電話アプリとは?標準アプリとの違い・種類・050番号と業種別の選び方

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  • 標準の電話アプリと追加アプリの違いがわかる
  • 050番号と03などの番号の使い分けがわかる
  • 通話の記録を含む選び方と費用の比べ方がわかる

電話アプリとは、スマートフォンやパソコンで通話するためのアプリの総称です。スマホに最初から入っている標準の電話アプリと、あとから追加してインターネット回線で通話する電話アプリ(SNS型・050番号型・クラウドPBX型など)に分かれ、会社の電話として使うのは主に後者です。「Androidの電話アプリが見当たらない」「会社の番号をスマホで受けたい」「拠点ごとの電話の維持費を下げたい」と迷う方に向けて、この記事では標準アプリとの違い、種類、050番号と03などの固定電話番号(0AB-J番号)の違い、業種別の選び方、通話コストの考え方までを、総務省などの公的な資料をもとに整理します。営業電話や商談の質を高める使い方に絞った解説は通話アプリの選び方|タイプ別の違いと営業・商談で失敗しないポイントで詳しく紹介しています。

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目次

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  1. 電話アプリとは|標準アプリと追加アプリの違い
  2. 電話アプリの種類|SNS型・050番号型・クラウドPBX型・Web会議統合型
  3. 導入で失敗しないための選び方|通話品質を可視化する視点
  4. 電話アプリの導入が進む背景|働き方改革とコスト削減ニーズ
  5. 業種別に見る電話アプリの選び方
  6. 電話アプリ導入でよくある失敗パターン
  7. 通話コストを数値で確認する
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ|電話アプリ選びで押さえる4つのこと
  10. 参考文献

電話アプリとは|標準アプリと追加アプリの違い

電話アプリとは、スマートフォンやパソコンで通話するためのアプリです。最初から入っている標準アプリと、あとから追加してインターネット回線で通話するアプリに分かれます。

標準の電話アプリは、スマートフォン本体に最初からインストールされている電話の発信用アプリです。IIJmioの案内では、AndroidはGoogleが提供する電話アプリを標準電話アプリとしており、iPhoneではAppleの電話アプリが標準です。端末によっては、メーカー独自の標準アプリが入っていることもあります(出典:IIJmio「標準電話アプリについて教えてください」)。

Androidで電話アプリが見当たらないときは、まずアプリ一覧で「電話」を探します。ホーム画面に出したい場合の操作は機種によって異なるため、端末の取扱説明書もあわせて確認してください。電話アプリがインストールされていない場合は、Google Playで「電話」を検索してダウンロードし、画面の指示に沿ってデフォルトの通話アプリに設定します(出典:Google「電話をかける、電話を受ける – 電話アプリ ヘルプ」)。

観点 標準の電話アプリ 追加する電話アプリ
入手のしかた 本体に最初から入っている。見当たらないときはアプリストアでダウンロードする アプリストアで追加し、サービスごとに契約・登録する
通話のしかた 契約している携帯電話の回線で発着信する インターネット回線(Wi-Fiやモバイルデータ通信)で発着信する
使う番号 契約している携帯電話の番号 050や03などの番号を使うもの、電話番号を使わないものがある
会社での使い方 個人の端末の番号で発着信する。通話の記録は個人の端末に残る 会社の代表番号・内線・転送を扱えるものや、通話の録音・分析ができるものがある

標準アプリは、手軽に電話をかけるには十分です。一方で、会社の電話として使うときは、お客様との通話を記録して振り返りたい、担当者ごとの話し方の違いを見える化したい、といった要望が出てきます。こうした通話の記録と分析まで電話アプリに持たせたい場合の一例が、株式会社RevCommが提供するMiiTel Phoneです。MiiTel Phoneは音声解析AIを搭載したIP電話サービスで、電話番号を1クリックするだけで発信でき、SFA/CRMツールと連携すれば通話の情報を顧客情報と一緒に共有できます。AIの音声解析により、トップ営業の話し方の特徴を分析・可視化できる点も特徴です。一方で、サポートの受付は平日の9時から18時までのため、夜間や休日にも電話窓口を動かす会社は、トラブル時の対応手順をあらかじめ決めておく必要があります。料金はプランによって異なるため、資料や公式サイトで確認してください。

