デジタル認証アプリとは?できること・使い方とビジネス活用を解説

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  • デジタル認証アプリでできることと使い方がわかる
  • ビジネスでの本人確認・多要素認証の活用と、公式アプリとeKYCサービスの違いがわかる
  • 個人情報など法務の注意点と失敗回避策、犯収法の改正動向がわかる

デジタル認証アプリとは、スマートフォンとマイナンバーカードなどを使って、オンライン上で「本人であること」を確認するためのアプリの総称です。代表的なものに、デジタル庁が提供する公的個人認証サービスに対応した公式の「デジタル認証アプリ」があります。「デジタル認証アプリで何ができるのか」「マイナンバーカードとどう連携するのか」「ビジネスでも本人確認やセキュリティ強化に使えるのか」といった疑問を持つ人は少なくありません。行政手続きのオンライン化や、業務システムのセキュリティ強化が進むなかで、デジタル認証の仕組みは個人にとっても企業にとっても身近なものになっています。本記事では、デジタル認証アプリの基本、できること・使い方、ビジネスにおける本人確認・多要素認証への活用、業界別の使いどころ、法務上の注意点、よくある失敗と回避策までを整理します。なお、機能や仕様はサービス・提供元・時期によって異なるため、最終的な詳細は各サービスの公式情報でご確認ください。

目次

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  1. デジタル認証アプリとは|本人確認をスマホで行う仕組み
  2. デジタル認証アプリでできることと使い方
  3. ビジネスにおけるデジタル認証の活用|本人確認と多要素認証
  4. 業務向けのデジタル認証・多要素認証の選び方と費用
  5. 業界別に見るデジタル認証の活用
  6. デジタル認証の利用で確認すべき法務・コンプライアンスの論点
  7. デジタル認証の導入でよくある失敗パターン3つと回避策
  8. デジタル認証を業務に取り入れる進め方|5ステップ
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ|今日からできる3つのこと
  11. 参考文献

デジタル認証アプリとは|本人確認をスマホで行う仕組み

デジタル認証アプリとは、スマートフォンとマイナンバーカードなどを使って、オンライン上で「本人であること」を確認する仕組みを提供するアプリです。従来は窓口や書類提出で行っていた本人確認を、スマートフォンで安全かつ簡単に済ませられる点が特徴です。

デジタル庁が提供する公式の「デジタル認証アプリ」は、マイナンバーカードを読み取り、その情報をもとに本人確認を行う仕組みです。スマートフォンでマイナンバーカードをかざして読み取ることで、対応するオンラインサービスへのログインや、本人確認が必要な手続きを進められます。マイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を用いることで、なりすましを防ぎ、安全性の高い本人確認を実現するとされています(デジタル庁「デジタル認証アプリ」関連情報2026年8月8日取得)。行政手続きや民間サービスでの本人確認の手段として、こうした仕組みの活用が広がっています。具体的な対応サービスや機能は、提供元の公式情報で確認が必要です。

デジタル認証アプリでできることと使い方

デジタル認証アプリでは、対応サービスへのログインや、オンラインでの本人確認が行え、事前にアプリのインストールとマイナンバーカードの登録をしておくことでスムーズに利用できます。使い方の基本は、まずアプリをスマートフォンにインストールし、マイナンバーカードを読み取って登録します。利用時は画面の案内に従ってマイナンバーカードをスマートフォンにかざし、暗証番号を入力するなどの操作で認証が完了します。パスワードだけのログインと異なり、カードという「物理的なもの」と暗証番号を組み合わせることで安全性が高まります。

場面 できること
事前の準備 アプリのインストール・マイナンバーカードの登録
ログイン 対応サービスへ安全にログイン
本人確認 オンライン手続きで本人であることを確認
セキュリティ 電子証明書でなりすましを防ぐ

ビジネスにおけるデジタル認証の活用|本人確認と多要素認証

ビジネスでは、デジタル認証の仕組みが「オンラインでの本人確認」と「業務システムのセキュリティ強化(多要素認証)」の2つの場面で活用され、なりすましや不正アクセスのリスクを減らします。1つ目の「オンライン本人確認」は、口座開設や契約手続きなど、これまで来店や郵送で行っていた本人確認を、オンラインで完結させる活用です。2つ目の「多要素認証(MFA)」は、業務システムへのログインを、パスワードだけでなく、スマートフォンの認証アプリなどを組み合わせて行う仕組みです。パスワードが漏れても、もう一つの認証がなければログインできないため、不正アクセスを大きく減らせます。テレワークで社外から業務システムにアクセスする機会が増えるなか、多要素認証は重要なセキュリティ対策です。IPAも、不正アクセス対策として認証の強化の重要性を示しています(独立行政法人IPA「情報セキュリティ10大脅威」2026年8月8日取得)。

