取り急ぎの意味とは?正しい使い方・言い換え・NG例を解説

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  • 「取り急ぎ」の意味と続報を送るマナーがわかる
  • 目上の人やお礼・お詫びで失礼になる理由を押さえられる
  • 「まずは」「略儀ながら」など言い換えを使い分けられる

「取り急ぎ」とは、「とりあえず急いで」という意味で、詳しい説明や丁寧な前置きは後回しにして、用件だけを先に伝えるときに使うメールやチャットの締めの言葉です。使うなら続報を送ることが前提で、目上の人や社外の相手には「取り急ぎご連絡まで」のような省略形を避け、お礼やお詫び、数日たった返信にも使わないのが原則です。ただ、どこまでが許されて何が失礼になるかは受け取る人によって感じ方が分かれ、迷う人は少なくありません。本記事では、意味と語源、使ってよい場面、失礼になるケース、言い換え、よくある失敗までを整理し、チームで基準を揃える方法も紹介します。

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Q1. 「取り急ぎ」で、いちばん知りたいことは?

目次

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  1. 「取り急ぎ」の使い方は人によってずれる|基準を揃える方法と研修サービスの役割
  2. 「取り急ぎ」の意味|とりあえず急いで
  3. 使う場面|メール・チャットの締めの言葉として
  4. 失礼になるケース|敬語を伴わない省略表現
  5. 言い換え表現|シーン別の使い分け
  6. よくある失敗パターン(目上の相手にそのまま使う等)
  7. ビジネスメール全体での言葉遣いの注意点と、組織で基準を揃える進め方
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ
  10. 参考文献

「取り急ぎ」の使い方は人によってずれる|基準を揃える方法と研修サービスの役割

「取り急ぎ」を使ってよいかどうかは、相手や会社の文化で受け止め方が分かれるため、個人の判断に任せず、組織で基準を決めて学べる形にしておくのが確実です。

文化庁の文化審議会答申「敬語の指針」は、敬語の使い方を「こういう相手には必ずこの形」と固定的に考えず、相手や場面に応じて選ぶ「自己表現」と位置づけています。裏を返せば、「取り急ぎ」の可否にも正解が一つに決まらない部分があり、人によって判断がずれます。新人が入るたびに先輩が個別に直したり、部署ごとに許容範囲が違ったりすると、取引先に届くメールの印象が担当者ごとにばらつきます。

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「取り急ぎ」の意味|とりあえず急いで

「取り急ぎ(とりいそぎ)」とは、「とりあえず急いで」という意味で、詳しい説明や丁寧な前置きは後回しにして、最低限の用件だけを先に伝えるときに使う書き言葉です。「詳細は改めて連絡します」という含みを持つ点が大きな特徴です。

辞書では「いそぎ」を強めた手紙文の言葉

コトバンクに掲載されているデジタル大辞泉は、「取り急ぎ」を「取り急ぐ」の連用形で副詞的に使う語とし、「いそぎ」を強めていう語、手紙文に用いる語と説明しています。もともとは手紙の末尾で使う書き言葉で、現在もメールやチャットの文章で使うのが一般的です。口頭で使う言葉ではないため、電話で伝えるときは「まず要点だけお伝えします」のように言い換えます。

「取り」と「急ぎ」に分けると意味がわかりやすい

「取り急ぎ」は、動詞「急ぐ」に接頭語の「取り」が付いた「取り急ぐ」の連用形です。「取り」は「取り計らう」「取り揃える」などと同じく、後に続く動作の意味を強めたり、語調を整えたりする働きを持ちます。そのため「取り急ぎ」は、単に急ぐというより「何はさておき急いで対応する」というニュアンスになります。

本来は「儀礼を省くこと」を断る言葉

手紙の時代、正式な文書には季節の挨拶や相手を気遣う前文を入れるのが礼儀とされていました。「取り急ぎ」は、そうした形式を省いて用件だけを書くことを相手に断る言葉として、手紙の末尾で使われてきました。現在のメールやチャットでも、この「本来ならもっと丁寧に書くべきところを、急ぎのため簡略にしている」という意味合いは変わっていません。

つまり「取り急ぎ」は、書き手が丁寧さよりもスピードを優先したことを自ら表明する言葉です。この性質を理解しておくと、どんな場面で使ってよく、どんな場面で避けるべきかが判断しやすくなります。