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ベンダーの導入事例では、株式会社常陽銀行のダイレクト営業部が、架電から通話内容の記録までの負担を減らすためにMiiTel Phoneを導入し、通話内容を自動で記録して通話データを分析できる環境を整えたと紹介されています。

これらの取り組みの結果、業務効率化に成功し、月間で約20時間のリソースを新たに創出。

出典:MiiTel公式サイト「業務効率化で月20時間削減 通話の自動録音・データ蓄積を実現」(株式会社常陽銀行)
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標準アプリのままでよい場合と、追加アプリを検討する場合

標準アプリのままでよいのは、個人の携帯電話の番号で発着信すれば足り、通話の内容を会社で共有する必要がない場合です。次のような状況が当てはまるなら、追加の電話アプリを検討する段階です。

  • 会社の代表番号や問い合わせ窓口の番号を、外出先や在宅の担当者のスマートフォンで受けたい
  • 拠点間や社内の通話を内線にして、通話の費用や固定電話の維持費を見直したい
  • 通話の履歴や録音を会社で管理し、退職や端末の紛失があっても会社の番号を止められるようにしたい
  • お客様との通話を振り返り、応対の質をそろえたい

電話アプリの種類|SNS型・050番号型・クラウドPBX型・Web会議統合型

追加して使う電話アプリは、SNS型、050番号のIP電話型、クラウドPBX型、Web会議統合型の4つに分けると整理できます。「通話アプリ」「アプリ電話」と呼ばれるものも同じ仲間です。

従来の固定電話は、通話のたびに電話局の交換機が回線をつなぐ仕組みでした。これに対して電話アプリは、音声を細かいデータに分けてインターネットで送り、相手側で音声に戻すVoIP(Voice over Internet Protocol)という技術を使います。総務省の情報通信白書によると、IP電話は平成13年に提供が始まり、平成14年に050から始まる番号の付与が、平成17年には03などの固定電話と同じ形式の番号を使うIP電話の提供が始まりました(出典:総務省「IP電話の開始(平成23年版 情報通信白書)」)。

種類 仕組み・使う番号 向いている使い方 注意点
SNS型 アカウント同士で通話。電話番号への発信は原則できない 社内のちょっとした連絡 顧客対応の記録が個人の端末に残りやすい
IP電話型(050アプリ) 050番号を取得し、一般の電話番号と発着信 個人事業主や小規模な事業の電話番号 110番などの緊急通報ができないサービスが多い
クラウドPBX型 クラウド上の交換機に接続し、代表番号・内線・転送を扱う。03などの番号を使えるサービスもある 複数拠点・在宅勤務でのビジネスフォン代替 既存番号を引き継げるかは回線の種類で変わる
Web会議統合型 Web会議ツールに電話の発着信機能を追加 会議と電話の窓口を一本化したい組織 電話番号の追加は別契約になることが多い

050番号の仕組みや使い方は050電話とは?費用相場・選び方・失敗パターンを徹底解説、IP電話そのものの仕組みと法人の選び方はIP電話とは?仕組み・3つの種類・固定電話との違い・料金と法人の選び方で詳しく解説しています。映像を使った通話とWeb会議システムの違いが気になる場合は、ビデオ通話アプリとは?Web会議システムとの違いと選び方、用途別の活用法もあわせてご覧ください。

電話アプリは無料で使える?費用のかかり方

電話アプリは、アプリ自体を無料で入手できても、通話料や月額料金がかかる場合があります。費用のかかり方は、標準アプリ、SNS型、050・クラウドPBX型で違います。

タイプ アプリ自体 通話料・月額料金のかかり方 契約前に確認すること
標準アプリ(Googleの電話アプリなど) Googleの電話アプリはGoogle Playで無料のアプリとして公開されている 契約している携帯電話会社のプランに応じて通話料がかかる 通話定額オプションの有無と対象
SNS型 無料で入手できるものが多い 同じアプリを使う相手との通話は通話料がかからない形が多い。データ通信量は別にかかる 電話番号への発信ができるか、通話の記録を会社で管理できるか
050・クラウドPBX型 アプリは無料でも、利用にはサービスの契約が必要なものが多い 利用者数に応じた月額料金や、通話先に応じた通話料がかかるサービスが多い 月額料金の対象範囲、通話料、初期費用

