| 成果 | 問い合わせ、資料請求、購入などのコンバージョン | 集客が事業の成果につながっているか |
訪問前の指標はGoogle Search Console、訪問後の指標はGoogleアナリティクス(GA4)で確認するのが一般的です。どちらか一方だけを見ると、「順位は高いのに成果が出ない」「成果は出ているのに流入が細い」といった構造的な問題を見落とします。
分析で決めた修正を、自社で素早く反映できているか
分析で見つかる課題の多くは、実際にはサイトの修正作業です。表示回数が多いのにクリック率が低いページならタイトルと説明文の書き換え、11位から20位にとどまるページなら本文の加筆と見出しの組み直し、関連ページからの内部リンクの追加などが打ち手になります。ここで見落とされやすいのが、「直す作業をどこで、誰が行うか」です。サイトの更新を制作会社への依頼で行う運用だと、分析で決めた小さな修正が依頼と見積もりの待ち時間に埋もれ、改善前後の数字を比べる検証の周期が長くなります。分析と同じ速さで修正と検証を回せる更新環境があるかどうかは、SEO分析の成果を左右する条件の1つです。
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SEO分析の手順|5つのステップ
SEO分析の手順は、目的と対象キーワードを決め、自社の現状と上位ページを調べ、差から課題を特定して優先順位を付け、実行して検証する5つのステップです。サイトの規模や目的で細部は変わりますが、大きな流れは共通しています。
| ステップ | やること | 使うデータ・ツール |
|---|---|---|
| 1. 目的と対象キーワードを決める | 事業成果に近いキーワードを選び、分析の範囲を絞る | 事業目標、既存の問い合わせ内容、キーワード調査ツール |
| 2. 自社サイトの現状を把握する | キーワード別・ページ別の順位、表示回数、クリック率を確認する | Google Search Console、GA4 |
| 3. 上位ページ(競合)を調べる | 上位記事の構成・論点・情報の深さ、競合の流入キーワードを確認する | 実際の検索結果、競合分析向けSEOツール |
| 4. 課題を特定し優先順位を付ける | 自社と上位ページの差を洗い出し、効果と工数で並べる | ステップ2と3の結果、改善候補リスト |
| 5. 施策を実行し効果を検証する | 改善前後の数値を同じ条件で比べ、次の改善につなげる | Google Search Console、GA4、順位計測ツール |
ステップ1:目的と対象キーワードを決める
最初に決めるべきは「何のために分析するのか」です。問い合わせを増やしたいのか、認知を広げたいのかで、見るべきキーワードとページはまったく変わります。サイト全体を一度に分析しようとすると、データ量に圧倒されて手が止まりがちです。まずは問い合わせや資料請求に近い、事業成果に直結するキーワードを10個から20個程度に絞り、それらを狙っているページを分析対象にするのが現実的です。
対象キーワードは、検索意図でも分けておきます。情報を知りたい、複数の選択肢を比べたい、申し込みや購入をしたい、特定のサイトに行きたい、という4つの意図を目安に、どの意図のキーワードをどのページで受けるかを整理すると、次のステップで見るべき上位ページがはっきりします。同じ意図のキーワードを自社の複数ページが取り合っていると、順位が分散する「カニバリゼーション」の原因になるため、この段階で重複がないかも確認します。
ステップ2:自社サイトの現状を把握する
Google Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで、対象キーワードとページごとの表示回数、クリック数、クリック率、平均掲載順位を書き出します。このレポートは、クエリ別とページ別に表を切り替えて見られます。期間は少なくとも3か月程度を取り、前年同期とも比べると季節要因による増減を見分けやすくなります。あわせて、インデックス登録の状況やページの表示速度など、技術的な問題が起きていないかも確認しておきます。表示速度は、URLを入力して調べられるGoogleの無料ツール「PageSpeed Insights」で確かめられます。
