納品書テンプレートの選び方|インボイス・電帳法対応と失敗しない使い方

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  • 納品書の作成方法ごとの強みと留意点を比較表で確認できる
  • インボイスとして使う場合の記載事項と消費税の端数処理がわかる
  • 電子帳簿保存法の保存要件とファイル名管理のルールがわかる

「納品書のテンプレートを探しているけれど、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しているのか分からない」という声は、個人事業主や中小企業の経理担当者から今もよく聞かれます。納品書は商品やサービスを引き渡したことを取引先に知らせる書類で、テンプレートを1つ用意すればすぐに発行できます。ただ、同じ「納品書テンプレート」でも、登録番号の欄がないもの、消費税の端数処理が品目ごとになっているもの、保存のルールまで考えられていないものなど、中身には差があります。本記事では、納品書テンプレートの選び方を比較表で整理したうえで、インボイス制度で求められる記載事項、電子帳簿保存法における保存期間と保存要件、ファイル名管理の実務ルール、よくある失敗パターンまでを、国税庁の公開情報をもとに解説します。

なお、本記事は制度の一般的な内容を紹介するものであり、個別の取引に対する税務上の助言ではありません。自社の取引に当てはめて判断する際は、税理士などの専門家や税務署に確認してください。

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Q1. 納品書対応で一番気になることは?

目次

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  1. 納品書テンプレートの選び方【比較表】
  2. 納品書とは?請求書・受領書・検収書との違い
  3. インボイス制度対応の記載事項
  4. 納品書テンプレートの書き方と使い始めの手順
  5. 電子帳簿保存法における保存期間・保存要件
  6. ファイル名管理の実務ルール
  7. 納品書テンプレートでよくある失敗パターン
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 参考文献

納品書テンプレートの選び方【比較表】

納品書テンプレートを選ぶときに最初に決めたいのは、「どのファイル形式で作るか」よりも「発行した納品書を、どのように請求書とつなげ、どこに保存するか」です。テンプレートの見た目はどれも似ていますが、計算の自動化、登録番号や税率の反映、保存とファイル名管理のしやすさは、作成方法によって大きく変わります。

下の表は、納品書を作成する代表的な方法を、インボイス制度と電子帳簿保存法への対応のしやすさという観点で比べたものです。

作成方法 強み 留意点 向いている規模・件数
Excelテンプレート 数量かける単価や税率ごとの合計を関数で自動計算できる。配布元が多く、源泉徴収欄付きや軽減税率対応など種類が豊富 計算式の上書きや行の追加で式が壊れやすい。ファイル名や保存先の管理は手作業になる 月に数件から十数件程度の発行
Wordテンプレート 書面としてのレイアウトが安定し、印刷して手渡す場合に見栄えを整えやすい 計算の自動化が弱く、金額や消費税額を手入力すると転記ミスが起きやすい 品目が少なく金額計算が単純な取引
Googleスプレッドシート クラウド上で複数人が同じファイルを編集でき、変更履歴も残る 共有範囲の設定を誤ると取引先情報が外部から見えるおそれがある。PDF化と保存のルールは別に決める必要がある 複数の担当者で発行する小規模なチーム
会計ソフトの書類作成機能 仕訳や売上計上と連動し、登録番号や税率の設定を一度で反映できる 納品書のレイアウトの自由度は製品によって差がある 会計処理まで一連で行いたい事業者
請求書発行システム 納品書と請求書を同じ取引データから作成でき、送付後のデータ保存や検索まで一括で扱える製品が多い 月額費用がかかり、取引先への送付方法を切り替える調整が必要になる場合がある 発行件数が多い、または請求書と合わせて管理したい事業者

テンプレートで運用する場合は、月の発行件数が増えるほど、計算式の破損、登録番号の記載漏れ、ファイル名の付け忘れといったミスが比例して増える点に注意が必要です。特に、納品書を発行したあとに月締めで請求書を作成する運用では、同じ取引の数量や金額を2回入力することになり、どちらかを修正したときにもう一方が古いままになる「書類間のずれ」が起きやすくなります。