総務省の情報通信白書も、IP電話が広がった理由として、従来の固定電話より通話料金が安いことや、一部の利用者同士では無料で通話できることを挙げています(前掲の平成23年版 情報通信白書)。「無料」と書かれていても、無料なのがアプリの入手だけなのか、同じサービス同士の通話だけなのか、一般の電話番号への発信も含むのかで、会社での使いやすさは変わります。料金は各サービスや契約内容によって異なるため、実際の条件は公式サイトや見積もりで確認してください(出典:Google Play「Google の電話アプリ – 発信者番号と迷惑電話対策」)。

導入で失敗しないための選び方|通話品質を可視化する視点

電話アプリは、使いたい番号、つなぎたい場所、通話の記録と分析の必要性の3点で選びます。多くの比較記事は料金と機能の数に目が向きがちですが、お客様との通話が多い会社ほど「通話の中身を振り返れるか」が成果を左右します。

  1. 番号:お客様に見せる番号を050にするか、03などの市外局番の番号にするか、今の代表番号を使い続けるかを決めます。
  2. つなぐ場所:本社だけか、支店・工場・在宅・外出先まで同じ番号と内線でつなぐかを決めます。
  3. 記録と分析:通話を録音するだけでよいか、話した内容を文字にして振り返り、応対の質を上げたいかを決めます。

3つ目の記録と分析は、発着信ができるかどうかだけを見て選ぶと抜け落ちやすい視点です。電話は対面やメールと違い、どんな話をしたかが後に残りにくく、応対の良し悪しが担当者の感覚に任されがちです。前の章で紹介したMiiTel Phoneのように、AIが通話の音声を解析し、成果を上げている担当者の話し方の特徴を見える化できるサービスもあります。通話の記録と分析を重視するなら、自社の電話の使い方に合うか、サポートの受付時間が自社の営業時間に合うかを、資料で確かめておくと安心です。

番号とつなぐ場所の条件は、次の表で整理できます。

比較の観点 050番号 03などの固定電話番号(0AB-J番号)
取得のしやすさ 住所の条件がなく、アプリから短期間で取得しやすい その地域の住所確認などが必要になることが多い
緊急通報(110番・119番など) 使えないサービスが多い 固定電話と同様に使える形が前提
お客様から見た印象 業種によっては営業電話と受け取られることがある 所在地が分かり、会社の番号として受け入れられやすい
向いている場面 創業直後、社内連絡、担当者ごとの直通番号 代表番号、問い合わせ窓口、既存番号の引き継ぎ

ここで混同しやすいのが、050アプリとクラウドPBXの関係です。050アプリは「電話番号を持って通話する通信サービス」、クラウドPBXは「会社の電話を内線・転送などでつなぐ仕組み」で、クラウドPBXの中で050番号や03番号を使う、という組み合わせになります。電話番号は国が管理する有限の資源で、番号の種類ごとに品質や機能の条件が定められています(出典:総務省「電気通信番号制度」)。そのため同じ電話アプリでも、どの番号が使えるかによって、使える機能や相手から見た印象が変わります。新しく番号を取る場合の方法は、電話番号の作り方|5種類の取得方法・費用・業種別の選び方で比較しています。

総務省の白書でも、03などの形式の番号を使うIP電話は、従来の固定電話と同じように緊急通報ができる点が特徴として説明されています(前掲の平成23年版 情報通信白書)。電話アプリを選ぶときは、アプリの機能表を見る前に、自社がどの番号でお客様と話したいのかを先に決めておくと、候補を絞り込みやすくなります。

確認しておきたい主な機能

番号とつなぐ場所が決まったら、会社の電話として使う機能が足りているかを確認します。契約後に「必要な機能が別料金だった」と気づく例を避けるため、機能ごとに何を確かめるかを先に整理しておきます。