検索から訪れた人がサイトの中でどう動いたかは、GA4で確認します。GA4には、セッションの最初に開かれたページを示す「ランディングページ」というディメンションがあり、ページごとに検索経由の訪問後の行動を見比べられます。順位とクリック率はSearch Console、訪問後の行動はGA4と役割を分けて見ると、課題が「検索結果で選ばれていない」のか「訪れた人に読まれていない」のかを切り分けられます。
ステップ3:上位ページ(競合)を調べる
対象キーワードで実際に検索し、上位3件から5件のページを読み込みます。見るポイントは、見出し構成、扱っている論点、具体例や図表の有無、情報の新しさ、そしてそのページが何型の記事か(比較、手順解説、ツールの使い方など)です。たとえば「SEO分析」で検索すると、SEOツールの比較記事、キーワード選定の解説、GA4やSearch Consoleの見方といった異なる型の記事が混在して上位に出ています。自社ページがどの型で勝負しているのかを確かめ、上位に共通する論点が自社ページにないときは、それを検索ユーザーが求めている情報として補います。
競合がほかにどんなキーワードで流入を得ているか、順位がどう動いているかまで把握したい場合は、競合サイトの分析に対応した有料のSEOツールを使うと効率的です。ツールの種類は後半の「SEO分析ツールの選び方」で整理します。
ステップ4:課題を特定し優先順位を付ける
ステップ2と3の結果を並べ、「自社にあって競合にないもの」「競合にあって自社にないもの」を書き出します。そのうえで、改善したときの効果の大きさと、実行にかかる工数で並べ替えます。すべての課題に同時に手を付けるのではなく、効果が大きく工数が小さいものから着手するのが基本です。具体的な優先順位の付け方は、後半の「分析結果を改善アクションに落とし込む方法」で詳しく解説します。
ステップ5:施策を実行し効果を検証する
施策を実行したら、改善前と同じ期間の長さ、同じ指標で比較します。検索順位の変化は反映までに数週間から数か月かかることもあるため、1週間程度で成果の有無を判断しないことが大切です。また、同じ時期に複数の施策を同時に行うと、どれが効いたのか判別できなくなります。可能であれば、施策ごとに実施日と内容を記録しておくと、次の分析の精度が上がります。
内部SEO分析と外部SEO分析の違い
内部SEO分析は自社サイトの技術面とコンテンツ面を調べる作業、外部SEO分析は被リンクや競合サイトとの関係など、サイトの外からの評価を調べる作業です。両者は見る対象も使うツールも異なるため、混同すると分析が中途半端になります。
| 項目 | 内部SEO分析 | 外部SEO分析 |
|---|---|---|
| 対象 | 自社サイトの技術面・コンテンツ面 | 被リンク、サイテーション、競合サイトとの比較 |
| 主なチェック項目 | インデックス状況、表示速度、モバイル対応、タイトル・見出し、内部リンク、重複コンテンツ | 被リンクの数と質、参照元ドメイン、競合の流入キーワード、順位推移 |
| 主なツール | Google Search Console、GA4、ページ速度の計測ツール | 被リンク調査や競合分析に対応した有料SEOツール |
| 自社で改善できる度合い | 高い(自社で直接修正できる) | 低い(他サイトからの評価は直接操作できない) |
内部SEO分析は「直せるところ」を探す作業
内部SEO分析では、検索エンジンがページを正しく読み取れているか(技術面)と、ページの内容が検索意図に合っているか(コンテンツ面)を確認します。技術面では、インデックスされていない重要ページがないか、スマートフォンで表示が崩れていないか、読み込みが極端に遅くないかといった点をチェックします。コンテンツ面では、タイトルと見出しに検索キーワードに対する答えが含まれているか、同じテーマの記事が社内で重複して順位を奪い合っていないか(カニバリゼーション)を確認します。自社で直接修正できるため、最初に取り組むべき領域です。
外部SEO分析は「差の理由」を探す作業
外部SEO分析では、他サイトからどのように言及・リンクされているか、競合サイトが検索結果でどのような位置にいるかを調べます。被リンクは自社で直接増やせるものではなく、不自然にリンクを集める行為はGoogleのガイドライン違反とみなされるおそれがあります。そのため外部SEO分析の目的は、リンクを操作することではなく、「なぜ競合が上位にいるのか」を理解し、自社のコンテンツや情報発信のどこを強化すべきかを判断する材料を得ることにあります。
