請求書の電子配信サービスとは?機能・オプション・取引先の受け取り方を解説【2026年最新】
Check!
- 楽楽明細の機能とオプションの範囲がわかる
- 取引先の受け取り方と評判の傾向がわかる
- 受け取る請求書も含めた電子化の進め方がわかる
楽楽明細は、株式会社ラクスが提供する、請求書・納品書・領収書・支払明細書・給与明細書などの帳票を、取引先ごとにWeb・メール・郵送・FAXで送付できるクラウド型の電子請求書発行システムです。販売管理システムなどから出力した帳票データを取り込んで一括作成し、印刷や封入、発送の手間を減らして入金消込まで進められます。一方で、承認フローや債権管理、郵送代行などはオプションとして案内されているため、導入前に標準機能との境界を確かめておくことが欠かせません。この記事では、受け取る請求書の電子化の考え方から始めて、仕組み、主な機能、オプションの範囲、料金体系の考え方、メリット・デメリット、取引先の受け取り方、評判の傾向、導入の進め方までを、経理担当者の目線で解説します。
楽楽明細とあわせて見直したい、受け取る請求書の電子化を診断
Q1. 毎月届く請求書の受け取り方は、どれに近いですか?
おすすめ記事
目次
開く
閉じる
開く
閉じる
電子請求書発行システムの次の一歩|受け取る請求書の電子化も一緒に見直す
楽楽明細のような電子請求書発行システムが効率化するのは、請求書を送る側の業務です。取引先から届く請求書の受領、承認、支払い、保存は、別の仕組みで考える必要があります。
発行側だけを電子化しても、受け取った紙やPDFの請求書の処理と保存の手間は残ります。提供元のラクスも、請求書の受領・処理・保存を担う別サービスとして「楽楽請求」を案内しており、発行と受領は別の仕組みで考えるのが一般的です。電子帳簿保存法では、メールやクラウドで受け取った請求書などの電子取引データを電子のまま保存することが求められるため、受け取る側の整備も後回しにできません。受領側を担う請求書受領サービスのうち、お名前.comビジネスコンシェルジュに掲載されている2つを、役割の違いで比べます。内容は各サービスの紹介ページの掲載にもとづいています(2026年10月14日確認)。
受け取る請求書の電子化|2つのサービスの役割の違い
自社の状況を選ぶと、合うサービスが強調されます。優劣ではなく役割の違いで並べています
この状況に合う一例:マネーフォワード クラウド債務支払 AI-OCRで支払依頼の下書きを作り、承認から銀行振込までを進められます。
資料を無料ダウンロードこの状況に合う一例:Bill One請求書受領 取引先は従来どおりの形式で送り、受け取りはBill Oneが代行します。
資料を無料ダウンロード| サービス | Bill One請求書受領 |
|
|---|---|---|
| 向いている会社 | 請求書の受領から承認、支払いまでを、クラウド上で一貫して管理したい会社 | 紙・PDF・メールなど形式の違う請求書を、受け取りの段階から一本化したい会社 |
| 特徴 | AI-OCRで請求書を読み取り、支払依頼の下書きを自動作成。ワークフローの承認経路を柔軟に設定でき、銀行振込APIと連携してクラウド上から振込ができる | あらゆる請求書をオンラインで受け取り、クラウド上で一元管理できる。申請・承認などの請求書業務もデジタル上で完結できる |
| 注意したい点 | 開封や受領・保管の代行はオプションになる | 価格を確認するには問い合わせが必要 |
| 資料・詳細 |
2サービスの資料をまとめて請求(入力は1回・無料)
まとめて資料をダウンロード表は横にスクロールできます。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
合うサービスは、毎月受け取る請求書の枚数、紙とPDFの割合、会計ソフトとの連携、受け取りとデータ化を代行に任せるか自社で行うかによって変わります。
受け取る請求書の入力・承認・振込が手作業のまま残る場合の一例が、株式会社マネーフォワードの「マネーフォワード クラウド債務支払」です。AI-OCRで請求書のPDFを読み取って支払依頼の下書きを作る機能、承認経路を柔軟に設定できるワークフロー、銀行振込APIによるクラウド上での振込が特徴です。紙の請求書の開封や受領、保管の代行はオプションになる点には注意が必要です。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
AI OCR機能や承認フローの効率化により、請求書の電子保存や自動入力で請求書管理を効率化するなら、マネーフォワード クラウド債務支払の導入がおすすめです。

評判・口コミを紹介
導入後の最大のメリットは、やはりペーパーレス化により紙にまつわる作業や手間がすべてなくなったことです。経費や支払の問い合わせの際に毎回紙を探す手間、ファイリングする手間、会計監査や税務調査の際に紙の資料を収集する手間がなくなりました。
経費の導入事例(マックス株式会社)|株式会社マネーフォワード
ここがおすすめ!