機能 できること 向いている場面 確認すること
転送・内線 会社の番号にかかった電話を外出先や在宅の担当者へ回す。拠点間を内線でつなぐ 複数拠点、在宅勤務、外出の多い営業 内線にできる範囲、転送先の数
IVR(自動音声応答) 音声ガイダンスで用件ごとに窓口を振り分ける 問い合わせ窓口、受電が多い部門 ガイダンスの変更のしやすさ、追加費用の有無
録音・文字起こし・分析 通話を残して聞き直す。文字で確認する。話し方の特徴を見る クレーム対応、新人の育成、応対品質の確認 保存期間、お客様への録音の案内方法
連絡先の共有(Web電話帳) クラウド上で連絡先を共有し、着信時に相手の名前を表示する 営業、複数店舗、担当者の入れ替わりが多い職場 顧客管理ツールと連携できるか

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電話アプリの導入が進む背景|働き方改革とコスト削減ニーズ

電話アプリの導入が進んでいるのは、テレワークや外出先での業務が当たり前になり、「会社の電話は会社の机にある」という前提が崩れたためです。あわせて、拠点ごとの電話機や回線の維持費を減らしたいという事情も後押ししています。

総務省はテレワークを、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方として推進しています(出典:総務省「テレワークの推進」)。ところが電話だけがオフィスの固定電話に縛られていると、代表番号にかかってきた電話を取るために誰かが出社しなければならない、在宅の担当者に取り次ぐには折り返しの伝言を残すしかない、といった状態が残ります。電話アプリで会社の番号をスマートフォンに持たせれば、どこにいても会社の番号で受けて、そのまま担当者へ内線で転送できます。

コスト面では、従来のビジネスフォンは、主装置と呼ばれる交換機や電話機の購入・リース、拠点ごとの回線契約、配線工事、移転のたびの工事費がかかっていました。電話アプリやクラウドPBXでは交換機をクラウド側に置くため、こうした機器や工事の費用がかかりにくく、同じサービスを使う拠点同士の通話を内線として扱えるサービスもあります。ただし、利用者の数に応じた月額料金がかかるため、少人数でほとんど電話をしない会社では、かえって費用が上がることもあります。

もう一つの背景は、電話の中身を業務データとして扱いたいというニーズです。問い合わせ窓口や営業部門では、メールやチャットの履歴は残るのに、電話だけが記録の空白になっていることが少なくありません。電話アプリは通話をクラウドで扱うため、通話履歴や録音を顧客管理の仕組みとつなげやすく、応対品質の振り返りに使えるようになってきました。

業種別に見る電話アプリの選び方

電話アプリで重視すべき機能は、業種と電話の使い方によって変わります。お客様との通話が多い部門は記録と分析、現場が広い業種は内線と通話の安定性、店舗が多い業種は番号の管理のしやすさを優先します。

コールセンター・カスタマー対応部門

問い合わせ窓口では、着信を空いている担当者へ順番に振り分ける機能、音声ガイダンスで用件ごとに窓口を分けるIVR(自動音声応答)、通話の録音と文字起こしが重視されます。特に、クレームや解約の申し出など難しい通話を後から聞き直せるかどうかは、担当者を守る意味でも重要です。応対の品質を上げたい場合は、録音を残すだけでなく、話す速さや相手との話す割合、沈黙の長さといった特徴を数値で見られるかを確認しておくと、新人の育成に使いやすくなります。

営業組織

営業部門では、顧客リストからワンクリックで発信できること、通話の結果を顧客管理ツールに自動で残せることが、1日の架電数と記録の正確さに直結します。外出の多い営業担当者は、社用携帯の番号ではなく会社の番号で発信できると、お客様が折り返したときに担当者不在でも会社として受けられます。営業電話や商談の質を上げる使い方は、通話アプリの選び方|営業・商談で失敗しないポイントで詳しく解説しています。

製造業(工場内の内線化)

工場では、現場の担当者が持ち場を離れずに事務所や他の工程と連絡を取れることが求められます。従来はPHSや構内の無線機が使われてきましたが、スマートフォンの電話アプリで内線化すれば、外線の取り次ぎや写真の共有まで1台で行えます。一方で、工場は建屋が広く金属の設備も多いため、Wi-Fiが届きにくい場所が出やすい点に注意が必要です。導入前に、実際に通話する場所で電波の強さを確認し、必要ならアクセスポイントを増やす計画も含めて費用を見積もります。騒音の大きい現場では、ヘッドセットの使用も検討しておきます。