なお、外部からの評価を得るために、第三者を装って自社を宣伝する投稿を依頼するような手法は、消費者庁が示すステルスマーケティング規制(景品表示法)の対象となる可能性があります。外部施策を検討する際は、広告であることを明示するなど、法令に沿った方法を選ぶことが前提です。本記事は法的助言を目的としたものではないため、具体的な判断が必要な場合は専門家にご相談ください。
SEOの「三大要素」との関係
SEOは、「コンテンツ」「内部対策(技術面)」「外部対策(被リンクなど)」の3つの切り口で整理して説明されることが多くあります。整理のしかたは解説する人や会社によって異なりますが、この3つに沿って見ると、内部SEO分析はコンテンツと内部対策の確認、外部SEO分析は外部対策の確認にあたります。どの切り口に課題があるかを先に仮置きしておくと、集めるデータと使うツールを絞り込めます。
SEO分析ツールの選び方|無料と有料の使い分け
SEO分析ツールは、無料ツールで自社の現状を把握し、競合分析や被リンク調査が必要になった段階で有料ツールを検討する、という段階的な導入が基本です。最初から高機能なツールを入れても、見るべき指標が定まっていなければ使いこなせません。
| 区分 | できること | 限界 |
|---|---|---|
| 無料ツール(Google Search Console、GA4など) | 自社サイトの表示回数・順位・クリック率、インデックス状況、サイト内行動の確認 | 競合サイトのデータは見られない。順位の日次推移や大量キーワードの管理は手間がかかる |
| 有料SEOツール | 競合の流入キーワード、順位の自動計測、被リンク調査、レポートの自動作成 | 費用がかかる。機能が多く、使わない機能が出ることもある |
まず使いたいGoogleの無料ツール
| ツール | 確認できること | 主に使う場面 |
|---|---|---|
| Google Search Console | 検索結果での表示回数・クリック数・クリック率・平均掲載順位をクエリ別・ページ別に確認できる | ステップ2の現状把握、ステップ5の効果検証 |
| Googleアナリティクス(GA4) | 検索経由の訪問者がサイト内でどう動いたか、ランディングページ別に確認できる | ステップ2の現状把握、成果への近さの確認 |
| PageSpeed Insights | URLを入力したページの表示速度を調べられる | 内部SEO分析の技術面のチェック |
| Googleキーワードプランナー | キーワードの検索ボリュームの目安を調べられる | ステップ1の対象キーワードの選定 |
有料SEOツールの主な種類
有料のSEOツールは、得意な用途ごとに分かれています。必要な機能を先に決めてから、その用途に強いツールを探すと、使わない機能に費用を払う無駄を減らせます。
| 種類 | できること | 向いている段階 |
|---|---|---|
| キーワード調査 | 関連キーワードや検索ボリュームの把握、キーワードの洗い出し | ステップ1の対象選定 |
| 順位計測 | 対象キーワードの検索順位の自動計測と推移の確認 | ステップ5の効果検証、定点観測 |
| 競合サイト分析 | 競合が流入を得ているキーワードや、ページ単位の評価の確認 | ステップ3の上位ページの調査 |
| 被リンク調査 | 自社と競合の被リンクの数や参照元の確認 | 外部SEO分析 |
| 内部対策(クロール) | サイト内を巡回して、リンク切れ・重複・タイトルの不備などを洗い出す | 内部SEO分析の技術面 |
| コンテンツ制作支援 | 上位ページの論点や共起語の確認、記事構成づくりの補助 | ステップ4から5の本文の改善 |
ツールを選ぶときの5つの観点
- 目的に合う機能があるか:自社分析が中心なのか、競合分析や被リンク調査が必要なのかで必要な機能は変わります。
- 計測できるキーワード数と対象サイト数:追いたいキーワード数や競合サイト数がプランの上限に収まるかを確認します。
- 操作のしやすさとサポート体制:兼任の担当者が使う場合は、画面の見やすさや導入時のトレーニングの有無が定着を左右します。
- レポートの作りやすさと共有のしやすさ:社内への報告や、同時にログインできる人数を確認します。担当者しか見られないツールは属人化しやすくなります。