使う位置は文末の締め。急ぎは件名でも示す

メールでは、「取り急ぎご連絡まで」のように文章の最後に置くのが一般的です。文頭や文の途中に置くと、何が急ぎなのかが伝わりにくくなります。急ぎであることを最初に知らせたいときは、件名に【至急】などを付け、本文は用件を先に書きます。件名で緊急度を示し、文末の「取り急ぎ」で「詳細は後で送る」ことを伝える、という役割分担にすると読み手が迷いません。

使う場面|メール・チャットの締めの言葉として

「取り急ぎ」は、すぐに伝えるべき情報があり、詳細は後で補足する予定がある場面で使います。急ぎでない連絡や、続報の予定がない連絡には向きません。典型的なのは次のようなケースです。

  • メールや資料を受け取ったことだけを先に知らせ、内容の確認結果は後で返すとき
  • トラブルや予定変更の発生を、原因や対応策が固まる前に一報するとき
  • 会議や商談の決定事項だけを先に共有し、議事録は後で送るとき
  • 外出先や移動中で、まとまった返信を書く時間がないとき

よく使われる言い回しと例文

ビジネスで使われる「取り急ぎ」の形は、大きく分けて文末で締める形と、文の中で使う形があります。

言い回し 例文 向いている相手
取り急ぎご連絡まで 会議室が変更になりました。取り急ぎご連絡まで。 社内の同僚、親しい取引先
取り急ぎご報告いたします システム障害が発生したため、取り急ぎご報告いたします。詳細は判明しだい改めてお知らせします。 上司、取引先
取り急ぎご返信申し上げます 資料を確かに拝受しました。内容は確認のうえ、明日中にご連絡いたします。取り急ぎご返信申し上げます。 目上の人、社外の担当者
取り急ぎ〇〇を共有します 取り急ぎ、本日の決定事項を共有します。議事録は夕方に送ります。 社内チーム、プロジェクトメンバー

シーン別に見る使い方と、続報に書くこと

同じ「取り急ぎ」でも、場面によって、続報に書くべき内容が変わります。社内向けの連絡を例に整理します。

シーン 例文 続報に書くこと
日程の変更を共有する 明日のチームミーティングは延期になりました。変更後の日時は追ってお知らせします。取り急ぎご連絡いたします。 新しい日時と、決まる見込みの時期
外出先でメールを確認した ご依頼のメールを確認しました。外出中のため、詳細は戻り次第ご連絡します。取り急ぎご報告します。 戻る時刻と、対応の予定
商談や作業の結果を先に伝える 先ほどの商談が終わりました。提案は前向きに受け止めていただけました。詳細は夕方に共有します。取り急ぎご報告します。 詳細を共有する時刻
トラブルの発生を周知する 社内システムに障害が発生しています。対象の方は、いったんログアウトしてください。復旧の見込みは判明しだいお知らせします。取り急ぎご連絡いたします。 復旧の見込みと、次の連絡の時期

用件は1つに絞る

「取り急ぎ」のメールには、本当に急ぐ用件だけを書きます。あれもこれも盛り込むと、一番大事な情報が埋もれてしまううえ、作成に時間がかかって「急ぎの連絡」ではなくなります。補足したい内容は、後で送る続報にまとめましょう。

「改めて連絡する」一文を必ず添える

「取り急ぎ」を使ったメールを受け取った相手は、続きの連絡が来ることを前提に待っています。そのため、「詳細は明日の午前中にお送りします」「確認でき次第、改めてご連絡いたします」など、次にいつ何を連絡するかを一文添えるのがマナーです。続報がないまま放置すると、「取り急ぎ」と書いたこと自体が、その場しのぎの返信だったと受け取られてしまいます。続報の準備が遅れているときは、完成を待たずに「確認に時間がかかっています。〇日までにご連絡します」と状況だけでも一報しておくと、相手の不安を抑えられます。

「取り急ぎ」のメールを受け取ったときの対応

受け取った側は、続報を待つのが基本で、返信を急ぐ必要はありません。ただし、送り手が目上の人や取引先の場合は、「ご連絡ありがとうございます。続報をお待ちしております」と短く一言返すと丁寧です。予定した時期を過ぎても続報が届かないときは、「恐れ入りますが」と添えて、状況を確認します。