小売・飲食などの複数店舗

店舗が多い業種では、店舗ごとの番号をまとめて管理でき、店舗が混んで電話に出られないときに本部や近くの店舗へ転送できるかが重要になります。スタッフの入れ替わりが多いため、アプリのアカウントを本部で追加・削除でき、退職者の端末から会社の番号が使えなくなる設定ができるかも確認します。予約や問い合わせの電話を取りこぼすと売上に直結するため、不在着信の件数を店舗別に確認できる機能があると、人員配置の見直しにも使えます。

業種・部門 優先したい機能 導入前に確認すること
コールセンター・カスタマー対応 着信の振り分け、IVR、録音・文字起こし、応対の分析 録音の保存期間、同時に受けられる通話数
営業組織 ワンクリック発信、顧客管理ツールとの連携 今使っている顧客管理ツールと連携できるか
製造業 内線化、外線の取り次ぎ、通話の安定性 現場のWi-Fiの届き方、騒音対策
小売・飲食の複数店舗 店舗番号の一元管理、転送、不在着信の把握 アカウントの追加・削除を本部でできるか

電話アプリ導入でよくある失敗パターン

電話アプリの失敗は、通信環境を確かめずに切り替える、番号の扱いを後回しにする、私物のスマートフォンで使うときのルールを決めていない、の3つに集中します。スイッチを切り替えると、それぞれの回避策を確認できます。

よくある失敗 回避策

失敗1:Wi-Fiの状態を確かめずに全社で切り替え。会議室や倉庫で音声が途切れ、お客様との通話が聞き取れず、結局固定電話に戻す部署が出る。

失敗2:代表番号を引き継げないことに後から気づく。名刺やWebサイトに載せた番号が使えなくなり、印刷物の刷り直しと取引先への案内が必要になる。

失敗3:私物スマートフォンで使うルールがない。退職した社員の端末から会社の番号で発信できる状態が残り、通話履歴も個人の端末に残ったままになる。

3つ目の私物端末の扱いは、情報セキュリティの問題でもあります。総務省は、テレワークで使う端末について、紛失・盗難への備えや、業務と私用の情報を分けて扱うことなど、会社と従業員それぞれの対策を示しています(出典:総務省「テレワークにおけるセキュリティ確保」)。電話アプリは通話履歴や顧客の電話番号を扱うため、導入の段階でアカウントの管理者と、端末をなくしたときの連絡先を決めておくことが大切です。通話を録音する場合は、録音していることをお客様へ案内する方法や、録音データの保存期間も社内で決めておきます。個別の法的な判断が必要な場合は、専門家にご確認ください。

見落としやすい停電・回線障害への備え

もう一つ、比較の段階で見落とされやすいのが、停電やインターネット回線の障害が起きたときの扱いです。電話アプリは音声をインターネットで送るため、オフィスのルーターや光回線が止まると、そのネットワークにつながった端末では発着信ができなくなります。従来のアナログ電話回線のように電話局からの給電で通話を続けることはできず、050番号のサービスでは緊急通報も使えないことが多いため、電話が止まったときの代わりの手段を先に決めておく必要があります。

具体的には、スマートフォンのモバイル回線に切り替えて使い続けられるか、オフィスの回線が止まったときに代表番号の着信を携帯電話などへ自動で転送できるか、障害の情報をサービス事業者がどのように知らせるかを、契約前に確認します。お客様からの電話が止まると影響が大きい窓口では、ルーターを停電に備えた電源装置につなぐ、すべての回線を一度に切り替えず一部の固定回線を残す、といった方法もあわせて検討しておくと安心です。導入前に無料のお試し期間がある場合は、こうした切り替えの手順も実際に試しておきます。

通話コストを数値で確認する

電話アプリで費用が下がるかどうかは、今のビジネスフォンにかかっている月々の費用と、電話アプリの利用料を同じ条件で比べると判断できます。以下のシミュレーターに、自社の請求書や見積もりに近い数字を入れて試算してみてください。初期値は計算例のための仮の数字で、特定のサービスの料金ではありません。

簡易シミュレーター:電話にかかる年間費用を比べる

今の費用は年間約840,000円、電話アプリにした場合は年間約360,000円で、差額は約480,000円です(拠点間通話を同じサービス内の内線にできる前提の簡易計算です。お客様への外線の通話料、初期費用、Wi-Fi増強などの費用は含みません)。