- 料金体系と試用の可否:料金は公開されていない場合も多く、キーワード数などで変動します。無料で試せるプランがあれば、実際の画面で使い勝手を確かめてから判断できます。
導入前には、「何を判断するために使うのか」と「誰が見て、誰が直すのか」を決めておきます。目的が曖昧なまま導入すると、レポートが毎月届くだけで改善に使われないという失敗につながります。
費用については、ツールやプラン、計測するキーワード数によって大きく異なり、金額を公開せず問い合わせ制にしているサービスも少なくありません。料金は時期によって変わることもあるため、導入を検討する段階で各社の公式情報を確認し、同じ条件(キーワード数、ユーザー数、必要な機能)で見積もりを取って比べるのが確実です。SEOツール各社の機能の違いを詳しく知りたい場合は、SEOツールおすすめ比較|機能別の選び方・費用の考え方・失敗回避を、SEOに限らず業務ツール全般の選定観点を知りたい場合は、DXツールの選び方もあわせて参考にしてください。
SEO分析でよくある失敗パターン
SEO分析でよくある失敗は、順位だけを見る、自社サイトだけを見る、分析して満足する、短期間で判断する、検索環境の変化に気づかない、の5つです。手順そのものよりも「分析したのに成果につながらない」という落とし穴にはまりやすい作業のため、代表的なパターンと対策を整理します。
| 失敗パターン | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 順位だけを見ている | 順位は上がったのに問い合わせが増えない | クリック率とサイト内行動、コンバージョンまでをセットで見る |
| 自社サイトだけを見ている | 何が足りないのかわからず、加筆が文字数の水増しになる | 同じキーワードの上位ページと論点・構成を比べ、差を具体化する |
| 分析して満足している | レポートが毎月作られるだけで、施策が実行されない | 分析結果の最後に必ず「次に直すページと内容」を1行で書く |
| 短期間で判断している | 効果が出る前に施策を打ち切ったり、別の施策を重ねたりする | 検証期間をあらかじめ決め、施策の実施日を記録する |
| 検索環境の変化に気づかない | アルゴリズム更新や検索結果の表示形式の変化で順位や流入が下がり続ける | 順位を定点観測し、大きな変動があった日を記録して原因を切り分ける |
特に多いのが、自社サイトだけを見て「どこを直せばよいか」を考えてしまうパターンです。自社のデータだけでは、何が不足しているのかは見えにくく、結果として手当たり次第に文章を増やすことになりがちです。競合が上位を取っているキーワードや、順位がどう動いたかを並べて見られるようになると、改善すべき論点がはっきりします。
もう1つ、「分析して満足している」パターンの裏には、直す作業そのものの重さが隠れていることがあります。修正の依頼から反映までに時間がかかる運用では、分析のたびに「直したいことはあるが、すぐには動けない」状態になり、やがて分析自体が形だけになります。失敗の原因が分析の精度ではなく、実行の仕組みにないかも点検してみてください。
分析結果を改善アクションに落とし込む方法
分析結果を改善アクションに落とし込むには、Google Search Consoleのページ別データで改善候補を4つのタイプに分け、タイプごとに打ち手を決めます。SEO分析の価値は、分析結果から「次に何をするか」を決められるかどうかで決まります。どのページから手を付けるべきかを迷わないための、実務的な整理です。
表示回数と順位・クリック率でページを4タイプに分ける
| タイプ | データの特徴 | 考えられる原因 | 主な打ち手 |
|---|---|---|---|
| A. 見られているのに選ばれない | 表示回数が多く順位も上位だが、クリック率が低い | タイトルや説明文が検索意図とずれている | タイトル・説明文の見直し(優先度が最も高い) |
| B. あと一歩で1ページ目 | 表示回数は一定あり、平均順位が11位から20位前後 | 上位ページと比べて論点や情報の深さが足りない | 競合にある論点の追加、内部リンクの強化 |
| C. 検索結果にほぼ出ていない | 表示回数が極端に少ない | インデックスされていない、狙うキーワードがずれている | インデックス状況の確認、キーワードの再設定 |