ここで整理しておきたいのは、デジタル庁の公式アプリのような「個人が自身のマイナンバーカードで本人確認を行う」仕組みと、「事業者が自社サービスの申込・契約フローに本人確認の機能そのものを組み込む」仕組みは、目的も導入の仕方も異なるという点です。企業が新規口座開設や契約締結のオンライン化を進める場合、利用者が個人として公式アプリを使うだけでは足りず、自社サービス側に本人確認の機能を実装する必要があります。この場面で選択肢になるのが、企業が自社サービスに組み込む形で提供される「eKYC(electronic Know Your Customer)サービス」です。

公式デジタル認証アプリと事業者向けeKYCサービスの違い 個人が自身のマイナンバーカードで本人確認を行う公式アプリと、事業者が自社サービスに組み込む本人確認機能としてのeKYCサービスの役割の違いを示す図 公式デジタル認証アプリ 利用主体:個人 マイナンバーカードを使い 行政手続き・対応サービスに 本人としてログイン・確認 導入:不要(既存アプリを利用) 事業者向けeKYCサービス 利用主体:事業者 自社の申込・契約フローに 本人確認の機能を組み込み 利用者の本人確認を代行 導入:サービス選定・システム連携が必要

つまり、自社の新規申込や契約手続きをオンライン化し、利用者の本人確認そのものをサービスに組み込みたい事業者にとっては、公式アプリの普及動向を把握するだけでなく、自社に導入できるeKYCサービスを比較検討することが実務上の次のステップになります。選び方や導入時の注意点は、比較記事も参考にしながら自社の取引形態に合うサービスを検討するとよいでしょう。

業務向けのデジタル認証・多要素認証の選び方と費用

業務でデジタル認証・多要素認証を導入する場合、料金は1ユーザーあたり月額数百円程度が中央値の目安で、認証方式・既存システムとの連携・使いやすさで選ぶことが重要です。料金は「平均」より「中央値」で見ると実勢に近づきます。選ぶ際は、認証方式(スマホアプリ、生体認証、SMSなど)が自社に合うか、すでに使っている業務システムやクラウドサービスと連携できるか、従業員が無理なく使えるかを確認します。セキュリティを高めても、使いにくくて運用が定着しなければ意味がありません。利便性とのバランスを取り、トライアルで使い勝手を検証することが大切です。なお、デジタル庁の公式アプリのような行政提供のものは無料で利用できる場合があり、用途によって使い分けられます。

比較の観点 確認するポイント
認証方式 アプリ・生体認証・SMSなど自社に合うか
連携 使っている業務システムと連携できるか
使いやすさ 従業員・利用者が無理なく使えるか
料金 1人あたり月額数百円程度が目安(変動する場合あり)
サポート 導入・運用の支援があるか

業界別に見るデジタル認証の活用

デジタル認証で重視するポイントは業種で異なり、金融・不動産業、士業・専門サービス業、一般企業(社内システム)でそれぞれ活用方法が変わります。セキュリティ対策は、中小企業にとっても重要な経営課題です(中小企業庁「中小企業白書」2024年2026年8月8日取得)。

金融・不動産業|オンライン本人確認の効率化とeKYC選定の留意点

金融・不動産業では、口座開設や契約などで犯罪収益移転防止法(犯収法)に基づく厳格な本人確認が求められます。従来は対面や郵送で行っていた本人確認を、eKYCサービスの導入によってオンライン化することで、利用者の手間を減らし、手続きのスピードを上げられます。なりすましを防ぐ仕組みにより、不正な口座開設などのリスクも軽減できるとされています。

ただし、eKYCサービスを選定する際は、現在の制度が今後変わる可能性がある点に注意が必要です。警察庁は犯収法施行規則の改正について2025年にパブリックコメントを実施しており、現行規則で認められている本人確認書類の画像送信によるオンライン本人確認(いわゆる画像送信型のeKYC)を廃止し、マイナンバーカードのICチップ情報など、より偽変造されにくい方式に一本化する方向性が示されています。改正は2027年4月に施行される予定とされています(警察庁JAFIC「犯罪収益移転防止法の解説、パブリックコメント」2026年8月8日取得、金融庁「犯罪収益移転防止法におけるオンラインで完結可能な本人確認方法に関する金融機関向けQ&A」2026年8月8日取得)。金融・不動産業でeKYCサービスを選ぶ場合は、こうした制度対応の状況や、対応方式の見直し予定について、サービス提供元に確認しておくことが重要です。制度の詳細は今後変更される可能性があるため、最終的な内容は施行前の公表資料でご確認ください。