チャットツールでの「取り急ぎ」

SlackやMicrosoft Teamsなどのビジネスチャットでは、メールより短く気軽なやり取りが一般的なため、社内では「取り急ぎ共有です」といった使い方もよく見られます。ただし、チャットでも社外の相手や役職者とのやり取りでは、メールと同じ配慮が必要です。また、チャットはもともと即時性の高いツールなので、毎回「取り急ぎ」を付けると言葉が形骸化し、本当に急ぎの連絡が埋もれる原因にもなります。単に見たことを伝えたいだけなら、スタンプや「承知しました」の一言で足りる場面も多くあります。急ぎの連絡にだけ使うなど、チーム内で使い方を揃えておくと伝わりやすくなります。

失礼になるケース|敬語を伴わない省略表現

「取り急ぎ」自体は失礼な言葉ではありませんが、省略した形を目上の人に使う、お礼やお詫びに使う、数日後の返信に使うと、失礼になりやすくなります。問題になりやすいのは、敬語を伴わない省略した形で使う場合と、丁寧さが求められる場面で使う場合です。

「〇〇まで」で止める形は敬語ではない

「取り急ぎご連絡まで」は、本来「取り急ぎご連絡いたします」「取り急ぎご連絡申し上げます」と続く文の後ろを省いた形です。「ご連絡」には「ご」が付いていますが、文末の動詞が省略されているため、全体としては丁寧な表現とはいえません。「まで」で言い切ると、「以上」と一方的に締めくくるような響きにもなります。文化審議会答申「敬語の指針」は、敬語を固定的・絶対的なものではなく、相互的・相対的なものとして整理しています。この考え方に照らすと、省略形は気心の知れた相手向けの表現であり、目上の人や社外の相手には省略しない形を選ぶのが無難です。

避けたい場面とその理由

NG例 失礼に受け取られる理由 正しい表現の例
(取引先の部長へ)取り急ぎご報告まで。 文末が省略され、目上の相手に対する敬意が伝わりにくい まずはご報告申し上げます。詳細は追ってご連絡いたします。
取り急ぎお礼まで。 感謝の気持ちを簡略に済ませた印象になり、投げやりに見える 略儀ながら、まずはメールにてお礼申し上げます。
(お詫びのメールで)取り急ぎお詫びまで。 謝罪を急いで済ませようとしている印象を与え、誠意が伝わらない まずはメールにて心よりお詫び申し上げます。
(数日後の返信で)取り急ぎご返信まで。 時間が経っているのに「急いで」と書くと、内容と状況が矛盾する ご返信が遅くなり申し訳ございません。
取り急ぎ(続報なし) 相手は続きを待っているため、放置すると信頼を損なう 詳細は明日中にお送りします、と次の連絡を明記する

「取り急ぎお礼まで」は絶対にNGなのか

「取り急ぎお礼まで」については、「すぐに感謝を伝えたい気持ちの表れなので問題ない」という意見と、「お礼を簡略にするのは失礼」という意見の両方があります。どちらが正しいというより、受け取る側の感じ方が分かれる表現だと考えるのが実務的です。社内の親しい相手であれば問題になりにくい一方、社外の相手や目上の人には、印象を損なうリスクを避けて「まずはお礼申し上げます」などに言い換えておくのが安全です。お礼メールそのものの書き方は、お礼メールの書き方|構成と送信タイミング・シーン別例文で詳しく解説しています。

お詫びのメールでは使わない

お詫びに「取り急ぎ」を付けると、謝罪を急いで済ませようとしている印象を与えやすく、後から丁寧に連絡し直しても「適当に済まされた」と受け取られるおそれがあります。まずはメールで一報を入れる場合でも、「まずはメールにて失礼いたしますが、お詫び申し上げます」のように、お詫びの言葉そのものは省略しない形にします。謝罪メールの構成は、謝罪メールの書き方|場面別の文例・基本構成・NG表現と送信前チェックリストが参考になります。