納品書と請求書を同じデータから作成し、インボイスの記載事項や電子帳簿保存法の保存要件にまとめて対応したい場合は、電子帳簿保存法に対応した請求書発行システムが選択肢になります。見積書・納品書・請求書を一括で作成できる製品や、送付したデータをそのまま検索できる形で保存できる製品など、機能の違いは比較記事で整理されています。

納品書とは?請求書・受領書・検収書との違い

納品書とは、売り手が買い手に商品やサービスを引き渡したときに、その内容と数量、金額を知らせるために発行する書類です。取引の流れの中では、見積書、発注書、納品書、請求書、領収書の順に登場するのが一般的で、納品書は「何をいつ引き渡したか」を示す役割を担います。

書類 発行する側 主な役割 納品書との関係
発注書 買い手 注文する商品や数量、条件を伝える 納品書の内容が発注どおりかを照合する基準になる
納品書 売り手 引き渡した商品や役務の内容、数量、金額を知らせる (この書類)
受領書 買い手(売り手が用意することも多い) 商品を受け取ったことを確認する 納品書と2枚複写で作り、受領印をもらって返送する形式が多い
検収書 買い手 内容を検査して問題がないことを確認する 検収をもって売上計上する取引では、納品書とあわせて保存する
請求書 売り手 代金の支払いを求める 月締めの場合は複数の納品書をまとめて1枚の請求書にする

競合するテンプレート配布サイトの多くは、納品書と受領書、検収書をセットにした書式を用意しています。取引先が受領印を返送する運用をしている場合は、納品書単体ではなく受領書付きのテンプレートを選ぶと、控えの管理がしやすくなります。一方、物品の引き渡しがないコンサルティングやシステム保守などの役務では、納品書を省略して請求書だけを発行する取引も少なくありません。自社の取引で納品書が何の証拠として使われているかを先に確認しておくと、テンプレートに必要な欄が見えてきます。

インボイス制度対応の記載事項

納品書テンプレートがインボイス制度に対応しているかどうかは、「その納品書をインボイスとして使うかどうか」で意味が変わります。インボイス(適格請求書)は、取引先が仕入税額控除を受けるために保存する書類で、国税庁のタックスアンサーでは次の記載事項が示されています。

記載事項 テンプレートで確認するポイント
適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号 Tから始まる13桁の登録番号を記入する欄があるか。自社情報の欄にまとめて固定できると記載漏れを防げる
取引年月日 納品日を記入する欄があるか。月締めの場合は取引期間の記載でも足りるとされる
取引内容 軽減税率の対象品目にはその旨を示す記号や注記を付けられるか
税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率 8%と10%の品目を分けて合計する欄があるか
税率ごとに区分した消費税額等 税率ごとの消費税額を表示する欄があるか
書類の交付を受ける事業者の氏名または名称 取引先名の欄があるか

出典:国税庁「No.6625 適格請求書等の記載事項」

消費税額の端数処理は「1枚につき税率ごとに1回」

テンプレート選びで見落としやすいのが、消費税額の計算方法です。インボイスでは、消費税額等の1円未満の端数処理は、1つのインボイスにつき税率ごとに1回行うこととされています。品目ごとに消費税額を計算して端数を切り捨て、それを合計する作り方は認められていません。無料配布のExcelテンプレートの中には、明細行ごとに消費税額を計算する関数が入っているものもあるため、インボイスとして使う場合は、税率ごとの合計額に税率を掛けてから端数処理をする式になっているかを必ず確認してください。

納品書と請求書を合わせてインボイスにする方法

インボイスは1枚の書類で記載事項をすべて満たす必要はなく、納品書と請求書のように複数の書類を合わせて記載事項を満たす方法も認められています。たとえば、日々の納品書には取引年月日や品目、数量を記載し、月締めの請求書には登録番号や税率ごとの合計額、消費税額を記載する形です。この場合、請求書に対象となる納品書の番号を記載するなど、書類同士の関連が明確になっていることが前提になります。詳しくは国税庁の「インボイス制度について」に掲載されている質疑応答集で確認できます。

この方法を使うと、納品書テンプレートにはインボイスの記載事項をすべて持たせなくてもよくなりますが、その代わり、納品書に通し番号を付け、請求書側でその番号を参照する仕組みが必要です。テンプレートを選ぶ段階で、自社がどちらのパターンで運用するかを決めておきましょう。

