在籍証明書テンプレート【無料】書き方・記載項目・発行時の注意点を解説
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- 在籍証明書の基本と退職証明書・就労証明書との違いがわかる
- 記載項目の書き方・発行ステップを実務目線で解説
- よくある失敗パターン3つと個人情報保護の注意点を紹介
在籍証明書の作成を求められた際、「どのような書式で作ればよいか」「記載すべき項目が漏れないか」と迷う担当者は少なくありません。在籍証明書は法律で様式が定められておらず、住宅ローン・賃貸契約・ビザ申請・保育園入所申込など提出先ごとに必要な記載内容が異なります。本記事では、すぐに使えるWord形式のテンプレートをもとに、記載項目の書き方・注意点・個人情報の適切な取り扱い方を、個人事業主・中小企業・中堅大企業を問わず活用できるよう解説します。在籍証明書と退職証明書・就労証明書の違い、発行義務の有無、よくある失敗パターンと回避策まで網羅していますので、初めて発行する方もリファレンスとして活用してください。
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在籍証明書とは?基本の意味と法的位置づけ
在籍証明書とは、従業員が現在その企業に在籍していること(または過去に在籍していたこと)を会社が公式に証明する書類です。住宅ローン審査・賃貸契約・ビザ申請・保育園入所申請など、公的機関や民間機関に対して「就労の事実」を証明する際に提出します。雇用形態(正社員・契約社員・パート・派遣社員など)を問わず発行可能で、フォーマットは法律で定められていません。
よく混同される書類に「退職証明書」がありますが、退職証明書は労働基準法第22条により従業員から請求があった場合に使用者が発行する義務を負います(違反時は30万円以下の罰金)。一方、在籍証明書には発行義務の明文規定がなく、任意発行が原則です(厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A、https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/kaiko/q9.html、2026年6月23日取得)。ただし従業員からの依頼を正当な理由なく拒否すると、職場環境の悪化・信頼低下につながるため、迅速に対応するのが望ましいです。
在籍証明書テンプレート(Word・Excel対応)の作り方
在籍証明書に法定フォーマットはなく、提出先が指定様式を持つ場合はそちらを優先し、指定がない場合は自社で作成または公開テンプレートを活用します。作成ポイントは「誰の・何のための・いつ時点の在籍を証明するか」を明確に記すことです。以下に必要記載項目と、各項目の書き方を整理します。
| 記載項目 | 書き方・ポイント | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 証明対象者氏名 | 戸籍表記(フルネーム)で記載。外国籍の場合はパスポート表記も添える | 必須 |
| 生年月日 | 西暦または和暦。書類内で表記を統一する | 任意(提出先が求める場合) |
| 住所 | 現住所を記載。住所証明が不要な場合は省略可 | 任意 |
| 在籍期間(雇用開始日) | 入社年月日を明記。試用期間含む場合はその旨を付記 | 必須 |
| 雇用形態 | 正社員・契約社員・パート・派遣社員など具体的に記載 | 必須 |
| 所属部署・役職 | 証明時点の部署名と役職名を記載 | 任意(転職・金融機関が要求) |
| 業務内容 | 担当業務を簡潔に記載。資格・スキル証明が目的の場合は詳述 | 任意 |
| 年収・給与 | 住宅ローン・賃貸審査で要求される場合に記載。「税込年収○○円(YYYY年実績)」形式 | 任意(金融機関が要求) |
| 証明年月日 | 発行日を必ず記載。有効期限(発行から3か月以内等)を設ける先が多い | 必須 |
| 発行者(会社名・代表者名・押印) | 法人の場合は法人名・代表者役職・氏名を記載し、代表者印または社印を押印 | 必須 |
在籍証明書のテンプレートはWordで作成しておくと使い回しが容易です。Excelでも機能的には問題ありませんが、印刷設定や体裁が崩れやすいため、書式を整えたい場合はWordが推奨されます。提出先がPDF形式を指定する場合は、WordまたはExcelで作成後にPDF変換して使用してください。社印・代表印が電子印鑑の場合は、ペーパーレス化対応として電子署名を追加する方法もあります。
在籍証明書の書き方ステップ(発行フロー)
在籍証明書の発行は「依頼受付→用途確認→内容作成→本人確認→発行・交付」の5ステップで進めるとミスを防げます。特に人事・総務担当者が少ない企業では、対応漏れや記載ミスが起きやすいため、フローを標準化しておくことが重要です。
発行フローを定型化しておくと、担当者が交代した際の引き継ぎもスムーズになります。特に正社員・パートタイム・業務委託など雇用形態が多様化している企業では、雇用形態ごとのテンプレートを用意しておくと対応漏れを防げます。
記載項目別の書き方:よくある疑問を解説
在籍証明書は提出先ごとに求められる情報が異なるため、発行依頼を受けたら必ず「何のために・どこに提出するか」を確認してから記載内容を決定します。ここでは特に迷いが生じやすい項目について書き方のポイントを解説します。