- 銀行振込APIと連携しているため、ワンクリックで振込みができる
- AI-OCRにより、適格請求書の判定業務を効率化
- ワークフローは自社にあわせて柔軟に申請経路の設定が可能
ここが少し気になる…
- 開封や受領・保管の代行はオプションとなる
宇都宮ヤクルト販売株式会社の導入事例の要約です。毎月100件以上届く紙の請求書の処理に多くの時間がかかっていたため、クラウド債務支払と受領代行サービスを導入し、7時間ほどかかっていた明細入力が4時間に短縮され、43%削減できたと紹介されています。
出典:マネーフォワード「宇都宮ヤクルト販売株式会社」導入事例
一方、紙・PDF・メールなど形式の違う請求書が混在していて、受け取りの窓口そのものを一本化したい場合の一例が、Sansan株式会社の「Bill One請求書受領」です。取引先は送付方法や発行形式を変えず従来どおり請求書を送り、Bill One請求書受領が代行して受け取ります。受け取った請求書はクラウド上で一元管理でき、申請や承認までオンラインで進められます。価格を確認するには問い合わせが必要な点には注意してください。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

評判・口コミを紹介
Bill Oneであれば紙の請求書でもオンラインで受領・データ化することが可能なため、それらの作業を行うことなく、請求書をオンラインで簡単に確認できるようになり、業務時間を3000時間程度削減できました。また、テレワークの前に請求書をスキャンするための残業がなくなり、経理担当者1人あたりのテレワーク実施時間が月44時間から月84時間へと増加しました。
ニュース(株式会社ボディワークホールディングス)|Sansan株式会社
ここがおすすめ!
- あらゆる請求書をオンラインで受け取れて、クラウド上で一元管理できる
- 申請や承認などのさまざまな請求書業務をデジタル上で完結でき、生産性が向上する
- インボイス制度や電子帳簿保存法などの法改正に都度対応し、請求書業務の負担を軽減できる
ここが少し気になる…
- 価格を確認するには問い合わせが必要
-
支払請求書の管理漏れを防げるようになりました。紙で届いた請求書もスキャンして取り込めるうえ、電子帳簿保存法に対応しているため、紙の保管・管理の手間が大幅に削減。業務効率が格段に向上しました。さらに、300件/月まではずっと無料で利用できる点もコストめんで大変ありがたく、導入しやすかったです。
株式会社サッポロライオンの導入事例の要約です。全国100店舗以上で対応していた請求書業務を集約し、業務効率化を実現したと、Bill One請求書受領の公式サイトで紹介されています。
出典:Bill One請求書受領「導入事例」
電子請求書発行システムとは|楽楽明細の仕組みと対象帳票
電子請求書発行システムとは、請求書や納品書などの帳票をWeb上で作成し、取引先ごとの方法で送付・管理するクラウドサービスです。楽楽明細は、帳票データの取り込みから送付、入金消込までを担う発行特化型のサービスです。
楽楽明細は、販売管理システムや会計ソフト、Excelなどから出力した帳票データ(CSVやPDF)を取り込み、取引先ごとに帳票を一括作成して、Web発行・メール添付・郵送・FAXといった取引先が希望する方法で送付します。公式サイトによると、累計導入社数は16,000社を突破したとされています(2026年3月末時点)。
送る側の業務に特化したサービス
楽楽明細の特徴は、帳票の作成と送付、入金消込に機能を絞っている点です。今使っている販売管理システムはそのままで、帳票を出力してから取引先に届けるまでの工程だけを電子化します。公式サイトも経理部だけで導入できると案内しており、基幹システムの入れ替えを伴わずに検討を始めやすいサービスです。
対象になる帳票の種類
名前に「明細」と付いていますが、対象は請求書に限りません。公式サイトは、請求書、納品書、領収書、支払明細書、給与明細書などを発行できる帳票として挙げています。社員向けの給与明細書や仕入先に送る支払通知書もまとめて扱える点が、請求書専用の発行ツールとの違いです。納品書の記載項目や使い方の基本は、納品書テンプレートの選び方の記事も参考になります。