運用パターン 納品書テンプレートに必要な欄 向いている取引
納品書そのものをインボイスにする インボイスの記載事項すべて 都度払いで請求書を発行しない取引、店頭での引き渡し
請求書だけをインボイスにする 通常の納品書の項目でよい 月締めで請求書を発行する一般的な企業間取引
納品書と請求書を合わせてインボイスにする 通し番号、取引年月日、品目、数量など 納品が頻繁で、請求書の明細を簡略化したい取引

納品書テンプレートの書き方と使い始めの手順

ダウンロードしたテンプレートをそのまま使うのではなく、次の手順で自社用に整えてから実務に使うと、後のミスを減らせます。

  1. 自社情報を入力して固定する:会社名、住所、電話番号、登録番号、振込先などを入力し、編集できないようにシートを保護しておきます。
  2. 計算式を確認する:数量と単価を入力して合計額が正しく出るか、税率ごとの合計と消費税額の端数処理が1回になっているかを、手計算の結果と照らして確認します。
  3. 通し番号の付け方を決める:年や月と連番を組み合わせた番号にすると、請求書との照合や検索がしやすくなります。
  4. 送付方法を決める:印刷して郵送や手渡しをするか、PDFにしてメールで送るかで、保存のルールが変わります。
  5. 保存先とファイル名のルールを決める:発行した控えをどのフォルダに、どの名前で保存するかを、使い始める前に決めておきます。

業種によって追加しておきたい欄もあります。物販や製造業では品番やロット番号を記載しておくと、返品や交換の問い合わせに対応しやすくなります。IT保守やコンサルティングなどの役務では、提供期間と成果物の内容を記載する欄が役立ちます。フリーランスのデザイナーやライターとの取引では、源泉徴収税額を記載する欄があるテンプレートを選ぶと、取引先側での処理が円滑になります。宛名の敬称は、会社や部署あてなら「御中」、個人あてなら「様」とし、両方を重ねて書かないようにしましょう。

押印の要否と納品書の送り方

納品書への押印は、法律で求められているものではなく、押印がなくても書類としての効力に違いはないとされています。ただし、取引先によっては社印(角印)のある書類を求める慣行が残っているため、押印するかどうかは取引先との取り決めに合わせるのが現実的です。テンプレートに印影画像を貼り付けて使う場合は、画像ファイルの管理者を決め、誰でも押せる状態にしないよう注意しましょう。

送り方は、主に「商品に同梱する」「郵送する」「PDFにしてメールで送る」の3通りです。物品を発送する取引では、納品書を商品と一緒に箱へ入れるのが一般的です。総務省の指針では、納品書のように特定の相手に宛てた書類は信書に当たる一方、貨物に添付する無封の送り状などは貨物と一緒に送ることが認められています。封筒に入れて封をした状態で宅配便に同梱すると扱いが変わるため、封をしない、または透明の袋に入れるといった形で同梱しましょう。納品書だけを別に送る場合は、郵便や信書便を使い、送付状を添えると丁寧です。詳しくは総務省の「信書に該当する文書に関する指針 Q&A集」で確認できます。メールで送る場合は、先に説明した電子取引データ保存の対象になる点も押さえておきましょう。

電子帳簿保存法における保存期間・保存要件

納品書は、発行した側では控えとして、受け取った側では取引の証拠として、どちらも保存の対象になる取引書類です。保存期間と保存方法のルールを押さえておきましょう。

保存期間の目安

事業者の区分 保存期間の目安 補足
法人 原則7年間 確定申告書の提出期限の翌日から起算。欠損金が生じた事業年度などは10年間とされる場合がある
個人事業主 書類の種類や課税事業者かどうかで異なる 取引書類は5年または7年とされるものがあるため、自社の条件を国税庁の情報で確認する

出典:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」

紙で発行した納品書と電子で送った納品書の違い

電子帳簿保存法では、保存の区分が「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引データ保存」の3つに分かれています。納品書で特に注意が必要なのは電子取引データ保存です。メールに添付したPDFや、クラウドサービス上でやり取りした納品書のデータは、受け取った側だけでなく送った側も、電子データのまま保存することが求められています。紙に印刷して保存し、データを削除する運用は認められていません。