「取り急ぎよろしくお願いいたします」は正しい表現か

「取り急ぎよろしくお願いいたします」は、文として誤りとまではいえません。ただ、「取り急ぎ」は用件を先に伝える言葉なので、依頼の場面では「詳細は後で、とにかく急いで対応してほしい」という含みに受け取られ、急かされた、あるいは丸投げされたと感じる人もいます。目上の人や社外の相手に頼むときは、「まずはご確認のほど、よろしくお願いいたします」「お忙しいところ恐れ入りますが、〇日までにご確認をお願いいたします」のように、依頼の内容と期限を具体的に書くほうが丁寧に伝わります。

ここまで見てきたとおり、どこまでを失礼とみなすかは、会社や部署の文化、相手との関係で変わります。判断を各自に任せると、同じ「取り急ぎ」でも人によって対応が割れます。自社としての目安を決めて新人にも共有するには、社内の教え方そのものを教材にする方法があります。

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言い換え表現|シーン別の使い分け

迷ったときは「まずは」に言い換えるのが無難です。お礼やお詫びには「略儀ながら」、急ぎの連絡の締めには「〇〇のみにて失礼いたします」が使えます。

「取り急ぎ」の代わりに使える表現はいくつかあり、それぞれニュアンスが少しずつ異なります。相手と場面に合わせて選べるよう、特徴を整理しておきましょう。

言い換え表現 ニュアンス 使いやすい場面と例文
まずは 最初の段階として伝える。急ぎの印象が薄く、柔らかい 目上の人全般。まずはご報告申し上げます。
ひとまず/一旦 暫定的であることを示す。後で更新する前提が伝わる。やや口語的なので、上司や取引先には控えめに使う 途中経過の共有。ひとまず現時点の状況をお知らせします。
略儀ながら 正式な手順を省くことを丁寧に詫びる、改まった表現。急ぎの意味はあまり含まない お礼や挨拶。略儀ながらメールにてお礼申し上げます。
〇〇のみにて失礼いたします 用件だけで締めることを丁寧に断る。「まずは」と組み合わせるとさらに丁寧になる 短い返信。まずはご報告のみにて失礼いたします。
急ぎご連絡いたします 緊急性をはっきり伝える トラブルの一報。緊急のため、急ぎご連絡いたします。

迷ったときは「まずは」を選ぶと、ほとんどの相手に対して失礼になりにくく、後で詳細を送る含みも残せます。お礼や挨拶のように気持ちを伝える場面では「略儀ながら」、本当に緊急性を伝えたい場面では「急ぎ」と、目的に応じて使い分けるとよいでしょう。

3段階で丁寧にする手順

言い換えは、単語を1つ替えるだけでは足りないことがあります。外出先で見積もりの依頼メールを受け取り、受領だけを先に返す場面を例に、3段階で整えてみましょう。

段階 文面 直したところ
直す前 見積もりのご依頼を確認しました。外出中のため、取り急ぎご連絡まで。 文末が省略され、いつ返事が来るかもわからない
1. 言葉を替える 見積もりのご依頼を確認しました。外出中のため、まずはご連絡まで。 「取り急ぎ」を「まずは」に替えた
2. 文末を整える 見積もりのご依頼を確認いたしました。外出中のため、まずは受領のご連絡のみにて失礼いたします。 「まで」を「のみにて失礼いたします」に替えた
3. 続報を添える 見積もりのご依頼を確認いたしました。外出中のため、まずは受領のご連絡のみにて失礼いたします。見積書は明日の午前中にお送りいたします。 次の連絡の時期を明記した

送る前に確認したい3つの問い

「取り急ぎ」を使うかどうか迷ったら、送信前に次の3点を自分に問いかけると判断しやすくなります。

  1. 本当に急いで伝える必要がある内容か(急ぎでなければ、通常の丁寧なメールにする)
  2. 後で詳細を送る予定があるか(予定がなければ、「取り急ぎ」を使わず完結した文にする)
  3. 相手は目上の人や社外の人か、内容はお礼やお詫びか(該当する場合は言い換える)

この3点は、自分一人で確認するぶんには十分です。ただ、チーム全員が同じ判断をしているかどうかは別の問題です。自社の運用を、次のセルフチェックで振り返ってみましょう。

メールの言葉遣い、チームの運用は今のままで大丈夫?セルフチェック

当てはまるものを選んでください(登録不要)

よくある失敗パターン(目上の相手にそのまま使う等)