給与明細書・支払明細書を電子化するときの注意点
給与明細書を電子で配る場合は、帳票の発行方法とは別に、法令上の手続きが関わります。国税庁のQ&Aによると、給与等の支払明細書は、受給者の承諾を得れば電磁的方法で提供(電子交付)できます。その際は、あらかじめ電磁的方法の種類と内容を示し、書面または電磁的方法で承諾を得る必要があります。承諾を得ていても、受給者から書面での交付を請求されたときは、書面で交付しなければなりません。
給与明細書の電子化に不安や反対の声が出る場合は、一律に切り替えず、承諾した人から電子で配り、紙を希望する人には書面を渡せる運用を残すのが現実的です。取引先へ電子で送る支払明細書(支払通知書)は、電子帳簿保存法に沿った保存の検討も必要です。本記事は制度の概要を紹介するもので、法的助言ではありません。個別の判断は税理士や社会保険労務士などの専門家に確認してください。
楽楽請求との違い
同じラクスの「楽楽請求」と名前が似ているため混同されがちですが、役割は逆です。楽楽明細は自社が取引先に帳票を送るためのサービス、楽楽請求は取引先から届いた請求書を受け取り、処理し、保存するためのサービスです。自社の課題が「発行の手間」なのか「受領後の処理の手間」なのかを先に切り分けておくと、検討するサービスを取り違えずに済みます。
電子請求書発行システムの主な機能|作成・送付・取引先対応・債権管理
楽楽明細の機能は、帳票を作る、送る、取引先に受け取ってもらう、入金を消し込む、という請求業務の流れに沿って整理すると理解しやすくなります。承認フローや債権管理など一部の機能は、オプションとして申し込む形です。
| 業務の段階 | 主な機能 | 効率化できること |
|---|---|---|
| 作成 | 帳票データ(CSV・PDF)の一括取込、帳票レイアウトの設定 | 既存システムの出力データから帳票をまとめて作成できる |
| 送付 | Web発行、メール添付、郵送代行、FAX送信 | 取引先ごとの送付方法を設定し、自動で振り分けられる |
| 取引先対応 | メールアドレスの収集、ダウンロード状況の確認と通知 | 取引先の受け取り漏れに気づき、フォローできる |
| 管理・統制 | 権限管理、操作履歴、承認フロー(オプション) | 誰がいつ何をしたかを記録し、誤送付を防ぎやすくなる |
| 入金・債権管理 | 入金データと請求データの照合、一括消込(債権管理オプション) | 目視確認を減らし、仕訳まで進められる |
| 法対応 | 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応 | 法改正に合わせた帳票と保存の運用を整えやすい |
帳票の作成と外部システムとの連携
公式サイトのよくあるご質問によると、取り込みには、テンプレートを使う「帳票データCSV一括取込」と、自社で作成したPDFなどをそのまま取り込む「帳票ファイル一括取込」の2つの方法があり、現在使っている帳票レイアウトをほぼ再現することもできます。
基幹システムとのデータ連携には、CSV連携に加えてAPI連携があり、API連携はオプションです。API連携を構築せずに半自動化する「楽楽コネクタ」や、姉妹製品「楽楽販売」との連携も、オプション一覧に掲載されています。給与計算ソフトを変えずに明細の配布だけを電子化したい場合も同じで、給与計算ソフトから帳票データ(CSV・PDF)を出力できれば取り込みの対象になります。自社の出力形式で取り込めるかは、無料デモで実際のデータを使って確かめましょう。
取引先ごとに選べる送付方法
すべての取引先がすぐに電子受け取りに対応できるとは限りません。楽楽明細では、取引先ごとにWeb発行、メール添付、郵送代行、FAX送信を選べます。郵送代行とFAX送信は公式のオプション一覧に掲載されているため、契約の範囲を確認しておきましょう。対応できる取引先から順に切り替え、紙が必要な取引先には郵送を続ける段階的な移行ができます。
承認フローと操作履歴