在籍期間(雇用開始日)は入社日を記載します。試用期間を含めるかは企業判断ですが、特に支障がなければ試用期間開始日を在籍開始日とするのが一般的です。転職活動目的の場合は「YYYY年MM月DD日から現在に至る」の形式でも構いません。
年収・給与の記載は住宅ローン審査や賃貸契約で求められます。「税込年収○○円(YYYY年1月〜12月実績)」のように期間を明示した形式が適切です。見込み年収(現時点の月給×12等)ではなく、実績ベースで記載するのが望ましく、転職後間もない場合は「年収見込み」として別途説明文を添えることで対応できます。
外国籍従業員のビザ申請向けの在籍証明書では、氏名はパスポートと同一の表記(ローマ字)を使用し、雇用形態・在籍期間・年収に加えて「就労の継続を認める」旨の一文を添えることが求められる場合があります。出入国在留管理庁の指定様式がある場合はそちらを優先してください。
中小企業・個人事業主での発行上の注意点
中小企業や個人事業主では、在籍証明書の発行頻度が少ないため定型化が遅れがちで、発行依頼を受けてから「どう書くか」と迷う担当者が多いのが現状です。以下の点を事前に整理しておくことで、スムーズな対応が可能になります。
個人事業主が従業員に発行する場合は、「事業主名(屋号)・事業主の署名・印」が発行者情報となります。法人と異なり法人印がないため、事業主の個人印(認印可)または屋号印を使用してください。金融機関によっては法人格のない事業主が発行した在籍証明書を求めるケースがあり、その際は「業種・事業内容・雇用契約書」の提出をあわせて求められることもあります。
中小企業庁「2024年版中小企業白書」(https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/,2026年6月23日取得)によれば、国内中小企業の約8割がバックオフィス業務の効率化を経営課題に挙げており、証明書類の発行・管理を含む労務業務のデジタル化が急務となっています。クラウド型の人事労務システムを活用すれば、雇用情報をデータ管理し、在籍証明書の作成をテンプレートから数分で完了させることが可能です。
個人情報保護の観点から:在籍証明書発行時の注意事項
在籍証明書には氏名・生年月日・住所・年収など、個人情報保護法(個情法)上の「個人情報」が含まれます。発行・管理にあたっては、個人情報の適正な取り扱い義務を遵守する必要があります。
個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(https://www.ppc.go.jp/personalinfo/,2026年6月23日取得)に基づき、以下の点に注意してください。第一に、在籍証明書に記載する情報は「本人が請求した項目のみ」に絞ることが原則です(労働基準法第22条第3項の類推適用として、在籍証明書でも本人希望外の情報を記載しないことが適切とされています)。第二に、発行した証明書の写しを社内で保管する場合は、個人データとして適切なアクセス制限・保管期間の設定が必要です。第三に、証明書の発行依頼が第三者(転職先企業・金融機関等)から直接来ることは原則として避け、必ず本人を経由した発行とすることで個人情報の適正な流通を確保できます。
業種別の深掘り:保育園申請向け就労証明書との違いと対応方法
保育所・認定こども園への入所申請で提出する「就労証明書」は、在籍証明書とは別物です。就労証明書は各自治体が指定する様式があり、勤務時間帯・月の就労日数・雇用の継続見込みなどを詳細に記載する必要があります。
就労証明書の主な記載項目は、在籍証明書の項目に加えて「1日の就労時間帯」「月の就労日数」「産前産後・育児休業の取得状況」「就労の継続見込み(在籍継続の意思)」が含まれます。提出先市区町村の様式(役所窓口または自治体ウェブサイトからダウンロード)を必ず取得してから作成してください。様式の改訂が毎年度行われる自治体もあるため、前年度の様式を流用しないよう注意が必要です。
パートタイム・時短勤務・フレックス勤務の従業員から申請がある場合は、実際の勤務スケジュールを反映した記載が求められます。「週◯日・1日◯時間勤務」のように具体的な数値で記載することで、保育認定審査をスムーズに通過できます。
法務・労務の確認事項:著作権とテンプレート利用のリスク
インターネット上で公開されている在籍証明書テンプレートを利用する際は、利用規約・著作権表示を必ず確認してください。公開テンプレートには「個人・法人・商用を問わず無料利用可」から「非商用のみ可」「二次配布禁止」まで様々な条件が設定されています。
文化庁「著作物が自由に使える場合」(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/,2026年6月23日取得)によれば、ビジネス書類のひな形であってもデザインや文章表現には著作権が生じる場合があります。社内での業務使用目的であれば問題なく使用できますが、自社のサービス・商品として配布・提供する場合は明示的な利用許可(ライセンス)を確認することが必要です。改変して使用する場合も、元テンプレートのライセンス条件(CC等)に従う必要があります。
また、社内の担当者が個人的に使用していたテンプレートを社内標準化する際は、一度著作権の所在と利用条件を確認し、問題がある場合は自社でオリジナルテンプレートを作成することを推奨します。