士業・専門サービス業|機密情報の保護

士業・専門サービス業では、顧客の機密情報や重要書類を多く扱うため、システムへの不正アクセス対策が欠かせません。多要素認証を導入すれば、万一パスワードが漏れても、不正なログインを防げます。クラウドで顧客情報を管理する事務所では、認証の強化が情報漏洩の防止に直結します。テレワークやリモートでの業務が増えるなかでは、社外からの安全なアクセスを実現する認証の仕組みが特に重要です。

一般企業(社内システム)|不正アクセス対策

一般の企業でも、社内システムやクラウドサービスへの不正アクセス対策として、多要素認証の導入が広がっています。パスワードの使い回しや漏洩による被害は、規模を問わず発生するため、追加の認証で守ることが効果的です。特にテレワークで社外から社内システムにアクセスする場合、認証の強化はリスク低減に直結します。導入の際は、従業員が無理なく使える方式を選び、利便性を損なわないようにすることが、運用の定着につながります。

デジタル認証の利用で確認すべき法務・コンプライアンスの論点

デジタル認証をビジネスで使う際は、個人情報保護法(本人確認情報)・犯罪収益移転防止法上の本人確認要件・サービスの利用規約の3点が主な論点となり、認証データの適切な取り扱いが重要です。

まず最も重要なのが、本人確認情報・認証データの取り扱いです。氏名・住所などの本人確認情報や、認証に関わるデータは個人情報にあたるため、利用目的を明示し、個人情報保護法に沿って安全に管理する必要があります(個人情報保護委員会「個人情報保護法」2026年8月8日取得)。次に、業種によっては、法令で本人確認の方法が定められている場合があります。金融機関などでは、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認が求められ、eKYCサービスを利用する場合はその方式が法令上の要件を満たすかを確認する必要があります。前述のとおり、犯収法施行規則の本人確認方法は2027年4月に改正が予定されており(警察庁JAFIC2026年8月8日取得)、現在利用しているオンライン本人確認の方式が改正後も継続して使えるかは、サービス提供元や監督官庁の最新情報で確認することが望ましいといえます。最後に、デジタル庁の公式アプリや各認証・eKYCサービスには利用規約があり、業務で利用する場合の条件が定められています。規約の範囲内で適正に利用することが重要です。

※本セクションの記述は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。個別の法解釈・実務対応については、弁護士等の専門家、または警察庁・金融庁・個人情報保護委員会等の該当する監督官庁にご確認ください。

デジタル認証の導入でよくある失敗パターン3つと回避策

デジタル認証導入の失敗は「使いにくくて運用が定着しない」「既存システムと連携できない」「認証データの管理・制度対応を軽視する」の3つに集約され、いずれも事前の確認で回避できます。

失敗1:使いにくくて運用が定着しない。なぜ起きるか:セキュリティの高さだけを優先し、従業員や利用者の使いやすさを確認しないために起こります。具体例:認証の手順が複雑で、現場が使いこなせず、結局運用されなかったケースです。回避策:自社に合った認証方式を選び、トライアルで現場の使いやすさを検証します。チェック観点:従業員・利用者が無理なく使える認証方式かを確認できているかです。

失敗2:既存システムと連携できない。なぜ起きるか:自社が使っている業務システムやクラウドサービスとの連携可否を確認せずに選ぶために起こります。具体例:導入した認証・eKYCサービスが既存システムと連携できず、活用が限定的になったケースです。回避策:自社の業務システムと連携できるかを事前に確認してから選びます。チェック観点:保護したいシステムや申込フローに認証を適用できるかを確認できているかです。

失敗3:認証データの管理・制度対応を軽視する。なぜ起きるか:本人確認情報や認証データが個人情報である点、また犯収法などの制度が改正され得る点を意識せず、管理ルールや見直し体制を定めないために起こります。具体例:認証データの取り扱いルールがなく、また利用中のeKYC方式が制度改正の対象になっていることに気づかず、対応が後手に回ったケースです。回避策:本人確認情報・認証データの取得目的を明示し、個人情報保護法に沿った管理体制を整えるとともに、犯収法などの制度改正の動向をサービス提供元や監督官庁の情報で定期的に確認します。チェック観点:認証データの取り扱いが法令に沿って管理され、制度改正の情報を追える体制になっているかです。

デジタル認証を業務に取り入れる進め方|5ステップ

デジタル認証は「目的の明確化→保護対象と要件の整理→サービスの比較・試用→運用ルールの策定→導入・効果測定」の5ステップで進めると、セキュリティと利便性を両立できます。

  1. 目的の明確化:本人確認とセキュリティ強化(MFA)のどちらが主目的かを整理する
  2. 保護対象と要件の整理:申込フロー・業務システムのうち、どこに認証を組み込む必要があるかを洗い出す
  3. サービスの比較・試用:認証方式・連携・費用に加え、犯収法など関連制度への対応状況も確認しながらトライアルする
  4. 運用ルールの策定:認証データの管理方法や、制度改正時の見直し体制を定める
  5. 導入・効果測定:導入後は利用状況や不正アクセスの発生状況を確認し、必要に応じて運用を見直す

よくある質問(FAQ)

Q1. デジタル認証アプリとは何ですか?