請求書は金額や宛先の誤りが信頼関係に直結する帳票です。承認フローは、発行前の承認を部署ごと、拠点ごと、帳票ごとに設定できる機能で、利用には承認フローオプションの申し込みが必要です。権限管理では操作できる範囲を権限グループごとに設定でき、操作履歴は最大5年間保存されると、公式サイトのよくあるご質問に書かれています。監査で帳票の配布状況を示す場面に備え、発行履歴、ダウンロード状況、操作ログをどの形式で確認できるかをデモで確かめておくと安心です。
入金消込と債権管理
公式サイトによると、債権管理Liteオプションを使うと、インターネットバンキングの入金データを取り込み、請求データと自動で照合して消込ができます。仕訳形式での出力や督促リストの作成にも対応します。複数口座の入金データを一括で取り込める「銀行振込データ自動連携」や、紐づけできない入金をAIが推測する「AI照合アシスト」(β版)も、オプションとして案内されています。
発行後に確認できるのは、帳票のステータス、取引先がダウンロードしたかどうか、請求残高といった、発行と入金の状況が中心です。消込結果はCSVで出力できるため、売上の集計や分析が必要な場合は、出力したデータを販売管理や会計の側で扱えるかを導入前に確認しておきましょう。
電子帳簿保存法・インボイス制度への対応
電子で送付した請求書は、送った側にとっても電子取引データにあたるため、電子帳簿保存法に沿った保存が求められます。インボイス制度のもとでは、登録番号や税率ごとの消費税額など、記載事項を満たした請求書を発行する必要があります。公式サイトは、両制度への対応、既存のレイアウトのままインボイスを発行できること、JIIMA認証の取得を案内しています。一方、オプション一覧には電子帳簿保存法の対応、インボイス事業者登録番号の管理、PEPPOL送信(電子インボイスの発行)も別に掲載されているため、標準とオプションの境界を契約前に確認してください。
制度の要件を満たすかどうかは、帳票の設定内容や自社の保存の運用にも左右されます。国税庁の資料で要件を確認したうえで設定してください。本記事は制度の概要を紹介するもので、個別の税務判断については税理士などの専門家に確認してください。
2サービスの役割を比較表で見る標準機能とオプションの範囲|導入前に確認したい項目
楽楽明細は、基本機能に加えて、課題ごとのオプションが用意されています。公式サポートサイトのオプション一覧に載る機能のうち、導入の判断に関わりやすいものを課題別に整理しました(2026年10月14日確認)。
| 解決したい課題 | 公式のオプション名の例 | 公式サイトの説明(要約) |
|---|---|---|
| 発行前のチェックを仕組みにしたい | 承認フロー、帳票ステータス管理 | 承認のワークフローの設定、発行済み帳票へのステータス付与 |
| 入金管理の手間を減らしたい | 債権管理、銀行振込データ自動連携 | 入金データの照合と消込、複数口座の入金データの一括取込 |
| 法制度への対応を整えたい | 電子帳簿保存法、インボイス事業者登録番号管理、PEPPOL送信 | 電子帳簿保存法対応の効率化、取引先の登録番号の管理、電子インボイスの発行 |
| 郵送・FAXの手間を減らしたい | 郵送代行サービス、FAX送信 | 印刷・封入・発送や、FAX送信の代行 |
| 他システムと連携したい | API連携、楽楽コネクタ、楽楽販売連携 | 基幹システムとの連携、API構築なしの半自動化、楽楽販売とのデータ連携 |
| セキュリティ・運用を強化したい | IPアドレス制限、マイページの二段階認証、プレミアムサポート | 管理画面のアクセス制限、取引先画面の認証強化、運用の相談や提案 |
必要なオプションは、取引先の数、紙を希望する取引先の割合、既存システム、内部統制で求められる水準によって変わります。見積もりを依頼するときは、自社に必要なものを書き出し、基本の範囲と追加の範囲を分けて提示してもらうと比較しやすくなります。金額は契約内容によって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。
電子請求書発行システムの料金体系の考え方