在籍証明書でよくある失敗パターン3つと回避策
在籍証明書は内容が正確でなければ、申請先で再提出を求められたり、最悪の場合は審査に悪影響を与えます。実務でよく起きる3つの失敗パターンと回避策を解説します。
まとめ|在籍証明書テンプレートを活用する際のポイント
在籍証明書は法定様式のない任意発行書類ですが、発行を求める従業員にとっては住宅ローン・賃貸・ビザ手続きなど人生の重要な場面で必要となる書類です。以下のポイントを押さえておくことで、依頼を受けた際にスムーズかつ正確に対応できます。
- テンプレートを事前に準備し、雇用形態別(正社員・パート・業務委託など)に用意しておく
- 発行前に「提出先・用途・指定様式の有無」を必ず確認し、記載項目を絞り込む
- 個人情報の取り扱いは「本人が求めた情報のみ記載」を徹底し、過剰記載を避ける
- 発行履歴を台帳で管理し、再発行依頼にも迅速に対応できる体制を整える
- クラウド型人事労務システムの活用でテンプレート管理・発行フローのデジタル化を検討する
在籍証明書の発行フロー整備は、バックオフィス業務全体のDX推進の入口にもなります。証明書類の電子化・人事データのクラウド管理を進めることで、属人化リスクを下げながら担当者の業務負荷を軽減することができます。自社のバックオフィス業務に課題を感じている場合は、次に解決すべき業務領域を合わせて見直してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 在籍証明書と在職証明書は同じですか?
A. 実務上はほぼ同義で使われています。「在籍証明書」は現在または過去の在籍を証明する書類で、「在職証明書」は現在就職・就業している事実を証明する書類として使われることが多いですが、法的に定義の区別があるわけではありません。提出先が指定している名称にあわせて表記するのが無難です。
Q2. 会社に在籍証明書の発行を断られた場合、どうすればよいですか?
A. 在籍証明書(任意発行)自体には会社の発行義務はありません。ただし、退職後であれば退職証明書(労働基準法第22条)を請求できます(退職から2年以内)。退職証明書を提出先に代替書類として認めてもらえるか確認してみてください。それでも対応してもらえない場合は、所管の労働基準監督署に相談することができます。
Q3. パートタイム・アルバイトでも在籍証明書を発行してもらえますか?
A. 雇用形態に関わらず、会社が発行することは可能です。正社員と同様に、雇用形態(パートタイム・アルバイト等)と在籍期間を記載した証明書を発行してもらうことができます。発行義務は法的にないため会社の対応次第となりますが、依頼の際は用途と提出先を明確に伝えると対応してもらいやすくなります。
Q4. 在籍証明書に有効期限はありますか?
A. 在籍証明書自体に法的な有効期限はありませんが、提出先(金融機関・行政機関等)が「発行から3か月以内」などの有効期限を設けているケースが多いです。提出先に有効期限を事前に確認し、期限内に発行・提出するようにしてください。特に住宅ローン審査や行政手続きでは厳しく管理されていることがあります。
Q5. 電子署名・電子印鑑で発行した在籍証明書は有効ですか?
A. 提出先が電子データを受け付けている場合は有効です。近年のペーパーレス化の流れで、行政手続きや民間金融機関でも電子署名付きのPDF書類を受理するケースが増えています。ただし提出先によっては原本(押印済みの紙書類)を求める場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
Q6. 在籍証明書に記載する年収は額面と手取りのどちらですか?
A. 一般的に「税込年収(総支給額)」を記載します。住宅ローン審査では特に総収入が重視されるため、社会保険料・税金控除前の税込年収を記載するのが標準的です。手取り年収を記載すると審査上不利になる可能性があるため、提出先から特段の指定がない限り税込年収で記載してください。
参考文献
・厚生労働省「確かめよう労働条件:退職時の証明(労働基準法第22条)」(https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/kaiko/q9.html、2026年6月23日取得)
・個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(https://www.ppc.go.jp/personalinfo/,2026年6月23日取得)
・中小企業庁「2024年版中小企業白書」(https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/,2026年6月23日取得)
・文化庁「著作権法の基本」(https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/,2026年6月23日取得)
・e-Gov法令検索「労働基準法第22条」(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049,2026年6月23日取得)
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