試算に使う数字は、今の電話会社やリース会社の請求書から、回線の基本料、電話機や主装置のリース料、保守料を拠点ごとに拾うと正確になります。拠点が多く、拠点間の通話が多い会社ほど差額が出やすい一方で、1拠点に少人数しかいない会社では、利用者ごとの月額が積み上がって今より高くなる場合もあります。差額がマイナスになった場合でも、在宅勤務で代表電話を受けられる、通話を記録して応対品質を振り返れる、といった費用以外の効果をどう評価するかで判断が変わります。料金は各サービスや契約内容によって異なるため、実際の金額は必ず見積もりで確認してください。

電話の費用だけでなく、通話の記録や分析まで見直したい会社は、通話の自動記録とAIによる分析を備えたMiiTel Phoneの商品ページで、機能とサポートの受付時間を確かめてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 電話アプリとは何ですか?

A. スマートフォンやパソコンで通話するためのアプリです。本体に最初から入っている標準の電話アプリと、あとから追加してインターネット回線で通話する電話アプリがあります。追加する電話アプリは、インターネットの技術で音声を送るIP電話をスマホやパソコンで使えるようにしたもので、SNSの通話機能のように電話番号を使わないものもあります。

Q2. Androidの電話アプリはどこにありますか?見当たらないときはどうしますか?

A. まずアプリ一覧で「電話」を探します。見当たらない場合は、Google Playで「電話」を検索してダウンロードし、画面の指示に沿ってデフォルトの通話アプリに設定します。ホーム画面に出す操作は機種によって異なるため、端末の取扱説明書や携帯電話会社の案内もあわせて確認してください。

Q3. 無料で使える電話アプリはありますか?

A. アプリ自体を無料で入手できるものは多くありますが、通話料まで無料とは限りません。同じアプリを使う相手との通話は通話料がかからないSNS型のような形もあれば、一般の電話番号への発信に通話料や月額料金がかかるサービスもあります。無料の範囲はサービスごとに異なるため、契約前に公式サイトで確認してください。

Q4. 050番号と03などの番号はどちらを選べばよいですか?

A. お客様からの問い合わせ窓口や代表番号には、所在地が分かり緊急通報にも対応する03などの固定電話番号が向いています。050番号は取得しやすく費用も抑えやすいため、社内連絡や担当者ごとの直通番号、創業直後の番号として使い分けるのが一般的です。

Q5. 今使っている会社の電話番号をそのまま電話アプリで使えますか?

A. 引き継げる場合と引き継げない場合があります。今の番号がどの回線で取得されたものかによって条件が変わるため、契約前に番号の種類を確認し、サービス事業者に引き継ぎの可否を問い合わせてください。

Q6. 通話の内容を記録して応対品質を上げることはできますか?

A. できます。クラウドで通話を扱う電話アプリの中には、通話の録音や文字起こしに加え、AIで話す速さや話す割合などを分析し、応対の特徴を見える化できるものがあります。録音する場合は、お客様への案内方法と録音データの保存期間を社内で決めておきます。

まとめ|電話アプリ選びで押さえる4つのこと

電話アプリは、インターネット回線で音声を送ることで、場所に縛られずに会社の電話を使えるようにする仕組みです。選ぶときに押さえることは、次の4つに集約できます。

  1. 標準アプリとの違いと種類を知る:個人の携帯番号で足りるなら標準アプリのままで構いません。会社の電話として使うなら、SNS型、050番号のIP電話型、クラウドPBX型、Web会議統合型の違いを理解し、クラウドPBX型を軸に考えます。
  2. 番号を先に決める:お客様に見せる番号を050にするか、03などの番号にするか、今の番号を引き継ぐかを決めます。
  3. 通話の記録と分析を検討する:お客様との通話が多い部門は、録音や文字起こし、応対の分析ができるかを選び方に加えます。MiiTel Phoneのようなサービスの資料を取り寄せ、今の運用と比べるところから始められます。
  4. 環境とルールを整えてから切り替える:Wi-Fiの状態確認、アカウントの管理、費用の試算を済ませてから、部署ごとに順番に導入します。

まずは今の電話の請求書を1か月分集め、拠点ごとの費用と、電話で困っていることを書き出すところから始めてみてください。

参考文献

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