楽楽明細の料金は、導入時にかかる初期費用と、毎月かかる月額費用が基本です。公式サイトでは、詳しい料金表を資料として案内しています。帳票デザインのカスタマイズが必要な場合は別途費用がかかるとされ、郵送代行を使う場合は発送ごとの費用、オプションを使う場合はその費用が加わります。具体的な金額は改定される場合があるため、最新の内容は提供元に確認してください。
費用対効果は、システム利用料だけでなく、現在かかっているコストと並べて比べるのが基本です。次の項目を洗い出しておくと、見積もりを依頼したときに判断しやすくなります。
- 毎月の帳票発行件数と、そのうち電子化できそうな取引先の割合
- 紙代、印刷代、封筒代、切手代などの郵送関連費用
- 印刷から封入、発送までにかかっている作業時間と担当者の人件費
- 電子化後も郵送が残る取引先の件数(郵送代行の見積もりに使う)
- 必要になりそうなオプションの種類(承認フロー、債権管理、API連携など)
注意したいのは、電子化できない取引先が多い場合です。郵送代行は発送ごとに費用がかかるため、紙での送付が多く残ると削減効果が小さくなることがあります。導入前に取引先の対応状況を確認し、電子化できる割合を控えめに見込んでおきましょう。
電子請求書発行システムのメリット・デメリット
楽楽明細のような発行特化型のメリットは、印刷・封入・発送の作業と郵送費用を減らせることです。デメリットとして挙がりやすいのは、オプションの追加費用、取引先への案内と同意取得の手間、受け取る請求書は別に残ることです。
| 立場 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|
| 発行する自社 | 印刷・封入・発送の作業がなくなる。郵送関連費用を減らせる。承認フローで誤送付を防ぎやすい。入金消込まで効率化できる | 初期費用と月額費用がかかり、オプションで費用が加わる場合がある。取引先への案内と同意取得の手間がある。初期設定やデータ連携に時間がかかる場合がある |
| 受け取る取引先 | 郵送を待たずに請求書を確認できる。過去の請求書をWeb上で探せる。テレワーク中でも受け取れる | 電子取引データとして保存する手間が発生する。複数の発行元ごとにダウンロードする手間が増える |
最も大きいメリットは、印刷・封入・発送という物理的な作業がなくなることです。担当者が出社しなくても請求書を発行でき、取引先ごとの送付方法を一度設定すれば毎月自動で振り分けられるため、担当者の交代時にも引き継ぎやすくなります。
見落とされやすいデメリットは、受け取る取引先の側に負担が移る点です。発行元ごとに受け取り画面が異なると、取引先の経理担当者はいくつものサイトにログインしてダウンロードすることになります。また、承認フローや債権管理などをオプションで追加すると、最初の見積もりより費用が膨らむ可能性もあります。
自社が取引先から請求書を受け取る立場でも同じことが起きます。受け取る請求書が紙・PDF・メールに分かれていて、まず受け取りの窓口を一本化したい場合は、請求書を代行して受け取り、クラウド上で一元管理できる請求書受領サービスが選択肢になります。
取引先の受け取り方|マイページ方式とメール内URL方式
楽楽明細で発行された帳票は、取引先が専用のマイページ、または発行通知メールに書かれた専用URLからダウンロードします。発行する側は、取引先にどちらの方式で渡すかを決めて案内します。
| 方式 | 取引先の操作 | 発行側ができること |
|---|---|---|
| マイページ方式 | 取引先ごとに発行される専用マイページに、固定のIDとパスワードでログインして帳票をダウンロードする。過去に発行された帳票もダウンロードできる | お知らせ機能など、マイページ特有の機能を使える。通知メールに帳票データを添付することもできる |
| メール内URL方式 | 発行通知メールに書かれた専用URLから帳票をダウンロードする。IDとパスワードを管理する必要がない | 帳票のダウンロード期限を設定できる。取引先のダウンロード履歴を管理できる。URLにパスワードを設定すると、別のメールでパスワードが届く |
この内容は、公式サイトの帳票の受取方法の案内にもとづいています。取引先には、受け取り方式の説明と問い合わせ窓口を事前に伝えておくと、「請求書が届いていない」という問い合わせを減らせます。公式のサポートサイトは、楽楽明細の名前を騙るフィッシングメールへの注意も呼びかけているため(2026年6月)、案内文には正規の送信元を明記しておくと安心です。