納品書のやり取り 保存の区分 主な保存方法
紙で発行し、紙で渡した 紙での保存(任意でスキャナ保存も可) 控えを紙のまま保存する。スキャナ保存を選ぶ場合は解像度などの要件を満たす
PDFをメールで送った、または受け取った 電子取引データ保存 電子データのまま保存し、改ざん防止の措置と検索できる状態を整える
会計ソフトや請求書発行システムで作成した控え 電子帳簿等保存の対象となる場合がある 作成したシステムの要件や設定を確認する

電子取引データ保存で求められる要件は、大きく分けて2つです。1つ目は改ざん防止の措置で、タイムスタンプを付与する、訂正や削除の記録が残るシステムを使う、訂正削除の防止に関する事務処理規程を定めて運用する、といった方法から選びます。2つ目は検索できる状態の確保で、取引年月日、取引金額、取引先の3項目で検索できるようにしておく必要があります。

なお、基準期間の売上高が一定額以下の事業者で、税務調査の際にデータのダウンロードの求めに応じられる場合などには、検索要件が不要とされる措置もあります。自社が対象になるかどうかは、国税庁の「電子帳簿保存法の概要」や「電子帳簿保存法関係」のページに掲載されているパンフレットや一問一答で確認してください。

ファイル名管理の実務ルール

検索の要件を、専用のシステムを使わずに満たす方法として、国税庁の一問一答でも紹介されているのが、ファイル名に取引年月日、取引先、金額を入れて規則的に管理する方法です。テンプレートで納品書を発行する小規模な事業者にとっては、最も取り組みやすい方法といえます。

ルールの項目 決め方の例 決めておく理由
ファイル名の並び順 取引年月日_取引先名_金額(例:20260915_株式会社サンプル_110000.pdf) 日付順に並ぶため、フォルダ内での確認がしやすい
日付の書き方 西暦8桁で統一し、スラッシュや和暦は使わない 表記がばらつくと並び順や検索結果が崩れる
取引先名の書き方 株式会社の位置や略称をあらかじめ決める 同じ取引先が別名で保存されるのを防ぐ
金額の書き方 税込か税抜かを統一し、カンマは付けない 金額の範囲で探すときに照合しやすい
フォルダの分け方 年度別、または発行と受領を分けたフォルダにする 保存期間の管理や、発行した控えと受け取った書類の区別がしやすい

ファイル名で検索要件に対応する場合は、あわせて索引簿を作成したり、訂正削除の防止に関する事務処理規程を備え付けたりすることも検討します。国税庁のウェブサイトには事務処理規程のひな形も掲載されているので、自社用に修正して使うとよいでしょう。

ただし、この方法は、納品書を1通発行するたびに担当者が正しいファイル名を手入力することが前提です。発行件数が増えたり、複数の担当者が関わったりすると、日付の書き方や取引先名の表記がずれ、検索できないファイルが混ざりやすくなります。受け取った納品書と発行した納品書の両方を同じルールで管理する必要があることも、手作業の負担を大きくします。

発行したデータを、取引年月日や取引先、金額で検索できる状態のまま自動で保存できれば、ファイル名の付け忘れや表記ゆれそのものが起きなくなります。納品書と請求書の電子保存を仕組みで整えたい場合は、電子帳簿保存法に対応した請求書発行システムを比べてみるのが近道です。

納品書テンプレートでよくある失敗パターン

テンプレートを使い始めてから気づく失敗の多くは、選ぶ段階や使い始めの段階で確認しておけば防げるものです。代表的なパターンを表にまとめました。

よくある失敗 起きる原因 防ぎ方
インボイスとして使う納品書に登録番号がない インボイス制度の開始前に作られたテンプレートを使い続けている 自社情報の欄に登録番号を追加し、シートを保護して固定する
消費税額が取引先の計算と数円合わない 明細行ごとに消費税額を計算して端数処理している 税率ごとの合計額に対して1回だけ端数処理をする式に直す
納品書と請求書の金額が一致しない 同じ取引を2つのファイルに別々に入力している 納品書の通し番号を請求書に記載し、同じデータから作成する
メールで送ったPDFの控えが残っていない 紙で保存すればよいと思い込んでいる 送信したPDFを電子データのまま、決めたフォルダに保存する
ファイル名がばらばらで探せない 担当者ごとに名前の付け方が違う 取引年月日_取引先名_金額の形式を社内ルールとして文書化する
配布サイトの規約に反した使い方をしている 無料であれば自由に使えると判断している 商用利用、改変、再配布の可否を規約で確認してから使う