「取り急ぎ」の失敗は、相手や続報の有無を考えずに定型句として使うことで起きます。送る前に宛先・内容・続報の3点を確認すれば防げます。

実際のメールでは、言葉の意味を知っていても、急いでいるときほど同じ失敗を繰り返しがちです。よくあるパターンをBefore/Afterで確認しておきましょう。

失敗パターン Before After
社内チャットの癖で、社外の担当者にもそのまま使う 見積書受領しました。取り急ぎご連絡まで。 お見積書を確かに拝受いたしました。内容を確認のうえ、改めてご連絡いたします。
役員への報告を省略形で締める 契約締結の件、取り急ぎご報告まで。 契約締結の件、まずはご報告申し上げます。詳細は本日中に資料でお送りいたします。
お礼のメールを一行で済ませる 本日はありがとうございました。取り急ぎお礼まで。 本日はお時間をいただき、ありがとうございました。略儀ながら、まずはメールにてお礼申し上げます。
続報を送らないまま忘れる 取り急ぎ受領のご連絡です。(その後連絡なし) 受領のご連絡です。確認結果は〇日までにお送りします。(期日までに続報を送る)
すべてのメールに「取り急ぎ」を付ける 急ぎでない定例連絡にも毎回「取り急ぎ」 急ぎの連絡にだけ使い、通常の連絡は丁寧な締めの言葉にする

いずれの失敗も、「取り急ぎ」という言葉そのものより、相手との関係や続報の有無を考えずに定型句として使ってしまうことが原因です。急いでいるときこそ、宛先と内容を一度確認する習慣をつけておくと安心です。

言い換えの表や失敗例を読んで「わかった」つもりでも、実際のメールで使えるかどうかは別です。社内で共有したルールが全員に定着したかを確かめたい場合の一例が、SAKU-SAKU Testing(株式会社イー・コミュニケーションズ)です。CBTの技術を活かしたテスト機能が特徴のeラーニングで、選択式・穴埋め・並び替え・記述といった設問を配信でき、既存の問題と自社のオリジナル問題を1つのテストにまとめられます。受講状況や結果はリアルタイムで集計されるため、自社の言葉遣いのルールを問題にして、全員の理解度を確認する使い方が考えられます。注意点は、事務局運営やカスタマーデスクを利用する場合はオプション扱いとなることです。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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ビジネスメール全体での言葉遣いの注意点と、組織で基準を揃える進め方

言葉遣いの誤用は「取り急ぎ」だけではありません。「了解」「ご苦労さま」「させていただく」が代表例で、件名・宛名・誤送信の防止まで含めて組織の基準にしておくと安心です。

「取り急ぎ」に限らず、ビジネスメールでは定型句の誤用が相手の印象を左右します。特に注意したいのは次のような点です。

  • 「了解しました」は目上の人には避け、「承知しました」「かしこまりました」を使う
  • 「ご苦労さまです」は目上の人には使わず、「お疲れさまです」を使う
  • 「させていただきます」を多用すると回りくどくなるため、相手の許可や恩恵がある場面に絞る
  • 件名は用件がひと目でわかる内容にし、急ぎの場合は【至急】などを付けて本文と矛盾させない
  • 宛名は「御中」と「様」を正しく使い分ける(詳しくは御中と様の違いと正しい使い分け|封筒・メールの書き方とよくある間違いを参照)

言葉遣いの基準が組織で揃っていないと起きること

こうした基準は、人によって覚えている内容が異なりやすく、新人・若手が入社するたびに同じ説明を繰り返すことになりがちです。言葉遣いは相手の印象だけでなく、受け取り方によってはトラブルにもつながります。強い言い回しが、受け手にとってハラスメントと感じられることもあれば、宛先の確認漏れによるメールの誤送信が、情報漏えいの原因になることもあります。厚生労働省のあかるい職場応援団は、職場のハラスメント防止のために事業主が講ずべき措置や、ハラスメント対策の研修についても案内しています。

基準を組織で揃える5つのステップ

基準づくりは、次の順に進めると、決めただけで終わらず、定着まで持っていきやすくなります。以下は、本記事の内容をもとにした進め方の一例です。

  1. 使ってよい相手と場面を決める(例:社内の同僚には可、社外・役員・お礼・お詫びには使わない)
  2. 続報の期限を決める(例:「取り急ぎ」を送るときは、次の連絡の日時を必ず本文に書く)
  3. 言い換えの定型文を共通化する(例:目上の人には「まずは〇〇のみにて失礼いたします」を使う)
  4. ルールを教材にして、入社時期に関係なく全員が同じ内容を学べるようにする
  5. テストで理解度を確認し、つまずきの多い項目を教材やルールに反映する