| D. 流入はあるが成果がない | クリック数は多いが、コンバージョンにつながらない | 読者の次の行動への導線が弱い、検索意図と成果地点がずれている | 関連ページへの導線設計、問い合わせ導線の見直し |
この分け方の利点は、タイプごとに必要な作業量がまったく違うことが一目でわかる点です。タイプAはタイトルと説明文の修正だけで効果が出る可能性があり、工数が小さいため最優先で着手できます。タイプBは本文の加筆や構成の見直しが必要ですが、すでに一定の評価を得ているため、改善による伸びしろが大きい領域です。タイプCは技術的な問題か、そもそもの企画の見直しが必要で、原因によって対応が大きく分かれます。タイプDはSEOというより導線設計の課題であり、サイト全体の設計とあわせて検討します。
Search Consoleで「あと一歩」のクエリを拾い出す手順
タイプBの「あと一歩で1ページ目」にあたるクエリは、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートから次の手順で拾い出せます。Search Consoleでは、クエリやページで絞り込んだり、今週と先週のように期間を並べて比較したりできるため、改善の前後比較にもそのまま使えます。
- 期間を3か月程度に設定し、表をクエリ別に切り替えて、表示回数と平均掲載順位の列を表示します。
- 表示回数の多いクエリから順に見て、平均掲載順位が11位から20位前後のものを書き出します。
- 書き出したクエリごとに、どのページが受けているかをページ別の表で確認し、1つのクエリを複数ページが取り合っていないかを見ます。
- そのクエリで実際に検索し、上位ページにあって自社ページにない論点、表、手順を洗い出します。
- 足す内容を決めたら、修正の実施日を記録し、同じ長さの期間でクリック数と順位を比較します。
この手順の利点は、新しいツールがなくても、無料のSearch Consoleだけで「どのクエリで、どのページを直せば伸びやすいか」の候補を作れることです。表示回数が少ないクエリは順位が上がっても流入の増え方が小さいため、まずは表示回数の多いものから着手します。
改善候補は「効果」と「工数」で並べる
タイプ分けをしたら、改善候補を一覧にし、それぞれについて「改善したときの効果(表示回数や成果への近さ)」と「工数(誰が、どのくらいの時間で対応できるか)」を簡単に評価します。効果が大きく工数が小さいものから順に実行し、効果が小さく工数が大きいものは後回しにします。この一覧を毎月更新していけば、分析と実行が自然につながる仕組みになります。
改善は1回で終わらせず、定点観測を続ける
検索結果は、競合の記事更新やアルゴリズムの更新によって常に変わります。一度上位に上がったページでも、競合が情報を充実させれば順位は下がります。そのため、重要なキーワードについては自社と競合の順位を定期的に観測し、変化があれば早めに原因を確認することが大切です。競合の順位推移や新たに評価され始めたキーワードの把握は手作業では追いきれないため、必要に応じて競合分析に対応した有料ツールの利用を検討します。
直す作業が止まらないか、更新環境を点検する
効果と工数で並べた改善候補を、実際に回し続けられるかどうかは、サイトの更新環境で決まります。次の項目に当てはまらないものが多いなら、分析の精度より前に、直す作業の進め方を見直す余地があります。
- タイトルと説明文を、管理画面から自社の担当者が変更できる
- 見出しや本文の差し替え・加筆を、制作会社に依頼せず自社で行える
- 関連ページへの内部リンクを、必要なときにすぐ追加できる
- 修正してから公開されるまでの手順と所要日数を把握している
- 修正の実施日と内容を記録し、前後の数字を比べられる
これらが依頼待ちで止まっているなら、ノーコードで更新できるCMSへの切り替えも選択肢になります。自社のサイトの作りや運用体制に合うかどうかは、資料で機能や対応範囲を確かめてから判断してください。
Clipkit
分析で直すべき点は見えたのに、サイトの修正が依頼待ちで止まっていませんか?
こんな会社に向いています
タイトルや本文の修正を、自社の担当者で進めたい
修正から検証までの周期を短くしたい
よくある質問(FAQ)
Q1. SEO分析とは何ですか?SEOの意味との違いは?