いずれの失敗も、原因は「手作業で同じ情報を何度も扱っていること」に行き着きます。発行件数が少ないうちはチェックリストで防げますが、件数が増えたら、入力を1回で済ませる仕組みへの切り替えを検討する時期といえます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 納品書は必ず発行しなければなりませんか?

A. 法律で一律に発行が義務付けられている書類ではありません。ただし、何をいつ引き渡したかを示す取引の証拠になり、請求内容との照合や税務調査の際にも役立つため、商慣行として発行するのが一般的です。発行した場合は、控えを取引書類として保存しておきましょう。

Q2. 納品書をインボイス(適格請求書)として使えますか?

A. 登録番号、取引年月日、取引内容、税率ごとの対価の合計額と適用税率、税率ごとの消費税額等、交付を受ける事業者の名称といった記載事項を満たせば、納品書でもインボイスとして扱えます。また、納品書と請求書のように複数の書類を合わせて記載事項を満たす方法もあります。実務では、月締めの請求書をインボイスにし、納品書は通常の書式とする運用が多く見られます。

Q3. 納品書の保存期間は何年ですか?

A. 法人の場合、帳簿書類は原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間の保存が必要で、欠損金が生じた事業年度などでは10年間とされる場合があります。個人事業主は書類の種類や課税事業者かどうかで異なるため、国税庁のタックスアンサーなどで自社の条件を確認してください。

Q4. メールで送った納品書のPDFも保存が必要ですか?

A. 必要です。電子帳簿保存法の電子取引は、受け取った側だけでなく送った側にも関係します。メールやクラウドで送付した納品書のデータは、発行側の控えとして、改ざん防止の措置と検索できる状態を整えたうえで電子データのまま保存します。

Q5. 無料の納品書テンプレートを商用利用しても問題ありませんか?

A. 配布サイトの利用規約によって異なります。業務で使う前に、商用利用、改変、社内での共有の可否を利用規約で確認してください。規約が見当たらない場合は、利用条件が明示されている配布元のテンプレートを選ぶほうが安全です。

Q6. 発行件数が増えたらテンプレートのままで大丈夫ですか?

A. 月に数件程度ならテンプレートで十分に運用できますが、件数が増えると、計算式の破損、登録番号の記載漏れ、ファイル名の付け忘れなどが起きやすくなります。納品書と請求書を同じデータから作成し、電子保存まで一括で扱える請求書発行システムへの切り替えを検討するのも一つの方法です。

納品書と請求書を同じデータから作成し、インボイスの記載事項と電子保存にまとめて対応したい場合は、次の比較記事で機能や対応範囲の違いを確認できます。

まとめ

納品書テンプレートは、ファイル形式の好みではなく、請求書とのつなぎ方と保存の方法から選ぶと失敗しにくくなります。本記事のポイントを整理します。

  1. 作成方法は、月の発行件数と、請求書も同じ仕組みで作るかどうかで選ぶ。件数が少なければExcelやスプレッドシートで十分に運用できる。
  2. インボイスとして使う場合は、登録番号の欄に加えて、税率ごとの合計と、1枚につき税率ごとに1回の端数処理になっているかを確認する。
  3. 納品書と請求書のどちらをインボイスにするか、または両方を合わせてインボイスにするかを、テンプレートを選ぶ前に決めておく。
  4. メールで送った納品書のPDFは、発行側も電子データのまま、改ざん防止の措置と検索できる状態を整えて保存する。
  5. ファイル名は取引年月日_取引先名_金額の形式に統一し、件数が増えたら発行と保存を一括で扱える仕組みを検討する。

請求書発行システムの比較には、同じサイト内の「請求書発行システムおすすめ15選の比較記事」も参考になります。制度の細かな取り扱いは改正されることがあるため、運用を始める前と見直しの際には、国税庁の最新情報もあわせて確認してください。

参考文献

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