ステップ1から3は、本記事の表をチームで話し合うだけでも進められます。4と5は、教材の共有と受講状況の確認に手間がかかる部分で、ここで学習管理の仕組みを使うかどうかが分かれ目になります。メールの文面そのものだけでなく、誤送信やハラスメントといった法令面の論点も合わせて研修で扱いたい場合の一例が、OneCompliance(ワンコンプライアンス)(株式会社Oyster)です。法務・労務・情報領域のコンプライアンス研修をワンストップで提供し、法改正などに合わせて最新のコンテンツに更新されます。学習コースの「ハラスメント予防」にはオンラインハラスメントが、「情報セキュリティ」にはメールの誤送信を防ぐ手立てが含まれます。コースの割り当てや自動リマインダー、ダッシュボードで、研修の実施・管理の工数を抑えられる点も特徴です。注意点は、ビジネスメールの書き方そのものを学ぶ教材ではないことと、費用が受講人数に応じた課金体系のため、問い合わせでの確認が必要なことです。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 「取り急ぎ」は目上の人にも使えますか?

A. 「取り急ぎ」自体は失礼な言葉ではありませんが、敬語ではありません。目上の人には「取り急ぎご報告申し上げます」のように省略しない丁寧な形にするか、「まずはご報告申し上げます」などに言い換えるのが無難です。

Q2. 「取り急ぎ」の丁寧な言い方は?

A. 「まずはご連絡のみにて失礼いたします」が使いやすい形です。「取り急ぎ」を「まずは」に替え、文末を「のみにて失礼いたします」で整え、次の連絡の時期を添えると、目上の人にも失礼になりにくくなります。お礼には「略儀ながら」も使えます。

Q3. 「取り急ぎご連絡まで」とはどういう意味ですか?

A. 「ひとまず急ぎで用件だけをお伝えします」という意味で、「取り急ぎご連絡いたします」の文末を省いた形です。詳細は後で送る含みがあります。省略形は親しい相手向けなので、社外や目上の相手には文末まで書く形を選びましょう。

Q4. 「取り急ぎよろしくお願いいたします」は正しい表現ですか?

A. 文として誤りとまではいえませんが、依頼の場面では急かした印象を与えることがあります。目上の人や社外には、「まずはご確認のほど、よろしくお願いいたします」のように、依頼の内容や期限を具体的に書くと丁寧です。

Q5. 「取り急ぎ」のメールを受け取ったら、返信は必要ですか?

A. 基本は続報を待てばよく、返信を急ぐ必要はありません。送り手が目上の人や取引先の場合は、「ご連絡ありがとうございます。続報をお待ちしております」と短く返すと丁寧です。

Q6. 社内で言葉遣いの基準を揃えるにはどうすればよいですか?

A. 使ってよい相手と場面、続報の期限、言い換えの定型文を決め、教材にして全員で共有する方法があります。eラーニングを使うと、入社時期が異なる社員でも同じ内容を学べ、テストで理解度も確認しやすくなります。

まとめ

「取り急ぎ」は、丁寧さよりもスピードを優先して用件だけを先に伝える言葉です。最後に、本記事のポイントを振り返ります。

  1. 「取り急ぎ」は「とりあえず急いで」という意味で、詳細は後で伝える含みを持つ
  2. 急ぎの用件だけを書き、次にいつ何を連絡するかを一文添えて、必ず続報を送る
  3. 「〇〇まで」で止める省略形は敬語ではないため、目上の人や社外には省略しない形にする
  4. お礼・お詫び・数日たった返信では避け、「まずは」「略儀ながら」などに言い換える
  5. 使ってよい相手や続報の期限を決め、言葉遣いの基準を個人任せにせず組織で共有する
  6. 教材化やテストで基準を定着させたい場合は、研修サービスの資料を比べて検討する

次に「取り急ぎ」と書きそうになったら、宛先と内容、続報の予定の3点を確認してから送信してみてください。

参考文献

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