A. スマートフォンとマイナンバーカードなどを使い、オンライン上で本人確認やログインを安全に行う仕組みを提供するアプリです。代表的なものに、デジタル庁が提供する公式の「デジタル認証アプリ」があり、マイナンバーカードを読み取って本人確認を行います。

Q2. デジタル認証アプリでは何ができますか?

A. 対応するサービスへの安全なログインや、オンラインでの本人確認ができます。マイナンバーカードのICチップの電子証明書を使うことで、なりすましを防いだ信頼性の高い本人確認が可能です。具体的な対応サービスは提供元の情報を確認してください。

Q3. 使うには何が必要ですか?

A. デジタル庁の公式アプリの場合、スマートフォンとマイナンバーカードが必要です。事前にアプリをインストールし、マイナンバーカードを読み取って登録しておくと、対応サービスでスムーズに本人確認やログインができます。暗証番号も使います。

Q4. ビジネスではどう活用できますか?

A. オンラインでの本人確認(口座開設・契約など)の効率化と、業務システムのセキュリティ強化(多要素認証)の2つが代表的です。本人確認の手間を減らしつつなりすましを防ぎ、不正アクセスのリスクを下げる効果があります。

Q5. 公式のデジタル認証アプリと、事業者が導入するeKYCサービスはどう違いますか?

A. 公式のデジタル認証アプリは、個人が自身のマイナンバーカードを使って本人確認を行うためのアプリです。一方、eKYCサービスは、事業者が自社の申込・契約フローに本人確認の機能そのものを組み込むために導入するサービスで、利用主体が異なります。自社サービスをオンライン化し、利用者の本人確認を組み込みたい事業者は、eKYCサービスの比較検討が必要になります。

Q6. 多要素認証(MFA)とは何ですか?

A. ログイン時に、パスワードだけでなく、スマートフォンの認証アプリや生体認証など、複数の要素を組み合わせて本人確認を行う仕組みです。パスワードが漏れても、もう一つの認証がなければログインできないため、不正アクセスを大きく減らせます。

Q7. 業務向けの認証サービスの料金はどのくらいですか?

A. 1ユーザーあたり月額数百円程度が中央値の目安で、利用人数や機能で変動します。デジタル庁の公式アプリのような行政提供のものは無料で利用できる場合もあります。用途に応じて、自社条件での見積もりを取り比較することをおすすめします(価格は変動する場合があるため、最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください)。

Q8. eKYCの制度は今後変わりますか?

A. 警察庁は犯罪収益移転防止法施行規則の改正について2025年にパブリックコメントを実施しており、現行規則で認められている本人確認書類の画像送信によるオンライン本人確認を廃止し、マイナンバーカードのICチップ情報などを用いる方式に一本化する方向性が示されています。改正は2027年4月に施行される予定とされていますが、詳細は今後変更される可能性があるため、eKYCサービスを選ぶ際は最新の公表情報を確認することをおすすめします。

まとめ|今日からできる3つのこと

  1. デジタル認証の目的(個人の本人確認か、自社サービスへの本人確認・MFAの組み込みか)を整理する
  2. 目的が自社サービスへの本人確認組み込みであれば、犯収法など制度対応の状況も踏まえてeKYCサービスを比較し、連携・使いやすさ・料金を確認する
  3. 本人確認情報・認証データの管理ルールを定め、制度改正の動向を継続して確認する体制を作る

デジタル認証アプリは、スマートフォンとマイナンバーカードなどを使って、安全に本人確認やログインを行う仕組みで、デジタル庁の公式アプリが代表例です。個人の本人確認だけでなく、ビジネスでもオンライン本人確認の効率化や、多要素認証によるセキュリティ強化に活用できます。自社サービスに本人確認の機能そのものを組み込みたい場合は、公式アプリとは別に、eKYCサービスの導入を検討する必要があります。その際は、認証方式・連携・使いやすさ・料金に加えて、犯収法の改正動向のような制度対応の状況も確認し、個人情報保護法や利用規約といった法務論点も押さえたうえで、安心して活用できる体制を整えましょう。

参考文献

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