受け取る側の経理で起きること
取引先が楽楽明細で請求書を発行すると、受け取る側の経理には、発行元ごとにマイページや通知メールが増えていきます。公式のよくあるご質問には、複数社から楽楽明細で受け取った帳票を、姉妹製品「楽楽電子保存」の無料プランで電子帳簿保存法に対応した形で一元管理できるという案内があります。楽楽明細以外の発行元や、紙・メール添付など形式の違う請求書も含めて、受け取りから支払いまでをまとめたい場合は、請求書受領サービスの出番です。自社の受け取り業務が今のやり方で足りているか、次のチェックで確かめてみてください。
受け取る請求書の処理、今のやり方で大丈夫?セルフチェック
当てはまるものを選んでください(登録不要)
評判・口コミ・サポート体制で見られる傾向
レビューサイトのITreviewでは、楽楽明細の総合評価は4.1、レビューは113件です(2026年10月14日確認)。評価の内訳は、5.0が9件、4.0-4.5が85件、3.0-3.5が19件で、3.0未満はありません。企業規模別のレビュー数は、大企業14件、中堅企業57件、中小企業42件です(出典:ITreviewの楽楽明細のレビュー)。個別のレビューは利用環境によって感じ方が異なるため、検討時の確認ポイントとして参考にしてください。
| 評価されやすい点 | 改善点・確認したい点 | 検討時に確認したいこと |
|---|---|---|
| 取引先ごとにWeb・メール・郵送を振り分けられ、段階的に電子化できた | 紙を希望する取引先が残る場合の郵送の運用を決めておく必要がある | 取引先ごとの受け取り方法の希望を、事前に調べておく |
| CSVやAPIで既存システムのデータを取り込め、開発側の改修が少なく済んだ | API連携や楽楽コネクタはオプションの契約が前提になる | 自社システムの出力形式で取り込めるか、API連携の契約範囲を確認する |
| 送付状況やダウンロード状況を管理画面で確認でき、取引先からの問い合わせに答えやすい | 過去の発行履歴を複数の条件で絞り込む検索は使いにくいと感じるレビューがある | 件数が増えたときの検索のしやすさを、デモで試す |
サポート面では、公式サイトが専任のサポートスタッフによる導入から運用までの支援と、導入後のWeb・電話・メールでの継続サポートを案内しています。契約者向けには、設定方法やマニュアル、よくある質問をまとめた「楽楽明細サクセスナビ」というサポートサイトがあり、ログインするとAIチャットで質問できます。利用にはアカウント登録の申込が必要です。運用の相談や提案まで受けたい場合は、オプションとして「プレミアムサポート」が案内されています。
公式サイトの導入事例の数字は各社の条件での結果のため、そのまま自社に当てはめず、試算の参考にとどめてください。一般に、発行件数が多く既存の帳票をそのまま使いたい企業ほど効果を見込みやすく、発行件数が少ない企業や紙での送付が多く残る企業では見込みにくくなります。無料デモや資料請求で、自社の帳票と発行件数を使って試算してから判断しましょう。
電子請求書発行システムの導入でよくある失敗パターン
導入で起きやすい失敗の多くは、システムの機能ではなく、導入前の準備と社外との調整に原因があります。
| よくある失敗(Before) | 起きること | 事前の対策(After) |
|---|---|---|
| 取引先に案内せず、いきなり電子送付に切り替えた | 請求書が届いていないと問い合わせが相次ぎ、支払いが遅れる | 切り替えの数か月前から案内し、受け取り方法の希望を回収する |
| 発行側だけを電子化し、受け取る請求書は紙のまま | 受領した請求書の処理と保存に手間が残り、経理全体の工数があまり減らない | 受領側の電子化も同じ計画の中で検討する |
| 帳票データの出力形式を確認せずに契約した | 取込前のデータ加工が毎月発生し、手作業が残る | デモ段階で自社システムの実データを取り込んで検証する |