A. SEOは「検索エンジン最適化」のことで、検索結果で自社サイトが見つけられ、選ばれやすくするための取り組みの総称です。SEO分析(SEO解析とも呼ばれます)は、その取り組みの前後に、検索結果での表示回数・順位・クリック率やサイト内の行動をデータで確認し、どのページをどの順番で改善するかを決める作業を指します。
Q2. SEO分析は何から始めればよいですか?
A. まず分析の目的と対象キーワードを絞り、Google Search Consoleでそのキーワードとページの表示回数、クリック率、平均掲載順位を確認するところから始めるのが現実的です。そのうえで、同じキーワードの上位ページと比べて差を洗い出します。
Q3. SEOの三大要素は?内部SEO分析と外部SEO分析はどちらを優先すべきですか?
A. 整理のしかたは解説によって異なりますが、一般には「コンテンツ」「内部対策(技術面)」「外部対策(被リンクなど)」の3つで説明されることが多くあります。分析では、自社で直接修正できる内部SEO分析から着手するのがおすすめです。インデックスやタイトル、コンテンツの課題を整えたうえで、競合との差の理由を探る外部SEO分析に進むと、施策の優先順位を付けやすくなります。
Q4. 有名なSEOツールは?無料ツールだけでSEO分析はできますか?
A. 無料で使える代表的なものは、Google Search Console、GA4、PageSpeed Insightsなど、Googleが提供するツールです。自社サイトの現状把握であれば、これらでかなりの部分を確認できます。一方で、競合サイトの流入キーワードや順位推移、被リンクの調査は無料ツールでは難しいため、必要になった段階でキーワード調査、順位計測、競合分析などの用途に合う有料ツールを検討するのが一般的です。
Q5. 有料のSEO分析ツールの費用はどのくらいですか?
A. ツールやプラン、計測するキーワード数によって大きく異なり、金額を公開せず問い合わせ制にしているサービスも多くあります。料金は変わる場合もあるため、同じ条件で複数社の見積もりを取り、無料で試せるプランがあれば実際に使ってから判断すると確実です。
Q6. 分析結果はどのように改善につなげればよいですか?
A. ページを「見られているのに選ばれない」「あと一歩で1ページ目」「検索結果にほぼ出ていない」「流入はあるが成果がない」の4タイプに分け、タイプごとの打ち手を決めます。そのうえで効果が大きく工数が小さいものから実行し、改善前後の数値を同じ条件で比べて検証します。修正の反映が依頼待ちで止まる場合は、ノーコードで更新できるCMSなど、更新環境の見直しも選択肢です。
まとめ
SEO分析は、データを集めること自体ではなく、次に直すページと内容を決め、実際に直して検証するための作業です。最後に、実務で押さえておきたい5つのことを整理します。
- 分析の目的と対象キーワードを絞り、5つのステップ(目的設定、現状把握、競合調査、課題の優先順位づけ、実行と検証)で進める
- 自社で直せる内部SEO分析から着手し、競合との差の理由を外部SEO分析で確かめる
- 無料ツールで現状を把握し、競合分析や被リンク調査が必要になった段階で用途に合う有料ツールを検討する
- ページを4タイプに分け、効果が大きく工数が小さい改善から実行し、自社と競合の順位を定点観測する
- 分析で決めた修正を自社で素早く反映できる更新環境かを点検し、依頼待ちで止まるなら、ノーコードで更新できるCMSのClipkitなどの資料で機能を確かめる
最初から完璧な分析を目指す必要はありません。重要なキーワードを数個に絞って、自社と上位ページを比べるところから始めれば、改善すべき点は自然と見えてきます。
参考文献
- Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」 https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja
- Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」 https://support.google.com/webmasters/answer/7576553?hl=ja
- Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): 高度なフィルタリングと比較」 https://support.google.com/webmasters/answer/17011165?hl=ja
- アナリティクス ヘルプ「アナリティクスのディメンションと指標」 https://support.google.com/analytics/answer/9143382?hl=ja
- PageSpeed Insights https://pagespeed.web.dev/
- 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
- Clipkit「導入事例 西武鉄道株式会社」 https://clipkit.co/case/1111