| 承認フローなどのオプションの要否を決めずに運用を始めた | 金額や宛先の誤りに気づかないまま一斉送付してしまう。後から追加の費用が必要になる | 発行前の承認者と権限、必要なオプションを決めてから本番運用に入る |
特に一つ目の失敗は、電子化の効果そのものを損ないます。電子送付は取引先の受け取り方を変えることでもあるため、取引先と合意しながら進めることが欠かせません。
電子請求書発行システムの導入の進め方
失敗を避けるには、いきなり全取引先に展開せず、次の順序で段階を分けて進めるのが現実的です。
- 現状把握:毎月の帳票の種類と発行件数、送付方法の内訳、郵送費と作業時間を集計する
- 取引先調査:主要な取引先に電子での受け取りが可能か、希望する受け取り方法は何かを確認する
- デモと見積もり:自社の帳票データを使ってデモを受け、発行件数と郵送残数、必要なオプションをもとに見積もりを取る
- 社内ルール整備:承認者、権限、電子取引データの保存方法、再発行時の対応を決める
- 取引先への案内:切り替え時期、受け取り方法、問い合わせ窓口を書面やメールで案内する
- 段階的な切り替え:電子化に同意した取引先から切り替え、紙の取引先は郵送代行や自社郵送で継続する
- 効果検証:数か月運用したら、作業時間と費用の変化を導入前と比べ、電子化の対象を広げる
取引先への案内では、なぜ電子化するのか、受け取る側の利点は何か、紙を希望する場合はどうすればよいのかを明確に伝えると、同意を得やすくなります。自社が受け取る請求書の電子化を進めた経験は、取引先への説明の説得力にもつながります。
電子請求書発行システムと他の電子帳票サービスとの違い
請求書を電子化するサービスは、楽楽明細のような発行特化型だけではありません。役割の異なるサービスのタイプを整理すると、自社に必要なものが見えやすくなります。
| タイプ | 主な役割 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| 発行特化型(楽楽明細など) | 既存システムの帳票データから請求書などを作成・送付する | 販売管理システムを変えずに発行業務だけを効率化したい企業 |
| 会計ソフト一体型 | 会計ソフトの機能の一部として請求書を作成・送付する | 発行件数が少なく、会計ソフトでまとめて管理したい企業 |
| 請求書受領型 | 取引先から届く請求書を受け取り、データ化・承認・保存する | 受け取る請求書の枚数が多く、処理と保存に手間がかかっている企業 |
| 企業間取引プラットフォーム型 | 発行と受領を同じ基盤上で行い、取引先同士でデータをやり取りする | 主要な取引先が同じ基盤を使っている企業 |
発行特化型の楽楽明細は、発行件数が多く、既存の帳票をそのまま活かしたい企業に向いたタイプです。発行件数が月に数十件程度で会計ソフトにも請求書の作成機能がある場合は、会計ソフト一体型で十分なこともあります。いずれを選んでも受け取る側の処理は別に残るため、発行側と受領側のサービスの組み合わせで考えるのが現実的です。同じ電子請求書発行システムの機能、料金の考え方、導入の注意点は、電子請求書発行システムとはの記事でも整理しています。経理業務全体の電子化の進め方は、経理DXとは?電帳法・インボイス対応と進め方を3段階で解説も参考にしてください。
受け取る請求書の電子化には、紙の開封やスキャンまで任せられる代行タイプ、自社でアップロードしてAI-OCRで読み取る自社タイプなど、さらに細かな違いがあります。受け取った請求書の入力・承認・振込を一つの流れにしたい場合は、承認のワークフローと銀行振込APIを備えたサービスの資料で、受領から支払いまでの運用を確かめておきましょう。
2サービスの役割を比較表で見るよくある質問(FAQ)
Q1. 電子請求書発行システムとは何ですか?楽楽明細ではどんなことができますか?
A. 請求書や納品書などの帳票をWeb上で作成し、取引先ごとの方法で送付・管理するクラウドサービスです。楽楽明細は、帳票データ(CSV・PDF)を取り込んで一括作成し、Web発行、メール添付、郵送代行、FAX送信で送付して、入金消込まで進められる発行特化型です。
Q2. 楽楽明細で発行された明細(帳票)は、どこでダウンロードできますか?
A. 取引先は、専用のマイページにIDとパスワードでログインするか、発行通知メールに書かれた専用URLから帳票をダウンロードします。マイページでは過去に発行された帳票もダウンロードできます。発行する側は、帳票のダウンロード期限の設定や、取引先がダウンロードしたかどうかの確認ができます。
Q3. 電子請求書発行システム(楽楽明細など)のデメリットは何ですか?
A. 承認フローや債権管理、郵送代行などがオプションで追加費用がかかる場合があること、取引先への案内と同意取得の手間、紙を希望する取引先への対応、受け取る請求書は別の仕組みで処理する必要があることが挙げられます。導入前に、必要なオプションと取引先の受け取り方を確認してください。
Q4. 楽楽明細と楽楽請求の違いは何ですか?
A. 役割が逆です。楽楽明細は自社が取引先に請求書などの帳票を送るためのサービスで、楽楽請求は取引先から届いた請求書を受け取り、処理し、保存するためのサービスです。発行の手間と受領後の処理の手間のどちらが課題かで、検討するサービスが変わります。
Q5. 楽楽明細は電子帳簿保存法やインボイス制度に対応していますか?
A. 公式サイトは、両制度への対応とJIIMA認証の取得を案内しています。ただし、電子帳簿保存法の対応やインボイス事業者登録番号の管理、PEPPOL送信などはオプション一覧にも掲載されているため、標準の範囲を契約前に確認してください。要件を満たすかは自社の運用にも左右されるため、国税庁の資料で確認し、個別の判断は税理士などの専門家に確認してください。
Q6. 取引先が電子での受け取りに対応していない場合はどうなりますか?
A. 取引先ごとに送付方法を設定できるため、紙を希望する取引先には郵送代行、FAXを希望する取引先にはFAX送信で対応できます。郵送代行とFAX送信はオプションです。電子化に同意した取引先から順に切り替える段階的な移行ができますが、郵送が多く残ると費用の削減効果は小さくなります。
まとめ
楽楽明細は、請求書や納品書などの帳票を電子で作成・送付し、入金消込まで効率化できる発行特化型のクラウドサービスです。検討する際は、次の点を押さえておきましょう。
- 楽楽明細は送る側の業務に特化しており、既存の販売管理システムを変えずに導入を検討しやすい
- Web発行、メール添付、郵送代行、FAX送信を取引先ごとに選べ、段階的に電子化を進められる
- 承認フロー、債権管理、郵送代行などはオプションのため、必要な範囲と費用を契約前に確認する
- 取引先への案内と同意取得、受け取り方式の説明、紙を希望する取引先への対応を先に決める
- 給与明細書は受給者の承諾が前提になるなど、帳票の種類ごとの制度も確認する
- 受け取る請求書の処理は別に残るため、請求書受領サービスの資料を取り寄せ、受け取りから支払いまでの電子化も検討する
請求書の電子化は、送る側と受け取る側の両方がそろって初めて、経理業務全体の負担が大きく下がります。自社の発行件数と取引先の状況に合わせて、無理のない範囲から電子化を進めていきましょう。
参考文献
- 国税庁「電子帳簿保存法関係」https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/index.htm
- 国税庁「特集 インボイス制度」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
- 国税庁「源泉徴収票等の電磁的方法による提供(電子交付)」Q&A「1. 基本的な事項」https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/denshikofu-qa/answer.htm
- 株式会社ラクス「楽楽明細」公式サイトhttps://www.rakus.co.jp/rakurakucloud/meisai/
- 株式会社ラクス「帳票の受取方法」https://www.rakus.co.jp/rakurakucloud/meisai/chohyo/accept/
- 株式会社ラクス「よくあるご質問」https://www.rakus.co.jp/rakurakucloud/meisai/faq/
- 楽楽明細サクセスナビ「オプション一覧」https://success-navi.rakurakumeisai.jp/hint/category/mcat_4
- ITreview「楽楽明細の評判・口コミ」https://www.itreview.jp/products/rakurakumeisai/reviews
- マネーフォワード「宇都宮ヤクルト販売株式会社」導入事例https://biz.moneyforward.com/case/10410/
- Sansan株式会社「Bill One請求書受領」導入事例https://bill-one.com/ap/case/
